予算特別委員会2016年度予算案に対する総括質疑の松沢千鶴議員の発言です

<こどもの医療費助成について>

松澤千鶴です。こどもの医療費助成について伺います。会派の代表質疑で、若い子育て世代の「子どもの医療費の完全無料化にどのように応えていくのか。財源が厳しいからと県のレベルに甘んじていれば、受診控えや他市への転出を促す要因になるのではないか」とお聞きしました。これに対して当局からは「一人当たりの年間平均受診件数は例年伸びてきており、必要な医療が受診控えされているとまでは言えない」と答弁されました。まず、受診控えについて伺います。確かに当局からいただいた乳幼児医療・こども医療の助成事業の資料では、尼崎市だけで見ると乳幼児医療では2012年30,850人が455,000件受診し、一人当たりの年間受診件数は14.7回ですが、2014年は一人当たりの受診件数は0.7件増えました。しかしこども医療については逆に0.6件減っています。また、一人当たりの平均受診件数を他市と比較すると、2014年で乳幼児医療は西宮市より3.4件少なく、宝塚市より2.8件少ないです。またこども医療でも西宮市より4.4件少なく、宝塚市より2.0件少なくなっています。12月議会に出された子どもの医療費無料制度の拡充を求める陳情でも、「少々の風邪ぐらいでは病院へ行かずに我慢させている」「病院で処方された薬を兄弟で分け合ったり、市販薬で済ませたりする」と実情を訴えておられます。

質問します。こうした現実をみてもなお「必要な医療が受診控えされているとまでは言えない」とおっしゃいますか。

西宮市・宝塚市ともに尼崎市より一人当たりの受診件数が多いのは、医療費助成の中が充実し、こどもがケガした、熱出たという時に、給料日前でもお金の心配せずに安心して受診ができる環境が作られている結果だと思います。県下で「こどもの医療費は中学卒業業まで所得制限なしで無料化を」という運動が大きく進み、明石市をはじめ11市3町で所得制限なしで中学卒業まで入院も通院も無料化が実現しています。また、西宮市をはじめ11市5町で所得制限はあるものの無料化が実現しています。尼崎市の場合厳しい財政状況にあっては一足飛びに完全無料化は困難かもしれませんが、助成内容を拡充していくことが求められます。尼崎市のこどもの医療費助成は所得制限がありますが、今現在どれくらいの子ども達が対象となっているのでしょうか。対象年齢人口に対する医療費助成人数の率をカバー率と表現してお聞きします。0歳は所得制限なしで無料なのでとりあえず省いて、乳幼児医療の対象となる1歳~小3までの医療助成カバー率はいかほどですか。同じくこども医療の対象となる小4~中3までの医療助成カバー率はいかほどですか。

質問、更にそれに母子家庭等医療費助成の対象者を加えると、カバー率はどうなりますか。

1歳から小3までで79%、小4から中3までで72%ですね。かなりの子どもがカバーされているといえます。2012年尼崎市は乳幼児医療対象の内就学前までの無料化と入院は中3まで無料化を行いました。しかし、その後も更に拡充を求める陳情が2012年・2015年とあがってきたのは、今の助成内容ではまだ負担が重い、あるいは対象外の家庭の負担が重いという表れだと思います。子どもの貧困問題については真崎議員がすでに告発しています。

質問、お尋ねします。子どもの貧困が深刻化する今、医療費助成を拡充し子育て支援すべきです。当初予算には組み入れられていませんが、その計画はありますか。

次に、転出への影響について伺います。答弁では「尼崎人口ビジョン・尼崎版総合戦略の策定に際して行った、本市から神戸市や西宮市、伊丹市といった近隣都市へ転出した子育てファミリー世帯に対するアンケート調査」では「転出の最も大きなきっかけは、手狭になったなど住宅の課題解決や就学・就園など子どもの事情など」とお答えでした。ところが、このアンケート調査はつづきがあって「問11:引っ越し先を検討する際、子育て施策など行政サービス・制度について調べましたか」と聞いています。

質問 結果はどうですか

「ある」と答えた人に、さらに「一番大きな決め手」について聞いています。

質問 結果はどうですか

乳幼児医療等の助成金額や助成期間がトップです。市はこれまでこのアンケート調査の結果から子育て世帯の定住・転入の促進の施策として、街のイメージアップや防犯、学力向上ばかりを強調してきました。それが間違っているとはいいませんが、しかし、子育てファミリー世帯が引っ越し先を検討する際、子育て施策がどうなっているか、その中でも一番の関心事は乳幼児等の医療費助成がどうなっているかということだとはっきり出ているではありませんか。市が平成21年から26年までの間に転入・転出した若い夫婦・子育てファミリー世帯に行ったいずれのアンケート調査グループでも同様です。わが会派はこれまで機会あるごとにこどもの医療費助成の拡充が子育て世帯の願いであり、定住・転入につながると訴えてきました。

質問、お尋ねします。市はこの調査結果はあえて伏せてきたのですか。

 それでは、子育て支援施策のひとつとして医療費助成の拡充が重要だと認識を改めるべきです。当局に試算していただいたところ、小1~小3までの助成内容を現在の1回800円2回までを半額の1回400円にするのに、38百万円あれば可能です。

 <児童ホームの受け入れ体制について>

児童ホームの2次募集も3月5日で締め切られました。

お尋ねします。新年度の待機児童が発生する児童ホームは3月5日現在でいくつありますか、待機児は何人ですか

質問、では、入所申請したけれど待機となった場合、どのようなフォローをしていますか

民間児童ホームは1ヵ月2万円・3万円も費用がかかります。学校から民間児童ホーㇺの移動の際の安全も気がかりです。こどもクラブは安全な遊びの場の提供のみ。放課後「おかえりなさい」と子どもを迎えてくれる家族替わりの生活の場ではありません。夏休み期間などは、お弁当を持っていけません。近隣の空児童ホームの利用は、子ども同士のつながりを壊します。移動時の安全も気がかりです。

質問、代表質疑で、待機児童が発生する児童ホームについては2次募集(2月22~3月5日)、で入所申請を受け付けなかった理由を尋ねましたが、当局は答えていません。再度尋ねます、なぜですか

質問、1次募集で、40人定員の潮児童ホームでは新1年生だけでも44人申請、3年生までで76人、全体で91人の申請がありました。2年生から待機児童が発生する児童ホームは潮以外で4ホームありました。3年生まででは10ホームとなり、合わせて15ホームです。これは、一定予測していたことですか

2015年度の状況でも、2年生までで待機児童が発生した児童ホームが25カ所ありました。小学校では学級数を推計するために乳幼児の人口動態を見ています。児童ホームについてもこの情報も参考にして、後追いにならない定員増計画を持つべきです。 

<支所廃止・保健福祉センター2カ所化について>

社会福祉協議会に申請業務を委託することについて、代表質疑の当局答弁では「社会福祉協議会は、地域福祉の推進を目指し地域にある生活や福祉課題の解決に向け」「相談」や「様々な活動を展開して」きたので、「そうした専門的な知識や経験が発揮され、単なる申請受付だけでなく、制度案内や窓口紹介も含めて適切に対応することができ(る)」と答弁されました。また、これまでの常任委員会の質疑の中では、受託される社協側の判断にはなるけれど、業務量や偽装請負にならないために、職員2人体制で受けてもらうようになだろうと答弁されています。 社協が委託される申請窓口業務として、例えば身体障害者手帳の交付・変更申請、障害者の福祉サービスの申請・変更、精神障害者の通院医療公費負担の申請・更新などがありますが、受付件数は年間1000件以上あります。「自分の場合対象になるだろうか」とか「どこの病院で書いてもらえばいいか」「今のかかりつけ医を替わりたいがどこがいいか」など様々な市民の相談が加わります。こうした市民の疑問や不安に対応することが求められます。

質問、こうしたことを、代表質疑の答弁で言われたように適切に対応できる保証がどこにありますか。

質問、責任者が休暇を取った日は、申請内容について分からないことが出てきた場合、偽装請負になるので市に問い合わせができないのではないですか。

市民に対して責任ある対応を行うために、委託ではなく地域保健・地域福祉の窓口業務は市職員が行うべきです。乳幼児健診について、健診環境の改善を最優先に考え、利便性の高い場所でより安全・安心に健診を実施するもので、受診率については2カ所集約後の受診動向を踏まえたうえで、課題があれば休日健診の実施についても検討すると答弁されています。

質問、現在の乳幼児健診率は何%で、経年的推移はどうなっていますか。未受診者にはどんな対応をしていますか

質問、乳幼児の発達保障と子育て支援に健診は欠かせません。健診場所を減らすことで受診率は下げないと約束できますか。

<総合事業実施準備について>

質問、2016年1月の第2回社保審高齢者保健福祉専門部会の資料が、今年夏頃に提示される総合事業ガイドラインの骨子と考えてよいですか。

介護事業所は今年度の報酬引き下げで小規模ほど経営が厳しくなっています。その上総合事業の実施で要支援者へのサービスはこれまでと同じサービスを提供しても、介護予防の時よりも単価が低く抑えられるようでは、参入が困難になることが予想されます。一方で、要支援者にとっては受け皿の事業所が減ってしまえば、必要なサービスが受けられなくなります。介護予防サービスには、専門的サービスの提供で要支援の認定を受けている方を重度化させない目的があります。これは総合事業に移行しても変わらない重要なポイントです。ところが、ヘルパー事業で、掃除やゴミ捨て、買い物など生活援助に区分されるサービスについては30分未満という短時間の導入を考えています。そしてサービスを行うヘルパーはたった18時間の講習を受ければ認定するとしています。生活援助サービスは本人の代わりにやればいいというものではありません。ヘルパーは冷蔵庫の中身をチェックして、必要な買い物を本人が依頼しているかどうかで認知症の早期発見をしたり、食べ残しの量から本人の体調変化をキャッチしています。要支援者への生活支援サービスは、一律に認定ヘルパーで30分未満ではできません。対象者の状況に合わせた対応が求められると思います。

質問、高齢者ふれあいサロン事業が新事業としてあがっていますが、2年の補助期限を設定している理由はなんですか。

高齢者ふれあいサロン事業は、地域の集いの場づくりをしようとする住民ボランテイアを積極的に支援する取り組みとしては評価できます。しかし、2年経ったら内容を充実させて総合事業に移行させる、住民ボランテイアに期待した事業で、週1回以上10人以上の参加者という事業に集約しようとするのはハードルが高すぎるのではないですか。住民ボランテイアのみなさんが、ご自分も含めて地域で集える場づくりは重要だと思います。老人いこいの家運営事業をなくすわけですから、2年経って2018年以後も住民ボランティアの活動を支援する事業は継続すべきです。 国が、新年度に総合事業の対象としない「高齢者の生活支援等の地域のくらしを支える仕組みづくりの推進」事業に補助金を設定しています。地域における住民同士の支え合いによる高齢者支援の取組み、例えば交流の場づくり、声かけ・見守り、買い物支援、配食サービスなどへの地方交付税措置です。積極的に活用すべきです。

予算特別委員会2016年度予算案に対する総括質疑の真崎一子議員の発言です

 まず最初に、保育所の待機児童の現状について伺います。1億総活躍社会や少子化と言うなら「保育所落ちた、日本死ね」と訴えた、匿名のブログをきっかけに、「名前を名乗れ」とのやり取りの中で、「落ちたのは私です」とかいたプラカードを掲げた、幼い子どもをだいたお母さんたちが国会前での抗議や署名活動をおこなっています。先日2万8千筆の署名を厚生労働省に提出しました。様々な方法で保育制度の充実を訴える、若いお母さんたちの行動力には驚かされます。今や待機児童の問題は大きな社会問題になっています。今から40数年程前でしょうか、働く母親たちが「ポストの数ほど保育所を」と求めて行動する姿がありました。尼崎市でもそんな運動にこたえて、多くの公立・民間の保育所ができました。そのおかげで私は、「保育所に入れない」という苦労はすることなく、3人の子どもを育てることができました。 尼崎市では昨年の4月1日の時点、新年度になり一番待機児が少ない時期で68人の待機児がいました。

質問:子どもを保育所に入れて働かなければならないのに、保育所には入れない母子の実情を市長はどのように思われますか?  

 私が住んでいる武庫地域は、尼崎市でも待機児童が一番多い地域です。昨年4月、すでに34人の乳幼児が保育所の空きを待っている状況でした。2013年に36人、翌14年では24人でした。近年では新興住宅やマンションが増え、若い子育て世帯が増えています。

質問:今後、尼崎市の待機児の増減はどのような見通しを立てておられるんでしょうか?また待機児への対応は、今後どのようにしていくのですか?

 園田・塚口保育所の建て替え時には、0歳児の受け入れ、定員増をされました。

質問:今後も、公立保育所の建て替えの際には、0歳児の受け入れや定員増を行っていくと考えていいのですか?

 公立保育所の建て替え計画について。先日の川崎議員の代表質疑に続いて、質問していきます。公立保育所の保育所施設整備事業費が2260万円計上されています。拡充事業として3カ所の外壁改修工事が行われます。しかしこれ以外の老朽化したプレハブ等の公立保育所の建替は、どうなっているのかという問題です。川崎議員の「老朽化した建物で保育を受けている子どもたちはいつまで放置されるのか。具体的に年次計画を立てるべきだ。今後の計画づくりはどうなっているのか。」との質疑に対して、市長は「公立保育所については、「公立保育所の今後の基本的方向」に基づきこれまで民間移管を進めてきており、最終的には9か所を残すこととしている。残る保育所については、軽量鉄骨造りで建設年数が経過し、老朽化した保育所については、これまでも園田保育所、塚口保育所については建て替えを行ってきた。財政状況が厳しい本市であるが、建て替えに必要な用地の確保など、条件が整いしだい、建て替えを進めていく」との答弁がありました。公立保育所残る9か所のうち、2012年園田保育所、14年には塚口保育所の建て替えが完了しました。しかし、その後の建て替え計画が示されていません。

質問:残る7か所のうち、建て替えが必要な保育所の名前を挙げてお示しください。

質問:これらの保育所の具体的な建て替え計画はどうなっていますか? 

質問:公立保育所の建て替えは、公共施設のマネジメント計画の中で、余剰地での用地確保も含めて決定されていくのでしょうか?それとも条件がそろったところから順次建て替えが行われるのですか?保育所の建て替えに対する、市の考えをお聞かせください。

 残る9か所うち、建て替えが必要な7か所はいずれも旧耐震であり築40年以上経過しています。比較的新しいとされる大西保育所でも築35年が経っています。市長は、「建替えに必要な用地の確保など、条件が整ったところから進めていく」と言われています。

質問:現在、用地の確保等、条件が整っている保育所はあるんですか?

