イラン攻撃に使われたトマホークは横須賀基地から出ていったって話。日本は無関係じゃないんやで!

「ちょっとあんた、ニュース見た?これな、結構えらい話やねんで。」

「え、なんなん?おばちゃーん、また海外の戦争の話?」

「そうやねん。アメリカとイスラエルがな、イランいう国を先に攻撃したって話なんやけど、そのときに使われたミサイル撃った船がな、実は日本の横須賀(よこすか)ってとこに普段おるアメリカの軍艦やったらしいねん。」

「えっ、日本におる船が?日本から出て行って撃ったん?

「そうそう。横須賀って神奈川県にあるアメリカ海軍の大きい基地やねんけど、そこを母港にしてる“ミサイル駆逐艦(くちくかん)”いう軍艦がな、中東のアラビア海まで行って、“トマホーク”いうめっちゃ遠くまで飛ぶミサイルを発射してたんやて。」

「トマホークって、よう戦争のニュースで聞くやつやん…」

「そうそれ。何百キロも飛ぶ巡航ミサイルや。
 つまりな、日本におるアメリカの軍艦が、遠い国の戦争に使われてるってことやねん。

「うわ…なんか日本も関係あるみたいやん。」

「そう思うやろ?しかもな、これ今回だけちゃうねん。2003年にアメリカがイラク戦争始めたときも、横須賀の軍艦が70発以上トマホーク撃ってた言われてるんや。」

「そんな昔からなんや…」

「せやねん。ほんで今回ミサイル撃った言われてる船がな、“ミリアス”いう名前の駆逐艦なんやて。アメリカ国防総省が、そのミサイル撃ってる写真まで公開してるらしいわ。」

「そんな堂々と出してるんや。」

「ほんでな、その時アラビア海には原子力空母“エーブラハム・リンカーン”とか、ミサイル駆逐艦が8隻も集まってたんやて。その中で、日本の横須賀を母港にしてる船が2隻あってな、“ミリアス”と“ジョン・フィン”。」

「つまり日本におる船が2隻も行ってたん?」

「そういうことや。しかもジョン・フィンには、神奈川県の厚木基地から来てる攻撃ヘリの部隊まで乗ってるんやて。」

「えぇ…日本の基地ばっかり出てくるやん。」

「そうやろ。ほんでな、2月にイランの南の方で女子小学校が攻撃されて、子どもら含めて175人ぐらい亡くなったってニュースあったんやけど、それもアメリカのトマホークやった可能性がある言われてるんや。」

「子どもが…それはひどいわ。」

「ほんで問題なんが、日本のルールやねん。本来はな、アメリカ軍が日本の基地から日本を守る以外の戦争に出るときは、“事前協議”いうて、日本政府とちゃんと相談せなあかん決まりがあるんよ。」

「ほな日本がOK出さんと出られへんのちゃうん?」

「普通はそう思うやろ?でもな、これがややこしいねん。“戦闘に行く”言うたら協議いるけど、“別の場所に移動するだけ”言うたら、相談いらんっていう密約(こっそり決めた約束)があるらしいねん。」

「え、なにそれ。名前変えただけやん。」

「せやろ?つまりな、“移動ですわ〜”って形にしたら、日本政府に言わんでも基地から出て行ける仕組みになってるらしいんよ。」

「それ、もう好き勝手やん…」

「ほんでな、他の国は結構ちゃんと断ってるんよ。今回アメリカがイラン攻撃するとき、イギリスの基地も使わせてって頼んだらしいんやけど、最初イギリスの首相は“国際法違反かもしれへん”言うて断ったんやて。」

「ちゃんと止める国もあるんやな。」

「スペインもやで。スペインの首相は“それは国際法違反や”言うて、自分の国にあるアメリカ軍基地から出撃するの認めへんかったんや。」

「ほな日本だけ…?」

「そうやねん。だから“日本はちょっと異常ちゃうか”って言われてるねん。」

「そらそう思うわ…」

「しかもな、日本の基地が戦争に使われたら、相手の国から“そこ敵の基地やろ”って思われて、攻撃される可能性もあるやろ?」

「うわ…それ怖いやん。」

「せやろ?だから、“日本の基地を戦争に使わせるかどうか、
ちゃんと日本が断れる政治にせなあかん”
って話になってるわけや。」

「ほんまやなぁ…遠い国の話や思ってたけど、日本も結構関わってるんやな。

「せやねん。ニュースって、よう聞いたら結構ややこしいし大事な話多いねんで。」

2026年3月議会 総括質疑② こむら潤議員 雨水貯留管整備・教育のあり方・学校と地域連携について

【雨水貯留管の整備について】

2025年3月に尼崎市総合治水対策基本ガイドラインが策定されました。概要をまとめると、

「国土交通省が、大雨の原因である気候変動に対し提言をまとめ、降雨量の増大に対応して2021 年(流域治水関連法)が改正され、ハード整備の加速化・充実や治水計画の見直し、また流域全体において、国・流域自治体・企業・住民等、あらゆる関係者が協働し、ハード対策・ソフト対策を総動員した「流域治水」への転換が図られています。そのもとで市民、事業者、行政向けに内容の見直しを行い、新たなガイドラインとしてまとめました」とあります。

 

これまでの治水対策である「河川下水道対策」に加え、流域全体で雨水を一時的に貯留し、又は地下へ浸透させることで、河川、下水道への雨水の集中的な流出の抑制を図る「流域対策」、浸水が発生した場合において被害の軽減を図る「減災対策」を効果的に組み合わせて実施する「総合治水」に取り組むことが重要となっています。

 

大きく「ながす」「ためる」「そなえる」の三つの対策に分類し計画して総合治水に取り組むということですが、今日は「ながす」機能として整備を進めようとしている武庫分区の雨水貯留管整備計画について、代表質疑でわが会派の川崎議員が質問しました内容を、さらに詳しくお聞きしていきたいと思います。

 

Q1.そもそも、浸水対策として武庫分区の雨水貯留はどのくらいの容量が実際必要とされているのでしょうか?尼宝線と山手幹線のL字型から、山手幹線だけの直線型にして、貯留容量は変更されたのですか?

 

答弁要旨

雨水貯留管の整備水準につきましては、10年確率降雨1時間51 .7mmに対して整備することとなり、武庫分区の雨水貯留管の全体の計画としては、約2万㎥(立米)の貯留が必要となります。

武庫分区の2つの工区のうち、山手幹線工区の貯留管(これから整備するもの)必要容量としましては

全体の4分の3となる約1 万5千㎥(立米)となります。

以上

 当初、武庫分区の雨水貯留管計画は20,000㎥と説明されていました。(直径2~4m、地下20m)根拠は国の方針に則り、計画確率降雨を6年確率の46.8ミリから10年確率の51.7ミリに引き上げた差+5ミリ分という説明でした。尼宝線地下の南北に引く管は、武庫地域の幹線(武庫H,F,E,I,)から雨水を引き込むとしていて距離も長かったが、それは作らず容量が20,000㎥以下(15,000㎥)に減る…なぜ減らせたのか?単純に疑問です。

その残りの5,000㎥の雨水はどのように処理するのでしょうか?以前は「20,000㎥の貯留能力が必要だ」というのが、当局が計画の必要性を主張する論点だったと、私は記憶しています。

 

Q2.武庫分区の貯留管計画を変更した理由と、変更した内容について簡潔にお答えください。

 答弁要旨 

 近年の社会経済情勢の影響を受け、人件費や物価が高騰する中で、当初の武庫分区雨水貯留管整備計画では、費用対効果の観点から国の補助採択要件を満たせないことが令和5年度に明らかとなったため、事業費を削減した整備計画に見直し、校区を2つに分割して、早期に浸水対策の事業効果が発現できる山手幹線工区から事業着手していくことといたしました。
 一方の尼崎宝塚線工区につきましては、山手感染工区を整備後、社会経済情勢や周辺地域の浸水状況等を踏まえ、改めて事業効果を分析・評価し、事業手法を検討していく考えでございます。以上

Q3.当初計画の予算額と、計画変更後の予算額は変わりますか?

総額は国庫補助と市財半々で100億円の事業と聞いていました。現在の総額見込みはいくらですか?工事期間は最短見込みで何年ですか?

 答弁要旨 

当初計画から変更した理由等は、先にご答弁したとおりですが、当初の武庫分区雨水貯留管整備計画( L 字の計画)の事業費は約100億円に対し、人件費や物価が高騰する中で、約150億円を超える額となることが判明し、工区を2つに分割し、山手幹線工区から事業着手する計画に見直しました。

現時点においては山手幹線工区の設計等もこれからであることから、大まかな概算となりますが、山手幹線工区の事業費としましては、物価高騰等も見込まなければならないが現段階では約100億円、工事期間としては7年程度を見込んでおります。

今後、関係機関等との協議を踏まえ、設計等、進めていく中で事業費や工区について検討してまいります。

以上

物価の高騰で資材や人件費もあがっているので、当然、総額も増えていくことになると思います。ちなみに工事期間については、当初計画では、発進立坑と到達立坑、2か所の公園に穴を掘る計画だったこともあり7年半でした。

こうした金額や工期についても、そもそものところで、市民に必要性をじゅうぶん理解してもらわなければ進まない話ではないでしょうか。

 

総合治水ガイドラインの見直しで、流域治水の考え方が大きく変わってきました。市民に理解を得ながらあらゆる方法で雨水を貯める、活用する、そして計画的に流すことがさらに求められていきます。以前は総合的に見て現実的ではないと当局が言っていた校庭貯留や各家庭で雨水を貯める雨水槽の普及などがガイドラインに盛り込まれたことは画期的です。

 

Q4. 雨水貯留管の計画を進めるのであれば、計画変更の内容説明だけでなく、浸水の危険性と防ぐための有効性など、市民にその都度丁寧な説明を常におこなう、また市民とともに考える場をもってこそ、市民と協働した「流域治水」となるのではないでしょうか?

 答弁要旨 

 これまでから、雨水貯留管整備事業を進める中で、浸水対策等の必要性について、市民の皆様の理解を深め、考えていただく場として、地域団体等への説明や出前講座のほか、また直近では本市2月にも市民説明会を実施してきたところでございます。 
 今後につきましても、雨水貯留管の必要性や被害を軽減する効果について、市民の皆様にご理解いただけるよう、機会をとらえて場を設け、引き続き丁寧な説明に努めることで、市民の皆様と協働した取組として事業を進めてまいりたいと考えております。以上

ガイドライン全体から伝わってくるのは、市民が主体的に「自分たちのまちはどういう特徴があり、どんな対策が必要なのか?」という事をともに作っていこうという観点がみられず、「行政がつくった計画通りに一方的に役割を与えられ、協力する市民像」として市民をとらえられている点です。これが当初の計画からずっと感じてきたことであり、今も転換されていないところだと思います。町会長、農会の了解にとどまらず、地域住民との合意形成に努めることを要望します。

 

【子ども一人ひとりに寄り添った教育のあり方について】

 今年度の2学期から学級崩壊状態になった、ある学年の保護者の方々から「子どもたちが毎日、学校に行きたくないと言うのを、なんとか登校させている」「子どもたちが落ち着いて勉強できる環境に改善してほしい」と切実な相談を受けました。保護者の皆さんは学校からの要請で授業の見守りにも足を運びましたが、状況は改善せず、11月下旬、保護者有志は複数人で学校長、本市教育委員会あてに要望書を提出されました。子どもたちの中には、不登校になる、転校する子も出ています。

また私も、12月末には保護者の方々と懇談、また学校長とも面談させていただき、2月には共産党議員団で教育委員会とも懇談の機会をもっていただきました。

 

こうして各方面から聞き取った中から、課題と感じたことを申し上げると、コロナパンデミック後、家庭訪問は希望者にはおこなうが、それ以外はポストインのみ、学級懇談会は年に一回程度など、保護者と学校や担任が顔を合わせて、子どもたちの様子について話をする機会がコロナ前に比べて極端に少なくなっている、ということです。どこの学校でも、PTA活動も縮小し、元には戻っていないところが大半ではないでしょうか。

 

また、保護者からは「子どもたちと学級担任がじっくりと話をする機会が少ない」ともお聞きしました。一番深刻な状況になっているクラスでは、2学期以降、騒いだりルールを守らない子どもがいても、先生は授業を止めることなく、淡々と授業を進めるばかりだそうです。もちろん、支援員も入っておられて、担任の先生は授業を中断させないことに注力する、という役割を果たそうとしていることは、大人には理解できます。

 

騒ぐ子の対応はもちろん必要ですが、騒がずに、そして我慢して学校に来ている子どもが、本当は担任の先生にいろいろ言いたいことや聞いてほしいことがある、そんな気持ちを打ち明ける隙が、いま無い、「先生は私の話を聞いてくれない」と子どもが感じているということが問題ではないでしょうか。これは、「子どもの権利が保障できていない」状態であると重く受け止めなければいけません。

 

先日の文教予算分科会では、委員からの発言で「あまっ子ステップアップ調査の影響で、テストまでに、この範囲まで授業を済ませておくように』など授業の進め方を制限される」という事が指摘されました。教員が、学級や子どもたちの様子を見て授業の塩梅をきめる余裕がないほど、学力調査等で教員の働き方が多忙になっていることによって、「子ども達に寄りそう教育」を現場から奪ってしまっていないでしょうか。

また保護者も共働きが増え、さらにコロナの影響で学校行事や節目、PTA活動などで学校に関わる時間や条件が減っていることも、学校運営にとって影響が出てきているのではないでしょうか。

もう一つ、学力向上を追い求め導入された「帯学習」は、わずかなスキマ時間にも小テストや小学習をおこなうものです。これにより、担任と児童生徒、また子ども同志がコミュニケーションをとる「ゆとり」や、気持ちの切り替えをおこなう「息抜き」を奪ってはいないでしょうか。

 

Q5.学力至上主義的な、全国学力テストや、あまっ子ステップアップ調査などの学力テスト、また帯学習よりも、学校や教員が子どもや保護者と顔を突き合わせて、とことん話す機会を増やすべきではありませんか?


