中学校給食基本計画素案を策定にあたっての市民意見募集が行われています

 尼崎の中学校において給食を実施するにあたり、給食の実施方式や様々な課題など、給食のあり方について検討するために設置された尼崎市立中学校給食検討委員会が報告書を3月末にまとめました。報告書では、実施にあたって「給食センター方式が望ましい」となっています。市はこの検討委員会報告書を踏まえ、中学校給食基本計画素案を作成します。この素案作成にあたって市民意向調査(市民意見募集)が行われています。多くの皆さんが、中学校給食検討委員会の報告書に基づく市民意向調査に意見を提出しましょう。

提出先 教育委員会事務局 学校運営部 中学校給食担当

〒661-0024 兵庫県尼崎市三反田町1丁目1番1号 尼崎市教育・障害福祉センター3階

電話番号 06-4950-5680  ファックス 06-4950-5658

Eメール ama-chugakkokyushoku@city.amagasaki.hyogo.jp

 詳しくは市ホームページに掲載の中学校給食基本計画の策定にかかる市民意向調査についてはこちらをクリックしてください。

みんなで考えよう!中学校給食にむけての市民懇談会にご参加ください

 中学校給食検討委員会が報告書を提出しました。昨年、中学校給食の検討委員会が開催されました。市民公募の委員2 名も加えて11人のメンバーで視察も行いながら検討し、3月末に報告が出されました。この報告書では実施にあたっては給食センターによる調理が望ましいと報告されています。

 日本共産党市議団は、「安全で安心なおいしい給食を早期に」との立場で、その実現のために力を尽くしてきました。今後尼崎にどのような給食が望ましいのか、市民のみなさんと情報を共有しながら、懇談会を開催いたします。中学校給食に関心をお持ちのみなさん、子育て中の保護者のみなさんの参加をお待ちします。

中学校給食にむけての市民懇談会

 日時 4月22日(土)午後2時より

 場所 市立女性センタートレピエ視聴覚室

  主催 日本共産党尼崎市会議員団

2017.3予算議会での松村ヤス子議員の反対討論です

 日本共産党議員団の松村ヤス子です。議案第1号、2号、16号、34号、36号について反対討論を行います。共通番号制度いわゆるマイナンバー制度についてですが、この制度拡大によって情報漏えいやなりすまし被害など多くの市民から不安の声が上がっています。また、給料から天引きする市民税額を知らせる決定通知書に従業員のマイナンバーを記載して、事業者へ送付するとしていますがやめるべきです。障害者移動支援事業についてです。移動に困難性を抱えた障がい者の外出を支援するサービスです。2年間にわたり協議を重ねてきて、新たな報酬や単価区分を設定しとされたとのことですが、1億2千万円と大幅な報酬引き下げとなり、事業所の皆さんから悲鳴の声が上がっており、報酬単価切り下げは賛成できません。(仮称)保健福祉センター整備事業についてです。この整備事業によって乳幼児検診の場所が遠くなって受診率の低下が危惧され、また保健師さんが地域にいなくなるなど、市民サービスの低下につながっていきます。この保健福祉センター整備事業は再検討し、乳幼児検診など地域保健活動は複合施設などを活用し、地域で出来るように整備すべきです。国民健康保険制度についてです。尼崎の国保料は高い水準が続いています。来年度は国保料の賦課限度額を年間85万円から89万円にすることは、市民生活を痛めつけ問題です。高い国保料引き下げのためにさらなる努力が必要です。次に老人医療費助成事業の廃止と高齢期移行助成事業創設についてです。65歳から69歳の高齢者を対象とした老人医療費助成事業を廃止し、新たに高齢期移行助成事業を創設するものです。新たな助成事業では、所得基準は同じながら、その中でも要介護2以上に助成対象を限定したことで、低所得の高齢者を、制度から外し、新たな負担を押し付けるものです。しかも市の影響額は8人分で、わずか29万4000円で、老人医療費助成事業は継続すべきです。県施行・街路事業地元負担金のうち園田西武庫線について、御園工区、藻川工区とも地元住民との納得が得られていません。また三菱電機構内の移転事業費の内容も非公開のまま地元負担金を支出することは賛成できません。モーターボート競走事業会計については、住民合意である年間180日を超えての開催は問題です。最後に、法人保育園児童検診助成を打ち切る予算案に対し、予算特別委員会で「実施は見送り、関係者と協議を求める」意見書を全会一致で採択しました。自治のまちづくり条例の制定趣旨とはかけ離れ、市民合意のとり方に問題があったことを市長は重く受け止めるべきあることを付け加え、議案第1号、2号、16号、34号、36号について反対します。ご賛同いただきますよう、よろしくお願い致します。ご清聴ありがとうございました。

2017.3予算特別委員会の徳田みのる議員の意見表明の発言です

 日本共産党議員団の徳田稔です。会派を代表して2017年度予算案並びに関連議案に対する意見表明を行います。

情勢

 大企業の経常利益は3年間で1.5倍に、内部留保は52兆円積み増し、過去最高の386兆円に達しています。労働者の賃金は1.4%の伸びにすぎず、消費税の増税もあり、実質賃金は大きく減少し、安倍政権発足前と比べ、年収で19万円マイナスです。家計消費も15カ月連続で、前年割れをしています。国民生活基礎調査では、この20年間、生活が「苦しい」と答えた人が、42%から60%となる一方で、「普通」と答えた人は、52%から36%になりました。「普通」に暮らしていた人々が「苦しい」生活に追い込まれていることを現しています。いまや、リストラ、病気、介護などで、誰もが貧困に陥ってしまう社会になってしまいました。こうした社会のたて直しが、政治課題となっています。消費支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数は、2016年は前年より0.8%悪化して25.8%と1987年以来29年ぶりに高水準となっています。また2017年度予算で個人市民税は、納税義務者数の増加等により増えていますが、地方消費税交付金は5.2%減少し、家計消費が落ち込んでいることを示し、市民生活は依然として厳しい状況を現しています。この様に市民の暮らしがたいへんな中で、市政がどの様な役割を果たすのかが問われており、その点を踏まえ個別事業に対して意見を述べていきます。

公共施設マネジメント推進事業

 公共施設マネジメント推進事業に対し、市長は、機能が継続できるよう,他の公共施設などへの機能移転について検討を行うと答弁されています。機能移転をすることとは、やっている事業を別の場所に移すことで、いまの施設を廃止することです。サービス低下を招かないのか、事業の縮小にならないのか、市民への説明が不十分です。建物があってこそ機能が成り立ちます。利用者の声を聞いて必要なものは残すべきです。

業務プロセス分析事業、共通番号制度導入並びに税務関帳票関連事務事業

 すべての業務を検討する業務プロセス分析事業が計上されています。市職員は通常の業務以外にも災害時の対応なども欠かせません。また業務の技術的蓄積も必要であり、アウトソーシングは再検討すべきです。

共通番号制度いわゆるマイナンバー制度に関するものです。この制度の拡大に対しては情報漏えいなど、引き続き多くの市民から不安の声が上がっています。一度立ち止まって議論が必要です。今年給料から天引きする市民税額の通知書に従業員のマイナンバーを記載して、5月に事業者へ送付するとしています。マイナンバーを記載して通知することはやめるべきです。

中学校給食

 中学校給食検討委員会報告書が今月に出されます。まず市民意見聴取プロセス制度に基づき、熟度の低い段階で報告書を公表し、市民意見を募り、それを踏まえて素案を作成したのち、パブリックコメントを行ったうえで行政計画を作成するとなっている。六星会から中学校給食は自校調理方式で実施を求める要望書が提出されています。市民の意見を十分に聞いて、行政計画を作成することを要望します。

不登校対策

旧聖トマス大学跡を、ひと咲きプラザとして整備しようとしています。危惧されるのが、不登校対策事業と青少年センターの問題です。子どもたちが利用する施設が、市内の北東部に位置し、多くの地域で住まいと遠く離れているのは問題です。青少年センターは、放課後の子どもの居場所、活動の場としての役割を果たしています。利用者は近隣の子どもがほとんどです。公共施設マネジメント計画の中で、青少年センター機能を移転する方向性が示されています。不登校対策事業では、6地区でのサテライト学習支援として公民館等での学習支援の拡充が打ち出されています。しかし、適応教室・はつらつ学級や、青少年センター機能を、交通の便が悪い、ひと咲きプラザに移転することで、果たして全地域から子どもが集まるのでしょうか。