 園田保育所、塚口保育所の建て替え後、ぷっつりと建て替えの話が途絶えてしまいました。これでは新しい施設の児童と古い施設の児童との、処遇に不公平が生じています。すべての保育所の建て替え計画を立てて本気で取り組む姿勢が必要です。

 次に、私が住む武庫地域にある、武庫東保育所の建て替えについてです。私が初めて議員になって健康福祉委員会で塚口保育所の建て替えの陳情が出され、繰り返し審議をしました。7年前のことです。あのときは「建て替えの用地がない」と当局は答弁されました。保育所の横に公園があると言っても「都市公園である。都市整備局の土地であり代替え土地にはならない」と繰り返し答弁がありました。そして2014年に塚口保育所は公園の土地と保育所の土地を入れ替え、新建設がされました。本気で建て替えを決意したら、あらゆる知恵をしぼり実行できるのが市役所です。武庫地域にある武庫東保育所も築48年経過した古い保育所です。市営時友住宅の70代のご婦人は、「私が時友住宅に引っ越ししたときから、武庫東保育所があり、今は50歳過ぎた息子たちもお世話になったのよ」と地域になじんできた保育所であると教えてくれました。先日、古い建物でどんな不具合があるんだろうと武庫東保育所を視察してきました。古いながらもメンテナンスが良くされ、整理整頓が整っており、保育士さんの工夫や努力で清潔で機能的に使っておられました。

質問:武庫東保育所を、職員や子どもたちが大切に使っていても、限度があります。築48年経過した軽量鉄骨では、耐震など子どもたちの安全は確保されますか?

 市長は、「建替えに必要な用地の確保などの。条件が整ったところから進めていく」と言われています。そこで、武庫東保育所の建設用地について私が考えた3つの方法を提案します。1つめは武庫東保育所にも、道に隔てて隣に公園があります。その公園を代替え土地として使えるのではないでしょうか。2つ目は自転車で7分ほど走ると、武庫庄幼稚園があります。共産党議員団は武庫庄幼稚園の廃園に反対しましたが、来年度は廃園、解体が始まります。そして同じ敷地内にある武庫庄小学校のグランドになります。代替え施設として活用するのであれば、来年度解体される前に早急な決意が必要です。3つ目が、武庫東保育所とほぼ隣あわせにある時友住宅が今建設中であり、2018年に完成、東半分の用地が余剰地になります。その土地はどのような用途にするのか決まっていません。そこの用地を利用することも可能なのではないでしょうか。以上、素人の私が考えただけでも3つの方法がありました。

質問:市長は用地の確保、条件がそろったところから建て替えていくといわれました。条件はそろっているではありませんか。武庫東保育所の建て替えをどう考

 子どもの貧困について。代表質疑での「子ども青少年本部」を新たに立ち上げ、本部長を市長自ら、副本部長を両副市長、教育長の体制で行っていくということでした。川崎議員の「子ども青少年本部の目的は?」との質問に、市長は「近年の社会情勢の変化等により、例えば、子どもへの虐待や不登校などといった様々な課題がより顕在化してきた。今まで以上に市長部局内や教育委員会との連携・調整を行う必要がある状況となっている。「こども青少年本部事務局」を新たに設置することにより、これらの課題の解決を的確かつ速やかに推し進めていく」との答弁でした。私はこの答弁を聞いて、市長は尼崎市の子どもが生活しづらい状況をなんとか対応したいと思っておられると受け止めました。NHKの時論公論の村田英明解説委員は、様々な取材を通して「子どもの貧困は、虐待や不登校、非行など様々な問題につながるおそれがある。子どもの将来に大きな影響を与えるからこそ、深刻化する前に支援の手を差し伸べる必要がある」と述べています。

質問:市長は、NHKの村田氏の指摘をどのように受け止められましたか?

 親の失業や低収入、病気、離婚、死別など家庭の経済状況の悪化がもたらす、子どもの貧困は日本では年々深刻になっています。国の貧困の実態を示す国際的な指標に「相対的貧困率」があります。可処分所得などをもとに生活が支えられるぎりぎりの「貧困ライン」を計算し、それ以下の所得しかない人の割合を示す数値です。子どもの貧困率は2006年には14.2%、約7人に一人でした。当時、経済協力開発機構(OECD)諸国の中でも最悪の水準に位置していると大問題になりました。その後も悪化を続け、2012年には、16.3%、約6人に一人へ拡大しています。特にひとり親家庭は54.6%、半分以上が貧困状態であり、深刻な状況です。さて尼崎市はどうでしょうか。貧困率との相関関係の有無は解りませんが、類似データとして小中学生の就学援助認定率をみると、2013年度西宮市や伊丹市は16.8%、6人に一人の割合です。それと比べて尼崎市は25.9%、約4人に一人が貧困です。ひとり親世帯が多いのも貧困率を高める要因となっています。

質問:尼崎市の子どもの貧困は、全国的に見ても、この近隣都市の状況から見ても深刻です。尼崎市の子どもの貧困についてどう思いますか。またどんな対応をしようとしておられるのか、市長の見解をお示しください。

 子どもの貧困実態調査。東京足立区のとりくみを紹介します。2015年度から、子どもの貧困対策に取り組む専門の部署を設けて、「早期発見・早期支援」に乗り出しました。「早期発見」。具体的には、子どもが生まれる前から貧困につながるリスクを見つけ出そうと、妊婦が母子手帳を受け取る際に提出する「妊娠届出書」で情報を集めることにしました。アンケートの項目にパートナーとの関係や生活費などで困っていないか記入する欄を設けて、例えば、パートナーとの関係が悪いと答えた人がいれば、ひとり親世帯になるリスクがあると考えて、そうなっても孤立しないように必要な支援を考えます。さらに、小学1年生の全世帯に協力を求めて、無記名で貧困の実態調査を行うことにしました。保護者の所得や公共料金の支払い状況、虫歯の有無など子どもの健康状態や食生活などを調べて、明らかになった課題に重点的に取り組むためです。子どもの将来に大きな影響を与えるからこそ、深刻化する前に支援の手を差し伸べようと、足立区では個人のプライバシーに踏み込んで情報を集めることにしたのです。足立区は、調査を開始して1年、学者による分析を行っているところあり、まだその成果は発表されていませんが、貧困率を数字で示す、早期発見・対策に期待をするところです。

質問:子どもの貧困の実態は見えにくいといわれますが、その実態を把握しなくては対応できません。個人情報の取り扱いには細心の注意を払いながらも、まずは貧困の実態を知ることが支援をする上では必要だと思います。いかがですか?テレビや新聞でも「子どもの貧困」を取り上げた特集が行われています。今や社会問題にまで発展してきています。子どもの貧困は見えにくいと言われていますが、このまま見ないふりをすることはできないと思います。実態調査をして、誰にでもあてはまる総合的な支援か。所得に応じて個別な支援かなど、対策を考えるべきです。

 次に、就学援助制度についてです。就学援助制度というのは、公立の小中学校に就学している児童生徒が、学校で楽しく勉強ができるよう、学用品、修学旅行費などの教育費の支払いが困難な世帯に、その費用の一部を援助する制度です。春3月、卒業・入学の季節です。わが子の進学を喜ぶ一方で、公教育が予想以上に私費負担が必要なことを知って戸惑っている保護者が少なくありません。中学入学に備えて制服やジャージの上下、通学カバン等の準備に現金払いが大変なのです。尼崎市の一中学校では、入学までに約7万円、5月ごろには夏の制服の購入に2万5000円ほどかかります。就学援助の第一次受付が4月9日~24日までです。そして認定されて支給されるのが、7月に新入学学用品23,550円が保護者の預金口座に振り込まれます。これでは到底入学準備には間に合いません。

質問:就学援助を早い時期に申し込み、入学の準備に間に合うような支援が必要です。いかがですか?

質問:せめて小学校で就学援助を受けている子どもに対しては、中学になっても継続する場合が圧倒的に多いのですから、4月入学前に新入学用品が準備できるような、配慮が必要です。いかがですか?

 東京板橋区では、保護者や教職員の要望があり、中学校の入学準備金が2011年から就学援助を受けている小学6年生に支給されることになりました。尼崎市でも、ぜひ検討してほしいと思います。

 尼っこ健診の結果について。私は例年、「尼っこ健診の検査結果」に大変興味をもって、市政を見てきました。未来を担う子どもたちの健康や食生活のあり方、親の所得の格差と生活状況が、今問われていると思っています。その視点で、質問を行っていきます。 尼っこ健診は11歳と14歳を対象に行います。受診率は年々わずかですが増えて来ています。11歳では45%と約半分の子どもが受診しています。

質問:14歳では受診率が23%でした。あまりにも低い。受診率を高める手立てをお答えください。

 「糖尿病予備軍の増加」について。糖尿病予備軍の結果を2012年~2015年の4年間を見ていくと、異常値を示す割合が11歳では16%から28%に、14歳では17%から31%に高くなっており深刻な状況です。糖尿病の場合、特に子どもの肥満を伴わないことが多く、血液検査をして初めてわかる場合があります。気が付いた時には合併症で体の血管がボロボロになっている可能性がありこわい病気です。

質問:データヘルス計画では、大人の生活習慣病の重症化は改善しています。しかし一方では、糖尿病予備軍の子どもが増えています。そのことに対しての原因と対策はどのように考えますか?

 私は、糖尿病の合併症で片麻痺になった人、気が付いたら手遅れになって、失明や足の切断等よぎなくされた人を身近に見てきました。糖尿病性腎症は人工透析される人の一番多い病気です。子どもたちに糖尿病予備軍がこんなに多いということは、何も対策しなかったら若くして合併症で一生苦しむことが目に見えています。

 増える生活習慣病ついて。尼っこ健診を受診した子どもの中で、生活習慣病が全くない子どもは、2012年は61%でした、年々下がってきていて2015年には48%。半分以上の子どもが何らかの生活習慣病に侵されているということです。特に「データヘルス計画」の分析によると、「11,14歳で生活習慣病予備軍となる脂質異常、高血圧、糖尿病の数値など有所見率が高い。特に国保ではより高い」との分析をされています。尼っこ健診をおこなって、子どもの食生活や生活状況とその傾向が見えてきたことは、成果だと思います。

質問:①子どもの半分以上が、すでに生活習慣病の予備軍であることの原因と対策をおこたえください。

②国保世帯の有所見者が多いことについての原因と改善策は、どのように考えますか。

 私は、尼っこ健診を受診する世帯は健康への関心や、問題意識が比較的高い家庭だと思います。問題は健診を受けない家庭の状況です。子どもの健康や暮らしに目を向けることができない家族へのアプローチをどうしていくかです。やはり尼っこ健診の受診率を高める努力が必要です。

 次に、「肥満と有所見の重なり」ついてです。肥満度というのは標準体重の20%以上をいいます。有所見の重なりというのは、肥満と高血圧であったり、糖尿病、中性脂肪の数値が高かったりと肥満プラス2,3個と異常値が重なることです。リスクの集積が3個以上なら心筋梗塞などの発症リスクが35倍になると言われています。そんな子どもが2012年には10人に一人でした。2015年は5人に一人になっています。10人に一人でも深刻なのに、いまでは5人に一人とはあまりにもショッキングなデータです。2012年に11歳だった子が、2015年に14歳になって尼っこ健診を受けたとして、11歳で3個以上の有所見の重なりが8%でした。14歳になった時19%に、約2.5倍になっています。

質問:有所見の重なりが多い子、特に3個以上の重なりがある子に対しては、継続的な保健指導や医療機関での受診が必要と思いますが、どうされていますか?

 健診というのは早期発見・早期治療が前提です。検査後のあとのフオロー体制が確立していないのは問題です。

 保健指導の体制。特定健診の結果を受けて、保健指導を検討する機関として「ヘルスアップ戦略推進会議」があり、その中に「保育学校教育部会」があります。「部会」のメンバーとして教育委員会や健康支援推進担当、保健所も入っています。尼っこ健診で有所見だった子どもを教育委員会につなぎ、継続的に養護教諭や担任の教師につなぐ体制をとっておられます。しかし、年々、生活習慣病の有所見者の数が増えている事実を見たら、適切な生活指導ができているとは思えません。

質問:今の体制で継続的な保健指導はできているんでしょうか?

 私が病院勤めをしていたとき、栄養指導は管理栄養士がおこなっていました。看護師もおこなっていましたが、管理栄養士に助言をもらっていました。管理栄養士は栄養指導だけでなく生活の中で運動をどのように取り入れていくかなど、生活指導のプロです。

質問:小学校でも管理栄養士がいます。管理栄養士の仕事はなにですか?なぜ保健指導に加わってもらわないのですか?

 私は中学校に管理栄養士がいないというのもおかしいと思います。給食の献立がないから? それだけが管理栄養士の仕事ではないはずです。弁当の献立や栄養について相談できる窓口だって必要です。

質問:養護教諭と管理栄養士、時には保健師も加わり連携して、特に有所見の重なりが多い子に対しては継続的に子ども自身ができる生活改善の方法を一緒に考え、実行できる手立て取ってほしいと思います。いかがですか。

 生活習慣病予備軍のこどもが 52%、その中で、糖尿病予備軍のこども 30%、肥満プラス有所見者 有所見の重なり2個のこども 25%、有所見の重なり3個以上の重篤なリスクの子 18%、深刻な状況です。あらゆる手段、あらゆる機会 あらゆる人を使って、生活習慣病の改善に全力であたってほしいと思います。

予算特別委員会・総括質疑は16日午後と17日午前に辻、真崎、松沢議員が行います

 2016年度予算案を審議する予算特別委員会の総括質疑が3月15日(火)から18日(金)まで行われます。日本共産党議員団は16日(水)午後3時15分頃から5時までと17日(木)午前10時から45分までの持ち時間150分で、辻おさむ議員、真崎一子議員、松沢千鶴議員が行います。

質疑の内容

辻おさむ議員

・尼崎モーターボート競走事業について、市役所新本庁舎建設について、大規模空地の活用と市民合意について、市営住宅建て替え事業について、尼崎城建設について、高齢者ふれあいサロン運営事業について、いきいき百歳体操について、(仮称)保健福祉センターについて、18歳選挙権について、公契約条例制定について、高齢者見守りについて

真崎一子議員

・公立保育所の建て替え計画、待機児童の現状について、こどもの貧困について、こどもの食育、要保護・準要保護児童生徒就学援助について、子どもの安心して過ごせる居場所づくりについて、こども食堂について、あまっ子健診の結果について

松沢千鶴議員

・子どもの医療費助成について、児童ホームの受け入れ体制、支所廃止と保健福祉センター2ヶ所化について、総合事業実施の準備について、乳幼児健診について、地域保健相談について、地域包括支援センターについて

川崎敏美議員の代表質疑に対する市長の答弁です

質問

 防災担当局と危機管理安全局の違いはどこにあるのか。一番のねらいは何か。

答弁

要旨先ほどの開議員のご質問にもお答えいたしましたとおり、現在の防災担当局につきましては、防犯対策などの日常生活における安心・安全の確保のほか、有事の際には関係機関や市行政内部の組織間の緊密な連携や協力体制を確保し、迅速かつ適切に対応することを目的として設置したものでございます。そのような中で、今後予想される、南海トラフ巨大地震の発生への対応、また、近年、全国的に集中豪雨による被害が頻発している状況に迅速に対応していくことに加え、地域における防災力の向上に向けた取組みを更に進めていく必要がございます。また、平時における安心・安全の面におきましては、ひったくり防止等の防犯対策や自転車総合政策の推進の取り組み等を推し進めていくことを目的として、危機管理安全局を新たに設置するものでございます。以上