答弁要旨

あまっ子ステップ・アップ調査や全国学力・学習状況調査は、児童生徒の学力や学習状況を客観的に把握し、個に応じた指導の充実や学習状況の改善を図るための取組であり、各学校の教員もweb分析システムを活用し、必要に応じて調査結果を参照しながら指導に役立てているところでございます。

なお、これらの学力調査では、学力調査とあわせて生活実態調査を実施しており、学習意欲や生活習慣、子どもたちの心の状態についても把握するなど、テストの点数のみを追い求めるものではなく、寄り添った指導につなげるための調査でございます。

また、帯学習につきましても、基礎的。基本的な学力の定着を図る上で重要な取組であると認識しております。一方で、議員ご指摘のとおり、これらの取り組みのみで子どもたち一人ひとりの成長を十分に支えることは難しく、児童生徒の生活面や心の状況も含めた丁寧な把握と支援が重要であると考えております。
 教育委員会といたしましては、学力向上の取組と子どもに寄り添う教育は相反するものではなく、一人ひとりの状況を的確に把握することが、寄り添った教育の基盤になるものと考えております。教育DX化等の推進により教職員が子どもと向き合う時間の確保を図るとともに、学校運営協議会の活動等を通じて、学校と家庭・地域が連携した教育活動の充実に向けた取組を進めてまいります。以上

 

Q6.コロナパンデミック以降の、学校と保護者の関係性、および子どもとのコミュニケーションについて教育委員会はその変化をどう捉えていますか?コロナ禍で失ったもの、ポストコロナに取り組むべき課題について、教育委員会は議論や検証をおこないましたか?

答弁要旨

コロナ禍において、様々な行動制限が行われたことなどにより、教育活動における対面でのコミュニケーションにおける子どもの様子について、 保護者のお声、様々な調査結果等から、課題があることを認識しています。

令和5年5月にコロナが第5類感染症となった後の教育活動等については、単にコロナ禍前の取組に戻すのではなく、コロナ禍で工夫した取組や児童生徒の体験不足等を加味しながら、各学校の実情に応じた対応を進めております。その際には、保護者や地域の皆様のご意見もお聞きしながら、顔の見える関係を大切にして、学校行事やPTA活動等を進めているところです。また、各学校園におきましては、学校行事やオープンスクールの際の保護者アンケートや学校評価で意見聴取を行うとともに、その結果を公表し、学校と保護者、地域と成果や課題を共有し、行事等の実施方法等を検討しております。教育委員会といたしましては、コロナ禍の影響に特化した検証は行っておりませんが、各学校の学校評価の報告や学校運営協議会の委員の方々からいただくご意見等を通じて、学校の状況の把握に努めているところです。今後も教員の働き方改革や教育DX化の推進などにより、教員が児童生徒と向き合う時間を確保し、制限された環境下で学んできた子どもたちに対し、対人関係を構築し、協調性や社会性を養う機会の確保を行うとともに、教員と児童生徒との信頼関係、学校と保護者との関係性の向上や信頼ある学校づくりを支援してまいります。 以上

 

【学校と地域の連携(コミュニティスクールの機能強化)について】

 

子育て世代の転入、定住の促進を掲げる本市は、新年度から子育て政策として、児童相談所の設立や、不登校対策のフラッグシップとなる学びの多様化学校の開校を予定しています。

不登校児童生徒に対する多様な居場所づくりや、支援体制の充実はとても大切なことですが、やはりそれは対処療法にすぎません。学校現場で、教員が不足している、子どもに十分向き合えていない、学級運営がままならない、そういう所にスピード感をもって適切な対応(スタッフの加配、少人数教育体制など)ができれば、またインクルーシブな教育が徹底されていれば、学校は多様な子どもの居場所になれるはずではないでしょうか。

 

また同時に、学校だけで解決できない問題もあることは確かで、学校が地域や保護者、PTAと協力し合い、連携をとって子どもを取り巻く環境をつくっていくべきだと考えます。

居場所を失った子ども、地域で問題行動を起こしてしまう子どもに対しても、地域の大人たちがどう関わっていくか、これもコロナ後に課題となっていると感じています。

 

地域の少年補導員からは「いま学校でどういうことが起きているか、なにも情報が来ない」とお聞きしています。また、コロナ以前には高校の校長先生が長となり地域の民生児童委員、少年補導員、保護司、警察、保護者会、小中学校の生徒指導担当、教頭が集まり、地域で子どもたちを見守り、子ども達が置かれている状況を情報交換する場がありましたが、いまはおこなわれていないようです。先日の文教予算分科会でお聞きすると「青少年健全育成協議会は学校運営協議会に主体が移っている」とのことでした。

 

Q7.地域で児童生徒を見守る体制として学校運営協議会はどのように役割を果たしているのですか?

 答弁要旨

 中学校区健全育成協議会では、中学校を核として、保護者や地域住民、関係機関との協働により、児童生徒の健全育成を図るための協議と活動を行ってきたところです。現在は、コミュニティ・スクールの導入に伴い、その役割は学校運営協議会へ引き継がれております。
 学校運営協議会では、委員である地域の方などと共に、児童生徒の健全育成のみならず、不登校対策や学力向上など、学校運営に関わる様々な課題やその必要な支援について協議を行っております。  以上

 地域によって学校運営協議会の取り組みはさまざまだろうと思います。それぞれの地域や学校の特徴や歴史が違うので、画一化することはないと思いますが、コミュニティ・スクールという取り組みは、新しい形で地域ぐるみで子どもたちを支えるいろんな可能性を持っていると考えます。

 

Q8.コミュニティ・スクールを地域と学校の連携を進める体制として、より活発に展開すべきと考えますが、課題はどんなところにあると考えていますか?

 答弁要旨

 校長および学校運営協議会会長を対象に行った調査結果では、子どもたちの学びや成長を支える環境づくりにつながるとの期待が大きい一方で、学校が抱える課題などの解決策を見いだせたと回答した割合は回答者の3割程度とそれほど高くないのが現状です。
 令和7年度に全市立学校へのコミュニティ・スクールの導入が完了しましたが、活発な取り組みを進めている学校もある一方で、導入から年数の浅い学校も多数あり、制度を活かした取り組みが進んでいない学校があることも認識しております。

当該制度をより活発に展開していくためには、制度への理解を深めるとともに、地域と学校の互いに対する理解と信頼が必要であると考えており、そのためには一定の時間を要するものと考えております。

今後も、コミュニティ・スクールが、学校の課題を解決する一助となるよう、引き続き行政職員による学校運営協議会へのオブザーバー出席や研修会の実施、地域に向けた取組の情報発信などの伴走支援を6地区の地域課とも連携しながら行うことにより、取組を一層進めてまいります。       以上

 

2026年3月議会 総括質疑① 松沢ちづる議員 国保料完全統一導入・精神医療付加金・介護事業支援・地域公共交通会議など

<総括質疑> 

こんにちは 日本共産党議員団です。
小村潤議員と、私松沢ちづるが総括質疑を行います。よろしくお願いします。

 まず、国民健康保険の保険料水準の完全統一の導入に向けてお聞きします。

 尼崎市は、2027年度から保険料水準の完全統一導入を進めようとしていると説明を受けています。総括質疑では、2つの点について質問します。

一点目は、国保加入世帯それぞれの保険料がどうなるのかということです。今年度の保険料で当局に試算をしてもらったところ、一人世帯で収入200万円の場合は若干下がり、100万円では上がるだろうとお聞きしています。

 

Q1 2人以上の世帯構成では、また他の所得層では保険料はどのようになるか。見通しをお聞かせください。

答弁要旨

 本市の国民健康保険料は、所得に対する所得割額、被保険者1人当たりの被保険者均等割額、1世帯に対する世帯別平等割額で構成しており、それぞれに適正な保険料率を算定しております。

兵庫県におきましては、令和9年度を目安として、県下 -律の保険料率へ移行することとしておりますが、移行後は現行と比べて、所得割率は減少し、被保険者均等割額及び世帯別平等割額は増加する見込みです。

こうした前提条件のもと試算いたしますと、給与収入が 500万円で、夫婦と就学児2人の4人世帯では、年間保険料は現行より1万2千円ほど下がりますが、同じ世帯構成であっても、給与収入が200万円の場合は、100 円ほどの下がり幅となる見込みです。

以上

 本市保険料の滞納状況は、現年度分の24年度決算で8,327世帯、全加入世帯の14.5%、滞納総額約6.09億円です。これは、加入者の怠慢ではなく高すぎて払いきれない結果です。他の公的医療保険は所得で保険料が決まりますが、国保は所得だけでなく、世帯構成員の数や1世帯ごとの平等割という要素が加わります。そのため同じくらいの所得・家族構成の協会けんぽと保険料を比較すると、国保は約2.3倍の高額になります。「国保料は高すぎる」根本的な原因がここにあります。

 完全統一によって、27年度以降保険料の決定は県に委ねられることになりますが、尼崎の国保加入者の医療を守る責任は本市にあります。

 

Q2 完全統一後、国保料の引上げを抑制するために市は何をしていきますか。

答弁要旨
 保険料水準の完全統-後は、これまでのように基金を活用した保険料の抑制は出来なくなりますが、公的医療保険の保険者として、市が保険料の引き上げを抑制し、保険財政の健全化を図ることは、必要であると考えています。
 こうした中、兵庫県では、国民健康保険運営方針に沿って、特定健診。特定保健指導をはじめとした医療費の適正化に向けた取組、レセプト点検などの保険給付の適正化に向けた取組、保険料収納率の向上に向けた取組の充実強化を図ることとしており、本市におきましてもこれらの取組を推進することにより、保険料の引き上げを抑制していきたいと考えています。 以上

2点目、完全統一によって精神医療付加金が廃止される方向だということについてお聞きします。

 精神医療は、障害者手帳1・2級以外でも精神科医の意見書によって自立支援医療の対象となり公費助成が受けられ、通院の窓口負担は1割です。更に精神医療付加金の制度によって、1ヶ月の医療費本人負担の5%または自己負担額のいずれか少ない額が、後に償還されています。

当事者にお聞きしたところ、通院だけなら月1,000円ぐらい、デイサービスや訪問看護を利用すると3,000円を超える償還があるようです。精神医療付加金の廃止で、これがなくなる訳です。通院する多くの方は、社会不適応をおこし仕事や学業が続けらず、社会復帰もままならず、本人や家族の生活は厳しいものがあります。月々1000円から3000円ですが、物価高騰がつづく現在、くらしの苦しさに追い打ちをかけます。

 県下で現在精神医療付加金を実施しているのは、尼崎市の他、芦屋市・相生市・赤穂市・福崎町・神河町、全国では5都府県とお聞きしています。多くの自治体が、2006年自立支援医療制度ができた時点で、精神医療付加金を廃止しているともお聞きしています。

Q3  尼崎市は、2006年多くの自治体が廃止を決めた下でも、この制度をこれまで続けてきました。そこには市としての考えがあったと思います。それは何ですか。また、今回廃止を決断するに至った経過もお答えください。

答弁要旨
 平成18年に障害者自立支援法が施行された後も、本市におきましては、精神医療付加金の給付を継続してまいりましたが、これは平成1 7年1 1月に尼崎市国民健康保険運営協議会から、「精神医療付加金の廃止に伴い自己負担が増加し、受診抑制につながるといった問題があるため、廃止は認められない」との答申があったことを要因としています。

そうした中、運営基盤の強化に向け、平成30年度に国民健康保険制度の都道府県単位化が実現し、令和9 年度を目安として、県下-律の保険料水準に移行することとなったものであり、移行に際しましては、各市町の負担に偏りが生じないよう、公費や経費の相互扶助化を前提として、県下で協議を重ねた結果、兵庫県から本市独自の給付である精神医療付加金は廃止するとの方針が示されたものです。  以上

 

次に介護事業所の支援策についてお聞きします。

 尼崎市は第10期介護保険事業計画を新年度策定するために、ケアマネ―ジャー・施設通所系・訪問系に分けて介護人材等に関するアンケート調査を1~2月に実施、現在結果の集約分析を事業者委託中とお聞きしています。共産党議員団は、くり返し介護事業者の実態把握とそれに基づいた事業者支援を求めてきましたので、アンケート調査の結果を大変注目しています。

 介護保険事業計画は3年毎に改定されていますが、第7期2018年~20年、8期21年~23年、そして現在の第9期23年~26年、いずれも介護サービス基盤の整備や介護人材の確保と定着が計画の中に盛り込まれてきました。しかし具体的には、第8期にやっとキャリアアップ支援で研修費用の一部を補助する支援策がはじまりました。新年度も介護人材確保支援事業として、今年度と同額の530万円が計上されていますが、支援対策はこれだけです。