子どもの実態調査

 子どもの生活に関する実態調査が行われます。この事業は、子どもの貧困対策の効果的な支援のあり方を検討し、貧困の連鎖を断ち切る施策の立案に活用することを目的に、現状を正確に把握するため実施するものとされています。NHKが放映したドキュメント見えない貧困では、子どもの貧困を放置することで、進学率の低下、非正規雇用の増加、収入の減少がおこり、42.9兆円もの経済損失があると試算されています。市の行うこの調査に基づいて、こどもの貧困対策の強化を求めます。

就学援助金額と時期

 就学援助についてです。国の予算案で、生活保護世帯と同程度に困窮している、要保護世帯にたいする就学援助のうち、新入学児童生徒に対する入学準備費用の、国の補助単価が約2倍に引き上げられました。要保護世帯への補助単価引きあげによって、准要保護世帯の就学援助についても増額が必要となっています。入学準備金について、支給時期を前倒しする自治体が増えています。国会で日本共産党の畑野君江衆議院議員の質問に、文部科学省の初等中等教育局長が、独自に小学校の入学前支給を行っている市町村の動きを踏まえ、国として検討を行っていると答えています。そして実施および予定自治体は156市町村に広がっています。子どもの貧困が問題化するなか、準要保護世帯の入学準備金の増額と前倒し支給に対し、教育長は「国の地方財政措置の状況を確認する中で判断する」と答弁されていますが、早期の増額と前倒し実施を求めます。

子どもの医療費

 次に子どもの医療費についてです。ファミリー世帯の定住・転入を促進するために子育て支援として、子どもの医療費無料制度は欠かせません。こども医療費の無料化は、貧困対策ではなく、多くの子育て世帯の強い要望となっています。県下の自治体でも子どもの医療費は、通院も入院も中学3年生まで無料がほとんどであり、小学4年から中学3年までが2割負担なのは尼崎など3市のみとなっています。このままでは中学校給食と同様に、県下の自治体からも取り残されてしまいます。昨年12月六星会の市長要望書にも、中学3年生までの医療費無料化が含まれています。ただちに中学校卒業までの子どもの医療費無料化を求めます。

保育所待機児童、法人保育園施設整備

 保育所の待機児についてです。2016年4月1日現在、希望するが保育所に入所できない市内の待機児は295人に達しています。小規模保育事業に頼る待機児解消策は万全とはいえません。認可保育所を増やして、大幅な定員増で問題解決を図る方向へ計画を変更すべきです。

 市は、昨年第4次公立保育所民間移管計画を発表し、45カ所から21カ所にまで減らしてきた公立保育所を、最終9カ所にすることをめざし、当面6カ所の民間移管を2019年から毎年1カ所ずつ実施するとのことです。移管後の事業主体について、公共性の高い社会福祉法人を基本とするとありますが、社会情勢や他都市等の動向も勘案する中で公立保育所を安定して継承することができる他の事業主体の可能性についても検討を行うとして、企業参入を否定していないことは問題です。公立保育所の今後の基本方向、計画の見直しを求めます。

公立保育所の建て替え

 公立保育所の建替えについては、今後10年間に北難波、大西、武庫東保育所を順次建替えるとのことです。市が残す中には、このほかに築49年の武庫南、築48年の次屋、築45年の杭瀬保育所があります。建替え地の確保ができていないとして、建替え計画がありません。杭瀬保育所は鉄筋コンクリート造りですが、壁塗料にアスベストが含まれていることがわかり、しかも剥離し危険となっています。新年度の緊急補修工事は必要ですが、早期の建て替えを求めます。

法人保育園児童検診助成

 法人保育園児童検診助成についてです。市長の答弁で、国の見解は、検診費用は公定価格に含まれている。しかし、年間通じてではなく必要に応じておこなうものに対応しているとのことでした。これまで市が行ってきた、この事業のうち、付加報酬は公定価格に含まれていますが、年間を通じて相談や連携をとっている嘱託医の基本報酬は含まれないことが明らかになりました。法人園長会、医師会と現時点でも合意は得られていません。

 法人園長会は、これでは保育園の運営に大きく影響し、検診が継続できなくなる、医師会も会長がパブコメで、非常に重要な事業である。30年間、他市にない貴重な取り組みを行ってきたと述べられています。事業廃止はいったん中止し、合意できる点を探る努力をすべきです。

病児病後児保育

 病児・病後児保育についてです。この制度は共働き家庭にとって、子どもの病気で仕事を休まなければならない状況は過酷です。協力していただける医療施設は、武庫地域2か所、園田地域1か所に、今回、県立尼崎総合医療センターの1か所を加えて4か所となりますが、地域的に偏重しているのは、課題です。安心して子育てできる環境を、均等に保障するために、病児・病後児保育を6行政区に各1カ所設置を求めます。

児童ホーム待機児

 児童ホームの待機児問題についてです。尼崎の児童ホームの待機児の現状は、昨年度の全国の放課後児童健全育成事業が利用できなかった待機児は、中核市47で3400人です。尼崎市は344人。中核市全体の1割を占め、八王子市に次いで、全国2番目の多さです。児童ホーム整備事業では、入所希望児童が、児童ホームに全員入所できるよう、定員数の拡大を図ることは喫緊の課題です。新年度では、小園児童ホームの増設のみで、これでは解消できません。児童ホームの待機児解消は、ファミリー世帯の定住・転入促進にとっても重要課題で急ぐべきです。

障害者移動支援

 障害者移動支援事業についてです。移動に困難性を抱えた障がい者の外出を支援するサービスです。2年間にわたり協議を重ねてきて、新たな報酬や単価区分を設定したと答弁されましたが、1億2千万円と大幅な報酬引き下げとなり、事業所の皆さんから悲鳴の声が上がっています。報酬単価は現行のままにとどめることを求めます。

保健福祉センター

  (仮称)保健福祉センター整備事業で、乳幼児検診の場所が遠くなり、また保健師さんが地域にいなくなるなど、市民サービスの低下につながっていきます。乳幼児検診など地域保健活動は複合施設などを活用し、地域で出来るように整備すべきです。

国保料

 国民健康保険についてです。尼崎の国保料は高い水準が続いています。来年度は国保料の賦課限度額を年間85万円から89万円にすることは、市民生活を痛めつけることになり、国保料引き下げのためにさらなる努力が必要です。広域化に伴って、国が財政支援することで、尼崎市の法定外繰り入れが浮いてくる可能性もあり、保険料引き下げに使うことができます。市長の英断を求めます。

老人医療費補助

 次に老人医療費助成事業の廃止と高齢期移行助成事業創設についてです。これは県の第3次行革プランに対応して、65歳から69歳の高齢者を対象とした老人医療費助成事業を廃止し、新たに高齢期移行助成事業を創設するものです。新たな助成事業では、所得基準は同じながら、その中でも要介護2以上に助成対象を限定したことです。低所得の高齢者を、制度から外し、新たな負担を押し付けるものです。しかも市の影響額は8人分、わずか29万4000円です。老人医療費助成事業は継続すべきです。

特別養護老人ホーム建設

 特別養護老人ホームは、国が入所対象を2015年から原則要介護3以上と限定したのに、待機者数は増加し、16年は310人にのぼっています。計画では、2015年から3年間で特養2カ所200床、小規模特養1ヵ所29床建設とありますが、全く作られていません。在宅介護が困難な人とその家族にとって、深刻な問題です。民間の介護付き有料老人ホームが増えていますが、低所得の高齢者が多い尼崎だからこそ、安心して生活できる特別養護老人ホームの整備を急ぐべきです。

介護予防・日常生活支援総合事業

 介護予防・日常生活支援総合事業についてです。この事業では、新年度300人のサポーター養成を計画していますが、計画通り進むのでしょうか。2018年度サポーターが確保できず有資格のヘルパーが対応しても、訪問型標準サービスの報酬単価は10%カット、2019年度からは20%カットをすでに決めています。これは900人のサポーターを確保することが前提です。サポーター養成が思うように進むとは思えません。訪問介護事業所の報酬削減は先延ばしすることを求めます。

金楽寺借上げ住宅、市営住宅等審議会条例

 金楽寺の借上げ復興住宅の入居期限が来年8月に到来します。アンケート調査が行われ、継続入居を希望されているが、要件に合わない入居者が18世帯あります。継続入居を希望される世帯はすべて認めるべきです。