質問

危機管理安全局で防災会議や国民保護協議会を担当するとのことだが、昨年に国会で強行可決された安全保障関連法との関連はあるのか。

答弁

防災会議と国民保護協議会につきましては、これまでも防災を担当する部署で担ってきたものであり、今回の組織改正に併せて、危機管理安全局において引き続き担当するものでございます。なお、昨年の安全保障関連法の改正において、両協議体に関連する法律の規定の改正はございません。以上

質問

自然災害をロ実に、憲法に緊急事態条項を新設し、首相権限の強化や国民の権利制限を行おうとしているが、地方自治を守る立場からどう思うか。

答弁

要旨大規模な自然災害時の対応に関しましては、憲法改正をすることなく、現行法のなかで対応できると考えております。憲法改正の議論につきましては、いかなる内容であっても、国民的議論を十分に尽くすことが重要であるとともに、地方自治の精神を踏まえることが、大切だと考えております。以上

質問

高浜原発の再稼働に対する市長の見解は。また「原発は将来的に無くしていくことが望ましい」という考えを、今後どう実現させていくのか。

答弁

かねてから御答弁申し上げておりますとおり、原子力発電所については、市民生活や産業活動への影響を考えつつ、計画的に無くしていくことが望ましいという私の考えは変わっておりません。なし崩し的に再稼働を進めるのではなく、国として、安全性の確保はもちろんのこと、原子力発電所に依存することのないエネルギー施策推進と放射性廃棄物処理について道筋を明確にすべきであると考えております。本市としても、原発に依存しない社会に向けて、省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの普及促進に努めてまいります。以上」

質問

市長は、自然エネルギーの促進をどのように進めようとしているのか

答弁

本市では、環境モデル都市アクションプランや尼崎市地球温暖化対策地域推進計画を策定しており、自然エネルギー分野においては、本市の地理的条件を勘案しつつ、太陽光発電の普及促進に取り組んでまいりました。その結果太陽光発電については、平成27年10月末現在、市内約3,770施設で合計31.5MW(メガワツト)の発電設備が稼働しています。これは、平成22年度と比較して、施設件数で約2.7倍、出力で約7.5倍であり、市内世帯の約4パーセントの電力消費量に相当します。今後につきましては、太陽光発電の自家消費による省エネルギーや災害時電源といった価値にも着目し、小規模太陽光発電設備の課税免除、建替えなどに伴う公共施設への設置や新年度に拡充を行う環境モデル都市スマートコミュニティ推進事業等を活用し、さらなる普及促進を図ってまいります。以上

質問

今後の10%消費税増税は行うべきでないと思うが、どうか。また、28年度予算の市の消費税負担額はいくらか。10%になるといくら増えるのか。

答弁

現在、国において、社会保障関連経費の財源は、税負担の不足分をいわゆる赤字公債で補っている状況にある中、社会保障と税の一体改革の目的は、社会保障の機能強化・維持のための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すこととされております。社会保障と税の一体改革に際しましては、国・地方を通じた財政の健全化、社会保障の持続可能性、世代間の公平という観点を踏まえると、偏在性が少ない安定的な財源の確保が不可欠であり、地方としても国と議論を重ねる中で、消費税率の引き上げに理解を示してきたところでございます。なお、平成28年度当初予算における本市の消費税の負担額は、歳出面で申し上げますと、一般会計・一般財源ベースで概ね14億円、消費税率80/oから10%への引き上げによる影響額は、同じベースでの換算で、概ね3.5億円の増額となります。

質問

こども青少年本部を設置し、事務局を設けるとのことだが、今までにない体制を新たにつくるねらいは何か。

答弁

子どもと青少年に係る取組みにつきましては、これまで、こども青少年局を中心として進めてまいりましたが、近年の社会情勢の変化等により、例えば、子どもへの虐待や不登校などといった様々な課題がより顕在化してきたこと、また、子ども・子育て支援新制度をはじめとする新たな法の制定がなされたことなど、今まで以上に市長事務部局内や教育委員会との連携・調整を行う必要がある状況となっているところでございます。こうしたことから、私をトップとして総合的かつ横断的に施策を調整するとともに、方針等の決定を行う体制といたしまして、来年度から、新たに私を本部長、両副市長と教育長を副本部長、関係局長を本部員とする「こども青少年本部」を設置いたしますとともに、その事務局機能と併せて、現在のこども青少年局の事務を引き続き執り行う体制といたしまして、「こども青少年本部事務局」を新たに設置することにより、これらの課題の解決を的確かつ速やかに推し進めていこうとするものでございます。

質問

市庁舎建設を街づくり計画の中に位置づけ、最初から市民に情報公開し、アイデア等を募集するなど、計画づくりの段階から丁寧に取り組む必要があるがどうか。

答弁

このたびご提案いたしました、新本庁舎建設基金の設置につきましては、現下の厳しい財政状況にあっても将来の建替えに備え、まずは一定の自主財源の確保に取り組むこととしたものでございます。いずれにいたしましても、現時点では本庁舎につきましては、20年程度活用するべく、延命化に向けた改修を検討することとしているところでございます。将来において建替えを具体化いたします際には、まず新本庁舎建設計画を策定することとなると考えており、その計画の策定にあたりましては、熟度の低い段階から情報公開し、建設時期や設置場所、規模等について、議員や市民の皆様のご意見を十分にお聞きしながら慎重に進めてまいります。

質疑

35年間で30%の公共施設を廃止する計画がある一方で、先行して総合センターや労働福祉会館の廃止、支所と地区会館の統合などの取組が行われている。これらの計画は、それぞれ別の基準で計画されており、改めて総合的なまちづくりの計画がなされなければならないと思うが、考えはどうか。

答弁

公共施設の延べ床面積を今後35年間で30%以上削減することを目標とした公共施設マネジメントの取組は、施設全般について、劣化調査や利用状況等の現況調査をもとに施設評価をしたうえで、量と質の最適化を含めた効率的、効果的な資産運営を推進するものでございます。一方、ご指摘の先行する各取組につきましては、老朽化への対応が急がれる施設を中心に、設置目的や存在意義が薄れている施設の廃止、既存施設の統廃合、一元化や多機能化・複合化による施設の集約等に取り組んでいるものでございます。したがいまして、これらの取組は、異なる基準で計画を定めているものではなく、公共施設に係るライフサイクルコストの縮減や財政負担の平準化と、施設の量と質の最適化を図るという同様の考え方に基づいた取組となっており、最終的には、具体的な取組を示すこととしている公共施設マネジメント計画に集約していくものでございます。まちづくりの観点につきましては、今後策定することとしている「立地適正化計画」との整合性を保つことが国から求められており、こうした考え方を踏まえ、必要となる調整を行い、成案化を図ってまいります。

質疑

公共施設の再配置において、市民合意を作り出す努力が必要ではないか。また、東高校跡地などの活用について、住民の意見を大切にすべきではないか。

答弁

本市の公共施設は、その多くが老朽化しており、厳しい財政状況の中で、耐震性の確保や統廃合に伴う建替え等を進めていかなければならないといった大きな課題に直面しております。そのため、施設の建替えや再配置を行うにあたりましては、総量を圧縮することによる維持管理コストの抑制と建替え財源の確保を行い、経済的なコストで適量かつ良好な品質の施設を提供するといったファシリティマネジメントの考え方を踏まえ、将来世代に過度な負担を強いることのないよう公共施設の最適化に向けた取組を進めることとしております。こうした取組につきましては、まずは、そのベースとなる基本的な考え方を市民の皆様にご理解いただく必要があることから、本市のおかれている現状と課題、また課題への対応の方法など、基本的な認識を共有いただくといったところから取組を始め、熟度の低い構想の段階から丁寧にご説明申し上げ、ご意見をお聞きしてきたところでございます。東高校跡地の活用や園田地区会館の建替えにつきましても、市民検討会を設けるなど、地域の課題や周辺の状況等を踏まえる中で、意見交換を重ね、地元の皆様をはじめ、できる限り市民意見を踏まえた計画となるよう努めてきたところでございます。しかしながら、現在におきましても、種々、ご意見、ご要望をいただいているのも事実でございます。そうしたご意見、ご要望に関しましては、ファシリティマネジメントの考え方や将来を見据える中で、十分精査させていただき、建設的なご意見などは真摯に受け止めながら、取組を進めてまいりたいと考えております。

質疑

北部保健福祉センターの設置に伴う賃貸借契約の期間について。

答弁

北部の保健福祉センターを設置する予定の塚ロさんさんタウンにつきましては、区分所有者との協議の中で、当面10年間の定期建物賃貸借契約を締結することにより、必要な床を確保することとしております。このことにより、今後、一定期間、契約に基づく賃料負担が発生することになりますが、新たに施設を建設し、長年にわたり維持・保全していくことを考えますと、経費的にも有利な額で床をお借りすることができるものと見込んでおります。

質疑

保健福祉センターの2所化は凍結して見直すべきではないか

答弁

保健・福祉業務の再編につきましては、大きく3つの目的がございます。一つ目は、乳幼児健診のスペースの拡張など環境改善を図ること・二つ目は・複雑・多様化する市民からの相談に、保健と福祉の職員が一体的に対応できる、総合相談支援体制を構築すること、三つ目は、被保護者数の増加に伴う福祉事務所の管理スパンが大きくなり過ぎている現状を改善していこうとするものでございます。しかしながら、限られた財源と人的資源の中で、6地区それぞれにおいて、こうした目的を達成するためのサービス拠点を置くことは極めて困難であり、市内南北2か所の保健福祉センターに業務を集約、再編することにより、充実したサ・一ビスを提供しようと考えたものでございます。また、保健福祉センターの設置場所につきましては、市域内の配置バランスや交通の利便性を考慮するとともに、既存の施設を活用することによって、一定のスペースが確保できるといった経費面も考え合わせる中で、北部は塚ロさんさんタウン、南部については出屋敷リベル内といたしました。このように、保健福祉業務の2か所への集約、再編につきましては、さまざまな状況を勘案しながら、総合的に検討を重ねたうえでの取組でございますので、着実に進めていくことにより、市民サービスの維持・向上につなげてまいりたいと考えております。以上

質問

新施設での厳しい条件の下での乳幼児健診の受診率向上は可能なのか。

答弁

保健福祉センターでの乳幼児健診の実施につきましては、かねてから課題のありました健診環境の改善を最優先に考え、利便性の高い場所で必要なスペースと設備等を確保する中で、より安全・安心に健診を実施していこうとするものでございます。また、何らかの事情で指定の保健福祉センターに来ることができない方につきましては、その事情を十分にお聞きしたうえで、受診日時、場所を調整するなどといった対応に努めてまいりたいと考えております。当面は受診率の維持に努めてまいりますが、集約後の受診動向を踏まえたうえで課題があれば保健福祉センターでの休日健診の実施についても検討してまいります。以上

質問

複合施設での申請だけの受付窓ロがどれだけ活用されるのか

答弁

申請受付業務につきましては、高齢者や障害者の方々の移動の負担を勘案いたしまして、社会福祉協議会へ委託することによって、身近な地域の窓ロとして維持していこうとするものでございます。受託先の社会福祉’協議会につきましては、地域福祉の推進を目指し、地域にある生活や福祉課題の解決に向けて、これまで相談をはじめ様々な活動を展開しておりますので、申請受付業務にあたっては、そうした専門的な知識や経験が発揮され、単なる申請受付だけではなく、制度案内や窓ロ紹介も含めて適切に対応することができ、身近な窓ロとして有効に機能するものと考えております。以上

質問

国の公定価格に係る保育所の保育単価を幼稚園の単価なみに引き上げることを求めていくべきではないか。

答弁

保育所及び幼稚園に係る公定価格につきましては、施設類型が異なることから、単純な比較は困難なものと考えております。一方、全国市長会では、毎年、国の施策及び予算に係る提言を関係府省等に行い、その実現を要請しております。平成28年度に向けた提言のうち、福祉施策、少子化対策に関するものとして、O公定価格について、すべての施設が安定的に運営できるよう、また、都市自治体や利用者の負担増を招かないよう、地域の実態を十分に踏まえ、適切に設定すること。多様な保育サービスの提供や保育所の適正な運営を確保するため、子どものための教育・保育給付費負担金等について地域の実情に即した十分な財政措置を講じること。といったものがあげられております。今後とも、他の自治体との連絡協調を密にしながら、保育行政の充実に向けて取り組んでまいります。以上

質問

保育士の待遇改善について市の独自施策が必要だと思うがどうか。

答弁

保育士の待遇改善につきましては、国家公務員の給与改定+1.9%に準じて、国の平成27年度補正予算の中で公定価格の単価が改定されたことに伴い、本市においても、その内容を2月補正予算案及び平成28年度当初予算案における公定価格の設定に反映させているところでございます。本市では、市の財政状況も踏まえる中、基本的に、国の制度や基準に基づいて、施設型給付費等の給付や補助金の交付を実施していくこととしているところでございます。したがいまして、保育士の待遇改善につきましては、国に対して、積極的に働きかけてまいります。以上

質問

市民から評価されている市立幼稚園の教職員の取組みを、本市へ人を呼び寄せる対策としてしっかりPRするべきと思うがどうか。

答弁

市立幼稚園では、すべての教職員が、一人ひとりの子どもの発達に応じて、遊びを通して「生きる力の基礎」、いわゆる「後伸びする力を育むこと」をめざして、教育を行っているところでございます。そのためには、教職員の指導力が非常に重要であり、体系化された各種研修や、日々の実践を通じて、資質向上を図ってきたところでございます。こうした市立幼稚園の特徴につきましては、未就園のお子さんに幼稚園での活動を体験していただく「ふれあいランド」や、「地域説明会」、「市報」などによりまして、これまでからPRをしてきたところでございます。引き続き、「幼稚園教育振興プログラム」に基づき、本市全体の幼児教育のさらなる質の向上に向け、幼児教育の先導的役割や、幼児期のセンター的機能を発揮していくことに加えて、教職員の取組みや、その成果を、より積極的に発信してまいりたいと考えております。以上

質問

老朽化した公立保育所の建替えに関して、今後の計画についてはどうか。

答弁

公立保育所につきましては、「公立保育所の今後の基本的方向」に基づきこれまで民間移管を進めてきており、最終的には9か所を残すこととしております。残る公立保育所のうち、軽量鉄骨造の施設は、建築年数が経過し、老朽度も高いことから、これまでに、園田保育所及び塚ロ保育所の建替えを行ってきたところでございます。今後におきましても、本市の厳しい財政状況を踏まえつつ、これまで同様、建替えに必要な用地の確保など条件が整いしだい、保育所の建替えを進めてまいりたいと考えております。以上

質問

「公立保育所の今後の基本的方向」そのものの中間総括が必要ではないか。

答弁

「公立保育所の今後の基本的方向」につきましては、公立保育所が今後果たすべき役割とともに本市の公立保育所の適正規模を定めたものであり、この基本的方向の考え方に沿って、公立保育所の民間移管を進めているところでございます。公立保育所の民間移管につきましては、O歳児保育や障害児保育などの保育ニーズに応えるとともに、効率的な保育行政を図るため、これまで取り組んできたものであり、基本的にこの考え方が変わるといったものではございません。引き続き、児童や保護者の不安等に配慮し、より円滑な民間移管の推進を図るため、今後、これまでの民間移管の取り組みを総括し、次期計画の策定に向けた課題等についての検証に取り組んでまいります。以上