一方、人材確保と定着が同じく大きな課題となっている保育分野ではどうでしょうか。保育士・保育所支援センターが庁内に設置され、保育士確保事業として新卒10万円・潜在保育士は5万円の一時金支給、宿舎借り上げ支援、奨学金返済支援があり、これらの総額は約1.7億円です。予算規模でも支援メニューの数でも、尼崎市が子育て支援策を優先し、介護は脇に置いている姿勢が見て取れます。

12月議会の一般質問で、私は新潟県村上市の支援策を紹介しました。当局は、村上市は財源を介護保険特別会計の中で賄っており、これでは65歳以上の介護保険料がさらに高くなってしまうので、尼崎市ではできないと答弁されました。私は、尼崎市の場合だったら高齢者の介護保険料に財源を求めるのではなく一般財源で考えられないかという思考さえない、とても冷たい、介護現場の実態を見ようとしない答弁だったと思っています。

私は、昨年11月いくつかの訪問介護事業所に聞き取り調査をしました。現場からは、介護人材確保支援事業は無いよりはましだけれど、決して人材確保や定着に効果があるとは言えないという声を聞いています。

 70歳を越えてヘルパーを続けている方は「この仕事が好きだからやっているけれど、同年代の仲間が亡くなった。ムリをしたと思う。私も家族からそろそろ辞めたらどうかと言われている。でも、私が辞めたら私の担当分を誰かがムリして引き受けることになる。やめるにやめられない。」と話されます。

事業所責任者は、運営は毎月ギリギリでヘルパーの賃金アップは困難。ニーズに合わせてヘルパーをもっと確保したいけど、ヘルパーを常時募集しているが応募に全く反応がないとおっしゃっています。 

ケアマネージャーからは、高齢化や、介護サービスでは対応できない部分のサポートや、利用者負担の限界から他に依頼できずケアマネ自身が代行するといったシャドーワークが問題点だと指摘されています。

介護現場は、切に事業継続と人材確保の支援を求めています。

 

Q4 新たな介護事業所の支援メニューとして、現段階でどんなものを想定していますか。

答弁要旨

議員ご紹介のとおり、市内の介護事業所を対象としたアンケート調査を実施しており、現在、その結果の集計・分析に取り組んでいるところでございます。

現時点ではいろいろなデータを見定める必要があるため、現場の実態や課題、また必要とされる支援の方向性を十分に整理するには至っておらず、具体的な支援メニューをお示しできる段階にはございませんが、引き続き、アンケート結果の丁寧な分析を進めるとともに介護人材確保策にかかる国の動向も注視しつつ、事業所の実情に即した支援のあり方について、次期計画策定の中で幅広く検討してまいります。 

以上

 

次に、今後の公共交通政策についてお聞きします。

 

 新年度予算案で、路線バス運行支援補助金――阪神バスが経営上努力をしても赤字が出る路線の補助金のことです。市バスが阪神バスに移譲されて10年余り、補助金額はずっと「2億円を超えない」という暗黙のルールがあったと思いますが、はじめて2億円をオーバーします。

 今回、県道園田西武庫線藻川工区の開通に伴って新設される路線があり、その影響による増額とお聞きしていますが、建設消防防災分科会ではもう少し踏み込んだ説明がされているようです。

 

Q5 地域公共交通会議で、路線のあり方や補助金のあり方についての見直し検討がはじまっているのでしょうか。

答弁要旨
 路線バス運行支援補助金については、平成28年度に市営バス路線を阪神バスへ委譲して以来、阪神バスの経営努力をもってしても赤字が想定される路線を対象に交付してきたものですが、移譲後1 0年が経過する中、公共施設の再配置や工場跡地などの大規模開発が行われ、様相も変化していることから、持続可能な公共交に向けて、バス路線ネットワークや補助金のあり方について、見直す時期にきていると考えております。

しかしながら、現時点では、バス利用者がどこで乗り、どこで降りているか 、基礎データが本市にも阪神バスにも不足しているため、来年度に乗降人数自動集計システムを導入し、データを収集したうえで、検討を進めていきたいと考えています。

以上

 昨年11・12月東園田地域でオンデマンド交通の実証実験が行われました。予約件数は1日平均1.7件とふるわず、アンケート調査では「知らなかった」「運行範囲が狭かった」「1乗車500円は高いのではないか」といった声が多かったようです。市はこれらを受けて、新年度引き続き実証実験を行おうとしています。

 

Q6 オンデマンド交通の実証実験は、新年度エリアを拡大する以外に昨年の実施内容に変更はありますか。

答弁要旨

今年度の実証運行後に実施したアンケート調査以外にも、今年度A Iオンデマンド型交通の実証運行前後に、地域の方を対象とした説明会や園田駅前でのPR、地域交通を考えるワークショップ等を開催し、地域の方が感じている移動の不便さなどについて直接お伺いしてまいりました。

それらを踏まえ、来年度に向けては、園田地区内でのエリア拡大のほか、運行期間の延長、運行時間帯の見直しや料金プランの充実などに取り組んでいきたいと考えております。

具体の内容については、交通事業者、関係機関等と合意形成を図りながら、地域公共交通会議等にもお諮りした上で、より良いものとなるよう検討してまいります。

以上

 

 最後に、地域公共交通会議についてお聞きします。

 市バスが阪神バスに移譲され10年を経過しました。この間に、バス会社はガソリン代の高騰やバス運転手の人材不足といった経営上の課題が突き付けられ、路線見直しや便数の削減が行われてきました。市民にとっては、路線バスはくらしや社会参加の足となる貴重な社会資源なので、路線見直しという削減や減便にはNOの声が上がり、この地域にバス路線新設をという要望も上がってきます。共産党議員団がお聞きしているだけでも、大庄地域での路線変更やバス停削減への苦情、田能地域の便数が少なすぎるという苦情、築地にバス路線を延長して欲しいという要望、若王寺界隈から総合医療センター行の運行時間をもっと早くして欲しい、バス停にベンチや屋根を付けて欲しいなど様々です。

 こうした地域の要望を把握することは、公共交通政策を検討する地域公共交通会議にとって必要な情報だと思います。

 

Q7 地域公共交通会議として、地域要望を聞く場を設定すべきと考えますがいかがですか。

答弁要旨

地域公共交通会議は道路運送法に基づく会議体で、地域にふさわしい公共交通をつくりあげていくため、関係者が協議して決める場であり、本市では、事務局を担う市のほか、市民。利用者をはじめ、バスやタクシーの交通事業者、運転手団体、学識経験者、道路管理者、警察、国、県といった様々な立場の方に参画いただいています。

この会議は路線便数や上屋の設置など地域の個々の要望を直接お聞きする場ではなく、お尋ねの意見や要望などは、別途、市がお伺いし、とりまとめたものを地域公共交通会議に諮っていくことになります。

以上

 

2026年3月 川崎としみ議員による代表質疑と答弁要旨

 日本共産党の川﨑敏美です
議員団を代表し、議案第1号ほか当初予算および当該予算関連議案について質問を行います。 質疑に入る前に一言申し上げます。

米・イスラエルのイラン攻撃中止と、平和の国際秩序を求める

アメリカのトランプ政権とイスラエルによるイランへの先制攻撃は、国連憲章を蹂躙する明白な侵略行為です。この無法な軍事行動により、子どもを含む多くの民間人が犠牲になっています。
この軍事衝突が私たちの生活に直結する危機を招きかねません。攻撃を受け、イランは世界のエネルギー供給の要である「ホルムズ海峡」の封鎖を宣言しました。これが現実となれば、原油供給が途絶し、世界経済、そしてエネルギーの多くを依存する日本経済に計り知れない打撃を与えることは避けられません。
トランプ大統領は、外交交渉の最中に一方的に攻撃を強行し、さらにはイランの体制転覆まで公然と呼びかけています。このような覇権主義的な暴挙は、中東と世界の安定を根本から破壊するものです。
武力による解決に道はありません。日本政府は「法の支配」を掲げるのであれば、米国に追随するのではなく、攻撃の即時中止と、外交による解決を毅然と迫るべきです。私たちは世界の人々と連帯し、理性の声を上げ続けていこうではありませんか、心から呼びかけるものです。

それでは代表質疑に入ります。

 今、私たちの社会は大きな転換点に立っています。
長引く物価高騰は市民の暮らしを根底から揺さぶり、実質賃金の低下は「経済的災害」とも呼べる事態を招いています。こうした中、本来であれば市民の最後の拠り所であるはずの「公共」が、効率化やコスト削減の名の下に細り続けていることに、強い危機感を抱かざるを得ません。

 これまでの新自由主義的な手法、すなわち窓口の民間委託や指定管理者制度の拡大、さらには水道事業へのPPP(官民連携)導入といった動きは、一見すると経費削減に見えるかもしれません。しかし、その裏側で失われているのは、長年蓄積されてきた行政の専門性や技術、そして何より「市民の命と暮らしを、公の責任で最後まで守り抜く」という自治体本来の使命ではないでしょうか。利益を優先する民間企業への過度な依存は、不測の事態や災害時における対応力の低下を招き、結果として市民が不利益を被るリスクを増大させています。
 今こそ、尼崎市は「公共を取り戻す」という旗印を鮮明に掲げるべきだと思います。公共サービスは単なる「コスト」ではなく、市民が人間らしく生きるための「社会的共通資本」です。財政規律という言葉を、単なる数字合わせや類似都市との比較に使うのではなく、困窮する市民に手を差し伸べ、次世代へ豊かな公共資産を引き継ぐための「生きた規律」へと再定義すべきだと考えます。
教育、福祉、雇用、そして防災、あらゆる分野において、民間に丸投げするのではなく、市が主体となって責任を果たす体制を再構築すること。働く人々が誇りを持って、安定した条件で公共を支えられる環境を整えること。そして、外国籍住民も若者も高齢者も、誰もが「この街に住み続けたい」と思える、顔の見える温かなコミュニティを再生すること。

 市長、あなたは今の市民の置かれている状況を、そして公共が削られていく現状をどう見ておられるのでしょうか。本日の質疑を通じ、市場原理に身を任せる「効率優先の市政」から、市民の命と尊厳を最優先にする「公共再生の市政」への転換を強く求めるものです。以下、具体的な質疑に入ります。

1. 財政規律について
尼崎市の財政運営は、今まさに大きな岐路に立っています。市はこれまで、1990年代後半の財政危機を教訓に、徹底した行財政改革を断行してきました。その結果、2026年度末の市債残高見込みは1,396億円と、かつての水準から着実に減少しており 、財政調整基金、減債基金、公共施設整備保全基金の主要3基金の合計も、2026年度末には441億円に達する見通しです 。客観的に見て、尼崎市は「財政危機」のフェーズ(局面)を脱し、堅調な財政基盤を再構築したと言えます。
 市はこれまで、類似都市との比較や財政指標の平均値を基準に、抑制的な予算編成を続けてきました 。しかし、本来の財政規律とは、単なる家計簿的な数字合わせではありません。真の規律とは、市民の命と暮らしを預かる自治体として、必要な時に必要な支援を迅速に行える「備え」ができているかどうかにあるはずです。
市が目標として掲げている財政調整基金の残高目標140億円という数値は、類似中核市の平均値に依拠したものとお聞きしています。しかし、自治体ごとに人口構成、産業構造、災害リスクは千差万別です。単なる「他都市との横並び」を根拠に積み増しを続けることは、本来その資金で救われるべき市民のニーズを後回しにすることとなってしまいます。
現在の物価高騰は、市民にとっては予期せぬ「経済的災害」です。能登半島地震などの教訓からも明らかなように、平時の「平均値」に縛られるあまり、有事に動けない体質になっては本末転倒です。将来への備えも大切ですが、今、目の前の市民が生活に困窮しているならば、積み立ててきた基金を大胆に活用し、市民の暮らしを支えることこそが、納得感のある財政運営と言えるのではないでしょうか。

Q1:財政調整基金の残高目標について、類似都市並みの平均値という基準をあらため、災害時に必要な金額等を示し、市民が納得する数値を提案すべきではないか?その上で急激な物価高に対応する一時的な基金の支出を認めるべきではありませんか?