 市営住宅等審議会条例についてですが、自治機能や防災・防犯対応力の強化は必要ですが、家賃値上げにつながらないよう望みます。

園田西武庫線

 県施行・街路事業地元負担金のうち園田西武庫線について、御園工区の地元説明会が行われ私も参加しました。地元の皆さんは納得していません。藻川工区も地元住民との合意も得られていません。三菱電機構内の移転事業費の内容も非公開のまま地元負担金を支出することは問題があります。

モーターボート競走

 モーターボート競走事業会計については、住民合意である年間180日を超えての開催は問題です。

最後に

 最後に、稲村市長は施政方針で、自治のまちづくり条例制定の目的として、まちの課題が多様化する中、市民と行政が共に学び、考え、それぞれの力を出し合い、主体的にまちの課題解決に取り組むことが求められている。まず職員が先頭に立ち、強い自覚と責任感のもと、地域で学び、地域とともに行動していく姿勢を示すことが重要だ。この条例は職員の行動規範を大きく変える契機にして行くと決意が述べられました。ところが、公共施設マネジメント計画の推進、法人保育園児童検診助成の廃止、社会福祉法人への借地料減免の見直しでも、まちづくり条例の制定趣旨とはかけ離れていると感じざるを得ません。市民の生活実態を直視しないで、一方的に市の考え方を市民に押し付けるものとなっています。市民合意のとり方に問題があることを指摘しておきます。以上で日本共産党議員団の意見表明を終わります。

2017.3予算特別委員会での松沢千鶴議員の総括質疑の発言と答弁要旨

 

交通政策推進事業について

 2018年1月から2カ所の保健福祉センターが開設、19年には子どもの育ち支援センターも開設する予定で、新たな市民の利便性を考える必要があります。また、西園田・東園田地域から乗り換えなしで総合医療センターへ行けるバス路線をつくってほしいと言う地域要望があります。バス停ベンチについては阪神バスに移譲する前にいくつかの所で地域市民の要望に応え設置していただきましたが、更に、JR塚口駅東口のバスターミナルや総合医療センター前や近松公園前などにつけて欲しいという市民要望もあがっています。そこで伺います。

質問 新年度はバス路線の社会的重要度や採算性などについての調査・研究を行うとしていますが、どんな手法で行うのですか。市民ニーズの把握はどうするのですか。

答弁要旨

バス路線の調査研究につきましては、平成29年度に阪神バス株式会社が実施する利用者の乗車区間、定期や回数カード等の利用種別や移動目的等の調査結果を活用し、現行の個々の路線について、採算性の評価だけではなく、バス交通サービスが支える医療、福祉や商業等の様々な分野に着目して社会的な重要度も評価してまいります。また、市民の移動需要(ニーズ)の把握につきましては、阪神バス株式会社が実施する調査結果に加え、市民の移動先、移動目的や移動手段について国が実施するパーソントリップ調査の結果を分析し、また、必要に応じて、主要な施設での聞き取り調査を実施することなどが考えられますが、具体的な手法につきましては、先進事例や受託業者が有する専門的な知見を勘案して検討してまいります。(以上)

 


質問 3年後のバス路線の再検討のために、阪神バスが乗客調査をする際にそれにのせて市も行うようなことを聞いていますが、それでは乗車しない市民のニーズは把握できません。どうするのですか。

答弁要旨

先ほど答弁申し上げたとおりですが、バス路線の調査研究における市民の移動需要の把握につきましては、阪神バス株式会社が実施する調査結果に加え、バスを利用しない方も調査対象となる国が実施するパーソントリップ調査の結果を分析し、また、必要に応じて主要な施設での聞き取り調査を実施することなどが考えられます。そうした市民の移動需要(ニーズ)の具体的な手法につきましては、先進事例や受託業者が有する専門的な知見を勘案して検討してまいります。以上


質問 JR塚口駅東口バスターミナルのベンチはいつ設置されますか。

答弁要旨

JR塚口駅東口のバスターミナルにつきましては、2箇所のバス乗り場に各々Tつのベンチを設置するよう、今年度中を目途に、阪神バス株式会社が関係部局と調整を進めているところです。以上


質問 県立総合医療センター前のバス停ベンチの設置は予定されていますか。

答弁要旨

尼崎総合医療センターのバス停につきましては、五合橋線沿いに設置している北行き及び南行きとも、安全性の観点を踏まえ、現在、兵庫県がその附近の歩道の拡幅に向けた整備を行っているところです。当該バス停におきましては、幅広い年齢層の利用が比較的多い状況にあることを踏まえ、今後、ベンチを設置できるよう阪神バス株式会社や関係機関と協議を進めてまいります。以上

 


国保料引き下げについて

質問 代表質疑では、国が国民健康保検への約3400億円の財政支援を実施することにより、一般会計からの繰り入れを解消せよと位置付けられていると答弁されましたが、これは2016年4月28日付の厚労省通知いわゆるガイドラインによるものですか。ここでは解消の対象となる法定外繰り入れは、決算補てん等を目的としたものを指すと書かれています。また、保健事業に係る費用についての繰り入れなどの決算補てん等以外の物は、解消・削減すべきとは言えないものだと書かれています。

答弁要旨

成28年4月28日付、「都道府県国民健康保険運営方針の策定等について」の通知では、都道府県が策定する都道府県単位化後のI~都道府県国民健康保険運営方針」の策定要領、いわゆるガイドラインが示されております。ガイドラインでは、現在の国保の実情から行われている法定外繰入について、「①決算補填等を目的としたもの」と『②保健事業に係る費用についての繰入などの決算補填等目的外のもの」に区分しており、このうちr決算補填等を目的とした法定外繰入」につきましては、解消又は削減すべき対象とされているところでございます。なお、各市町村の政策判断により行われている「決算補填等目的外のもの」につきましては、解消・削減すべき対象とは位置付けられてはおりません。


質問 当局は保健事業にかかる費用とは具体的に何だと認識されていますか。

答弁要旨

本市における保健事業といたしましては、特定健康診査等事業、医療費通知等事業、あんま・マッサージ・はり・きゆう施術費がございます。以上


質問 例えば所得300万円の40代の夫婦と子ども1人の3人家族で国保料はいくらになりますか。所得400万円の40代夫婦と子ども2人の4人家族ではいくらになりますか。それぞれ所得に占める割合はいくらでしょうか。

答弁要旨

一般的に給与におきましては、給与収入から必要経費相当額にあたる給与所得控除を行ったものが所得となり、事業の場合は収入から必要経費を差し引いた残りの額が所得となります。ご質問の世帯の保険料につきましては、平成29年度については、保険料率等が6月の賦課まで決まりませんので、平成28年度保険料率で試算いたしますと、まず、所得300万円の40歳代の夫婦と子ども1人の3人家族の国保料は、医療分、後期高齢者支援金等分、及び介護納付金分を合わせて、586,434円となり、所得に対する割合は19.54%となります。また、所得400万円の40歳代の夫婦と子ども2人の4人家族の国保料は、783,662円で、所得に対する割合は19.59%となります。以上


 次に、差押えについてお聞きします。2015年度は44件の差し押さえがありました。そのうち39件が預貯金でした。給料も児童手当も振り込まれれば預貯金です。商売の運転資金も預貯金の形です。伺います。

質問 差押え禁止財産が、39件には該当していませんか。

答弁要旨

国民健康保険料の徴収にあたりましては、その徴収により生活に支障が生じるといった方に対して、減免の適用や分納相談を行うなど、個別事情に配慮しておりますが、一定の滞納額が発生した場合は、国税徴収法に基づく預金調査を実施しております。調査の結果、保険料を納付できる資力があると思われる時は、まず、面談にて、自主的な一括納付を求めておりますが、ご理解いただけない場合などは、やむを得ず差押事前通知などの文書を送付した上で、差押処分を行っているものでございます。なお、差押えにあたりましては、法で規定されている差押禁止財産に該当しないか、預金調査による入出金履歴の詳細を十分確認した上で実施しているところでございます。したがいまして、ご質問の平成27年度における預貯金の差押実績39件については、差押禁止財産に該当しておりません。以上

 