質問

なぜ、児童ホームの入所手続きの変更を、突然今回行ったのか。また、今回の変更について、保護者への説明責任を果たしていると思っているのか。すぐにでも昨年までの対応に戻すべきだと考えるがどうか。

答弁

平成28年度向け児童ホームの入所申請手続きにつきましては、利用者支援の視点で、よりていねいな情報提供、相談、案内を進めるため、また、保護者からの意見を踏まえ、入所決定通知の前倒しや受付期間の延長を行うため、手続きの変更を行ったものです。まず受付手続きについては、期間の延長を行ったことに加え、定員に空きがある児童ホームについて、新たに、二次募集を行っているところでございます。こうした受付期間の変更を含めた手続きにつきましては、11月より、児童ホー一ムの入所児童の保護者等に対してお知らせするとともに、市報やホームページへの掲載に加え、保育所や幼稚園などのご協力をいただき、周知を図ったところでございます。また、募集要項の配布に併せて、民間児童ホームやこどもクラブにつきましても、新たに、情報提供を行ったところでございます。転校生や特別支援児を含め、配慮する必要がある児童につきましては、児童の状況や保護者の就労状況もお聞きする中で、民間児童ホームや近隣の定員に空きのある児童ホーム、また、こどもクラブなどのご案内をするとともに、定員に達した児童ホームへの入所申請の受付けも、随時行うこととしているものでございます。以上

質問

若者を使い捨てにする社会に未来はない。市としてブラック企業、ブラックバイト等の相談窓ロをつくるべきと考えるが、市長の見解は。

答弁

雇用条件と実際の労働条件が異なる過重労働や違法労働など、若者や学生の使い捨てが疑われる、いわゆる「ブラック企業」や「ブラックバイト」に係る相談対応につきましては、本市では、このような問題も含め、しごと支援課に労働相談窓ロを設置し、外部の専門家による必要な助言、指導を行っております。また、相談内容に応じて労働基準監督署などの専門機関へあっせんするなど、相談者の不安の解消と主体的な課題解決を支援しているところでございます。しかしながら、今日、雇用・就労環境の多様化に伴い、相談内容も専門的かつ高度化の傾向にありますことから、新年度から、新たに弁護士による特別相談を実施するなど、労働相談窓ロ機能の一層の充実、強化を図っていくことといたしております。以上

 

質問

介護保険財源の負担のあり方を根本的に変える必要があると思うがどうか。

答弁

介護保険の給付費等の財源の負担割合は、公費と保険料で折半としており、公費分については、基本的に国が4分の1、県・市がそれぞれ8分の1となっております。高齢化の進展とともに介護サービス等の総費用が増大してきていることから、介護保険料が上昇するとともに、自治体の財政負担も増大してきております。こうしたことから、自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国庫負担の引き上げなどについて、これまでから全国市長会を通じて、国に対し提言、要望を行っているところでございます。以上

質問

特養建設が進まない原因をどう考えているのか。

答弁

特養の建設が進まない原因につきまして、募集説明会に参加したものの応募に至らなかった事業者によりますと、大半は「候補地が見つからなかった。」、「候補地はあったものの、東日本大震災後の整備費用の高騰等が影響して開設後の運営が資金的に困難と判断した。」といったことと聞いております。市域が狭く、ほぼ全域が市街化されているという本市の特徴も勘案しますと、「用地の確保」及び「整備費用の増大」が一定の検討課題となっております。特に、「用地の確保」への対応につきましては、平成28年度中に尼崎東高等学校跡地を活用して公募を行うとともに、今後は市立学校の統合や市営住宅の建替えなどにより、大規模な余剰地が見込まれますので、その活用について検討しているところでございます。以上

質問

若い子育て世代の子どもの医療費の完全無料化の願いにどのように応えていくのか。財源が厳しいからと県のレベルに甘んじていれば、受診控えや他市への転出を促す要因になるのではないか。また、完全無料化を県に求めつつ、当面、助成内容の拡充を行うべきではないか。

答弁

本市はこれまで、厳しい財政状況の中でも、県制度を越えて中学3年生までの入院無料化や就学前児の通院無料化を実施してきております。また、本市における一人あたりの年間平均受診件数は、例年伸びてきており、世帯によって程度の差はあろうかと思いますが、必要な医療が受診控えされているとまでは言えないのではないかと思っております。転出への影響につきましても、「尼崎人ロビジョン・尼崎版総合戦略」の策定に際して行った、本市から神戸市や西宮市、伊丹市といった近隣他都市へ転出した子育てファミリー世帯に対するアンケート調査におきまして、転出の最も大きなきっかけは、「手狭になったなど住宅の課題解決」や「就学・就園など子どもの事情」などとなっております。しかしながら、子育て世代に対して、医療費の問題も含め、少子化対策の観点や、定住・転入促進の観点など充実に向けて様々な観点から検討していく必要があるとて~聰1ち勧て考えています。以上

質問

国保制度の都道府県単位化にあたり、市の独自事業を見直すのではなく、各種支援策を継続・充実させるべきと考えるが、どのような方向性で検討しようとしているのか。国保料引下げのために、県も独自の支援策を行うよう、県に強く求めるべきと考えるが、どうか。

答弁

国保の都道府県単位化に際しては、全国市町村国保の赤字額等に見合う約3,400億円を国が財政措置として補てんする予定となっております。この制度においては、財政運営の責任主体である県に市が「国保事業費納付金」を納めることとなり、それをまかなう財源として、各市ごとに保険料を被保険者の方から賦課・徴収する仕組みに変わります。なお、この納付金の対象費用には保健事業や市の独自事業は含まれていないことから、これらの事業を実施する場合には、その財源をそれぞれの市において保険料か、一般財源で措置することとなります。こうしたことから、独自施策の見直しにあったては、今後示される県の国保運営方針を踏まえるとともに、本市の厳しい財政状況も考慮し、慎重に検討してまいります。また、国保料引下げのための国・県補助の拡充につきましては、これまでから全国市長会等を通じて適宜要望してきておりますが、広域化後の保険料の試算が平成28年秋以降には示される予定となっており、今後はそうした状況を踏まえる中で適切に対応してまいります。以上

質疑

モーターボート事業会計において、収益的収支において、赤字・黒字が判断されると考えてよいのか。

答弁

収益的収支は、決算におきましては損益計算書となるものでございますが、これは、その事業年度の営業活動に伴って発生するすべての収益と費用を計上するものであり、この収支が、経営活動の結果でございます、経常損益、当年度純損益として、いわゆる黒字、赤字として表れてまいりますので、議員ご指摘のとおりでございます。以上

質疑

繰出しを3億とした理由は何か。また、その金額はどこでどのように決められたものでしょうか。

答弁

競艇事業におきましては、平成26年度に経営計画を策定し、収支改善に取り組んでまいりました。その結果、この2年間で計画を上回る効果をあげており、その実績を踏まえ、今後の収支を見込んだ中で、本来の市財政への貢献という観点から2億円を3億円に増額することが可能と判断したものでございます。

質疑

市民課の窓ロ業務の民間委託が今年の1月から試行期間となったがなぜか。

答弁

市民課窓ロ業務につきましては、平成28年1月から、完全に委託できるよう進めておりましたが、委託開始に向けた準備を進める中で、各業務・各履行場所における特性に応じた対応に関する引き継ぎや、発生件数が少ない種別の業務に関する役割分担・引継ぎ事項などについて、なお、細かな点で課題があったことから1月以降も、受託業者との間で、継続して調整・協議が必要な状況と判断いたしました。これらの状況を踏まえ、市民サービスの安定した供給に万全を期すため、1ヶ月間、本番と同様の体制により実施する試行期間を設けることとし、それに伴い委託の完全実施の時期を延期することとしたものでございます。以上

質疑

市民課の民間委託は戸籍法違反、偽装請負ではないかとの指摘に対して、これらの問題の克服はどのように行われているのか。

答弁

市民課窓ロ業務の委託契約締結に際しましては、尼崎法務局、兵庫労働局に契約書、仕様書等の協議・確認を行っており、法令違反にならないよう慎重に進めてまいりました。また、偽装請負防止に向けましては市職員・委託事業者職員の双方が理解するとともに、実行に移すことが重要であります。このため、市職員に対しては、内閣府が示す「地方公共団体の適正な請負事業推進のための手引き」や市が独自で作成しました「偽装請負QandA」等を活用することにより啓発を進めておりますとともに、委託事業者に対しては委託事業者独自の点検・研彦を徹底するよう依頼しております。今後も、偽装請負等法令違反が生じないよう適宜点検、研修を進めることで万全を期してまいりたいと考えております。以上

質疑

労働条件の切下げを防ぐということを打ち出す意味についてどのように考えているのか。また、現場の契約制度のなかで、労働条件についての問題意識、解決すべき課題はどのように考えているのか。

答弁

労働条件の切下げを防ぐためには、少なくとも労働関係法令を順守することによる適切な労働環境の確保が必要であり、また、そのことが市が発注する業務の適正な履行や質の確保、さらには、良質な市民サービスの提供にもつながるものと考えております。したがいまして、従来から取り組んできた適正な予定価格の設定などに加え、さらに一歩進めて、労働関係法令の順守をはじめとする発注者及び受注者の責務などの公共調達における基本的な考え方を示す、条例の制定に向け検討を進めてまいります。以上

質問

マイナンバー記入は強制ではない旨や、マイナンバーの隠れた危険性についても、注意喚起を促す広報が必要ではないか。

答弁

申請書等へのマイナンバーの記載は、法令により規定されております。しかしながら、申請者の方の様々な事情等も考慮する中で、マイナンバーの記載がないことを理由に申請を不受理とする取扱いはいたしません。また、マイナンバーの取り扱いや詐欺事件等に対する注意喚起につきましては、市報やホームページ、市民説明会等の場で周知に努めているところであり、今後も継続して、啓発に取り組んでまいります。以上

予算議会での川崎敏美議員の2016年度予算関連議案と市長の施政方針に対する代表質疑の発言です

 日本共産党議員団の川崎としみです。会派を代表して提案された2016年度予算関連議案と市長の施政方針について質疑を行います。

1 市長の施政方針について

 市制100周年にあたり、尼崎の成り立ちを市民の暮らしから見ていくといった視点が必要です。戦後を振り返るだけでも、市民には絶えず課題が突きつけられ、それを克服していくために努力してきたのが尼崎でした。ジェーン台風での水害で防潮堤を造らざるを得なかった背景には、大正期以来、工場、企業が地下水をくみ揚げすぎて、地盤沈下を引き起こしたという問題がありました。 また尼崎といえばかつては公害の町として名をはせました。公害には発生源があります。公害反対裁判などが起こり、国、企業の社会的責任を果たさせるための市民の運動が契機となり、公害規制に国や県が取り組み、市と事業者がこれらの問題克服のためにともに力をあわせてきました。こうした尼崎市ならではの歴史をおさえ、今後も市民とともに歩いていくという姿勢が大切だと思います。2016年度も依然として厳しい財政状況の下にあります。稲村市長は、市制100周年にちなんで「ひと咲き、まち咲き、あまがさき」にかけて、今後の市政運営をさらっときれいに描がれましたが、市民のくらしは、格差と貧困の広がり、貧困率、子どもの貧困、就学援助の割合、ひとり世帯の増加、生活保護の割合等々、近隣他市との比較でもいずれも尼崎のほうが深刻です。それだけに市民のいまの実態から出発した、今後の尼崎を展望していくことが必要だと思われます。

お尋ねします。市長は市政100周年のコンセプトは「みんなが主役」といわれました。市政をすすめるコンセプトもそうでなければならないと思います。だからこそ今生きている市民の実態を良く見据えて、市制100周年を契機に今後の尼崎を考えていく上で、市民の置かれている実態から出発していかなければならないと思います。この点市長はどう思われますか?

機構改革1

次に組織改正についてうかがいます。防災担当局が危機管理安全局に機構変更されます。危機管理安全局を設置する狙いは、今後起こりうる南海トラフ巨大地震や津波災害、また、集中豪雨による被害など、防災や災害を含む危機管理事象に対して、より的確に対応していく体制とされています。

お聞きします。防災担当局と、危機管理安全局の違いはどこにあるのでしょうか? 一番の狙いはなんでしょうか?

また、防災会議や、国民保護協議会を担当するとのことですが、昨年、国民の反対を押し切って国会で強行可決された安全保障関連法=いわゆる戦争法との関連はあるのでしょうか?お答えください。

安倍首相は、「大規模な自然災害」を口実に、憲法に「緊急事態条項」を新設し首相権限の強化や国民の権利制限を行おうとしています。しかし私たちは21年前の阪神淡路大震災を経験しています。市長もちょうど学生のときに震災ボランティアのリーダーとして、災害現場で様々な体験をされ災害時の状況を見てこられたと思います。その際、混乱状態が現地にありましたでしょうか。

 奥山恵美子仙台市長は、昨年5月に記者会見で、「緊急事態条項」について「災害時は地元自治体が、喫緊の優先課題が何かを目の前で見ながら活動するのが大事だ」「国への権限一元化でなく自治体の権限強化をかんがえてほしい」「震災で改憲が必要だと考えたことはない」と語っています。

お尋ねします。安倍首相は「大規模な自然災害」を口実に、憲法に「緊急事態条項」を新設し首相権限の強化や国民の権利制限を行おうとしています。これらの動きについて、地方自治を守る立場から、市長はどう思いますか?

 防災計画では、尼崎市で想定される大規模事故等の災害として、航空事故、鉄道事故、道路事故などと合わせて、原子力発電所等での事故災害等が想定されています。とくに、高浜、大飯、美浜、敦賀など福井県内に立地する原子力施設で事故が発生した場合、関西広域連合の緊急時モニタリング等の情報により、防護措置や地域住民等に情報伝達をすることになっています。また、関西広域連合がまとめた「原子力災害に係る広域避難ガイドライン」に基づき、マッチングを行った対象市の避難住民の受け入れを実施することになります。しかし、危機管理というなら、こうした事態にならないようにすることが大切です。尼崎市に最も近い原子力発電所は83㎞先にある関西電力の高浜原発です。これまで高浜原発は点検のために運転を休止していました。昨年12月24日、福井地裁が、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を認める判断を示しました。これに対し中川智子・宝塚市長と、脱原発を目指す県議・市議11人が「受け入れられない」として抗議の声明を発表しました。声明文は、東京電力・福島第1原発事故が収束していない現状を踏まえ「市民のいのちと暮らし、安全を守る任務を負った首長や議員として、原発の再稼働は決してあってはならないと確信する」と表明しています。これは、緊急の声明であり、その後、今年1月25日には、兵庫県下の日本共産党、民主党、社民党、新社会党、緑の党ひょうご、無所属の地方議員135人が、高浜原発再稼働反対を表明し、記者会見しました。1月29日、これら高浜原発再稼動反対の声があるにもかかわらず、高浜原発3号機が再稼動されました。しかし2月26日に再稼動されたばかりの高浜原発4号機が、2月29日緊急停止しました。タービンと発電機をつなぎ発電と送電を開始する作業中のことでした。関電は「発電機に何らかの故障がある可能性がある」と説明、作業再開の見通しはないとしています。原子力規制委員会の審査が通った原発で、再稼動後のトラブルが続いています。

お尋ねします。市長は、高浜原発3・4号機の再稼働について、反対を表明すべきではなかったでしょうか? 