答弁要旨
 本市はこれまでの過去を振り返るとバブル経済の崩壊や阪神・淡路大震災、リーマンショックといった危機的な状況に直面し、様々な手段、方法を用いて乗り越えてきました。
その中で一番の問題が、財政調整基金が枯渇し、多額の市債を発行せざるを得ない状況となったため、行財政改革の取り組みを進めつつ、その支払いに苦しんできたことです。
 こうした過去の教訓を踏まえ、財政運営方針において、緊急的な事態の際に類似他都市並みの対応が行えるよう残高の目標を設定しているところです。
 災害時に必要な金額は災害の規模や被害状況によって大きく異なるため、予め必要な金額をお示しすることはできませんが、今後については、好調な決算により残高が拡充できていることも踏まえ、いわゆる財政健全化法で定める財政再生団体に陥ることがないよう、一般的な目安とされている標準財政規模の20%、200億円程度の基金残高を念頭に置いておくべきと考えています。
 なお、物価高への支援につきましては、国からの交付金に加え、決算剰余金も活用しながら取り組んでいるところですが、ひきつづき財政調整基金の活用も含め、様々な財源を活用しながら必要な支援に取り組んでまいります。以上
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2. 物価高騰対策について

 総務省が20日発表した1月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が112・0と、前年同月比2・0%上昇しました。プラスは53カ月連続。食料の高騰が全体を押し上げた一方、ガソリンが暫定税率廃止に伴い大幅に下落し、全体の伸び率は24年1月以来、2年ぶりの低さとなりました。
 エネルギーは5・2%下落。このうち、ガソリンは14・6%下落と、20年5月以来、5年8カ月ぶりのマイナス幅となりました。電気代は1・7%、都市ガス代は3・7%、それぞれ下落。政府による1~3月の電気・ガス代補助の効果は2月分の消費者物価指数から表れる見通し。
 生鮮食品を除く食料は6・2%上昇。米類は27・9%上昇と、高騰が続いています。コメの高止まりを受けておにぎりやすし(外食)も上昇が続きます。チョコレートも原材料価格の高騰で25・8%上昇しました。
 このほか、宿泊料が訪日客をはじめとする旅行需要の拡大で6・0%上昇。東京を中心とした家賃上昇を受け、民営家賃は0・7%上昇と、1998年3月以来の高い伸び率となりました。
 生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は1・5%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は2・6%、それぞれ上昇しました。
長引く物価高騰は、もはや一時的な現象ではなく、市民生活を根底から揺さぶる「構造的な危機」へと深化しています。実質賃金がマイナスを続ける中で、まさに「災害級」の事態を招いています。
市民からは悲鳴が上がっています。喫茶店の店主は、客の負担を考えれば値上げを躊躇せざるを得ず、しかし経営は限界に達していると嘆いています。高齢者は、孫へのわずかな援助さえも削らざるを得ない状況にあります。また年金生活者は子どもたちに迷惑をかけないように、自分の葬儀代を貯めていたが、それもできなくなりついには今まで貯めていた葬儀代にも手を付けざるを得なくなっているという声もお聞きしました。政府の対策は限定的で遅れが目立つ中、自治体が「国の対策待ち」という受動的な姿勢を続けていれば、市民の困窮を放置することになります。
今求められているのは、一部の限定的な給付ではなく、全市民を対象とした商品券配布など、市独自の直接的な家計支援策です。2025年度に実施されたお米券の配布は市民から高く評価されました 。こうした成功事例をさらに発展させ、地域経済全体の循環を活性化させるべきです。市民全員が使える支援策は、家計を助けると同時に、厳しい状況にある市内の商店街や中小企業への「消費」という形での強力なエールになります。

Q2:実質賃金が上がらない中での物価高は災害級だ。国の対策待ちではなく、「全市民への商品券配布」など、市独自の直接的な家計支援策を、財政調整基金を活用して実施すべきだと思うが、いかがでしょうか?

答弁要旨
物価高騰対策に関しては、国や県の支援の届かない層や物価高騰の影響をより濃く受ける方々に対する各種支援について、その時々の社会経済情勢や財政状況を見極める中で、国の交付金措置の有無にかかわらず、実施する必要もあると考えており、昨年9月には一般財源を活用して全世帯にお米券を配布しました。
 市の独自施策を講じる際は、その財源として財政調整基金の活用を除外するものではなく、必要性を十分に見極めた上で、柔軟に対応してまいります。以上
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3. 公共の再生について
「公共を取り戻す」――これは、効率化という名の下に削り取られてきた自治体本来の機能を、市民の手に取り戻す闘いです。尼崎市では、行財政改革の結果、正規職員数が30年前の約5,600人から約3,100人へと45%も減少しました。その一方で、非正規職員(会計年度任用職員)が全体の約4割を占め、窓口業務や福祉の現場など、市民と直接接する重要なサービスが不安定な雇用の海に沈んでいます。
こうした「行き過ぎたアウトソーシング」の弊害が全国で露呈する中、注目すべき挑戦を始めているのが三重県伊賀市です。伊賀市では、2024年度からこれまで民間委託していた住民票発行などの窓口業務の外部委託を順次廃止し、「直営」に戻す決定を下しました。 伊賀市が直営化に舵を切った理由は明確です。外部委託を続ける中で、「業務のノウハウが市に残らず、トラブル時に職員が迅速に対応できない」「マニュアル外の柔軟な市民対応が困難になる」「委託料の上昇でコスト削減効果が薄れている」といった深刻な課題に直面したからです。伊賀市は、単に人を戻すだけでなく、職員を適正な処遇で直接雇用することで、責任感と専門性を持った質の高い公務サービスを安定的に提供する道を選びました。これは、新自由主義的な手法の限界を認め、公共の責任を再定義する歴史的な転換です。
翻って本市の現状はどうでしょうか。下水道事業のウォーターPPP導入に際しても、市は技術継承への懸念を抱えながらも、民間への依存を強めようとしています。伊賀市の事例は、一度民営化した業務であっても、市民の利益のために「直営に戻す」という選択が現実的に可能であることを示しています。
市は「指定管理者制度運用ガイドライン」を策定し、モニタリングや評価を行っていると説明しています。しかし、その実態はどうでしょうか。ガイドラインに基づいたチェックが行われていると言いながら、現場では働く人の劣悪な労働条件や、サービスの質の低下に対する懸念が絶えません。現在の評価システムは、提出された書類上の数字を追うだけの「形式的なチェック」に陥っていませんか、現場の切実な声や市民の満足度が十分に反映されているとは思えません。
今求められているのは、すべての委託業務を聖域なく検証し、市民サービスの質、労働環境の安定、そして災害時の対応力を基準に、公営へ回帰する決断です。公共サービスを「コスト」として切り捨てる時代を終わらせ、市民の命と尊厳を守る強靭な行政組織を再構築すべきです。
アウトソーシング
尼崎市では、効率化の名の下に業務の民間委託(アウトソーシング)が加速してきました。しかし、その結果として何が起きているでしょうか。2025年4月からは家庭ごみの収集運搬業務の直営率が24%から15%へと大幅に引き下げられてきました。これは、災害時にがれき処理や緊急対応を担うべき「公のマンパワー」を自ら削ぎ落とす行為に他なりません。

Q3:業務のアウトソーシング化によって、様々な職場で民営化、業務委託、指定管理制度が広がっています。これらのすべての業務について市職員の意見も反映させる仕組みも整え、これまでの委託のあり方を根本から見直し、必要に応じて公営に戻す取り組みを進めるべきと考えますが、いかがでしょうか?

答弁要旨
インフラ関連も含めた各業務の実施手法については、政策目的を実現するにあたり、コスト面だけではなく、事業の性質やボリューム、民間活用による効果や効率性、また、昨今の雇用情勢を踏まえる中では特に専門性を有する担い手の確保など、組織管理上のリスクも考慮し、様々な観点から、業務ごとに最適な手法を検討すべきものと考えております。
このような中、今後も市の人材確保も困難となる中で現時点で委託事業を直営に戻すことは考えておりませんが、アウトソーシングの実施にあたっては、組織としてしっかりと庁内議論、庁内調整を行うことはもちろんのこと、必要に応じて職員団体とも事前に協議を行うなど、関係職員の意見を踏まえてつつ進めてまいります。以上

指定管理

指定管理者制度においても、その運用実態がブラックボックス化している懸念があります。制度の導入は自治体の責任を後退させ、労働条件の悪化やサービスの質低下を招くリスクを常にはらんでいます 。

Q4:指定管理者制度の運用が適正に行われているのか、議会には十分な情報が伝わってきません。労働条件やサービスの質を市民目線で定期的に検証し、総合的な評価を行うシステムを構築すべきではありませんか?

答弁要旨
本市では、適正で効果的、効率的な施設管理運営の確保を図るため、指定管理者における業務の評価として、毎年度モニタリング評価を実施しています。
その評価は、指定管理者が労働関係法令をはじめとした法令を遵守しているかに加え、市と指定管理者が共有した目標を設定し、その達成に向けて、業務の履行状況や経理状況、利用者のニーズを踏まえた取組が行われているか等について、共に振り返りを行い、不備な点は改善を行い、よりよい施設維持管理運営、市民サービスの向上を図る仕組みとしています。
 またモニタリング評価の結果については、ホームページで公表するとともに、当該モニタリング項目に対してすべて「適正」と評価を受けた施設割合を、施策評価の目標指標とすることで、指定管理者制度の適正な運用に努めています。

ウォーターPPP

国は今、下水道事業等において「ウォーターPPP(官民連携)」の導入を強力に推進しています。特に看過できないのは、国が多額の補助金や地方債の優遇措置で、財政的に厳しい自治体に民営化を選択させる「誘導策」をとっている点です。これは、本来、自治体が地域の特性に応じて判断すべき公共インフラのあり方を、国が金銭的な圧力で捻じ曲げるものであり、地方自治の根幹を揺るがす「実質的な民営化の強制」に他なりません。
下水道事業における「ウォーターPPP」の導入については、市自身も技術継承や災害時の対応に懸念を表明しています 。利益を最優先する民間企業への過度な依存は、不測の事態において市民の安全を担保できない状況を作り出します。

Q5:ウォーターPPPの実施において懸念される技術継承や災害時の対応について、民間任せにせず、市が主体となって公的責任を担保するための具体的な対策は何ですか?

答弁要旨
下水道事業の「ウォーターPPP」は令和10年度の事業開始に向けた準備を進めており、技能継承や自然災害の対応等の課題を十分に踏まえ、対象施設を東部処理区の処理場とポンプ場に限定したところです。
 この導入にあたっては、モニタリングや共同研修等を通じ、官民の適切なパートナーシップを構築することが肝要であり、技能継承につきましては、民間事業者の新たな創意工夫や本市がこれまでに培ったノウハウを共有し、官民両方で計画的な人材育成を講じて参ります。
 また、災害対応では、日々の事業運営を通じて民間事業者との連携を強化し、迅速な緊急措置や応急復旧を実施できる体制を構築してまいります。
 ウォーターPPP導入後におきましても、一方的に下水道事業を民間事業者に担わせるのではなく、引き続き、持続可能なサービスを提供し、本市が担うべき公的責任を果たしてまいります。 以上

行き過ぎた民営化は、長年蓄積されてきた行政の専門性やノウハウを喪失させます。一度失われた技術を再び構築するには多大な時間とコストがかかります。すべての業務において市職員の知見や現場の意見を反映させる仕組みを再構築し、必要であれば「公営」に戻す勇気ある決断をすべきです。市民の命と直結するインフラや窓口業務こそ、公共が最後まで責任を持って担うべきではないでしょうか。
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4. 雨水貯留管整備事業について

全国的に激甚化する豪雨災害から市民の生命・財産を守ることは、都市インフラの最優先事項です。尼崎市が再スタートさせようとしている雨水貯留管整備事業は、地下に巨大なトンネルを作る大規模プロジェクトであり、投入される公金も莫大です。しかし、過去の計画では、工事に伴う公園の利用制限といった「目に見える不利益」が先行し、事業の必要性そのものに対する市民の理解が十分に得られたとは言い難い状況にありました。
公共事業の成功は、単なる技術的な完遂ではなく、市民がいかにその事業を「自分たちの安全を守るためのもの」として納得できるかにかかっています。現在の計画において、公園の不使用問題が一定の解決を見たとしても、それはあくまで表面的な課題の解決に過ぎません。地下深くで行われる大規模工事が、実際にどのような仕組みで浸水被害を防ぐのか、市民には実感しにくいのが現実です。
「どの程度の豪雨に対して、どれほどの浸水軽減効果があるのか」という具体的なデータを、専門用語に頼らずわかりやすく提示することが不可欠です。計画の初期段階から、市民目線での情報公開を徹底し、丁寧な説明を繰り返すことこそが、行政の誠実さであり、公共事業に対する信頼を築く唯一の道です。

Q6:雨水貯留管の整備事業の再スタートが始まろうとしていますが、最初の計画で最大の懸案となっていた公園不使用だけで、問題は解決していないと思います。どの程度の豪雨災害に対して必要となる貯留管の規模などの説明をもっと事前に行うべきではないでしょうか。当局の見解を求めます。