滞納世帯が全体で1.4万世帯ある中で差押えできたのは44件、わずか0.3%です。当局としては、50万円以上の滞納がある世帯につては差押え対象にしたいけれど、差押えするにも差押えする資産を持たない国保加入者がほとんどだということです。また、先ほどお聞きしたように多人数世帯の保険料も、所得の2割を超す重い負担になっています。結局、高すぎて払えない国保料が滞納を生んでいると言えます。2002年白井市長になった時、前市長が10億円の法定外繰り入れを「0」にすると決めていました。市民が「これでは国保料が払えない。保険証がもらえず、医者にかかれない。こうした市民の実情を市は聞いて欲しい」と、当時企画財政局長だった前副市長の村山さんと懇談会を持ちました。じっくり話をきいていただき、翌2003年から4億円の繰り入れが復活し、徐々に増えて9億円まで戻ってきています。市長に要望します。厚労省のガイドラインは、これを作った厚労省国保企画法令係の係長自身が「『技術的上限』であり、法的拘束力はありません」と明言しています。あくまで助言であり、市独自の政策的判断は可能だと言うことです。国が財政支援することで、尼崎市の法定外繰り入れ9億円が浮いてくる可能性があります。これを保険料引き下げに使えば、1世帯当たり年1万円の引き下げができます。ぜひ、市長の英断を求めておきます。

介護保険について

 特養は、国が入所対象を2015年から原則要介護3以上と絞ったのに、入所待機者の数は2014年246人だったのが、15年270人、16年310人と増加しています。計画では、2015年から3年間で特養2カ所200床、小規模特養1ヵ所29床建設とありますが、全く作られていません。在宅介護が困難となっている入所待機者とその家族にとって、深刻な問題です。

質問 なぜ整備が遅れているのでしょうか。

答弁要旨

特養の整備が進まない原因については、介護人材の不足といった介護業界全体の抱える課題に加えて、募集説明会に参加をしたものの応募に至らなかった事業者の意見では、大半が『候補地が見つからなかった。候補地はあったが、東日本大震災後の整備費用の高騰等が影響し開設後の運営が資金的に困難と判断した。」といったことを聞いており、こうした状況は特養の整備促進に取り組む都市部の自治体の共通の課題であると考えています。以上


 今、民間の介護付き有料老人ホームが市内でも増えています。ここはお金のあるなしで受けられるサービスの質も量も違ってきます。低所得の高齢者が多い尼崎だからこそ、安心して生活できる特養の整備が求められます。急ぐべきです。


 次に、介護予防・日常生活支援総合事業について伺います。
質問 生活支援サポーター養成事業をはじめるとしていますが、養成講座を委託するつもりだった相手が辞退されたようです。何が原因ですか。

答弁要旨

企画提案書及び研修用テキストを作成するには、準備期間が短く、期限までに提出することが困難であるとの理由で、2月8日に当該事業者より参加辞退届が提出されたものです。以上


 新年度300人のサポーター養成を考えておられますが、果たして計画通り進むのでしょうか。2018年度は、サポーターが確保できず有資格のヘルパーが対応しても、訪問型標準サービスの報酬単価は10%カット、2019年度からは20%カットと市はすでに決めています。しかし、これは900人のサポーターが実働することが前提です。サポーター養成が思うように進まない場合、訪問介護事業所の報酬削減は先延ばしすることを要望しておきます。

法人保育施設等児童検診助成事業について

 これまで新政会、公明党、緑のかけはしからこの問題について質疑がされ、問題の本質がとてもリアルになったと思います。私なりに問題点を整理してみました。一つは、公定価格に含まれるものは何かということ。もう一つは法人園長会や医師会との合意形成のプロセスはどうだったかということです。まず公定価格からお聞きしていきます。この事業の2015年度決算でお答えください。

質問 検診するにあたっての嘱託医の基本報酬は、総額いくらになりますか。

答弁要旨

法人保育施設等児童検診助成事業に係る平成28年度予算額で申し上げますと、法人保育園、認定こども園、地域型保育事業を合わせて、嘱託医の基本報酬(雇上費)は14,242千円です。以上


 これは、1年を通じて嘱託医の先生と契約するお金月6,900円の12か月分で、耳鼻咽喉科と眼科の2科分の総額ですね。次に、伺います。

質問 1回ごとの検診時に払われる子ども一人当たり201円の付加報酬は、総額いくらですか。

答弁要旨

平成28年度予算額で申し上げますと、法人保育園、認定こども園、地域型保育事業を合わせて、検診報酬の総額は2,464千円です。以上

 

老人医療費助成事業について

質問 そもそもこの事業の目的は、対象となる方の健康増進と福祉の向上だったと思いますがいかがですか。

答弁要旨

老人医療費助成事業は、対象者の医療費の一部を助成することにより、保健の向上に寄与するとともに、その福祉の増進を図ることを目的としています。以上


質問 低所得
とは、具体的にどのような経済状況をイメージできますか。

答弁要旨

低所得者の所得要件は、市町村民税非課税世帯で、ご本人の年金収入を加えた所得は80万円以下です。蓄えや持家等の資産、ご家族等の支援の有無については審査基準には含まれていませんが、年金収入のみの場合で80万円以下、給与収入のみの場合では給与所得控除分として65万円を加え、約145万円以下の世帯が対象となり、何れにしても年収ベースでみると低所得の世帯と認識しています。以上

 

予算分科会では、この助成事業ができた当時と比べて、平均寿命は延び、また65歳から69歳の多くが働いているとの当局説明でした。
質問 日常生動作が自立している要介護1以下の低所得の人は、新たに65歳になる人から対象外にするということですか。要介護1以下は必ず働けますか。また、働くことで必ず低所得の状況から脱出できますか。

答弁要旨

県では、高齢期移行助成事業の創設に際し、これまで、65歳から69歳までの方を『老人」として、特別な対策を実施してきた『老人医療費助成事業」を廃止する中で、所得のない低所得者Iの方はこれまでどおり助成し、一定の所得のある低所得者の方については、身体的理由により日常生活に支障がある特別な配慮が必要な方として、要介護2以上という要件のもとに助成しようとするものです。従って、お尋ねの①日常生活動作が自立している要介護1以下で低所得の方は、高齢期移行助成制度では対象にならず、また②就労の可否や③低所得からの脱出を問う制度でもありません。以上

 県行革に合わせて廃止すると簡単に言いますが、市民を切り捨てると言うことではないですか。予算上ではわずか29万円、県の分を負担しても58万円です。

質問 子ども医療費助成は県の事業に上乗せしていると胸をはって言われるのに、老人医療は県に準じるのですか。29万円ぐらいは、庁内でなんとかならなかったのですか。

答弁要旨

老人医療費助成事業については、既に制度の対象となっている方には、70歳になるまで現在の負担限度額による助成を継続する経過措置があり、影響額の多少にかかわらず、県の福祉医療制度改革にあわせて見直しを行うもので、市独自で制度を維持する考えはありません。以上

 老人医療費助成は2014年に対象がうんと狭められ、また2割助成が1割へと削減されました。そしてまた、今回の変更です。「65になったら医療費負担が少なくなる。歯を治したり、白内障の手術をしないといけないが、65歳を待っている」というささやかな市民の期待を裏切るものです。私は許せません。

公立保育所建替えについて

 1月に発表された第1次公共施設マネジメント計画の中で、公立保育所の建替えについても方向が示されました。それによれば今後10年の間に北難波、大西、武庫東保育所を順次建替えるとのことです。

質問 10年間でといっても幅がずいぶんあります。どんなテンポで建替えを進めるのですか。

 

答弁要旨

3保育所の建替えにつきましては、第1次公共施設のマネジメント計画期間である、年間といった長期間での整備を想定しているものではなく、市営時友住宅の建てかえに伴う余剰地といった場所を建替え予定候補地として計画しておりますことから、建替え予定候補地の整備事業の進捗状況等によって、整備可能年度は変わってまいりますものの、平成30年度から順次取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上

 市が公立保育所として残す中には、このほかに築49年の武庫南、築48年の次屋、築45年の杭瀬保育所がありますが、建替え代替地の確保ができていません。そのため、建替え計画がありません。

質問 武庫南と次屋はプレハブ造りです。今後10年以上もつのでしょうか。

答弁要旨

公立保育所の施設や設備の維持管理につきましては、保育所長の報告や現場巡視等を基に状況を確認し、児童の安全確保を最優先とする中で、緊急性等に応じた補修、改善を順次実施しているところでございます。以上

杭瀬保育所は鉄筋コンクリート造りですが壁塗料にアスベストが含まれており、塗料がはがれ落ちてくるのを囲い込む工事を新年度早々に行うとしています。

質問 その場しのぎの対応で、保護者の不安解消にはならないのではないですか。

答弁要旨

現状、杭瀬保育所におきましては、建替えに活用できる公共用地が周辺に見当たらない状況にございます。そうしたなか当面必要な外壁改修工事を施行しようとするものです。工事施行にあたりましては、改めて保護者説明会を開催し説明申し上げるとともに、児童の安全確保を最優先とする中で、工事を実施してまいりたいと考えております。以上