40年を超えた高浜原発1・2号機の再稼働の動きにたいする市長の考えをお聞かせください。また、各地で原発再稼働がすすめられる中で、「将来的に無くしていくことが望ましい」という市長自身の考えを、今後どう実現させていくのでしょうか、考えをお聞かせ下さい。

さて一方で、世界の風力発電の発電能力が2015年末には、2014年末より17%増の4億342万キロワットになり、原子力の発電能力を上回ったと報道されました。2015年に新設された風力発電は過去最高で、原発60基分に匹敵するとされています。しかし日本は、世界の中で20番目と出遅れています。日本政府が原発に固執している中で、世界はどんどん自然エネルギーをすすめています。尼崎市は、「環境モデル都市」にも選定されていますが、新規事業では「スマートコミュニティ推進事業」やPRの事業が中心で、節電や蓄電利用の施策ではあっても、自然エネルギーを促進するものではありません。

お尋ねします。市長は、自然エネルギーの促進をどのようにすすめようとしているのか、お答えください。

アベノミクスについて

 次に経済の問題、特に市民生活に直接的な影響を与える消費税の問題についてです。先に、今後の尼崎を見通していく上でもっとも大切にしていかなければならないのは、市民の実際のいまの生活状況だと申し上げました。特に安倍政権になってからのこの3年間、消費税8%増税、大企業優遇政策、社会保障の切捨ての下で、市民のくらしはどうなっているのでしょうか。安倍首相は、年頭の記者会見で、「この3年間で雇用が増え、高い賃上げも実現し、景気は確実に回復軌道を歩んでいる」と、「アベノミクス」の「成果」を自ら賛えていました。しかし、1月の「読売新聞」の世論調査でも、国民の71%が「安倍内閣のもとで景気の回復を実感していない」と答えています。

 たしかに大企業は、2年連続で史上最高の利益を更新し、内部留保は3年間で38兆円も増え、初めて300兆円を突破しました。しかし一方で国民の暮らしはどうでしょうか。安倍首相は「2012年から2015年まで就業者が117万人増えた」と言います。しかし同じ期間の同じ統計によれば、正社員は1万人減っています。結局、増えたのは不安定・低賃金の非正規雇用だけでした。安倍首相は「高い賃上げを実現」したと言います。しかし物価上昇を差し引いた労働者の実質賃金はこの3年間でマイナス5%です。年収400万円のサラリーマンで言えば、年間20万円もの賃金が目減りしています。安倍首相は、実質賃金の低下は「パートの比率が増えたから」と言いますが、パートを除く一般労働者で見ても、名目賃金の伸びはわずか1・7%、物価上昇分にはるかに及ばず、実質賃金は大幅マイナスです。「高い賃上げの実現」といいますが、事実はまったく異なっています。可処分所得は30年前と同程度の水準となっています。経済紙として有名なイギリスのファイナンシャル・タイムズは今年はじめの特集で「アベノミクスは日本経済を不振に陥らせているものが何かを正しく特定しているのか」と批判、企業の利益でなく労働者の所得を高めない限り、経済は立て直せないと指摘します。ここにきて、10%増税に異議を唱える声が経済界からも出てきています。日本チェーンストア協会の清水信次会長は「そもそも税率10%への消費増税を再延長か凍結してほしい」と表明しています。以前、会派の議員が消費税8%増税について、市長に質問した時には、市長は社会保障のため必要とお答えになりました。しかし実際には社会保障は切り下げられています。

お尋ねします。今後の10%消費税増税は行うべきでないと思いますが、市長はどう思いますか?

また、%増税以降の経済の落ち込みが続いているなかで、市も消費税を負担しなければなりません。2016年度予算の8%消費税の市の実際の負担額はいくらですか?また10%になるといくら増えますか?お答えください。

機構改革2

 次に子ども青少年本部を新たに設置する機構改革の問題についてです。新たな機構改革で、子ども青少年本部を設置し、市長を本部長、両副市長・教育長を副本部長にすえて、事務局も設置するということです。今まで以上に子どもを主軸に置き、市長部局および教育委員会との連携・調整をより強化、子どもや青少年に係る施策をさらに積極的に展開するとしています。

お尋ねします。機構改革で子ども青少年本部を設置し、事務局を設けるということですが、今までにない体制を新たにつくるねらいはどこにあるのでしょうか?市長の思いをきかせてください。

本庁舎

 次に本庁舎の問題についてお尋ねします。市政100周年の折、市庁舎の将来構想について方向性を示すとのことでした。今回、新本庁舎建設基金を新たに作り、今年度は2億3千万円が予算化されるということが提案されています。しかし、どこにどの程度の新庁舎を建設するのかという将来構想を出さずに、資金づくりだけを先行させています。これで果たして、市民に理解を得ることができるのでしょうか?まずは、市庁舎の規模、内容、財政、市民合意の4つの基準を示すべきです。市庁舎はどれだけの規模、内容になるのか、経費予測は150億円とも200億円とも取りざたされていますが、財政上をふくめて実際はどうなのか、市民合意をどう形成していくのか等、はじめに検討されるべきではないでしょうか。これらの点を明らかにしないまま、この基金だけを先行させることは、市民には納得が得られません。市民合意が取れてこそ始めて財政計画が日程に上ると考えます。共産党議員団は、市庁舎建設問題に対しては華美で豪華なものはつくらない、緊急性のより高い他の施策との合理的なバランスをとるべきだとの考えです。しかし、いつまでもこの問題を放置するわけには行きません、何らかの対策は必要ですが、市民の暮らしを圧迫しない範囲で取り組むべきだと考えます。

お尋ねします。市庁舎建設をきちんとまちづくり計画の中に位置づけ、最初から市民に情報を公開し、アイデア等募集して計画づくりを市民とともに行う、そうした丁寧な事前の取り組みが必要だと思いますが、市長の考えをお示しください。

公共施設(全体)

 次に公共施設にかかわる問題についてです。全国的にも公共施設の再編・統廃合の問題が顕在化してきています。これまで十分に管理やマネジメントがなされてこなかった公共施設等の総点検を国が自治体に求め、すべての自治体で「公共施設等総合管理計画」が定められていっています。今の公共施設の問題は、単なる施設の運営や更新という枠組みにとどまらないものです。公共施設の統廃合等には大きな社会的・経済的な影響がともなうという問題があり、自治体としては適切に政策的対応をしていかなければなりません。地方自治法第244条で、公の施設について「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的を持ってその利用に供するための施設を設けるものとする。」と定めています。やみくもに公共施設を統廃合することによって、どの地域においても等しく福祉・市民サービスが受けられない、住民の権利が損なわれる状況をつくりだしてはなりません。 何よりも、自治体と住民の協働の力が発揮できるよう、自治体と住民との信頼関係を強化していくための取り組みが重要です。公共施設問題を考えていく上で、第1に市民生活に何が必要か、第2に市民が等しくサービスを受けられる施設の配置となっているか、第3に市民合意の形成という3つの基準を大切にするべきだと思います。本市の人口ビジョンをみると、将来の人口減少、少子高齢化が予想されています。それにあわせ、むこう35年間に30%以上の公共施設の削減方針が出され、公共施設の再配置が進められています。総合センターの存続、労働福祉会館と労働センターの廃止、地区会館と支所の統合による複合施設の建設、新たに保健福祉センターの2箇所化など、先行している計画を抱合させる方針です。しかし、これらの計画はそれぞれ別の基準で計画されたものであり、統一性がなくバラバラで、一体尼崎がどんな街になるのかが不透明です。

お尋ねします。向こう35年間で、30%以上の公共施設が廃止される計画がある一方で、先行的に総合センターの存続、労働福祉会館の廃止、支所と地区会館の統合による複合施設の建設、保健福祉センターの2箇所化が行われています。これらの計画は、それぞれ別の基準で計画されています。改めて総合的なまちづくりの計画がなされていかなければならないと思いますが、市はどのように考えていますか?

以上で第一問を終わります。

2回登壇

答弁ありがとうございます。

公共施設(個別)

それでは、続けて、公共施設の個別の問題についてお聞きしてまいります。6箇所の総合センターは歴史的経過を容認しているため偏在しており、整合性がありません。労働福祉会館と労働センターは、多くの市民が反対していたにもかかわらず、廃止されました。その結果、明らかに市民の自主的な活動ができにくい状況となっています。支所と地区会館を統合して新たな複合施設の建設が、2016年度から武庫地区を皮切りに行われようとしていますが、あわせて支所機能の6箇所の廃止計画と保健福祉センター2箇所化の計画が出されました。計画をつくる段階から市民の意見をきちんと聞き、地元合意がしっかりつくられているとは到底思われません。東高の跡地活用、園田地区会館の建替問題、武庫地区3市営住宅の建替による跡地活用など、地元の意見を聞いてもそれが反映されない計画案がつくられる、あるいは市の一方的な案が示される等、市民との間で混乱状況が生まれています。

お尋ねします。公共施設の再配置計画での最大の問題点は、地元住民と一体となったまちづくりの思想が欠落しているという点ではないでしょうか。住民自治を真剣にすすめようとするなら、何よりも市民合意を作り出す市の努力が必要です。この点についてどのように考えていますか?

また、東高の跡地活用、園田地区会館の建替問題、武庫地区3住宅の建替による跡地活用など、住民の意見をもっと大切にすべきだと思いますが、お答えください

保健福祉センターの2カ所化

 市内北部の保健福祉センターの塚口さんさんタウンの賃料は、消費税抜きで、1坪あたり7,000円、使用する床面積が3,000㎡だと1カ月約635万円、年間で約7,627万円の賃料となります。

お尋ねします。賃貸契約の期間は何年と設定されているのでしょうか。お答えください。

この施設はすでに築40年を経過しており、いつまで使用できるのでしょう。仮に、10年間活用したなら、賃料は約7億6千万円、20年なら15億円を超えます。これなら新設の建物が建設でき、最低でも40年使用することが可能です。こうした将来構想も含めて保健福祉センターの2カ所化は見直しが必要です。

お尋ねします。保健福祉センターの2カ所化は、凍結して見直すべきです。

 ここ数年の乳幼児健診の受診率は、微増の増加傾向を示しています。昨年11月、西宮市の現状を会派で視察に行った際、乳幼児健診ができる場所を、近くに確保したところ、その地域の受診率が格段に向上したというお話を聞きました。本市の取り組みは西宮とは逆の手立てを講じようとしています。保健福祉センターの2カ所化で、相談窓口や乳幼児健診を受ける場所が遠くなり、交通事情も大変悪くなる地域が増えてしまいます。

お尋ねします。2017年度からの新しい場所での、いっそう厳しい条件の下での乳幼児健診の受診率向上は可能なのでしょうか?お答えください。

支所の廃止問題

 次に支所廃止問題についてお尋ねします。6か所の支所の廃止で、市民からの相談窓口は、北部は塚口のさんさんタウンと南部は出屋敷のリベルの2カ所の保健福祉センターに移行させるということです。支所で扱っていた申請業務のみ社協に業務委託される計画となっています。本当に委託して大丈夫なのでしょうか?市民は生活上困っている問題を窓口に相談に来るケースが大変多いのではないでしょうか。一人ひとりの市民の状況に応じて、相談活動を行い、そして様々な制度を活用するための申請に結びつけていっているのではありませんか。

お尋ねします。相談は保健福祉センターへ、単純な申請だけは社協の窓口と分けられては、市民への行政サービスは明らかに低下、混乱が生じるものと思います。仮に市職員を配置するとしても、偽装請負の問題が浮上してきます。複合施設での申請だけの受付窓口がどれだけ活用されるのか疑問です。この点、市はどのように考えますか?

子ども子育て支援新制度

 次に子ども子育て支援新制度の問題についてお尋ねします。市内のある保育園で、保育士不足に悩む現状についてお話を聞きました。保育士が足りないとき募集をかけてもなかなか人が集まらない、派遣会社に依頼すると時間給が1800円以上となり収支が合わない。そこでこの園では、保育士の資格があるが経験はゼロという方を、1000円を少し上回る時間給で、パートで来てもらいました。5年間かけてようやく1人前の保育士として育ててきたということでした。ところが、今年その方は、他市の公立の臨時保育士募集に応募、採用され退職されました。他市では、時間給が1400円、まる1日働くと日給が9800円になるからということです。この保育園では職員そろって、この5年間の取り組みは何だったのかと肩を落とされたということです。こうしたことが起こる背景には、国の幼稚園と保育所に対する公定価格の設定が、あまりにも違いすぎるということがあります。幼稚園に通う子どもは1日4~5時間、保育園では1日8時間から11時間、これだけの時間差があるのに、保育単価はほぼ同額となっています。これが保育士が他産業と比べて月額9万円も低い処遇になっているという問題を、生み出しています。保育士の質を高めるための支援策とともに、処遇改善が必要です。

お尋ねします。保育所の保育単価を幼稚園の保育単価なみに引き上げることを国に求めていくべきだと思いますが、市の考えはどうですか。

保育士の待遇改善については、産休と代替え職員補助金のみでなく、保育士の賃金アップにつながる市の独自施策が必要だと思いますが、お答えください。

公立幼稚園の廃止

 次に、公立幼稚園の問題についてです。子育て中のママさんから手紙が寄せられましたので少し紹介させていただきます。この方は、3歳の娘をもつ母親の方で、結婚を機に尼崎に転入してこられた方で、自分が生まれ育った市より尼崎が良かったことは一度もありませんでした、尼崎にいらっしゃる方には申し訳ないけれどもとおっしゃる方でした。娘が1歳の時から、市立幼稚園の園庭開放をきっかけに自宅から一番近い立花東幼稚園に何度も行かせていただいています。何度も行かないうちに先生が娘の名前を呼んでくださいました。名札も見ず、名簿に記入しないうちにです。それも一人だけでなく、先生みんなが娘を知って下さっていました。5、6歳にまざって遊ぶ2歳の娘に先生はとてもよくしてくださり、少人数だからできる心配り、園児の先生への信頼、先生と親御さんとの近い距離にこの幼稚園のすばらしさに気付きました。子育て世代が流出する尼崎ですがもっと沢山の人達がこの幼稚園の環境と雰囲気、教育を実際に知れば、逆にこの園に入りたいと思うはずだとさえ思いました。そして、幼稚園が定員割れの場合廃園だということに市報の小さな小さな文字で知りました。市の説明会にも行かせていただきました。(略)ああ尼崎市は切迫した財政のために箱物の幼稚園を減らすという簡単な節約をしたいだけなのだと私は思いました。確かに子育て世代が減っている尼崎で定員に満たない幼稚園の統廃合というのは合理的に思えます。しかしその前に市は本当に立花東幼稚園の良さを沢山の人にアピールし理解してもらえるような努力をしてきたでしょうか。それをしたのは幼稚園の先生だけです。それも予算もなく、市のバックアップも少なく、私のように市報を見て参加したような親子にしかできませんでした(続)」と切々と訴えられ、園の存続でわが子が入園できるようにと願っておられるということでした。市長はどのように感じられたでしょうか?このような声に耳を傾けるべきと思います。