答弁要旨
雨水貯留管整備事業につきましては、近年の全国的な豪雨災害を受け、本市の下水道全体の整備水準を引き上げるために、その手法の1つとして、武庫・立花地区に雨水貯留管を整備するものです。
 当該施設の整備の必要性については、想定する豪雨災害の雨量や発生確率、また、施設規模の概要について、これまでから各地区社会福祉協議会や農会などの地元団体等に対して説明してきたところであり、直近では本年2月に市民説明会を3階開催しました。
 今後におきましても、整備内容の詳細を精査していく中で、事業費やその被害を軽減する効果などについて、市民の皆様への丁寧かつわかりやすい説明に努めてまいります。以上
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5. 多文化共生について
今、日本の外国人政策は大きな岐路に立っています。長年、国際貢献という「建前」の裏で安価な労働力調整弁として利用されてきた技能実習制度が廃止され、新たに「育成就労制度」が創設されました。しかし、この新制度もまた、労働力の確保という「本音」を隠しきれておらず、日本語教育や生活支援の責任の多くを、財政基盤の弱い地方自治体や中小企業に丸投げする構造は変わっていません。転籍(転職)制限の緩和は、地方から都市部への人材流出を招く懸念があり、自治体間の「奪い合い」を加速させる危うさを孕んでいます。国が真の「定住政策」を持たぬまま、場当たり的に労働者を受け入れ続ける姿勢は、地域社会の分断を招きかねません。
尼崎市には、2024年4月1日現在約1万3,000人の外国籍住民が暮らしています。かつては韓国・朝鮮籍が約85%を占めていましたが、ベトナム籍が16.9%に急増するなど、87の国・地域に及ぶ多角化が進んでいます。特に懸念すべきは、ベトナムやネパール等から急増している「家族滞在」の在留資格者です。その内訳の約91%が女性と子どもであり、彼女たちの多くは日本語能力が十分ではなく、行政からの重要な情報が届きにくい「孤立」の状態にあります。
市はこれまで「情報発信」に努めてきたと言いますが、2023年3月の尼崎市外国人生活実態アンケート調査の回答率がわずか1割に留まった事実は、既存の広報が機能していないことを如実に示しています。多文化共生とは、外国人を「守るべき弱者」としてのみ扱うことではありません。言葉の壁や文化の違いは情報が遮断される要因となりますが、それを超えて、彼らを地域防災やまちづくりの「主体」として対等なパートナーに位置づけるべきです。コミュニティの希薄化が進む中で、顔の見える関係を築くことは、災害時における「共助」の力を最大化させ、一人ひとりの命を守るための最も確実な「インフラ」となります。
例えば、仮称『外国籍住民会議』のような場を設置し、当事者が自ら声を上げ、市政に対して提言できる仕組みを構築すべきです。行政が一方的に教えるのではなく、共に議論し、共に街を作る。公共が多様な価値観を繋ぐハブとなり、誰もが自分の居場所と役割を実感できるコミュニティの再生を、尼崎から発信していくべきです。

Q7:行政からの情報発信からもう一歩進んで、外国籍住民の方が自ら地域防災やまちづくりに参加できるような、仮称『外国籍住民会議』の設置などをサポートし、お互いの顔が見えるコミュニティづくりを、市として取り組むべきではないでしょうか。

答弁要旨
外国籍住民が、地域防災やまちづくりに主体的に参加し、互いの顔が見える関係を築くことは、本市が目指す多文化共生社会に合致するものであると捉えております。
 そのためには、リーダーシップの発揮や参加意欲が期待できる外国籍住民の存在が重要となることから、地域における交流イベンド等を通じ、まずはキーパーソンとなる外国籍住民の発掘に取り組んでいるところです。
 具体的には、市民ボランティア団体や市内大学および行政などが連携し、外国籍住民向け防災イベントや日本文化を体験するイベンドを実施するなど、定期的な交流の場を設けています。
 議員ご提案の会議体も一案ではありますが、まずはこうした交流イベントを通じ、地域での顔の見えるコミュニティづくりに努める中で、外国籍住民の抱える課題やニーズ把握を行ってまいります。以上
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6. 教育について(少人数学級・不登校)

尼崎市の子どもたちを取り巻く教育環境は、今、極めて深刻な危機に直面しています。本市の不登校児童生徒数は、2018年度の674人から2022年度には1,352人と、わずか5年間で2倍以上に激増しました。1,000人あたりの不登校者数は86.2人と、全国平均(59.8人)を大きく上回る異常事態です。学校現場では、教職員の超過勤務が平均135時間に達し、「あまっ子ステップ・アップ調査」などの数値目標に追われる中、子ども一人ひとりに寄り添う余裕が失われているのではないでしょうか。
この閉塞感を打破するヒントとして注目すべき事例が、東京都三鷹市の「コミュニティ・スクール」の実践ではないかと思います。三鷹市では、単に会議を開くだけの形式的な組織ではなく、地域住民や保護者が「学校運営協議会」を通じて学校運営に主体的に参画しています。特筆すべきは、放課後や授業補助、部活動の支援に地域住民が日常的に関わることで、学校を「先生と生徒だけの閉鎖的な場所」から「地域みんなで子どもを見守る開放的な場」へと作り替えた点です。これにより、不登校傾向にある子に対しても、教員以外の「地域の大人」が多様な居場所や関わりを提供し、子どもたちの自己肯定感を育む土壌が生まれています。
翻って、尼崎市でも「学校運営協議会」の設置は進んでいますが、なぜ三鷹市のような劇的な効果が見えないのでしょうか。それは、本市の取り組みが「行政主導の形式」に留まっており、現場の教職員には「新たな業務負担」として、地域住民には「動員」として受け止められている側面があるからではないでしょうか。真の地域連携には、学校側からの協議会への権限委譲と、地域が主体的に動ける予算・仕組みの裏付けが不可欠です。今の尼崎に必要なのは、数値を競う教育ではなく、三鷹市のように地域社会が学校の「壁」を取り払い、共に子どもたちの命と学びを支える「共同の教育」への転換ではないでしょうか。
そのためには、思い切って一歩前に進むべきではないでしょうか。まずは、国や県の基準を待つのではなく、市独自で少人数学級へ踏み出すとともに、地域と学校が真に手を取り合い、誰一人取り残さない教育体制を再構築すべきだと考えます。

Q8:市独自での少人数学級への柔軟な対応や居場所づくりに向けて、もう一歩踏み出していただけないでしょうか。

答弁要旨
議員ご指摘の少人数学級につきましては法律に基づき、小学校全学年および 令和8年度はty8宇う学校1年生で35人以下学級が実施されております。令和10年度までに中学校の全学年で実施することになっています。
また、公立小中学校の教職員は県費負担教職員であり、その定数は県条例等に基づき算定・配置される仕組みとなっておりますので、市独自に正規の教員を任用し、学級編成の基準を変更して少人数学級を実施することは、制度上困難であると考えております。
 一方で、きめ細やかな指導を行うことは学習面、生活面においても効果的であることから、学級の人数を一律に減らすのではなく、学習補助を行う学習支援員の配置による同室複数指導や、加配教員による少人数指導など、指導の場面における個別指導・支援等を図っております。
また居場所づくりとして、小中学校内にサポートルーム・サポートエリアを設置し、そこに学習支援員を配置して、不登校児童生徒も含めた一体的な学習支援を行っております。
 今後も各学校の実情にあわせて、柔軟な対応や居場所づくりに努め、児童生徒一人一人に応じた指導を行えるよう教育体制の充実に努めてまいります。以上

Q9:財政や人員の壁を理由に立ち止まるのではなく、先生方の負担を減らし、笑顔で子どもたちに寄り添える『少人数学級』の実現に向けて、市独自の支援策の検討や、国・県への強い働きかけを、一歩前に進めていただけないでしょうか。

答弁要旨
現在、少人数学級の取り組みでは、兵庫型学習システム加配を活用し、小学校では教科担任制の推進などを、中学校では数学・英語を中心にした少人数での学びを展開しております。
 今後も、国・県に対して特別な学習指導や生徒指導、不登校等、一人ひとりの児童生徒に寄り添った指導・支援ができるよう加配教員の一層の増員について、要望してまいります。
 また、市独自の支援策につきましては、財政面や人員配置面のほか、学校によっては必要な教室数が不足すること等、解決すべき課題も多くありまsが、DXによります保護者との連絡・書類提出等のシステム化や、先生方の出退勤、休暇管理のデジタル化のほか、生成AIの活用等のICT環境の整備等、教職員の負担軽減に向行けた取組とあわせて検討してまいります。

Q10:不登校問題の根本解決をはかる方策についてどのように考えるのか?

答弁要旨
 本市の不登校対策は、不登校というだけで問題行動としてとらえ学校復帰のみを目指すのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的にとらえ、社会的な自立を目指していけるよう働きかけることを基本的な姿勢として取り組んでおります。
 教育委員会と学校が連携を密にしながら、誰ひとり取り残さない学びの保障に向け、不登校児童生徒が学びたいと思った時に学べる環境を整えること、そして、学校に行けるかどうかにかかわらず、どの児童生徒も安心して自分らしく学べる多様な学習環境を当たり前のものとしていくことが、本質的な課題解決につながっていくと考えております。
 教育委員会といたしましては、児童生徒一人ひとりの不登校の背景にある要因を多面的かつ的確に把握し、早期に適切な支援につなげるアセスメントの視点を大切にするとともに「子どもセンタード」の視点に立ち、グラデーションのある不登校支援の一層の充実に努めてまいります。以上

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7. 公立保育所の今後の在り方について

こども青少年局が2025年(令和7年)11月に発表した「公立保育所の今後の基本的方向(素案)」において、市は「公立保育所の運営費は民間園の約4倍に達している」という数値を持ち出しました。しかし、この「4倍」という計算は、あまりにも一方的で不誠実なものです。
第一に、この比較は国からの地方交付税措置という重要な財源を完全に無視しています。公立保育所の職員人件費などは、地方交付税の基準財政需要額に算入されており、実質的な市の持ち出し分はこれほど多くはないはずです。市は、歳入側にある国からのバックアップを意図的に計算から外し、歳出の数字だけを膨らませて「公立は高コストだ」というレッテルを貼っています。これは、市民に対して正確な情報を提供すべき行政として、あるまじき行為ではないでしょうか。
第二に、公立保育所が担っている「質の高い保育のセーフティネット」としての役割が、この素案では軽視されています。現在、公立保育所には全ての園に障害児が在籍し、発達に課題を抱える「グレーゾーン」の子ども、あるいは家庭環境に困難を抱えるケースを積極的に受け入れています。
市内の民間保育園からは、「これ以上の新設は保育士不足を招く」「経営が不安だ」という悲痛な声が上がっています。このような状況下で、公立が果たしてきた「地域保育のスタンダード(基準)」としての役割を縮小すれば、尼崎全体の保育の質は底割れしてしまうのではないでしょうか。公立保育所は、単なる「待機児童の受け皿」ではなく、どんなに困難な状況にある親子も決して見捨てない「最後の砦」であり、地域全体の保育力を牽引する「機関車」です 。
コスト論だけで公共を切り捨てるのではなく、国からの交付金を正しく評価し、公立保育所が持つ専門性と安定性を維持・発展させることこそ、本市が選ぶべき道です。

Q11:公立保育所の民間移管に際し、公立保育所の役割が軽視されてきているのではないでしょうか。公立の保育はスタンダード(基準)であり、障害児やグレーゾーンの子どもたちが増えている現状の下で、いつでも子どもや保護者に寄り添える場として、公的保育を推進していく「牽引車」の役割が公立には求められていると思います。市の見解を求めます。

答弁要旨
 第3次民間移管計画以降の公立保育所の民間移管は平成19年度に策定した「公立保育所の今後の基本方向」等に基づき実施してきましたが、保育環境を取り巻く社会情勢の変化、保育ニーズの多様化も踏まえ、現在、今後の民間移管の進め方や実施予定園も含め、「基本的方向」の改定を進めています。
令和7年11月に作成した改訂の素案では「公立保育所が果たすべき役割」を改めて整理し、これまでの役割である①保育のセーフティネットの役割 ②市全体の保育の質の向上を図る役割 ③地域の子育て家庭等の支援拠点としての役割 の3点に加え新たに「4保育所運営が困難な地域における保育を補償する役割」を追加しました。
これらの役割に従い、より質の高い保育を行うことはもとより、特別な支援が必要なこどもの受入れを市全体でさらに進める観点からも、民間の保育施設へのサポートを含めた連携強化など、公立保育所が地域の支援拠点としてその役割を果たすような取り組みを進めてまいります。
 なお、児童福祉施設をふくめた 福祉施設の面的な体制整備についてはもちろん市町村の責務ではありますが、その体制整備については、様々な設置主体による参画によって実現されるものと考えており、私は、福祉の理念の実現にあたって、本来、公立・民間等の設置者の種類に区別はないものと考えていまs。
 このため、来年度予算においては、法人保育園に対するインクルーシブ保育の体制強化に係る予算を優先的に確保したところです。
 こうした意味で、設置者の種類による責務の違いを強調するのではなく、児童福祉法の理念を、保育事業に関わる全ての者が共有し、官民一緒になって実現していくことを前提に、現実的な対応をしていきたいと考えております。以上
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8. 児童ホームについて

共働き世帯が当たり前となる中で、放課後の子どもの居場所である「児童ホーム」の役割は、今や教育・福祉の両面において欠かすことのできない社会インフラです。しかし、本市の児童ホームを巡る状況は「パンク状態」と言わざるを得ません。2025年5月1日時点の待機児童数は323人に達し、前年の269人からさらに54人も増加しました。市が掲げる「待機児童ゼロ」の目標とは裏腹に、現実は過去最多水準の待機者を出し続けているのです。
市はこの事態に対し、「民間事業者の活用」を対策の柱に据えてきました。しかし、利益を優先せざるを得ない民間企業に子どもの命と育ちを委ねることの危うさは、既にあらわになっています。本市でも大手民間事業者が運営から突然撤退するという事態が発生しました。民間企業にとって、不採算や人手不足は「撤退」の理由になりますが、地域に暮らす子どもたちにとって、放課後の居場所がなくなることは許されない事態です。経営の不安定な民間に依存し続ける手法は、待機児童対策の本道とはなり得ません。
児童ホームにおいて最も大切なのは、子どもたちが安心して過ごせる「継続的な人間関係」です。それを支えるのは、現場で働く指導員の存在に他なりません。しかし、現状では多くの指導員が非正規雇用であり、低賃金と将来への不安から人員確保は不安定です。専門性を持った優秀な人材が定着しなければ、保育の質を維持することは不可能です。指導員の処遇を抜本的に改善し、「正規化」を進めること。これこそが、質の高い放課後の居場所を安定的に提供するための解決策だと考えます。
「公設公営」の児童ホームには、利益に左右されない圧倒的な安定感があります。学校との緊密な連携、地域住民との長年の繋がり、そして何より「公が最後まで責任を持つ」という信頼感は、保護者にとって何物にも代えがたい安心材料です。待機児童解消という「数」の論理を優先して民間へ委託するのではなく、市が主体となって公設公営の施設を着実に拡充し、指導員を専門職として支える体制を整えるべきです。

Q12:市は、待機児童数対策として、民間活用を第一に考えていますが、先般も大手の民間事業者が撤退しているように、恒常的な安定、抜本的な対策とはなり得ません。児童ホーム職員の正規化等をはかるなどで、公設・公営を貫くべきと考えますがいかがですか?