子どもたちの安全確保を最優先すべきです。コストはかかるけれど仮園舎を建てる手法や、地元に積極的に働きかけて近くの公園に建直すなど、最善の努力をすべきです。
質問 市長にその決意を伺います。

答弁要旨

将来的に公立保育所として残す予定の保育所のうち、いまだ建替え予定地の確保が見込めていないs保育所(次屋、武庫南、杭瀬)につきましては、今後とも建替えに向けて引き続き検討を行い、条件が整いしだい整備年度などを明らかにするなかで、計画的な建替えを実施してまいりたいと考えております。また、建替えまでの間につきましては、児童の安全確保を最優先とする中で、保育所の維持管理につとめてまいります。以上

FM計画について


①老人福祉センターの廃止・機能縮小について
 4カ所の老人福センター合わせて利用状況を見ると、年間のべ30万人、その90%が65歳以上で占められています。また、センターが実施したアンケート調査では、受講内容・講師の指導・受講料・実施回数いずれも満足度は、「大変満足している」「満足している」で90%前後です。私は潮江に住んでいますが、ご近所に住む70代後半の女性が大庄にある千代木園まで自転車で通っています。とにかく楽しいんだそうです。

質問 こんなに高齢者に喜ばれ利用されている公共施設はめったにないと思いますが、市長いかがですか。

答弁要旨

老人福祉センターでは、高齢者の各種の相談に応じるとともに、健康の増進や教養の向上等に資する各種事業を提供しており、現在、多くの方々にご利用いただくとともに、介護予防活動の促進にも寄与している施設です。

 これを「老朽化したから廃止します」でいいのでしょうか。「千代木園・福喜園を廃止するから、平等性の観点から和楽園と鶴の巣園の入浴を止めます」でいいのでしょうか。私は、尼崎の大事な宝の一つを無くすことになると思います。

立花公民館の機能移転について
 2月12日・20日に行われた立花公民館での市民説明会には、公民館を利用されている方々が50人近く参加されました。ここで議論になったのは「機能移転」とはどういうことなのかでした。資産統括局に伺います。
質問 あらためてお聞きします。当局が考える「機能移転」とはどういうことですか。

答弁要旨

立花公民館は、昭和4フ年に建設された旧耐震基準の老朽化が進行している施設であり、また、高さ制限に係る法規制により、現在と同規模の施設の建替えを現地で行うことは、原則できない状況でございます。そのため、現在、立花公民館で学習活動等をしている利用者の方々が継続して活動でき、各種講座や事業の実施などの公民館機能が継続できるよう、他の公共施設等への機能移転について、検討を行おうとするものでございます。今後は、公民館や地区会館を含めた地区施設全体のあり方や、貸館機能を有する近隣の公共施設や民間施設の配置状況などを踏まえつつ、市民・利用者の皆様方の声を聞きながら、具体的な検討を進めてまいります。以上

参加者はびっくりされました。「公民館は貸館でしょ」市職員がこんなとらえをしていたからです。ちょうど今立花公民館では、15年続いてきた「街かどコンサート」の準備に大わらわでした。企画も演奏者も全て地域のみなさんです。公民館を拠点に地域のつながりをつくり広げ、文化を育んできたとみなさん自負をもっておられます。教育長に伺います。

質問 公民館が果たす役割とは、まさにこういうことではないですか。

答弁要旨

議員ご指摘のとおり、公民館には、地域の方々の交流の拠点として、地域をつなぐ役割があり、地域団体等が公民館で様々な活動をされることはたいへん意義のあることと考えております。公民館には、様々な講座や事業を通じて、市民の主体的な学びを支援し、地域の方々の交流を促すといった、地域における学習拠点としての機能がございます。また、地域の人材、資源、情報などを結び付けるコーディネート機能があり、学校と地域をつなぐ学社連携の取組みの一環として、児童生徒を対象に地域の職業人の話を聞く機会を設ける「生き方探求キャリア教育支援事業」などを実施しております。さらに、学習の成果を地域社会に活かすことができる取組みの一環として、公民館で活動するグループが、子どもや親子を対象にボランティアで講師を務める『公民館夏休みオープンスクール」なども実施しております。今後も、こうした事業を実施するとともに、市民の皆様の地域活動や学習活動を支援することにより、地域における学習.交流の拠点としての機能を発揮することが、公民館の果たすべき重要な役割と考えております。以上


 総括質疑のまとめとして、ひとこと感想を述べます。今回の予算編成や今後の行政計画の運び方について、住民合意のあり方がこれでいいのかと疑問を持ちます。

法人保育施設等児童検診事業では、事業を行っている当の医師会や法人園の合意もないのに全額カットしようとしています。市はこれから真摯に双方に理解を求めていくといいますが、一方的に押し付けられたととられて当たり前です。社会福祉法人への借地料の有料化もしかりです。総務委員会で日本共産党議員団が指摘したのは、法人の意見を聞く前に庁内で方針を固め、この決定に対して個々の法人に残されているのは経過措置のみ。こんな一方的な進め方でいいのかということでした。社会福祉法人や医師会は、尼崎の社会保障を行政とともにすすめるパートナーです。長年築いてきた信頼関係に、亀裂が生じるのではないかと危惧します。

第1次公共施設マネジメント計画(素案)については、個々の公共施設を市民がどのように活用しているのか、その施設の役割は何かという観点の無いまま、机上で数字だけを当てはめた案になっていると感じます。計画には、魂を吹き込まなければ活きたものになりません。以上で日本共産党の総括質疑を終わります。ご清聴ありがとうございました。

2017.3予算特別委員会の総括質疑での川崎敏美議員の発言です

総括質疑を始める前に一言申し上げます。

昨年から今年にかけて田村いくお議員、仙波幸雄議員、荒木のぶこ議員がお亡くなりになりました。心からのご冥福をお祈りするととともに議員活動を通してなされた先輩諸氏議員の皆さんのご功績を讃えたいと思います。

それでは日本共産党議員団を代表して、来年度の予算案、関連議案について、真崎いち子、松沢千鶴、川崎敏美が総括質疑を行います。最初に真崎一子からはじめます。冒頭にお断りを申し上げます。障害者の入浴問題について質問する予定でしたが、時間の関係で割愛します。担当部局においては対応よろしくお願いします。

子育て支援(拡充)保育の量確保事業

 2015年から実施された「子ども子育て支援新制度」のもとで、子どもにかかわる施策が大きく変わってきました。子ども・子育て支援新制度の実施にあたっては、市民要望に応え、児童福祉法24条1項にもとづき、市町村の保育実施義務を明確にしている認可保育園の整備を基本とすることが求められています。拡充された保育の量確保事業では、保育の供給量を確保し待機児を解消するとして、平成30年度には待機児をゼロにする目標を立てています。

保育所の待機児対策

2016年4月1日現在の全国の保育所の待機児は2万3553人です。隠れ待機児数は、全国で6万7354人と、厚生労働省が2016年9月2日発表しています。同時期の待機児数の3倍近い数となっているということです。隠れ待機児とは、(1)入所できる認可保育所があるのに、特定の保育所を希望している(2)自治体が独自に補助を出す認可外保育所を利用している(3)保護者が育児休業中(4)保護者が求職活動を休止している――これらの合計が隠れ待機児数とされています。

尼崎市での隠れ待機児は、何人となっているのでしょうか?

答弁要旨

平成28年4月1日現在で利用に至ってない方は295人となっております。そのうち、保護者が育休中である方、求職活動を休止している方、利用可能な保育施設等があるにもかかわらず、特定の保育施設のみを希望している方など、国の定義により待機児童から除外する児童を除くと待機児童数は47人となっております。以

昨年の待機児数は47人とされていますが、隠れ待機児数は昨年295人と子ども子育て審議会で聞きました。この数は、全国の3倍に対して、尼崎では5.3倍となっており大変な数です。

また待機児の解消策として平成30年度までゼロとするとありますが、その対象としているのは、隠れ待機児童数を含めた295人を対象としているのでしょうか?

答弁要旨

先ほど答弁しましたとおり、295人が保育施設等の利用に至っておらず、子ども・子育て支援法に基づく保育の必要性の認定を受けておりますので、この全ての家庭を対象に待機児童の解消に向けた取組を進めているところです。以

待機児童対策として市は、主に認定こども園と小規模保育事業で対応しようとしていますが、そういった認識でいいですか?また小規模保育事業所は市内に何か所あるのでしょうか?