お尋ねします。公立幼稚園で働く先生たちの仕事ぶりが、本当に市民から評価されています。こうした先生たちの取り組みについて、市は積極的に子育て世代にしっかりPRして、尼崎に人を呼び寄せる対策としてもっと行うべきだと思いますが、お答えください。

公立保育所の建て替え問題について

 次に公立保育所の建て替え問題についてお尋ねします。公立保育所の保育所施設整備事業費が2260万円計上されています。拡充事業として3カ所の外壁改修工事が行われます。しかしこれ以外の老朽化したプレハブ等の公立保育所の建替問題は、どうなっているのでしょうか。民間移管を予定している保育所は移管して、建替や改修は民間に委ねる、その他は代替の土地が見つかったところから実施するという計画ではなかったでしょうか。

 お尋ねします。老朽化した建物で保育を受けている子どもたちはいつまで放置されるのでしょうか。具体的に年次計画を立てるべきだと思います。今後の計画づくりについてお答えください。

 公立保育所の民間移管計画は2016年度4月開所の立花南保育所の移管をもって第3次計画が終了します。次の計画が今年度検討される模様ですが、これらの計画の大元である「公立保育所の今後の基本的方向」も含めて見直すべきではないでしょうか。制定からかなりの年数が経過し、制定当時と大きく保育環境も変化しています。計画が今日的課題とマッチしているのか、整合性があるのか検証が必要ではないでしょうか。公立保育所の民間移管計画そのものも、計画通りすすめようとするなら残り13カ所もあります。最近の民間移管では、受け皿となる応募福祉法人が1ヵ所だけという状況も出てきて、選べない、新たな保育所の開設も保育士不足でままならないといった状況もあります。公立保育所がスタンダードとして保育の基準を指し示す、地域の子育ての拠点、生活困窮や障がい児など困難な子どもたちのセーフティネットとしての役割はもっと評価されてよいと思います。

お尋ねします。この際、「公立保育所の今後の基本的方向」そのものの中間総括を行い、見直しをはかるべきだと思います。お答えください。

児童ホーム・学童保育

 児童ホームの問題についてお尋ねします。定員超過した児童ホームへの入所申し込みは、「2月22日から3月5日までの2次募集では受付けない」との対応を児童課が行っています。2月1日に市のHPで知らせていたようですが、父母の会などに伝えられたのは2次募集開始の翌日、2月23日だったということです。待機児童がカウントされないことにより、今後様々な問題が生じてきます。まず遅れて申請を行ってきた子どもたちが切り捨てられます。また定員に空きができた際、1次募集(12月~1月5日)時点での順番となり、今後低学年の転校生や障がい児等、より緊急性の高い子どもの入所はどうなるのでしょうか。また待機児童との認定がなされないことにより、子どもクラブで児童ホームの待機児童として受け入れをしないということになり、子どもが不利益を受けるという問題が発生します。さらに児童ホームでの子どもの待機児童数を市が把握しないということは、将来の児童ホームの建設計画を設計する基礎資料を得ないということになります。市は児童ホームの今後の整備改修はしないのではないかと受け取られかねません。

お尋ねします。なぜ、このような児童ホーム入所手続きの変更を、突然今回行ったのでしょうか、答弁を求めます。また事前に保護者に知らせず、型どおりに市のHPだけで知らせて、説明責任を果たしていると思っているのでしょうか。保護者は納得していません。すぐにでも昨年までの対応に戻すべきだと考えますが、お答えください。

若者支援

 次に、若者支援の施策についてお尋ねします。1月11日の新成人の日に、共産党議員団が記念体育館前で新成人にアンケートを行いました。今の政治に望むこと、関心があることなどを尋ねました。圧倒的に「ブラック企業・ブラックバイト」をなくして欲しいという項目に投票が集まりました。製造業で働く青年は、「朝8時に仕事に入り、終わりはいつも夜10時。安月給で時間外もつかない」と訴えました。学生は「就職先が見つかるかどうか心配だ」「高い学費を引き下げて欲しい」と話しました。次世代育成支援対策推進行動計画作成のために市が実施した中・高生向け意識調査(2015年1月26日~2月13日)によれば、高校生で「将来、自立した大人になるために大切だと思うこと」では、「将来の夢を持つこと」が6年前より若干減り、「生活に必要な収入を得ること」が2割程増えています。「子供が欲しい」は7割あるものの、「子どもは欲しくない」と答えた理由で多いのは、「お金がかかるから」、特に女子で多いのが「仕事をしながら子育てをするのは困難」という回答でした。こうした若者たちの思いを裏付ける指標として、総務省統計局の労働力調査と就業構造基本調査を見ると、1990年代後半からこの15年間に正規雇用が400万人減っており、そのうち300万人が15歳から24歳で占められています。30~35歳の男性労働者で年収300万円以下が13 %の増加となっています。時間外労働の割合では、週60時間以上は20代で18.4% 、30代で20%を占めています。経済学者の名城大学、教授箕輪明子氏が、「使い捨て労働社会のしわ寄せが若年世代に集中している」と指摘しています。

お尋ねします。若者を使い捨てにする社会に未来はありません、人間らしく成長していける社会を作って行かなければなりません。市としてブラック企業、ブラックバイト等の相談窓口をつくるべきだと思います。市長の見解を求めます。

介護保険

 次に介護保険についてお尋ねします。市の第6期介護保険計画では、このまま高齢化が進むと受け皿の不足や、介護保険料については基準額で8000円~1万円の引き上げが危惧されるとして、健康寿命の延伸などが課題だとしています。国はどうでしょう。介護保険制度を持ちこたえさせるためだといって、サービス利用の抑制と国民の負担増を進めています。2017年には要支援のヘルパーとデイサービスについて介護保険外しが完了させられ、全ての地方自治体で要支援者の総合事業が始まります。要介護1・2もいずれ要支援者同様に保険外しが進められようとしています。今年から始まった年金収入単身280万円以上は、利用者負担2割については、今後すべてを2割負担にしようと考えています。特養入所は今年から要介護3以上になってしまいました。また、今年度から介護報酬を大幅に減らしました。市民にとっては、介護保険料はどんどん高くなり否応なく天引きされるのに、利用したいサービスはお金が無いとあきらめるしかなく、サービス自体も介護保険からなくなる状況が進んでいます。

お尋ねします。介護保険財源の半分が国民の納める介護保険料で、国はたった4分の1しか持たないという今の財源のあり方を根本的に変えなければ、これからの高齢社会を支えられないとおもいますが、市長の見解はどうか。

特養待機者のうち入所の必要性の高い方が、昨年度は246人でした。特養建設は2014年までの第5期計画100床が達成できず、今年度も達成できませんでした。一方で、サービス付高齢者住宅が増設されています。

お尋ねします。特養建設が進まない原因はどう考えていますか。お答えください。

だれでも元気に年を重ね、周りにあまり迷惑をかけずに人生を全うしたいと願っています。でもそれができなくなり、家族に負担を強いる介護を解決するために、社会的介護の制度として介護保険制度が作られたはずです。「保険あって介護なし」が進められていいはずがありません。

こどもの医療費

 次に子どもの医療費についてお尋ねします。年収約703万円以下という所得制限はあるものの、1歳~小3までの乳幼児医療費助成(通院)を受けている子どもは77%、小4~中3までのこども医療費助成(通院)では69%です。ここに母子家庭等医療費助成を受けている子どもを足せば、1歳から小3まで79.1%、小4から中3まで72.2%で、これらの子どもたちは何らかの医療費助成を受けています。しかし、医療費の完全無料化を求める陳情が絶えないのは、現行でも自己負担に耐えられないからです。

お尋ねします。尼崎市は、若い子育て世代の願いにどのように応えていくのか。財源が厳しいからと県のレベルに甘んじていれば、医療費助成を受けていても負担がなお重くて受診を控えざるを得ない子どもが存在、また所得制限で医療費助成を受けられない家族が、施策が整っている他市への転出を促す要因になるのではないでしょうか。お答えください。

また、子どもの医療費の完全無料化を県に求めつつ、当面、市では助成内容の拡充をおこなうべきです。例えば乳幼児医療、子ども医療の窓口負担、1400円程度にするなどです。お答えください。

国民健康保険

 国民健康保険の広域化に関連してお尋ねします。現在、国民健康保険制度は主として市町村単位で運営していますが、2018年度から都道府県単位の運営、いわゆる広域化が実施されます。広域化にあたって、現在、全国の自治体が国保会計に繰り入れている額に匹敵する3400億円を国が繰り入れるとしています。現在本市も各種の軽減措置、そして独自に9億円を国保会計に繰り入れています。本市だけでなく、各市でも、高すぎる国保料に対する独自支援策を講じています。それでも、高すぎる国民健康保険料が、国保世帯を苦しめているのが実態です。市は県の統一的な給付サービス基準や財政措置を踏まえ、市の独自事業見直しを検討していくとしています。検討項目として(1)一般会計からの財政健全化のための4億円繰入金、(2)多人数世帯等の負担軽減を図る特別減免(3)結核・精神医療付加金、および葬祭費(4)あんま・マッサージ・はり・きゅう施術助成事業、そして(5)特定健診事業等、これら5つの事業を検討項目としてあげています。広域化に際して、国が3400億円を繰り入れたとしても、自治体独自の支援策を廃止すれば、高すぎる国保料に対する市民の苦しみが増大するだけです。

おたずねします。市の独自事業について見直しではなく、これら各種の支援策を継続・充実させるべきだと考えますが。市は、どのような方向性で検討、臨もうとしているのかお答えください。

また、県が実施主体になるのですから、国保料引き下げのために、県も独自の支援策を行うよう、県に強く求めるべきと考えますが、お答えください。

モーターボート競走事業会計

 次に、モーターボート競走事業についてお尋ねします。これまでの「競艇場事業」を「モーターボート競走事業」として、地方公営企業法の全部適用で企業会計化しようとするものです。企業会計化によって、資産を含む財務状況が把握しやすいといわれています。もとより競艇はギャンブルという性格から市民の税金を投入するわけには行きません。これまで、尼崎市も繰り返しそのことを説明してきました。これまでの競艇事業では赤字になったことはありません。しかし、企業会計では収益的収支と資本的収支でみていくことになります。

おたずねします。確認のため市長に伺います。「モーターボート競走事業会計」において、収益的収支において、赤字・黒字が判断されると考えていいのでしょうか?お答えください。

 今回モーターボート競走事業を設置する理由として、「安定かつ継続的に事業を経営し、将来にわたり収益からの繰出しにより市財政に寄与し続けていくことを目的」にしていると説明されています。そうしたなか、市財政への繰出し金は、3億円とされています。

お尋ねします。市財政への繰出し金を3億円とした理由は何でしょうか。またその金額は、どこでどのように決められるのでしょうか。お答えください。

アウトソーシング 市民課の窓口業務の民間委託

 次にアウトソーシングについてお尋ねします。昨年10月に「今後の超少子高齢社会に対応するための行政執行体制の在り方について」の案が発表され、更なるアウトソーシングの導入に向けた基本的方向性が示されています。そして来年度2,742万円の予算で業務プロセス分析事業が行われます。業務を専門・非定形型など4つの業務に分析、分類して、外部委託が可能な業務の洗い出しを行おうとしています。市民課の窓口業務の民間委託が今年1月から試行期間として開始され、2月から正式に委託化が行われています。受付窓口の様相が大きく変わり、人もたくさん増えたなという印象です。市民が各種の申請を行い、交付されるまでの時間は、当初はずいぶん待たされたが、このごろは以前と対して変わらなくなってきたと市民から意見も聞いています。しかし、この民間委託本当に行う必要性があったのか疑問です。市はこの間コンビニ交付事業を進めてきました。マイナンバーカードなどが普及すれば必然的に窓口業務は縮小できる予測をしていたのではないか。わざわざいまこの時機に民間委託して経費削減ができたとしても、それは一時的な効果で、大して長続きしないと思います。さらにこの民間委託には、戸籍法違反、偽装請負に当たるのではないかとの懸念があります。東京足立区では、2014年1月から市民課の民間委託を行いましたが、東京法務局から戸籍法違反を指摘され改善をうながされていました。また一連の業務の流れでの市職員からの判断を仰ぐといった点は偽装請負になるといった問題点が弁護士、労働組合から指摘されていました。結果、足立区ではこの民間委託をやめています。こうした状況をみて、市民化窓口の民間委託を予定していた茅ヶ崎市なども計画を中止しています。

おたずねします。市民課の窓口業務の民間委託が今年1月からの実施期間が、急に試行期間とされました。その理由は何だったのでしょうか?

また、「市民課の民間委託は戸籍法違反、偽装請負」ではないかとの指摘に対して、尼崎では、これら問題の克服はどのように行われているのでしょうか?お答えください。

公契約条例

 次に「公契約条例」についてお伺いします。市長は2期目の公約に「公契約のあり方について検討しますと掲げられました。昨年12月議会での辻議員が、「事務事業の全般的な見直しの中で、民間委託のあり方、特に公契約のあり方、場合によっては公契約条例も含めて同時に検討すべきではないか」と質問したのに対し、企画財政局長は「労働条件の切り下げを防ぐ観点、また業務の質の確保や地域内の経済循環などの総合的な観点から、他市の事例なども参考に条例化の必要性も含め、幅広く検討を進めている」と初めて条例化に言及する答弁がありました。その後年末から年始にかけて、各会派に対し条例化に向けての市の考えが示されました。そして先般の市長の所信表明では「契約制度について、適正な履行や質の確保等に関する発注者と受注者の責務を明らかにするとともに、労働条件の切り下げを防止し、より良質な市民サービスの提供につなげていくため、公共調達に係る基本的な考え方を示す条例の制定を進めます」と述べられました。詳細はこれから関係団体や市民意見を踏まえて策定されていくと思います。

おたずねします。労働条件の切り下げを防ぐ事は、大切な観点だと思いますがこの観点を打ち出す意味について、また現場の尼崎市の契約制度の中で、労働条件についての問題意識、解決すべき課題はどのように考えておられるのでしょうか、お答えください。

マイナンバーカード

 次にマイナンバーの問題についてです。マイナンバーのメリットとして、公平・公正な社会の実現、利便性の向上、行政の効率化などがあげられています。しかし、国が強引に推し進めるマイナンバー制度には様々な問題点が指摘されています。税と社会保障の個人情報を国が一元的に管理し、徴税の強化、給付の抑制がねらわれています。また権力による国民監視とプライバシー漏洩などの恐れがあります。市は住民票等のコンビニ交付を促進させ、窓口業務を減らしてさらなる合理化を推し進めるために、マイナンバーカードを積極的に取得するように、市報などで告知しています。しかし、マイナンバーのなりすまし犯罪や情報漏えいの危険性などについても併せて市民に知らせていくべきです。マイナンバーのメリットだけを強調し、カードの取得を推奨するだけの広報については見直すべきです。2月の市報を見てマイナンバー記入は強制だと感じている市民の声をお聞きしました。少なからずそのように受け止めている市民がたくさんいると思います。徳田議員の昨年12月議会での一般質問に対して、「マイナンバー記入がないことを理由に申請を不受理にしない」との答弁を市は行っています。