答弁要旨
本市では待機児童対策として、これまでも公設児童ホームの定員拡大に取り組んでおり、令和6年度以降定員は140人拡大したほか、今後も令和8年度に浜児童ホーム、令和10年度に武庫の里児童ホーム、それぞれ1クラス増設し、合計で80人の定員増を見込んでいます。一方、公設児童ホーム増設の課題としては、学校内で児童ホームに転用できる余裕教室がないなど実施場所の確保が難しいことに加え、人員確保の課題と変則勤務である。指導員に対する柔軟な労務環境の確保の困難性等が相まって、議員ご提案の職員の正規化等による公設・公営だけでは急増する需要に対応することが難しくなっているものとしています。そのため、本市では待機児童の多い地域において、民間児童ホームの設置を促進しており、令和7年5月時点で554人の児童の受け入れ実績があり、民間児童ホームの設置運営に係る補助金を準次拡充することで、来年度には立花西及び小園小学校区でそれぞれ1事業所の新規開設を予定しています。
児童ホームの利用希望者はどんどんと増えている現状の中で、官民総力を上げて待機児童の解消に向けた取り組みを進めていかなければならないと思っています。このため、早急に庁内横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、一定のアクションプランをまとめていくことを通じ、待機児童の解消に向けた取り組みを加速させて参ります。以上
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9. 国民健康保険料について

国民健康保険制度は、今や「最後のセーフティネット」としての機能を失いかねないほどの負担増に直面しています。協会けんぽと比較しても保険料は「高すぎて払えない」という声は、単なる愚痴ではなく、市民の生活破綻を警告する悲鳴です。尼崎市のような都市部では、所得に対する保険料の割合が極めて高く、制度が受診抑制を招いている現状を重く見るべきです。保険料算出所得に対して2割以上の保険料を払っている特別減免の対象世帯数は、2024年度決算で12.238世帯あります。
2027年度からの全県一律保険料の導入に向け、さらなる値上げが懸念されています。しかし、市として指をくわえて見ているわけにはいきません。他市では子どもの均等割の減免を18歳まで拡充する動きもあります。
「命の格差」を生まないために、一般会計からの繰り入れによる負担軽減や、市独自の減免制度の拡充を検討すべきです。健康保険証の廃止・マイナ保険証への一本化が強行される中、情報漏洩や窓口トラブルへの不安も拭えません 。自治体として、市民の皆さんが安心して医療にかかれる体制を守り抜く決意が必要です。
2026年度から子ども子育て支援金分が加算されます。さらに27年度からは兵庫県の標準保険料率の統一も考えられており、これによって保険料がさらに引き上げられることが予想されます。24年度決算で見ると、現年度分保険料の滞納世帯は8327世帯、滞納総額は約6億900万円となっています。抜本的に滞納改善は必要ですが、そもそも払いきれない高すぎる国保料の引き下げこそ解決すべき課題ではないでしょうか。

Q13:国民健康保険料の引き下げについて、市長は県とどのような意見交換を行ない、市としてできることは何とお考えですか、お答えください。

 答弁要旨
平成30年度の国民健康保険制度の都道府県単位化以降、県内での同一所得、同一保険料を実現するため、兵庫県と協議を重ねてまいりました。協議においては制度の財政基盤を強化し、持続的・安定的に運営できるよう、公費や経費の相互扶助化等についての検討を行っており、その結果、県からは市独自の減免や給付については廃止するとの方針が示されたところです。
また、都道府県単位化に合わせて国からは保険料抑制のための一般会計からの繰り入れは解消すべきとの方針が示されており、令和9年度を目標とする保険料水準の統一後は、保険料の引き下げを目的として一般財源を活用する事はできなくなるため、保険料の引き下げについての協議は行っておりません。
本市といたしましてはこれからの保険料を少しでも抑制できるよう保険事業の推進による医療費の適正化や保険料収納率の向上に努めるとともに、国に対して国負担率の引き上げなど引き続き財政支援の拡充を求めており、実際、令和8年度の春要望においても負担割合の引き上げを要望しております。以上
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10. 介護保険料について

2025年度税制改正の影響で、介護保険の一号被保険者の保険料について一部の被保険者の保険料段階に移動が生じ、26年度の介護保険料収入が減少することが見込まれます。これについては、特例措置で国県市で対応するとしています。しかし、27年の第10期からは保険料そのもので充当することとなり、3年ごとに毎期保険料が引き上げられる状況をさらに深刻化させると考えられます。保険料は、介護保険が始まった2000年は基準額第5段階2.911円だったものが、現在第9期は6.225円、約2.1倍と跳ね上がっており高齢者の生活そのものを苦しめています。国は一般会計からの繰り入れを禁止していますが、ペナルティーはありません。
高齢化が急速に進む尼崎市において、介護保険制度は「命の安全網」そのものです。しかし、制度発足から25年が経過した今、介護保険は「保険あって介護なし」と言われるほど深刻な事態に陥っています。追い打ちをかけるように、政府は社会保障費抑制の名の下に、介護保険の根幹を揺るがす「3大改悪」を画策しています。
第一の改悪は、「介護サービス利用料の2割負担対象の拡大」です。現在、原則1割(一定所得以上は2〜3割)となっている自己負担について、2割負担の対象者を一気に広げようとしています。物価高騰で年金が実質的に目減りし続ける中、負担が倍増すれば、必要なサービスを諦めざるを得なくなり、その結果として「介護心中」や「介護離職」が激増するのは火を見るより明らかです。
第二の改悪は、ケアプラン(居宅介護支援)の有料化です。現在は全額保険給付(利用者負担なし)で提供されている「ケアプラン作成」について、他のサービスと同様に利用者負担を導入しようとする案です。介護の入り口である相談・プラン作成に料金が発生すれば、適切な支援に繋がる前に孤立してしまう高齢者が増えかねません。有料化により、利用者が「お金を払っているのだから」と特定のサービスを強く要求したり、逆にケアマネジャーが過度な遠慮をしたりすることで、専門的かつ中立的な判断が阻害される懸念があります。ケアマネジメントの公共性を損なう重大な変更です。
第三の改悪は、「要介護1・2の生活援助等を保険給付から外し、総合事業に移すという見直し案です。市町村の「総合事業」へ完全に移行させることで、国庫負担を減らし、サービスの質や単価を自治体任せにする狙いです。事業者にとっても運営面で大きな減収となり、運営そのものが危機的状況となってしまいます。これは、憲法第25条が保障する生存権に基づいた「国の責任」を放棄するものであり、断じて容認できません。
本市の現状を見れば、介護保険料の基準額は制度開始当初から約2.5倍にまで跳ね上がっています。介護事業所の閉鎖も出てきており、ケア労働者の賃金不足による人手不足は限界点に達しています。市は、全国市長会などを通じて国に抜本的な改革と国庫負担率の引き上げを求めていくべきです。しかし、国の動きを待つだけでは市民の命は守れません。他都市に比べても厳しい状況にある本市の高齢者の実態を直視し、市独自の踏み込んだ支援が必要です。
これ以上の制度の後退・改悪を許さず、高齢者が住み慣れた地域で尊厳を持って生きられる尼崎を構築するために、市の姿勢を問います。

Q14:市は、全国市長会などを通じて介護保険への国庫負担の引き上げを要望しているが、それとともに市独自でも一般会計からの繰り入れで、保険料の引き上げを止める努力をすべきだと考えるが、どうでしょうか。

答弁要旨
介護保険制度は全国一律の制度として、介護保険法で市の法定負担分が規定されており、保険料減免を目的とした法定負担分が規定されており、保険料減免を目的とした一般財源の投入は被保険者間の公平性の確保や財政規律の観点から認められておりません。
 こうしたことから、本市独自で法定負担割合については課題として認識しており、国に対し全国市長会等を通じて、国の負担割合の引き上げ等による介護保険料負担の軽減を行うよう、今後も粘り強く要望してまいります。以上
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11. 18歳までの医療費無料化

子育て支援を市政の最優先課題に掲げるならば、市長の公約でもある子どもの医療費完全無料化は、その本気度を測る試金石です。尼崎市では対象の拡大が進んできましたが、いまだに所得制限が残っていることは、子育て世帯の間に拭いがたい不公平感を生んでいます。子どもの病気に、親の所得は関係ありません。
県内では既に6割を超える自治体が、所得制限のない18歳までの無償化を達成しています。近隣自治体が決断を下す中、本市が立ち止まっている理由は、もはや財政的な問題ではなく、市長の「政治的優先順位」の問題に他なりません。年度の途中からであっても、基金を活用すれば実施は可能です。子育て世帯にとって、数百円の窓口負担も、積み重なれば大きな重荷となります。すべての親が、子どもの体調不良を感じた時に迷わず病院へ連れて行ける環境。それこそが、本市がめざすべき「子育てしたい街」の真の姿です。

Q15:市長の任期中、年度の途中からでも所得制限なしの子どもの医療費完全無償化の決断はできないのでしょうか?

答弁要旨
子どもの医療費助成については、令和4年度以降、入院に係る医療費の高校生までの完全無償化や、通院に係る医療費の助成対象者の拡充、未就学児の完全無償化、自己負担金の軽減を段階的かつ継続的に実施してまいりました。
 子育て支援施策は、子どもの医療費助成だけではなく、子ども医療費を完全無償化するということは、本市の財政状況を踏まえれば、同じだけの財源が必要となるその他の子育て支援施策を実施しないことを意味します。財政運営に対しても責任を持たなければなりません。そう考えたとき、より効果的な子育て支援施策について、優先順位とバランスを考えながら検討すべきであり、そうした観点から、これまでも、保育料の負担軽減や保育の質向上等を行い、来年度に向けてもインクルーシブ保育・教育の支援体制強化、就学援助費の増額、不登校対策、学校体育館の空調整備等を進めているところです。
 こうした全体の子育て支援施策の底上げを考えながら、子育てを応援するまちとしての総合的な魅力を上げていきたいと考えています。以上
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12. 中小企業への支援策について

尼崎の産業の底力を支えてきた中小・零細企業の現場は、今、未曾有の危機に瀕しています。2025年の全国の休廃業・解散企業は6万7千件を超え、過去最多を記録しました。本市においても、原材料費やエネルギー価格の高騰分を取引価格に転嫁できず、資金繰りが限界に達している事業者が後を絶ちません。また経営者の高齢化で後継者も得られず廃業せざるを得ない状況に追い込まれている事業者も少なくありません。
市が進めるDX推進や新事業展開への補助金は「前向きな投資」として重要ですが、こうした支援を受けられるのは、一部の余力ある企業に限られています。今、本当に救いを求めているのは、日々の家賃や光熱費の支払いに汲々としている零細事業者です。ゼロゼロ融資の返済も本格化し、経営はまさに綱渡りです。
地域経済の灯を消さないための「防波堤」として、市独自の直接的な支援を強化すべきです。今回、2月の補正で信用保証料の4分の1が市、3分の1が国の補助が実行され、長年の業者運動にとっては歓迎すべきことであります。しかし、実際には全額補助が望ましいと考えます。
高崎市の「住環境改善助成」のような市内循環型の制度は、予算の6倍以上の経済波及効果を生むことが証明されています 。既存の「攻め」の支援だけでなく、事業継続を最優先とした「守り」のセーフティネットを直ちに構築すべきです。

Q16:既存の「攻め」の投資支援だけでは、足元の物価高や債務返済に苦しむ零細事業者を救えません。地域経済のセーフティネットとして、「信用保証料の市独自の全額補助」や「物価高騰対策としての固定費助成」など、事業継続を最優先とした直接的支援を創設すべきと考えますが、いかがでしょうか。

答弁要旨
行政の企業への支援に対しては、急激な物価高騰等への緊急時への一時的な支援、下請け・いじめ等の不公正な取引関係の是正など、健全な市場形成を歪める行為に対する毅然とした対応、さらには地域経済の発展につながる投資的視点からの支援は必要と考えますが、企業経営そのものに対する扶助的な視点での支援に対しては、自由主義経済や職業選択の自由の理念を踏まえれば謙抑的であるべきと考えています。
 国においては緊急的な物価高騰対策として電気ガス料金について令和8年1月から3月に値引きを実施しています。本市においても信用保証料補助については兵庫県が今年度から補助メニューを終了させる中で、令和8年度当初から実施する予定であり、対象となる融資制度は限定していますが、保証料のうち国が3分の1 本市が4分の1を補助し、合計で企業負担の2分の1以上を軽減することとしています。
本事業により資金調達の円滑化を図り、設備投資や事業分野への進出を促すとともに、事業継続のセーフティーネットとしても活用できる制度となっていきます。また今後実施予定のあま咲きコインのプレミアムキャンペーンも地域経済循環を作るという意味で、市内の商店を中心とする中小企業支援の側面が強いものと理解しています。こうした取り組みを通じ、地域経済を担う中小企業資源を実施してまいります。以上
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13. 環境問題について