答弁要旨

本市の子ども・子育て支援事業計画における保育の量の確保方策としましては、・既存の幼稚園・保育所・認定こども園の定員・新設の認可保育所の定員・新設の小規模保育事業A型を中心とした地域型保育事業の定員・既存の私立幼稚園(確認を受けない幼稚園)による受け入れなどの方法を計上しております。計画では本市を6つの地区に分け、それぞれの地区の保育需要を踏まえる中で、これらの確保方策を組み合わすことにより、保育の量の確保を図ろうとするものです。したがって、ご指摘のような待機児童対策を認定こども園と小規模保育事業を主とするという考え方ではありません。 また、小規模保育事業所は、現在で16か所であり、この4月からは新たに5か所開設しますので、合計4か所になります。以

小規模保育事業所の基準は、認可園には周囲250メートル以内にパチンコ店、ラブホテル等があれば建てられないという規制があるが、小規模保育事業にはなくて、さらに園庭や調理室がなくても良い等、規制緩和されています。

一方、小規模保育事業を実施するには、保育所等との連携を、厚労省省令61号、第6条で定めています。すこし長くなりますが紹介します。

一 利用乳幼児に集団保育を体験させるための機会の設定、保育の適切な提供に必要な家庭的保育事業者等に対する相談、助言その他の保育の内容に関する支援を行うこと。

二 必要に応じて、代替保育(家庭的保育事業所等の職員の病気、休暇等により保育を提供することができない場合に、当該家庭的保育事業者等に代わって提供する保育をいう。を提供すること。

三 当該家庭的保育事業者等により保育の提供を受けていた利用乳幼児(事業所内保育事業(法第六条の三第十二項に規定する事業所内保育事業をいう。以下同じ。の利用乳幼児にあっては、第四十二条に規定するその他の乳児又は幼児に限る。以下この号において同じ。を、当該保育の提供の終了に際して、当該利用乳幼児に係る保護者の希望に基づき、引き続き当該連携施設において受け入れて教育又は保育を提供すること。支援や代替え保育、3歳児の受け入れ等がありますが、最大のポイントは3歳児のスムーズな受け入れだと思います。ですから施設同士が離れていると不便が生じます。代表質疑での答弁で市では「すべての小規模保育事業所が連携施設を設けており、利用者に対して当該連携施設や他の保育施設の利用調整を行うことで、現在これらの児童の受け入れには支障は出ておりません」と市長は答弁されています。保育所等との連携は本当に機能しているのか、この点についてお伺いします。

近接の連携施設を得ているところは、どの程度あるのでしょうか?

答弁要旨

本市の小規模保育事業所は、概ね近接の連携施設を設定しているところです。また、一部の小規模保育事業所は連携施設が比較的離れた場所にある場合もありますが、これは保育所や幼稚園、認定こども園を運営している法人が小規模保育事業所を設置している場合などであり、これらにつきましても、通園バスにより連携施設を利用するなど適切な対応がなされております。以上

小規模事業所が武庫で、連携先が小田と言うところがあると思いますが、距離の問題はなかなか克服できないでしょう。

小規模保育事業所が増えたことによって、3歳の壁を克服するために、行政が、連携が機能せず受け入れ先などを確保しなければならないといった調整、特別の手立てが必要となっているのではないのでしょうか?

答弁要旨

本市の場合、全ての小規模保育事業所が卒園後の保育の受け入れを行う条件での連携施設を設定しており、当該連携施設や保護者が希望する他の保育施設と利用調整を行うことにより対応できているものと考えております。したがって、お尋ねのような特別の手立ては現状では考えておりません。以上

ましてや、連携の要である、保育の適切な提供に必要な家庭的保育事業者等に対する相談、助言その他の保育の内容に関する支援を行うこと。また必要に応じての代替保育を提供することはままならないのではないでしょうか。基準も緩和されている、連携もままならない小規模保育事業に頼る待機児対策では、保育環境の後退をもたらし、間尺に合いません。

お尋ねします?老朽化した保育所の建て替え計画を早期に進めるなかで、定員数を増やす等、思い切った待機児対策を行うべきだと思いますが、市の考えを示してください?

答弁要旨

これまでも、公立保育所の建替えや保育環境改善事業による法人保育園への改築等の支援、公立保育所の民間移管といった取組を進めるなかで定員の増加を図ってきたところです。本市では、特に北部地域の3歳未満児の保育需要が高いことから、小規模保育事業の充実に努めており、平成29年4月時点では2でか所、定員333人となりますが、29年度予算案において、開設に向けた施設改修経費に係る補助金を計上させていただいており、小規模保育事業所を更に増やしていく考えでございます。また、定員go人程度の認可保育所Tか所の整備にも取り組んでまいります。今後とも、保育の量の確保や保育施設等に係る利用者支援を行うなど、待機児童の解消に向けた取組を進めてまいります。(以上)

隠れ待機児を含めた待機時の解消のためには、昨年並みの待機児が発生するとしたら、350名を超える待機児解消の目標設定の見直しが必要です。保育所等との連携が必要だと判断される小規模保育事業に頼る、待機児解消策は万全といえません。園庭がない、調理室がない、0~2歳の子どもたちが施設によっては混然一体となって保育される、環境というのは、問題であると当局は認識すべきではないでしょうか。基本目標の見直し、認可保育所を増やして、大幅な定員増で問題解決を図る方向へ計画変更すべきだと申し添えておきます。

(拡充)保育環境改善事業(民間)

老朽化した法人保育園の建て替えや大規模改修のための事業として、平成29年度の目標として6カ所があげられています。

今回の選定方法はどのようなものであり、公平性は担保できるのか?

答弁要旨

これまでから、保育環境改善事業(法人保育園施設整備事業)の対象園は、市内部で構成した選考会議において評価の上、こども青少年本部事務局において決定しており、29年度向けの選考も同じ方法により実施する予定です。選考にあたっては、応募園が提出した申請書類により、主に老朽度調査や耐震診断の数値を基に、客観的におこなっており、公平性は担保できていると認識しております。以上

次年度以降の計画はどうしようとしているのか?

答弁要旨

当該事業につきましては、毎年8月頃に各法人保育園に対して次年度以降3年先までの事業実施に係る意向調査を実施し予算計上の基礎資料としております。30年度向けにつきましても、同様の取り扱いにより手続きを進める考えです。以

申請してきた法人保育園が6カ所を超える場合、残された法人の建て替え問題はどうなるのでしょうか。全体の状況を調べて全体計画をつくる、あるいはは次年度以降も引き続きこの事業は継続されるべきだと思うのですが、市の見解を求めます。

答弁要旨

選考は予算の範囲で行うことから、選定から漏れた保育園は、当該年度の補助対象外となります。なお、それらの法人は、これまでの事例では、概ね翌年度に再度申請されており、結果的に全てが2年目の申請において選考されているものでございます。今後とも法人の施設整備の意向に可能な限り支援ができるよう、各施設の動向を把握するとともに、安定した予算の確保に努めてまいりたいと考えております。以上

今年度限りの計画であってはならないと思います。

(改革)第4次保育環境改善及び民間移管計画

市は、昨年第4次公立保育所民間移管計画を発表し、これまで45カ所から21カ所にまで減らしてきた公立保育所を、最終9カ所にすることをめざし、当面6カ所(塚口北、富松、神崎、元浜、七松、南武庫之荘)の民間移管を2019年から毎年1カ所ずつ実施するとのことです。そしてこれまでの計画とは違って、様々な計画変更を行おうとしています。そして民間移管を受託したところが老朽化した施設の建て替えを行うことをめざしています。公私間格差が広がっているのではないでしょうか。市はこれまで民間への公私間格差をなくす、保育士の処遇改善に、積極的に対策を行ってこなかったことで、なお一層の厳しい状況が広がってきていると保育関係者の皆さんは感じられていると思います。そうした中で第4次民間移管計画は私にはどうもうまくいくとは思えないのです。保育士不足によって民間ではすでに活力が失われている状況に陥っています。移管後の事業主体について、「公共性の高い社会福祉法人を基本とするとあるが、社会情勢や他都市等の動向も勘案する中で公立保育所を安定して継承することができる他の事業主体の可能性についても検討を行う。」としています。

委託先を福祉法人だけに限らないという選定条件になっていると思いますが、その理由は?