お尋ねします。「マイナンバー記入は強制ではない」とのお知らせを市報に掲載すべきだと思います。またマイナンバーの隠れた危険性についても知らせ、取り扱いの注意喚起を促す広報が必要だと思います。お答えください。

以上で私の2問目の質疑を終わります。

3回登壇

 お答えいただきました。ありがとうございます。

まとめ

国の政治、経済政策によって、地方自治体の財政は大変困難な状況を抱え、市民のくらしは大変な状況に陥っています。大本の国の方向性が問われています。とりわけ、昨年来の安保関連法の制定をめぐり戦争か平和かが問われています。稲村市長は兵庫県内4市の市長と連名で安保関連法の慎重審議を求めました。全国にも例のない大変評価できる行動だったと思います。しかし、それは法案の強行採決によってふみにじられました。日本共産党議員団は、平和と民主主義を守り、憲法をくらしに活かしていく政策実現で、アベノミクスなど間違った経済政策をただし、地方自治体が自立して市民のしあわせをつくりだしていくことに、力を尽くします。今後も、消費税増税ストップ、社会保障を削減から充実に転換し、人間らしく働けるルールをつくる、原発ゼロ社会実現のために、共同の力を発揮してがんばります。以上、決意を表明して、私の代表質疑をすべて終わります。残余の問題は予算特別委員会、総括質疑で会派議員が質してまいります。ご清聴ありがとうございました。

本会議採決を前に辻おさむ議員が反対討論を行い42議案に賛成し12議案は反対しました

 第15回尼崎市議会本会議が3月3日(木)に開かれました。常任委員会に付託されていた54件の議案が上程され、各委員会の報告が行われました。採決をまえに辻おさむ議員が反対討論を行い、54議案のうち42の議案は賛成し、12の議案に反対しました。

辻おさむ議員の反対討論

 日本共産党の辻おさむです。 議案第27号、29号、31号、32号、36号、46号、48号、49号、51号、17号、25号、75号、77号および78号について、反対討論をおこないます。まず、議案第27号、特別会計条例の一部改正、第32号事務分掌条例の一部改正、第48号モーターボート競走事業の設置条例、及び第49号、競艇場施設整備基金・調整基金の廃止条例は、競艇場事業に公営企業法を「全部適用」することに伴うものです。企業会計に移すことで、資産管理を見えやすくするという点では理解できます。しかし、施設規模などが予算案でしたチェックできないなど、議会のチェック機能が弱まる点では、賛成できません。

 次に、マイナンバー関連の議案です。議案第29号は、マイナンバーの利用範囲を拡大するものであり、議案第31号は、マイナンバーカードの交付事務に市職員を7人もふやし、議案第75号は、マイナンバーカードの発行の事務を委任している「J-LIS」への負担金を増額するものです。マイナンバー制度は、行政にとっては便利かも知れませんが、市民にとっては、情報漏洩や成り済まし被害が危惧されるなど、危険が伴うもので、中止すべきであり、拡大すべきではありません。さらに議案第31号は、市民課窓口業務の民間委託、保育所の民間移管、小学校給食調理業務の民間委託や、市立幼稚園廃園の廃園で職員定数を減らすものです。市民サービスの低下をもたらすもので、賛成できません。

 次に、議案第36号は、市会議員の期末手当の増額です。人事院勧告そのものは否定しませんが、市民の暮らしが厳しい中で、議員の期末手当は、市民感情から見て増額すべきではないと考えます。

 次に、議案第46号 新本庁舎建設基金条例です。現在の本庁舎は、耐震補強したとしても、やがては建て替えなければなりませんし、そのために基金を設置することは理解できます。しかし、質疑の中でも、本庁舎の建て替え費用は、現在の規模を想定しても、150億円だとか、200億円だとか、大きな金額だというだけでなく、漠然としています。華美にするべきではありませんが、必要最小限の機能は、確保しなくてはなりません。厳しい財政のもとでの市民サービスとのバランスも大切です。そうした上で、どの程度の規模にするのか、建て替え時期をどうするのか、曖昧なまますすめるのではなく、市民に納得をもらいながら進むべきだと考えます。

 次に、議案第51号、市立学校の設置管理条例の一部改正です。幼稚園、小中学校、高等学校の条例をわけることは、賛成しますが、幼稚園3園の廃止には反対します。

 次に、議案第17号一般会計補正予算、77号、78号の武庫支所・地区会館複合施設新築工事関係議案です。保健福祉センター整備事業費の債務負担行為が入っています。支所・地区会館の複合施設には、会議室などに洗面台をつけるといいますが、いまだに乳幼児健診を複合施設で行うとの明言がない中で、保健福祉センターの2カ所化を認めるわけにはいきません。また、支所機能が社協へ移されるということですが、届出事務だけで、相談事務がなくなることは市民サービスを低下させるものとして、納得できません。市民サービスに大きく影響をしてくるだけに、いま一度、市民にしっかり説明し、合意と納得を得る手続が必要だと考えます。

 最後に、議案第25号、自動車運送事業会計の補正予算です。市バスの民営化に向けての準備が進められており、市バスとしての最後の予算案です。やはり、市バスというのは公共交通機関として、市民が等しく移動の自由を享受するものであるべきであり、民間移譲を前提にしたこの補正予算については反対します。以上で私の反対討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

川崎敏美議員が2016年度一般会計関連予算案と施政方針に対する代表質疑を行います

 3月4日(金)と7日(月)に市議会本会議で各会派の代表による2016年度一般会計関連予算案と施政方針に対する代表質疑が行われます。

 日本共産党議員団からは川崎敏美議員が3月4日(金)の午後2時30分頃から当局答弁を含め2時間の予定で行います。

質疑の主な項目

・市長の施政方針、戦争法や緊急事態条項などに関連する平和施策、消費税10%増税、高浜原発再稼働に伴う市長の見解

・市の新たな機構改革、本庁舎建替え計画の考え方、公共施設の再配置計画、保健福祉センター建設と支所の廃止、市民課窓口の民間委託とさらなるアウトソーシング、マイナンバー制度

・子ども子育て支援新制度に伴う保育所、幼稚園の保育単価、今後の公立保育所の民間移管、公立幼稚園廃止に対する市民の声、児童ホームの入所手続き、特養建設が進まない理由、こどもの医療費助成の拡充、国民健康保険の広域化

・公契約条例のあり方、ブラック企業ブラックバイトの相談体制、モーターボート競走事業会計などです

予算議会冒頭に新政会の波多正文議員が故田村征雄議員へ哀悼の辞を述べました

 2月22日(月)予算議会の冒頭に、新政会の波多正文議員が、市議会を代表して故田村征雄議員へ哀悼の辞を述べました。

追悼の辞

 許しを得ましたので、第15回尼崎市議会定例会本会議第1日の開会にあたり、尼崎市議会を代表いたしまして、去る1月12日にご逝去されました、

 故田村征雄議員のご逝去を悼み、謹んで、追悼の言葉をささげます。

 あなたは、昨年2月に体調を崩されましたが、復帰に向けて病気と闘い、努力された結果、9月には、議場でお顔を拝見することができておりましたので、本日、この本会議場入場に際し、あなたのいない現実に接すると、改めて惜別の情を深く感じたところでございます。

 あなたは、生来の人情味あふれるお人柄から、人望すこぶる厚く、またその卓越した識見と社会公共への強い思いゆえに、地域住民の厚い信頼を得て、平成5年、尼崎市議会議員選挙において初当選の栄に輝かれ、以来6期辺年8か月にわたり、市政の推進に尽力してこられたのであります。

 議会活動におきましては、平成19年度に議長を務められたのを始め、総務委員長、文教委員長、建設委員長、監査委員、農業委員、兵庫県競馬組合議会議員などの要職を歴任され、豊かな識見と卓越した政治的手腕をもって、本市の発展と市民福祉の向上に多大な貢献をしてこられました。

 また、あなたは、まちづくりにおいても、たゆまぬ情熱と不屈の信念により、地域の安全・安心と環境整備のために心魂を傾けてこられました。

 その活動は、本市のみにとどまらず、平成19年に全国市議会議長会の社会文教委員、また、都市行政問題研究会の理事、石油基地防災対策都市議会協議会の副会長を務められるなど、幅広い活躍をされました。

 このように数え上げれば、あなたの業績は誠に大きく、到底、この場で全てを語り尽せるものではありません。

 本市行政が幾多の難問に直面している今日、尼崎を愛し、常に熱く情熱を傾けてこられたあなたには、今後とも大いにご活躍いただけるものと信じておりました。

 会派は異にしますが、同じ市議会議員として、市勢の発展のために苦楽をともにしてきましたあなたとは、これからも幾度となく政策論議を交わしたいと考えておりましたが、残念ながら叶いません。

 今はただ、あなたの分まで尼崎市民のために一議会人として、一層の努力を傾注することをお誓いするのみであります。

 申し上げれば限りもなく、惜別の情は尽きませんが、ここに、第15回尼崎市議会定例会本会議第1日の開会にあたり、故田村征雄議員の在りし日の面影を偲び、生前のご功績に対し、感謝を捧げるとともに、限りなき平安と、ご遺族並びに本市の前途にご加護を賜りますことを祈念いたしまして、追悼のことばといたします。

平成28年2月22日

尼崎市議会議員

新政会幹事長

波多正文

 

平成28年度予算に対する稲村和美市長の施政方針です

ひと咲き まち咲き あまがさき~百花繚乱そして次の100年へ~(平成28年度施政方針)

 第15回市議会定例会の開会にあたり、平成28年度の市政運営に対する所信を申し上げ、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解、ご賛同を賜りたいと存じます。

(はじめに)

 平成28年は、尼崎市が誕生してから100年目。これまでの歩みを学び、先人達への感謝とともに、次の100年に向かって新たなスタートを切る記念すべき年です。このような歴史的な節目の年に、市長として市政を担うことに感謝と喜びを感じるとともに、持続可能なまちづくりを進め、この尼崎を将来の世代にしっかり引き継いでいくのだという強い想いと、自らの責任の重さを改めて感じています。100年前の大正5年4月1日、尼崎市は、人口3万2千人で市制を施行し、以来、大正、昭和、平成へと時代が変わる中、様々な歴史を刻みながら発展を続けてきました。 この間、尼崎市の先人達は、激動する時代を乗り越え、現在の尼崎市の礎を築きました。尼崎近代の歩みを振り返りますと、明治には紡績工場の開業で工業都市としての第一歩を踏み出し、大正から昭和にかけて重化学工業都市としての基盤を確立しましたも敗戦で壊滅的な打撃を受けたものの、不屈の精神と高い技術力により復興し、鉄鋼業を中心に我が国の製造業をリードしました。戦後復興期には、ジェーン台風により、大きな高潮被害を受けましたが、多くの市民の皆様、事業者の寄付も得ながら、悲願だった防潮堤の完成をみています。高度経済成長期にかけて、産業基盤が整い、都市化が進む一方で公害問題などが発生し、あわせて工場の流出や人口減少が進みましたが、現在では、国の「環境モデル都市」にも選定され、経済と環境の両立に向け取り組んでいます。さらに、阪神・淡路大震災を経験しましたが、駅周辺や臨海部などの整備も進め、まちの姿は大きく変わってきました。これまでの長い歩みの中で、市民の皆様、事業者、行政が知恵と力を合わせ、多くの経験と財産を継承してきました。 近隣他都市に先駆けて成熟期を迎えている本市は、人口減少や少子・高齢化、整備した公共施設の老朽化など、今、再び多くの課題に直面しています。私は、いたずらに悲観的にならず、かといって希望的観測に逃げることもなく、いつの時代もそれぞれの課題に向き合い、発展を遂げてきた、この尼崎の持つ力を信じ、「課題解決先進都市」として、次の100年に向けた確かな一歩を踏み出したいと思います。

(市制100周年)

 昨年よりプレ記念期間として機運の醸成に努めてきました市制100周年も、年が明け、いよいよ本番の記念期間がスタートしました。わがまちの歴史と文化を改めて学ぶ、この節目の年に、城内地区のまちづくり整備に着手します。尼崎発祥の地である城内地区には、その名のとおり、近世に尼崎城がありました。今なお、旧尼崎警察署や、文化財収蔵庫として活用している旧城内中学校など、歴史的建築物が集積する貴重なエリアとなっています。 ご寄付いただくことになりました尼崎城を本市のシンボルとして、築城400年を見据えた取組を進めるとともに、「都心と歴史文化ゾーンが調和した交流と学びの拠点の創生」を目指し、整備を進めます。具体的には、28年度から32年度までの5カ年で、旧城内中学校の校舎を耐震改修し、文化財収蔵庫と地域研究史料館の機能をあわせ持つ歴史館として整備します。 また、尼崎城吐公園を城内地区の玄関口にふさわしい景観や憩いの空間として整備するとともに、安心して回遊できる遊歩道の整備や観光案内情報板の設置を進めます。さらに、この歴史的エリアにおいて、定期的に歴史文化のイベントを実施するなど、本市の魅力をアピールしていくための取組を市民の皆様と進めていきます。市制100周年のコンセプトは、「みんなが主役」です。まちへの誇りや一体感のさらなる醸成を図る、大きなチャンスだと捉えています。「100周年知れば知るほど”あまがすき▼」をテーマに、様々な市制100周年記念事業を実施していきます。皆様の尼崎を思う気持ちと行動力によって企画された、市民協働による実行委員会主催の市民まつりやハーフマラソン、みんなのサマーセミナーのように多くの方が参加する取組から、グループ活動などの小規模なものまで、数多くの記念事業が、市内各所で、実施される予定です。 10月8日の100周年記念日には、記念式典を開催するほか、市制100周年記念として、新「尼||’奇市史」(たどる調べる尼崎の歴史)を刊行します。100年の歳月が作り上げた、この尼崎市を市民の皆様、尼崎市を訪れる多くの方々にご覧いただき、次代を担う子ども達へ、そして、これからの100年へとつないでいきます。

(尼崎人口ビジョン、尼崎版総合戦略)

 続きまして、「尼崎人口ビジョン・尼崎版総合戦略」です。本市では、26年度に制定された、まち・ひと.しごと創生法に先んじて、25年度からの総合計画に基づき、急速な人口減少と少子・高齢化等の課題を踏まえ、人口の年齢構成バランスを重視し、子育て世代の定住・転入促進に向けた取組を進めています。 そして昨年10月、それらの取組を加速させるため、「尼崎人口ビジョン」と、まち・ひと.しごとの分野に焦点を絞った、総合計画のアクションプランとして「尼崎版総合戦略」を策定しました。総合戦略では、市民の希望出生率を叶えるとともに、ファミリー世帯の転出超過傾向を5年後に半減させることを目指します。また、地域経済の活性化、仕事の安定や、加速度的に増加することが見込まれる高齢者の安全で安心な暮らしの確保などの目標も掲げています。28年度は、この総合戦略を踏まえ、引き続き総合計画に掲げる4つの「ありたいまち」の実現に向け、尼崎の強みと多様な地域資源を活かした施策を展開していきます。

(施策評価と3つの重点施策)