気候危機はもはや「将来の課題」ではなく、現在の市民の命と暮らしを脅かす差し迫った危機です。尼崎市も「ゼロカーボンシティ」を掲げ、脱炭素社会への転換を目指していますが、その足元の施策は極めて不十分ではないでしょうか。
かつて本市には、家庭用太陽光パネルの設置に対する直接的な助成制度がありましたが、市はこれを廃止しました。それに代わって導入された兵庫県との共同購入事業(「あまがさき太陽光発電共同購入」等)は、果たしてどれほどの効果を上げているのでしょうか。市民の実感としては、以前の直接助成に比べてハードルが高く、普及のスピードは決定的に鈍化しています。行政がリスクを負わず、市民に「共同購入」という形での自助努力を強いる今のやり方では、2050年のカーボンニュートラル達成など到底不可能ではないでしょうか。
さらに、これまでの環境政策は行政主導の数値目標や、一部の企業・家庭への補助金に留まってきました。環境問題の本質は、私たちの経済活動や生活のあり方そのものを、持続可能な「公共の財産」としてどう再構築するかにあります。ここで以前にも提案しましたが、改めて提案したいのが、無作為抽出などで選ばれた市民が対等に議論する『気候市民会議』の創設です。
市は以前の答弁において、気候市民会議について「啓発効果が限定的となることから、開催する考えはない」と、極めて後ろ向きな姿勢を示しました。しかし、これは気候市民会議の本質を決定的に履き違えています。この会議の目的は、単なる「啓発」や「お勉強」ではありません。専門家の知見を学びながら、痛みを伴う政策を含めた「街の未来」を市民自らが熟議し、合意を形成する「熟議民主主義」の実践です。
「行政が教え、市民が教わる」という上下関係の啓発では、市民の行動変容は起きません。自分たちの意見が政策に反映されるという実感があってこそ、市民は主体的に動き出すのです。市民の知恵と力を過小評価し、最初から「効果が限定的」と決めつける姿勢こそが、尼崎の環境政策を停滞させている最大の要因ではありませんか。

Q17:『気候市民会議』のような、市民の知恵と力を信じ、行政と市民がフラットに対話できる場を設けることを、提案します。ぜひ前向きにご検討いただけないでしょうか。

答弁要旨
本市では、かつて公害問題を行政・市民・事業者が連携・協力して克服してきた歴史があり、環境問題についても市民が行政や事業者とも連携しながら主体的に取り込む関係性が長年にわたり築かれています。
また、尼崎環境オープンカレッジ推進事業において、子どもや学生も参加する中で、環境学習や啓発、イベント、地域での実践活動など様々な取り組みを市民・事業者、行政の連携、共同により進めているところです。引き続きこうした尼崎ならではの官民連携・協同の関係を生かしながら市民の皆様と意見を交わす機会を大切にしつつ、関係問題に取り組んで参ります。以上
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14. 住宅政策について

「住まいは人権である」――この視点こそが、本市の住宅政策に今最も欠けているものです。老朽化した市営住宅の建て替えに伴い、市は管理戸数の削減計画を進めていますが、その陰で、高すぎる民間家賃や不安定な住環境に苦しむ市民が置き去りにされています。住宅は単なる「ハコ」ではなく、市民の尊厳と生活を守るための最重要のセーフティネットです。
現在、低所得者、高齢者、障害者、そして若者たちが、民間の賃貸市場で排除されたり、劣悪な環境に追い詰められたりしています。市営住宅の削減は、こうした「住まいの貧困」に対する公の責任を放棄することに繋がりかねません。削減ありきの計画を見直し、既存の住宅ストックを積極的に活用して、希望するすべての人が安心して入居できる体制を整えるべきです。
さらに、市独自の「家賃補助制度」の創設も急務です。摂津市では高齢者が受けられる家賃助成制度をつくっています。月額家賃が5万円以下の世帯であれば家賃の3分の1(上限1万円)までが補助されます。ぜひ参考にしていただきたいと思います。住む場所を失うことは、社会との繋がりを断たれることを意味します。誰もが安心して住み続けられる尼崎にするために、公共が居住保障にどこまで責任を持つのか、その明確なビジョンと具体的施策が今、問われています。

Q18:市営住宅の削減計画を見直し、家賃補助も含めて、誰もが安心して住み続けられる尼崎にしていく具体的な施策を進めていく考えはありませんか?

答弁要旨
市営住宅は住宅に困窮している方々のセーフティーネットとして重要な役割を果たしていることから、次の杉並区のように供給が追いついておらず、その役割を民間住宅にも求める必要がある場合などは、それに対する家賃補助等の経済的な支援を検討する必要があります。しかしながら、本社では募集に対し、駅前などの立地の条件の良い住宅等は応募が集中するものの、総じて募集割れする住宅がその都度発生している状況であり、住宅供給料の面では充足していると考えており、こうした状況から計画の見直しや民間賃貸住宅に対する家賃補助制度の創設などは考えていませんが、所得の状況など一人ひとりの事情に応じて入居に向けての相談や入居後の見守り、生活面での支援といった幅広い居住支援に取り組んでおり、そうした住宅政策と福祉政策の連携により誰もが安心して住み続けられるまちづくりを進めていきます。以上
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15. 自衛隊への個人情報の提供について

市民のプライバシー権は、憲法第13条によって保障された基本的人権の核心です。しかし、尼崎市が自衛隊からの要請に応じ、18歳と22歳になる市民の氏名・住所を電子データで提供し続けている現状は、この権利に対する深刻な侵害と言わざるを得ません。行政が保有する個人情報は、福祉や住民登録などの行政サービスのために信託されたものであり、本人の同意なき「目的外利用」は許されません。
情報の提供を希望しない人のための「除外申請制度」はありますが、その周知は極めて不十分です。実際、2024年度の拒否件数は18歳で4人、22歳で2人と、全対象者数に比してあまりに少なく、制度が実質的に機能していないことは明らかです。年齢によって拒否の申請をする期間が異なっていることも課題となっています。多くの若者や保護者は、自らのデータが提供されている事実すら知らないまま、同意なき提供が行われているのです。
かつてのような「紙媒体の閲覧」から「電子データでの提供」へ変更されたことで、名簿としての利活用は極めて容易になり、市民の心理的負担は増大しています。本人の意思を尊重するならば、対象者全員への個別通知を徹底し、同意を前提とした運用に改めるか、少なくともデータの提供を中止し、閲覧のみに戻すべきです。
Q19:市民のプライバシーを守る立場から、「除外申請制度を対象者全員へ個別に直接郵送で通知」 し、本人の同意を前提とした運用に改めるべきです。また、データの提供から 「紙媒体の閲覧のみ」へ戻すなど、若者の不安に寄り添った運用の見直しを求めますが、いかがですか。

答弁要旨
自衛官等の募集に係る住民基本台帳情報の提供につきましては、自衛隊法第97条に基づく法定委託事務として実施しており、自衛官及び自衛官候補生の募集のために必要な住民基本台帳情報を自衛隊法施行令第120条に基づく防衛大臣からの資料提供依頼に応じて紙媒体での閲覧ではなく、CDにて提供しているものです。情報提供を望まない方への対応としましては、令和4年度から除外申し出の受付を本市のホームページに常時掲載しているほか、今後は市報への掲載も検討するなど、引き続きより多くの市民の皆様に認識いただけるよう周知を進めて参ります。令和8年5月の市報において周知をしていく予定としております。以上
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16. 犯罪被害者への補償制度について

今回の条例改正には、犯罪被害者支援の活動を長年続けてきた者として、深く感謝を申し上げる次第です。しかし、まだまだ課題は山積しており、あえて意見を申し上げたいと思います。
犯罪被害に遭われた方々とそのご家族は、予期せぬ事件によって一瞬にして日常を奪われ、深い傷を負います。しかし、現在の制度では加害者に支払い能力がない場合、被害者が正当な賠償金を受け取れず、経済的困窮に追い込まれるという「二次被害」が深刻な社会問題となっています。
公共の役割とは、こうした困難に直面した市民を孤立させないことにあります。国に対しても損害賠償金の立て替え払い制度や、被害者に寄り添う「犯罪被害者庁」の設置を求めるべきです。また、市としても独自にできる支援を拡充すべきです。例えば、被害直後の混乱期に、行政側から積極的に手を差し伸べる「アウトリーチ型」の相談活動の強化です。
本市の犯罪被害者支援条例の見直しは、制定から「10年」という時間が経過しています、今後の見直し期間については固定的に考えるのではなく、被害者のニーズの変化に合わせて、より柔軟に、短いスパンで制度を改善していく体制を構築していただきたいと思います。被害を受けた方々が、以前のような日常生活を少しでも取り戻せるよう、温かく、そして実効性のある伴走支援を尼崎から広げられていけたらと心から思います。

Q20:損害賠償金の立て替え払いや、犯罪被害者庁の設置等を国への要望を求めていくとともに、市が独自にできる犯罪被害者へのアウトリーチで相談活動を行うとか、今後の条例の見直しについても10年ではなくもっと期間をつめて見直しをはかる必要があると思います。いかがですか?

答弁要旨
 今回の犯罪被害者等支援条例の改正と支援メニューの拡充については一昨年の川崎議員の代表質疑も契機となって、見直しの検討が具体化できました。このことに対しては感謝を申し上げます。
 この度の条例改正により、性犯罪被害見舞金の創設など支援を拡充します。
また関係機関や関係部局が連携したワンストップによる支援をはじめ、被害者等の希望に応じて自宅での相談を受けるアウトリーチ活動など、相談体制の充実も図ってまいります。
 なお、損害賠償金の建て替え払い党については、警察庁の第5次犯罪被害者等基本計画案において、課題とされており、今後も検討が続けられることからその動向を注意していきます。
 まだまだ支援として足りない部分もあるかもしれません。今後も犯罪被害者等を取り巻く状況などを踏まえ、期間にとらわれずに条例改正を行うとともに、本市単独では支援が困難な事例に関しては、全国市長会等の要望活動を通じて、国や警察庁に働きかけてまいります。以上
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17. 生活保護行政について

「生活保護は憲法25条が保障する生存権に基づく権利である」――この理念が、司法の場でも明確に裏付けられました。2025年6月27日、最高裁判所第三小法廷は、2013年から行われた史上最大の生活保護基準引き下げを「違法」と断じ、処分を取り消す画期的な判決を言い渡しました。これまで下級審で「行政の広範な裁量」を盾に退けられてきた「いのちのとりで裁判」において、最高裁が「デフレ調整」などの恣意的な計算を、専門的知見を欠いた裁量権の逸脱であると断罪した意義は極めて重いものであります。
しかし、この歴史的な判決に対する国(厚生労働省)の対応は、あまりに不誠実であり、司法を軽視するものです。厚労省は2026年1月、違法とされたデフレ調整に代わり、別の計算方法を用いた新たな基準を提示しましたが、その実態は「再減額(引き下げのやり直し)」に他なりません。司法が示した「健康で文化的な最低限度の生活を保障せよ」という命令に対し、単に計算の帳尻を合わせて基準を低いままに固定しようとする姿勢は、法治国家の破壊であり、三権分立を揺るがす暴挙です。さらに、原告とそれ以外の受給者で補償内容に差を設けるなど、「無差別平等の原則」を自ら投げ捨てるような冷淡な対応が続いています。
尼崎市の現状を直視すれば、本市の生活保護率は約4.0%(被保護者数約1万7,000人)と推移しており、これは全国平均の約1.6%を大きく上回り、兵庫県内でも極めて高い水準にあります。物価高騰が直撃する中、生活保護基準の引き下げは、受給者から食費や光熱費、さらには葬儀などに参列したくても経済的な事情で行くことができない等、社会との繋がりさえも奪ってきました。
本市は、国の不当な「再減額」方針に抗議し、2013年以前の基準への即時回復と全面的な損害賠償を国に強く働きかけるべきです。同時に、自治体として生活保護申請を権利として尊重する体制を構築しなければなりません。ケースワーカーの増員(標準世帯数の順守)や専門性の向上、そして何より、困窮した市民が尊厳を傷つけられることなく相談できる、窓口運営がより求められています。

Q21:「いのちのとりで裁判」の判決を真摯に受け止め、「生活保護基準の引き下げ中止と即時回復」を国へ強く要望すべきではないでしょうか。また、市独自の改善策として、「申請プロセスの簡素化やケースワーカーの増員」など、受給者の尊厳を守るための具体的な体制強化を図る考えはありませんか。

答弁要旨
全国一律の制度である生活保護制度の基準設定は国の専決事項であり、市は、法定受託事務として、国の定めた基準に基づき、適正に事務を執行する立場にあります。
 そのため、今回の最高裁判決への対応につきましても、国が司法の判断を重く受け止め、自らの責任において適切に判断すべきものであり、本市から個別に要望を行う考えはありません。
 一方、生活保護受給者の各種申告手続きのオンライン化の検討や、令和8年度に予定しているケースワーカー業務への預貯金等のオンライン紹介ツールの導入等、生活保護業務のDX化を推進し、生活保護制度の手続きの簡素化やケースワーカー業務の負担軽減を進めてまいります。以上
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18. ジェンダー平等と女性の経済的自立