答弁要旨

第4次民間移管計画における移管後の事業主体につきましては「公共性の高い社会福祉法人を基本とする」とし、『但し、社会情勢や他都市の動向等も勘案する中で、公立保育所の保育を安定して継承することができる他の事業主体の可能性についても検討を行う」としております。従いまして、具体的な移管条件は今後の各移管保育所の公募時に判断することになります。社会福祉法人以外の可能性も検討することといたしましたのは、過去の実績も含め公立保育所を安定的に継承するために移管先を社会福祉法人を基本とすることには一定の合理性があるものの、他都市の実績や今後の社会情勢等も勘案する中で、今後他の法人主体でもその要素を満たすことが可能だと判断出来れば、応募段階で除外できる理由はなく、児童や保護者に対し最も良質な保育を安定して提供する視点から公平に評価していくべきものであるという考え方によるものです。なお、現行の児童福祉法上は、保育所の運営は地方自治体や社会福祉法人以外でも可能となっております。以

貸付用地については、当面無償貸与、一定期間経過後は有償化する方向で検討中とあります。

地代を今後請求していくという計画となっているが、移管条件を引き上げて手上げがあると思っているのですか?

答弁要旨

初日の上村議員のご質問の答弁にありましたように、次期の公立保育所の民間移管の取組みにおきましては、経過措置として一定の全額減免の期間を設け、その後は2分の-1減免とする方向で検討しているものでございます。一方で、一般的に各法人が公立保育所民間移管の応募を判断するに当たりましては、土地が有償であることのほか、該当保育所の立地等の状況、移管時期における保育を巡る事情や国等の保育所運営支援のための諸制度など、様々な要素を勘案されるものであると認識しております。したがいまして、ご質問の土地の有償化が応募状況に直ちに影響を及ぼすのかどうか明確にお答えすることは困難ですが、優良な法人の応募が確保されるよう、経過措置のあり方については十分な配慮を行っていきたいと考えております。以

日本共産党議員団は一貫して、公立保育所の民間移管に反対してきました。

公立保育所の今後の基本方向の見直し、委託先の法人がないから企業等の参入を認める、地代の負担を求める等、問題が多すぎる。計画の中止を求める。国の助成金を民間にすれば得られるということが一つの理由となっていますが、公立であっても、建て替えの費用は一般財源化されて交付されているのではないか?無理やり民間に委託する必要性はない、市の責任で老朽化対策は全体的な計画を早期につくるべきではないか。

(拡充)児童ホーム整備事業

「子ども子育て支援新制度」の下で、学童保育の施設は40人定員、6年生までの受け入れを基本にすることとしています。以前の尼崎市の基準では、大規模校は1施設当たり60人定員であったため、定員の見直しが必要です。市の対応は60人定員の施設は建て替えるときに定員を見直すとしています。待機児童数は昨年2016年5月1日現在で344人となっており、学校によっては待機の子どもたちをこどもクラブで特別対応として受けるため、一般の子どもたちの居場所がなくなる状況となっています。来年度の待機児童の見通しについて代表質疑で今年度の344人を超える見通しとなっているとの答えでした。事前に第1次児童ホームへの入所申請の一覧表をいただきました。それによると、待機児童が予測される学校は、定員数の弾力的運用で約1割程度の(定員数)を増やしても、全小学校41校中26(21)校もあります。待機児童が二けたを超える学校は19(15)校、20人以上にのぼる学校は14(9)校です。明城31、難波21、立花北22、尼崎北24、武庫庄32、園田北36、園田南27、小園28、園和33となっています。これら9校への対策はすぐにでも実施すべきなのではないでしょうか?

2017年度、小園の新設が決まったが、その決定の経過はどうなっているのでしょうか。合理的な説明ができる事業計画が必要だと思いますが、当局の見解を求めます?

答弁要旨

小園小学校については、宅地開発等に伴う児童数の増が今後も見込まれており、来年度の新1年生の児童数についても、14o人規模の入学が予定されており、低学年の入所に影響が生じる可能性があることから、喫緊の対策が必要であると判断したものでございます。なお、公立児童ホームの整備にあたりましては、これまでも子ども・子育て支援事業計画に基づき、各小学校区におけます児童数の状況等により、今後の待機児童の推計を行い、財政状況等も勘案する中で、喫緊に定員増が必要なホームの整備を行っております。以上

まずは学校の空き教室を活用する等の提案をしたいと思います。すぐできる待機児童対策を行うべきです、どうお考えですか?

答弁要旨

議員ご指摘のとおり、児童ホームの待機児童対策として定員拡大が必要な場合は、厳しい財政状況の視点からも、学校の校舎において、空き教室等による場所を確保できるか等の可能性を、学校、教育委員会に確認を行っているところです。しかしながら、現在、小学校においては、児童の学習のため様々な場所が必要であり、既存施設内に児童ホームとして新たに場所を確保することは、難しい状況にございます。こうしたなかで、施設整備による定員拡大については、一定時間を要しますので、比較的短期間で定員拡大につながる、民間事業者との開設協議にも取り組んでいるところでございます。以上

またこれら待機児童がいるところで、児童ホームの定員が60人を超える大規模のところは、16カ所あると思いますが、ここも早期の建て替えで一部屋の定員数を40人にして、待機児童解消を優先的に進めていく必要があると思います。いずれにしろ1カ所当たりの定員数を40人としていかなければならない整備が必要なわけですから、待機児童が出ているところから先に改修等の計画を立てて、合わせて待機児童対策を行うべきだと思います。

昨年もお聞きしましたが、児童ホームの第1次募集を終えた後の受付が、原則空きがあるホームだけとされています。待機児童数をきちんと把握していくという点から、この点は改めるべきだと思いますが、いかがですか?

答弁要旨

平成29年度の児童ホームの募集については、1次募集終了後、定員に満たない児童ホームを対象に、2次募集、随時募集を行い、受付後、順次、入所決定手続きを行っているところです。定員を超過している児童ホームについては、現実的に入所が出来ませんので、現時点でどういった対応が可能かについて、保護者、児童等の現在の状況をお聞かせいただき、民間児童ホーム等もご案内させていただいております。こうしたなかで、公立の児童ホームを希望される方については、申請の受付を行い、必要に応じて、こどもクラブにおいて対応しているところであり、待機児童の状況については把握しております。以上

主にこどもクラブの臨時職員の皆さんの雇用保険が4月からなくなるという問題について、市の通知が3月に入ってからのもので、遅すぎる対応であったことから、長年勤めてきた臨時職員の皆さんが辞めると言いだしている等、現場では混乱状態が起きていることをお伺いしました。この問題どのように対処されようとしているのですか?お答えください。

答弁要旨

こどもクラブの臨時的任用職員の一部の方々については、配偶者控除を受けながら、勤務を希望される方もいる状況も踏まえて、年間賃金にも配慮しながら、毎年度、勤務表を作成しているところでございます。こうしたなかで、平成29年度の賃金単価を踏まえ、単価上昇に伴う、勤務時間の調整を行った結果、雇用保険に必要となる所定労働時間の要件に満たさなくなった方が生じたものでございます。このため雇用保険がなくなることについての周知を図りましたが、結果として制度の趣旨が-部伝わらなかったところでございます。したがいまして、現在対象の方々に対し、個々の対応を行っているところであり、問い合わせいただいた場合、丁寧な説明を行っているところです。以上

FM計画

今後10年間で10%の公共施設の削減計画が示されていますが、これを進めていくためには2つの原則が必要だと思います。第一は市民にとって必要なものは残す、第二は市民合意で進めるべきだと考えます。個々の施設の計画について、質問をしてまいります。

北図書館

今回の計画の中には、北図書館の移転計画が組み込まれています。

どのような理由で、移転計画が立てられているのですか、お答えください?

答弁要旨

北図書館は、市民の生涯教育における自己学習の場として、多くの市民に利用されている施設であり、今後も、その機能を維持する必要がある施設と考えております。こうした中で、北図書館につきましては、昭和54年に建設された旧耐震基準の老朽化が進行している施設であり、また、駐車場のスペースが十分でないなどの課題もある状況となっています。一方、ひと咲プラザ、旧聖トマス大学でございますが、こちらでは、一定規模の配本所を設置の方向で調整を進めているなどの状況もございます。こういった状況を踏まえ、北図書館に必要となる機能や規模を十分に検討する中で、現在の利用者の利便性も勘案し、現在地の周辺での移転を検討してまいりたいと考えています。以上

北図書館では、読み聞かせや紙芝居など親子で楽しめる等、年間60もの自主事業が取り組まれています。北図書館ならではの特色がしめされていると思います。

自主事業が取り組まれている北図書館について、当局はどのような認識をお持ちでしょうか?