 続きまして、施策評価と3つの重点施策です。総合計画に掲げる4つの「ありたいまち」の実現に向け、施策の進捗状況をしっかりと捉えたうえで、次年度以降の事業構築につなげるため、2度目の施策評価を実施しました。 その結果を踏まえ、特に子育て世代の定住・転入促進に向けた取組を進めるため、「市民自治のまちづくり」、「教育・子育て」、「安全・安心のまちづくり」の3つを柱として位置づけ、予算や職員定数を重点的に配分します。 それでは、3つの重点施策について、順次、ご説明申し上げます。

(市民自治のまちづくり)

 1つ目は、「市民自治のまちづくり」です。 この100年に一度の節目を絶好のチャンスと捉え、市制100周年となる28年度を市民自治のまちづくりをより飛躍させる契機にしたいと考えています。成熟期を迎えた尼崎市では、ハード面の整備だけでなく、未来を担う人材が育つまちづくりが求められています。 選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられる中、市民一人ひとりが、決定に参加する主権者であることを自覚し、自分で考え、発言し、将来のまちづくりを担う豊かな人間性を備えた人材となる「人づくり」が大変重要です。また、成熟期におけるまちの発展には、これまで以上に、一人ひとりが、地域を愛し、人々に誇りうるまちに育てようとする市民意識の醸成が不可欠です。市制50周年に制定された「市民憲章」では、市民としての誇りと愛情を持ち、みんなで考え、みんなで行うべき生活のよりどころが定められました。 このような普遍的なものを踏まえつつ、時代の変化に対応し、市民の皆様、事業者、そして市職員が、相互に理解し信頼し合いながら、自らの責任と役割を果たし、ともにまちづくりを推進していかなければなりません。  このため、尼崎市における自治の基本理念や基本的な事項を明らかにするとともに、まちづくりに関わる人材の育成を見据え、自治基本条例を市制100周年の節目の年に制定できるよう取組を進めます。市民活動や社会教育といった垣根を越えて、まちの課題解決のための学びと実践を市民の皆様や職員が共有し、ともに学び合い、その成果を身近な人や地域社会に還元していく、そしてそのような活動の輪が広がり、学びと実践のチャンスにあふれるまちを目指し、まち中をキャンパスとした「みんなの尼崎大学」のスタートに向け取り組みます。

(教育・子育て)  

 2つ目は、「教育・子育て」です。引き続き「まちづくりは人づくり」として、子育て支援をはじめ、さらなる学力向上に向けた取組とともに、安全で学びやすい環境づくりを進めます。 長年の課題だった学力向上につきましては、これまでの取組により、着実に効果が現れてきています。改善の結果、国の「全国学力・学習状況調査」や本市独自の「尼崎市学力・生活実態調査」において、本市の児童・生徒の学力は概ね全国レベルとなっています。 引き続き、効果が現れている学校の実践例を広く共有するとともに、家庭学習などの習慣の定着と「活用する力」の向上に向けた取組を進めます。また、放課後等における学習指導を充実させるとともに、主体的・協働的に学ぶ学習であるアクティブ・ラーニングを推進します。加えて、学力向上には、教員の指導力が不可欠であるため、児童・生徒が主体的に学習に取り組むための指導方法を研究するなど、教員の指導力向上にも取り組みます。 また、学校が抱える、児童・生徒のいじめや問題行動、不登校等で、困難かつ緊急性が高い事案に対し、専門的視点から支援を行うアドバイザーを派遣し、学校を支援します。3カ年計画の2年目となる学校の空調整備では、小学校6校、中学校7校において整備を行います。 また、順次実施校を拡大してきた中学校弁当事業は、27年度で全校実施となりました。 28年度は、中学校給食の実施に向け、中学校給食検討委員会で調査検討を進めていきます。 このほか、27年に設置しました教育振興基金を活用し、英語力の向上を図るため、中学生の英語検定受験の推奨や英語キャンプなどを実施するとともに、児童・生徒による多彩な音楽活動を支援していきます。 次に、子育て分野では、子ども・子育て支援新制度が本格稼働する中、28年度には、認定こども園が4園、地域型保育事業が7園増えるなど待機児童の解消を目指すとともに、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進します。いじめや不登校のみならず、児童虐待、子どもの貧困などへの対策が求められる中、子どもを主軸におき、教育委員会を含めた庁内連携.、調整をより一層強化し、子どもや青少年に係る施策について、さらに積極的に推進するため、新たに「こども青少年本部」を設置します。あわせて、成長段階に応じて切れ目なく、総合的な支援を目指す「子どもの育ち支援センター」の機能構築に向けた準備を進めます。また、ご寄付いただいた大学施設を活用して、「子どもの育ちを支える機能」、移転予定である教育総合センターの「教員・職員の人材育成機能」、まちづくりに関わる人材の創出やシチズンシップの醸成を図るための「市民の交流・学習機能」を有機的に連携させ、施設全体で「学びと育ちを支援する」拠点にしていきます。

(安全・安心のまちづくり)

 3つ目は、「安全・安心のまちづくり」です。 犯罪のない、災害に備えのあるまちは、市民生活の基盤であり、引き続き取組を強化していきます。25年に打ち出した「ひったくり撲滅宣言」や各種防犯事業の着実な取組により、「市内のひったくり件数」は、平成に入り初めて100件を割ることができました。 より暮らしの安全を高めるため、防犯カメラ設置補助件数を拡充するなど、さらなる安全・安心とまちのイメージ向上を目指します。 尼崎市は、市域全域の高低差が少なく、道路網が整備された、自転車利用に適したまちです。利便性や環境面、健康面等における自転車のメリットを最大限に活かすため、自転車レーンの整備を引き続き進めるほか、交通マナー向上による自転車事故対策、自転車盗難の防止、不法駐輪対策など、総合的な自転車政策を推進していきます。27年から本格的に市内全駅において自転車駐輪場の管理、誘導啓発、撤去、保管返還の一体的委託などに取り組んだ結果、26年に約2千台あった放置自転車が、ほぼ半減しました。放置自転車が、今なお多い阪急武庫之荘駅に、景観に配慮した啓発用具を活用するなど、引き続き自転車が放置されない環境づくりを進めます。防災並びに災害を含む危機管理事象に対して、さらに積極的かつ的確に対応し、市民の安全を向上させるため、危機管理安全局を設置し、組織体制の強化を図ります。  近年、頻繁に発生している局地的豪雨や、それに伴う河川の急激な水位上昇に対応するため、降雨観測システムの更新を進めるとともに、武庫川・猪名川等の河川沿いなどに防災行政無線の屋外拡声器を増設します。

(4つの「ありたいまち」ごとの主な取組)

 続きまして、法改正や喫緊の課題に対応する事業を含め、総合計画に掲げる4つの「ありたいまち」ごとの主な取組をご説明します。「人が育ち、互いに支えあうまち」に向けた取組として、市バスの民営化に伴う高齢者バス特別乗車証の阪神・阪急バス路線への利用拡大・市民グループなどによる高齢者等を対象とする交流や介護予防に資する活動への補助・病児病後児保育事業の拡充・子ども・子育て支援新制度の幼児教育、保育に係る生活保護世帯等の実費徴収額の一部補助・旧梅香小学校敷地における尼崎養護学校新校舎及び中央公民館と多目的ホール等の複合施設の整備工事 などに取り組みます。「健康、安全・安心を実感できるまち」に向けた取組として、・介護保険制度の改正に伴う、介護予防・日常生活支援総合事業の円滑な実施に向けた準備・障害のある人とない人のコミュニケーションに関する条例の検討・生活習』慣病や認知症発症予防等に向けた取組・喫煙率の低下、疾病発症を防ぐための禁煙の支援・胃がん検診における50歳以上の市民を対象とした内視鏡検査の実施・JR塚口駅西口のエレベーター設置への補助・救急件数増加に対応する救急隊の増隊・保健・福祉に係る総合相談支援体制の構築や乳幼児健診の環境の充実などを図るための(仮称)保健福祉センターの整備などに取り組みます。「地域の資源を活かし、活力が生まれるまち」に向けた取組として、・産業振興基本条例に基づく産業振興と雇用就労施策の推進 ・レアメタル等希少金属のリサイクルの推進・城内地区における「あまがさき歴史音楽祭」の開催・復元住居の修復や事業のサポートを行う田能遺跡サポーターの養成などに取り組みます。 「次の世代に、よりよい明日をつないでいくまち」に向けた取組として、・人口減少を前提とした立地適正化計画の策定・老朽化が進む武庫支所と地区会館の複合化による建替え・下水道中期ビジョンに基づく浸水対策の推進などに取り組みます。

(行財政運営の推進)

 続きまして、健全な行財政運営の推進についてです。 先月より、住民票等のコンビニ交付、市民課窓口業務の民間委託を開始しました。少子・高齢化、多様化する市民ニーズや、増大する社会保障費などに対応するためには、市役所の仕事の仕方なども不断に見直しを行わなければなりません。27年に策定した、更なるアウトソーシングの導入に向けた基本的方向性に基づき、改めてすべての分野において、業務改善を進めるための業務プロセスの分析を行います。また、契約制度について、適正な履行や質の確保等に関する発注者と受注者の責務を明らかにするとともに、労働条件の切下げを防止し、より良質な市民サービスの提供につなげていくため、公共調達にかかる基本的な考え方を示す条例の制定を進めます。  本庁舎について、耐震補強など当面の使用に耐え得る整備を行う一方、将来の建替えに向けた取組の第一歩として、必要な財源を確保するため、新本庁舎建設基金を設置します。また、人事・給与制度については、職員採用試験について、幅広く有為な人材を採用するため、基礎能力や職務、組織適応性等を多角的に評価できる試験制度に変更していきます。さらに、給与制度の総合的見直しを実施する中で、国や民間の給与水準を踏まえた給料表の改定を行います。

(平成28年度予算)

 以上、市政運営に向けての私の基本的な考え方と、28年度当初予算に盛り込んだ内容について、主な施策を中心に申し上げました。  この結果、28年度当初予算は、一般会計 2081億円、特別会計 1099憶1,000万円、企業会計809億5,800万円となりました。28年度においても、依然として多額の公債費負担が継続し、社会保障費や公共施設の老朽化などに伴う維持補修費などの増加も見込まれるため、行財政改革計画「あまがさき「未来へつなぐ」プロジェクト」に基づき、引き続き持続可能な行財政基盤の確立を目指します。

(むすびに)  

 現在の東難波、西難波町の地に、「難波の梅」伝説があります。香り高い梅の花は、場所を変えると、難波の方向に向いている枝以外には花をつけず、元の地に戻すと、また昔のように多くの香り高い梅の花が咲いたというお話です。尼崎市は、都市部でありながら、四季折々の花が咲き、私達の目を楽しませてくれます。 春には、武庫川の堤防を始め、ソメイヨシノやヤエザクラなどが市内各地で満開になります。桜のあとは、市の木「ハナミズキ」や、復興のシンボル、市の花「キョウチクトウ」、そして市の草花「ベゴニア」が楽しめます。また、春と秋には、大井戸公園など市内随所で、甘い香りを漂わせるバラが見頃となります。市民グループの皆様の取組により支えられた武庫川コスモス園は、名所として定着し、多くの方が満開のコスモスを見に来られます。市制100周年の年、みんなで大輪の花を咲かせましょう。そして次の100年へと、ともに歩みを進めましょう。 百花繚乱、色とりどりの花が、そして人が咲き誇る、魅力あふれるまち、尼崎。 花が咲き、実を結び、種となるように、一人ひとりが役割を持ち、学び・出会い・行動する、自分らしい人生を生きる、そしてその活躍が、まちを支え、次世代を育んでいく、「ひと咲きまち咲きあまがさき」。 私は、子ども、孫、そしてまだ見ぬ未来の世代へ、そんなまちづくまいしんりを引き継いでいくために、これからも市政運営にこ迩進する決意です。このまちに関わる人達が、もっと咲くように、そしてこれからも、このまちがずっと咲き続けるように、皆様とともに、いま、力強く新たな一歩を踏み出し、未来へつなぐまちづくりに、全力で取り組みます。 どうぞ、議員の皆様、市民の皆様、引き続き、ご支援とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

所得税法56条廃止についての陳情不採択に対する松沢ちづる議員の反対討論です。

 日本共産党議員団の松沢ちづるです。わたしは、所得税法第56条の廃止についての陳情を「不採択」とすることに対して、反対討論を行います。所得税法第56条では、個人事業者と生計をともにする配偶者や家族が、事業から受け取る報酬を事業の必要経費と認めず、配偶者や家族の働き分は、事業者の所得に合算すると規定しています。これは、明治時代に制定された所得税法にさかのぼり、家父長に絶対的な権力を持たせた「家制度」に基づいています。戦後税制の民主化が進められ、1949年のシャウプ勧告も、家族の働き分の合算課税制度を廃止し、個人別に課税するように指摘していました。ところが、個人事業者については民主的家族制度が十分に定着していないことを理由に、取得税法第56条の規定は残され今に至っているのです。私は、2つの点で反対意見を述べます。一つは、家族の働き分を認めない所得税法第56条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と規定されている憲法第13条に違反しているという点です。総務消防委員会の論議で、所得税法第57条に青色申告の制度があり、ここで家族分の給料は必要経費として認められているから陳情の願意は達成されており、採択する必要がないと言われました。しかし、個人事業者の確定申告の基本は白色申告です。あくまで青色申告は例外的な規定です。さらに、2014年1月からはすべての事業者に帳簿への記帳が義務付けられたことにより、白色申告と青色申告に格差を設けて白色申告者に家族の働き分を認めないという理由は、現実的になくなっています。問題は、女性が働き手として自営業で果たしている役割が、法の下適切に評価されているのかどうかです。戦前の家制度による女性差別を残す所得税法第56条は、憲法第13条に照らして廃止すべきです。二つ目に、2009年12月同様の陳情が出され「不採択」となった時と状況は変わっていない、だから今回も「不採択」だという論議が総務消防委員会でされましたが、これが状況を正しくとらえているとは言えないという点です。2009年11月参議院財政金融委員会で、当時の藤井裕久財務大臣は「家族従業員の勤労に対する扱いについては、しっかりと検討していきたい」と答弁しました。翌2010年3月衆議院経済産業委員会では、当時の直嶋正行経済産業大臣も「所得税法56条の問題について、全般的に見直してみる意義がある」と答弁しています。また、今現在国税庁ホームページには「親族が事業から受ける対価の取り扱いについて」という税務大学校研究部教育官・斎藤信雄氏の論文が掲載されています。内容は、まず所得税法第56条の規定の合理性に疑問をなげかけ、結論として所得税法第56条の規定を廃止し、親族間の取引であっても第3者間取引と同様に扱うべきだとしています。さらに、男女共同参画社会基本法にもとづく第4次計画が、昨年12月に閣議決定されていますが、ここでも家族従業者の実態を踏まえ、所得税法第56条の改善を求めています。こうした動きに呼応して、所得税法第56条の廃止を求める意見書を採択した地方議会は、昨年12月25日現在で432自治体にのぼっています。みなさん、このように過去6年間の状況は、「変わっていない」のではなく、所得税法第56条の見直しの方向で動き出しているのです。以上、2点にわたって意見を述べました。所得税法第56条の廃止につての陳情は採択すべきものであり、「不採択」に反対いたします。みなさんのご賛同をいただきますようお願いして、私の反対討論を終わります。