ジェンダー平等の実現は、単なる意識変革の問題ではなく、構造化された「経済的不平等」を解消するための政治の責務です。尼崎市においても、女性が経済的に自立し、自らの人生を主体的に選択できる環境が整っているとは言い難い現実があります。
まず、市民生活の実態を直視すべきです。本市のひとり親世帯(その多くが母子世帯)の平均年間就労収入は約133万円という極めて低い水準にあります。これは、全世帯平均の半分にも満たず、現在の物価高騰下では、日々の食費や光熱費を賄うだけで精一杯の状態です。女性の多くが家事や育児、介護といったケア労働の重い負担を担わされた結果、正規雇用への道が閉ざされ、不安定で低賃金な非正規雇用に従事せざるを得ない「貧困の構造化」が起きています。
さらに、市民の模範となるべき尼崎市役所自体の雇用実態はどうでしょうか。本市の全職員のうち、非正規職員である「会計年度任用職員」が占める割合は約40%に達しています。そして、その会計年度任用職員の圧倒的多数(約8割から9割)が女性であるという厳然たる事実があります。窓口業務や福祉・教育の現場を支えているのは、これら多くの女性職員です。しかし、彼女たちの処遇は、勤続年数を重ねても給与が上がりにくい仕組みとなっており、年収200万円に満たない「官製ワーキングプア」の状態に置かれているケースも少なくありません。
市が「女性活躍」や「ジェンダー平等」を掲げながら、その足元で女性の労働を低賃金・不安定雇用として利用し続けているのであれば、それは公共による「ジェンダー不平等の再生産」に他なりません。民間企業に対して賃金格差の是正を求めるのであれば、まず市が最大の雇用主として、非正規職員の処遇を劇的に改善し、生活できる賃金を保障する姿勢を示すべきです。

Q22:行政自らが雇用主として、働く女性の経済的自立を支える姿勢を明確に示すことで、地域全体の労働条件改善を牽引するといった観点からお伺いします。市内の男女間賃金格差の解消に向け、まずは市が率先して、「非正規職員(会計年度任用職員)の賃金底上げと正規化」に向けた具体的なロードマップを示すべきだと考えますが、いかがですか。

答弁要旨
 本市では、業務の性質や難易度、権限行使の有無など、業務に応じた適切な担い手として、正規職員だけでなく会計年度任用職員の任用や賃金につきましては、男女の格差等はございません。また、処遇面につきましては、人事院勧告を踏まえた近年の大幅な報酬改定や、令和6年度から勤勉手当が新たに支給されるなど、常勤職員に準じた報酬体系となるよう、一定の改善を図っているところです。
 今後も引き続き、国や他都市の動向を踏まえながら、会計年度任用職員の処遇改善に留意してまいります。また、男女間賃金格差解消だけを理由とした正規職員化といった考えはありませんが、業務の恒常性や専門性などを踏まえつつ、引き続き、適切な任用携帯や執行体制の構築に努めてまいります。以上

戦争は避けられない運命ではない。トランプ政権のイラン攻撃に思うこと

私たちは尼崎議員団は米国・トランプ政権によるイランへの軍事攻撃の報道に、強い懸念と憤りを覚えています。

遠く離れた国の出来事のように見えるかもしれません。
しかし、武力によって緊張が一気に高まれば、地域の不安定化だけでなく、世界全体の平和と安全に深刻な影響が及びます。犠牲になるのは、いつも一般の市民です。

日本共産党の志位和夫委員長も、今回の軍事行動について、国際法と国連憲章の観点から重大な問題があると指摘し、対話による解決の重要性を訴えています。党の国会議員や地方議員も、SNSなどを通じて、これ以上の軍事的エスカレーションを強く懸念する声を上げています。

私たちは、ここで立ち止まって考えたいと思います。

1国の大統領がやる人殺しは許されるなんておかしい!という普通の感覚がなぜ大きな声にならないのか。

これは、決して特別な主張ではなく、多くの市民が心のどこかで感じている率直な疑問ではないでしょうか。
どんな立場や理由があっても、武力で命が奪われる現実を前に、違和感を覚えるのはごく自然なことだと思います。

一方で、戦争反対の声や日本共産党の主張に対して、「お花畑だ」といった嘲笑的な言葉が向けられる場面も、残念ながら増えていると感じます。
しかし私たちは、世界のどこかで罪のない人たちの命が奪われている現実に思いを巡らせず、ただ「強いことを言う指導者」に判断を委ねることで安心してしまう空気の方にこそ、むしろ大きな危うさがあるのではないかと感じることがあります。

戦争は、決して避けられない運命ではありません。
私たちは、戦争とは外交の最も深刻な失敗の結果だと考えています。だからこそ、武力衝突に至る前の段階で、対話と外交の努力を尽くしきることが何より重要です。

世界で唯一の戦争被爆国であり、憲法9条を持つ日本が果たすべき役割は、軍事的緊張をあおることではなく、戦争にならないための外交努力を粘り強く積み重ねることではないでしょうか。

日本政府にも、同盟関係を理由に無批判に追随するのではなく、国際法と憲法の立場から、緊張をこれ以上高めない方向で主体的な役割を果たすことを求めたいと思います。

私たちは、これからも、市民のみなさんの命と暮らし、そして平和を守る立場から、声を上げ続けます。
大きな力に流されず、「おかしいことはおかしい」と言える社会であるために――ともに考え、行動していきたいと思います。

トランプ米政権による無法なイラン攻撃を糾弾し、即時中止を求める!【志位和夫2/28】

トランプ米政権とイスラエルは28日、イランに対する大規模な攻撃を開始した。これは国連憲章と国際法を乱暴に蹂躙する無法な先制攻撃であり、断固糾弾する。

きわめて重大なことは、トランプ米大統領が、イラン政権を「巨大なテロ組織」と決めつけ、「大規模かつ継続的な作戦」を実施する、「イランの海軍を壊滅させる」と宣言し、イラン国民に対して「自分たちの政府を乗っ取れ」として、体制転覆を公然と呼びかけていることである。

トランプ米政権がイスラエルとともに、イランの体制転覆を目的として、「大規模かつ継続的」な攻撃を行なうならば、中東と世界の平和と安定に深刻な打撃をもたらすことは必至である。

日本共産党は、トランプ米政権に対し、直ちに攻撃を中止し、交渉による解決に立ち戻るよう強く要求する。

                日本共産党 志位和夫

消費税の減税はやく国会で議論を

消費税の減税
ただちに国会で議論すべきだ

 高市早苗首相が、総選挙後の記者会見で9日、「2年に限り飲食料品の消費税率をゼロとすることについて、国民会議でスケジュールや財源などの課題の検討を進める」と述べ、「給付付き税額控除と合わせて議論し結論を得たい。夏前には中間とりまとめを行いたい」という考えを示しました。

 しかし、議論をするなら、わざわざ「国民会議」を新設する必要はありません。国会にただちに法案を出して議論すべきです。

 給付付き税額控除は、具体化の方向と内容によっては社会保障給付削減の口実にされるなどの懸念があるうえ、制度設計に時間がかかります。結局、消費税減税の実施の先送りになりかねません。また、同制度と引き換えに消費税が続くことになります。

■一律5%の減税を

 総選挙ではチームみらいを除くほぼすべての政党が何らかの消費税減税を公約に掲げました。消費税減税の必要性では多数の合意があります。

 日本共産党は「食料品ゼロ%」に頭から反対するものではありません。将来、消費税廃止への過程では、食料品など生活必需品の税率をゼロにすることもあり得ます。

 しかし、食料品だけの消費税率ゼロは、飲食店が10%のままでは、売り上げが落ちるという不安の声も出ており、農家や漁家の農機具などの仕入れに支払った消費税をどう取り戻すかなどの対策に時間がかかります。また、2年間の限定では、2年後に大増税になります。

 日本共産党は将来的な消費税廃止をめざし、緊急に一律5%の減税を提案します。準備期間は数カ月で可能で、物価高対策として効果的です。

 財源をどうするかも重大な問題です。国債に頼れば円安を招き、物価高騰を引き起こします。

■大金持ちに課税を

 消費税一律5%減税に必要な財源は16・3兆円です。日本共産党は、中小企業を除いて法人税率を28%にもどすことで4・3兆円、大企業優遇税制の廃止・縮減で10兆円、富裕層の株式譲渡所得・配当所得の課税強化の2・2兆円を財源にすることなどを要求しています。

 1月26日の党首討論で日本共産党の田村智子委員長が「大企業の法人税をもとに戻す。あるいは富裕層、大株主にきちんと課税する」と述べたのに対し、日本維新の会の藤田文武共同代表は、「大企業・金持ちからがっつり取ろうと財源を明示していることは筋が通っている」と応じました。

 高市首相は、先の会見で消費税減税の財源として、補助金や租税特別措置の見直し、税外収入をあげました。

 しかし、2026年度の税制改正大綱では大企業優遇が多くを占める法人税の租税特別措置のうち、大企業向けの賃上げ減税の廃止が出される一方、研究開発減税は拡充、設備投資促進減税が新設されました。政府は、さらなる大企業減税を求める財界の意見には逆らえず従ったのです。

 消費税減税のために大企業優遇税制をただすには大企業応援の政治から抜け出すことが不可欠です。

しんぶん赤旗 2026.2.14「潮流」欄より

市民懇談会は2月21日です こぞってご参加ください

日本共産党尼崎議員団の市民懇談会のお知らせです

2月21日(土)午前10時から
尼崎市中小企業センター502号室

予算案などを審議する予算議会が開催されます。
この予算議会を前に市民の皆さんからご要望をお聞きする市民懇談会を開きます。

ぜひご参加ください。

 

 

「医療費削減」本当に見直すべきは医療費の大きな構造そのものだ!

OTC類似薬の保険はずしで医療費削減はおかしい。

日本共産党はこう考えます

「医療費削減」のやり方が間違っている

■ 薬代は場合によって30倍〜50倍になる可能性!

日本共産党が強調するのは、患者負担のインパクトの大きさ。

OTC類似薬が市販価格に移行すれば、

現行の何十倍もの支払いになるケースも出てきます。

これは単なる不便ではなく、

  • 治療継続ができなくなる

  • 家計を直撃する

  • 持病を抱える人ほど苦しくなるという深刻な問題だと指摘しています。

■ 「現役世代支援」の名で社会保障を削っている

政府や維新は「現役世代の保険料負担を軽くするため」と説明していますが、

共産党はこれを社会保障の後退そのものだと批判しています。

医療費を抑えるために給付を削れば、

  • 結局は自己負担が増えるだけ

  • 病気になりやすい人ほど不利になる

結果として健康格差が拡大する政策だと思います。

■ 財源の優先順位が逆ですよ

日本共産党の根本的な主張はここ↑にあります。

医療費が増えているからといって、

まず患者が使う身近な薬を削るのは順番が違う、という考え方です。

  • 大企業や富裕層への税負担の見直し

  • 医療財源の適正な確保

によって社会保障を支えるべきだと主張しています。

医療費削減の効果は小さいのに、国民の負担だけが大きい!

削る場所が違うんです!

日本共産党は医療費の無駄をなくすこと自体を否定しているわけではありません。

ただし、

  • 高額な新薬の価格

  • 薬価制度のあり方

  • 医療費構造そのもの

こうした大きな支出構造を見直すのが先だと考えています。

生活に直結する薬を削るのは、

医療制度を持続させる方法として間違っている、という主張なのです。

 

「安くて日常的な薬を削る前に、もっとお金がかかっている所を先に是正すべき」

そう思いませんか?

じゃあ、 今の日本の医療費って、どこに多く使われている?

医療費が膨らんでいる最大の原因は主に
① 超高額な新薬(がん治療薬・難病薬など)
・1人で年間数百万円〜数千万円かかる薬・国が保険でほぼ負担している

少人数でも国家財政に与える影響が極端に大きい

② 薬価(薬の公定価格)の決め方が不透明・高止まり
・日本では国が薬の値段を決めていますが、開発費の検証が不十分だったり、
 海外より高いまま放置されるケース
・製薬企業に有利すぎる設定 があると長年指摘されています。

国の考え(維新など)の言い分は
「医療費が増えてる → だから身近な薬を保険から外して節約しよう」

日本共産党の考えは「ちょっと待って。それ一番、しんどい所から削ってるでしょ!?」

項目 医療費への影響
OTC類似薬 実は全体から見ると微々たる額!
高額新薬 数兆円規模で効いてくる
薬価制度 長期的に医療費を押し上げ

医療制度を持続可能にしたいなら
まず「巨額にお金が流れている構造」を直すべき。

患者さんが日常的に使う安いお薬を切るのは順番が逆です。

家計で考えると:

「生活が苦しいから節約しよう」というときに



❌ ティッシュや米を削る

⭕ 家賃や高額ローンを見直す

ではないですか?維新の主張は「×」の節約なんです。

OTC類似薬を削っても医療費問題の本質は解決しない。

むしろ弱いところに負担を押し付けているだけ

本当に持続可能にしたいなら、

高額薬・薬価制度・医療費構造そのものに手を入れるべきです。