答弁要旨

市立図書館では、読書意欲の向上や子どもたちの読書への動機づけを図る様々な行事や事業に取り組んでいるところであります。そうしたなか、昭和54年に市北部地域の図書館サービスの拠点として設置しました北図書館は、平成23年度から指定管理者による運営としており、『おはなし会」や『飛び出す絵本づくり教室」など子どもたちが幼少期から本に触れ、読書習慣を身に付ける機会づくりを目的とした事業を数多く実施しております。 また、自主事業とは別に、図書ボランティアグループが子どもたちへの読み間かせ会や、障がい者に対する対面朗読会なども活発に行っていることが特徴としてあげられ、地域に根差した図書館であると認識しております。以上

会派でここを視察した際、図書館長にお話を聞きました。「3階のホールを活用して、独自の事業に取り組む中で、図書館にたくさんの人が来ていただけるように、図書館に来るきっかけ作りの努力をしています。こうした取り組みによって、ファミリー層が来館するという図書館になっています。」また「移転の際、ホール機能がなくなると自主事業ができなくなりこの図書館の良さが失われる、ホールのない図書館は考えられない。」と述べられていました。資産統括はこれらの図書館の役割について、しっかりと認識すべきではないでしょうか。図書館は単に図書を貸し出すだけの貸本屋とは違います。北図書館のファミリー層が来る図書館の特色をなくして、図書館に来る多くの市民の入り口を閉じてしまう計画でいいのでしょうか。

ホールのない図書館で良いのか?計画の見直しが必要だと考えます、当局の見解をお聞かせください。

答弁要旨

ご質問の北図書館の3階のホールでは、朗読会などの主催事業や市民グループによる活動が行われていることを踏まえ、移転にあたりましては、図書館としての本来の機能を低下させることのないよう検討することとしています。また、先ほど申し上げましたとおり、ひと咲プラザに一定規模の配本所を設置する方向であることから、施設規模を縮小をしてまいりたいと考えておりますが、必要な機能・規模、実際のレイアウトなどにつきましては、今後、具体的な検討をしてまいりたいと考えております。以上

 

2017.3予算議会予算特別委員会・まさき一子議員の総括質疑の発言と答弁要旨

就学援助制度についてです。

昨年の5月に国会の文教科学委員会で、日本共産党の田村智子参院議員が、「小学校のランドセル、体操服、これらが賄えるような費用の設定が必要」と入学準備金の増額を求めました。政府参考人は「生活保護制度では義務教育に伴って必要となる費用については、ランドセルや制服の購入等に必要な費用を入学準備金として支給している。就学援助金単価の改定率を踏まえて、小学校は4万600円以内、中学校は4万7400円以内というのが今の基準である」と答えています。

 ここで健康福祉局に確認します。来年度の要保護世帯の新入学生に対して、就学援助入学準備金は国が示す額になっていますか。それはいつ渡せることになっていますか。

答弁要旨

生活保護世帯の平成29年度の新入学生に対する入学準備金は、国の示す改定後の就学援助金単価の基準と同じであり小学校4万600円、中学校4万7,400円を、平成29年2月-1日現在の新入学予定の児童に対し、3月の生活保護費とあわせて支給(3月3日)しております。2月2日以降の新規申請等により対象となる児童について、随時 時扶助により支給を行っております。以

 要保護世帯の入学準備金は国から全額出るんですか。

答弁要旨

入学準備金については、生活保護世帯へ支給する扶助費の一部になりますので、他の扶助費と同じくその4分の3を国庫負担金として国が負担することとなります。以

 

 要保護世帯の就学援助のうち、新入学児童生徒にたいする入学準備費用の国の補助単価が約2倍に引き上げられました。準要保護世帯の就学援助額は、国の補助は一般財源化され、援助の単価は自治体の裁量に任されています。しかし実際は入学準備に係る費用と就学援助額に大きなかい離があるのではないかと思います。

 小学校の新1年生のランドセルや体操服、学用品等の入学準備品にはどれだけの経費が必要になりますか?また、準要保護世帯の入学準備金額はいくらですか。お答えください。

答弁要旨

小学校に入学する子どもの保護者に対しましては、制服、体操服、上履きなど入学前に準備していただくものについて、各学校が房1月から2月をめどに実施する入学説明会等でご案内しております。本市では、各小学校によって差がありますが、ランドセル、体操服、体育館シューズなどで42,000円程度が必要となっております。また、準要保護世帯に対する新入学用品費の一部を 補助するため、現在、20,4フ0円を支給しております。以上

 中学生は制服という大きな出費があります。靴や体操服もジャージ等も統一したものです。中学入学時はその準備金にどれだけかかりますか?また、同じく準要保護世帯の入学準備金の金額はいくらですか。

答弁要旨

本市では、各中学校によって差がありますが、制服、体操服、上履き、体育館シューズなど、69,000円程度が必要となっております。また、準要保護世帯に対する新入学用品費の一部を補助するため、現在、23,55o円を支給しております。以上

 ピカピカの新1年生です。できたら新品をそろえてあげたいという親心から、借金や祖父母、親戚に無理いって借りて、準備をしている家庭もあります。以前就学援助費について教育委員会にお聞きした時に、「入学するということは決まっているのだから、事前に入学金を準備することはできるでしょう」とさらりと言われたことがあります。しかし市民生活が大変な中、思うように預貯金ができないのが実態です。代質で辻議員の「要保護世帯の補助単価の引き上げを参考に準要保護世帯の単価も引き上げるべきである」との質疑に対して、教育長は「準要保護世帯の就学援助の単価は、要保護世帯に対する国が定める単価に準拠している。国の通知がH29年1月30日付けであり、来年度の予算に反映していない。準要保護世帯に係る就学援助費には一定の財源が必要となるため、引き続き検討していきたい」と言われました。

 教育長は代質で「引き続き検討していく」と言われました。今年度中に増額を検討するべきです。いかがですか?

答弁要旨

代表質疑において、教育長からご答弁申し上げましたとおり、準要保護世帯に係る新入学用品費の増額につきましては、一定の財源が必要となりますことから、国の地方財政措置の状況を確認する中で、増額の判断をしてまいりたいと考えております。以上

 

一つ確認します。準要保護世帯の就学援助の財源は、地方交付税に算定されるのですね。市の負担はないのですね。

つづいて《就学援助入学準備金が、当事者に届く時期》の問題です。昨年9月23日付で文科省から兵庫県教育委員会に通知文が届いています。「平成28年度要保護児童生徒援助費補助金の通知について」の通達では、入学準備金の支給時期については、「要保護者への支給は年度の当初から開始し、特に新入学児童生徒学用品等、児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給することができるように十分配慮すること」とあります。代質で辻議員が「準要保護世帯への新入学用品費の支給を前倒しするべきである」と質疑をしました。教育長は「毎年6月1日に市民税課税額が決定されるが、世帯の所得をもとに審査を行い、7月下旬に支給される」とこれまでと同じ答弁でした。新入学準備費が必要な時期は入学前です。

新入学準備費を今年度の制度として申請時期を早める。小学1年生は就学前健診の案内時に申請書を同封する。中学1年生には6年生の年末に渡す等の工夫をすれば実施可能だと思います。いかがでしょうか?

答弁要旨

準要保護世帯に係る申請書の配布時期を早めることは可能でございますが、現行の就学援助制度では、受給資格が市民税非課税世帯であるなど、一定の所得要件があり、毎年6月1日に決定されます市民税課税額をもとに審査を行い、受給の可否を決定する必要があることから、支給時期を早めることは困難な状況にあります。しかしながら、国において、前倒し支給に対する財政措置が可能となるよう現行制度の見直しを検討する動きがありますことから、今後、国の動向に注視し、対応してまいりたいと考えております。以上

 

東京都八王子市は、改善の要望を受け新入学準備金を入学前に支給を行うことになりました。準備金は就学援助制度と切り離し、一つの制度として条件を決めています。その方法として、就学時健康診断の案内と併せて準備金申請書を送付しています。また、保育園や幼稚園を通じて案内するなどの工夫をしているところもあります。

各自治体ではどのようにしたら入学準備金を、入学前に支給できるのか工夫されています。尼崎市は就学援助率が高い街です。だからこそ大いに工夫して入学前に学用品がそろえられるように支援してほしいと思います。いかがでしょうか。

答弁要旨

本市における就学援助の認定率が、年々減少傾向にはあるものの、依然として高いことは認識いたしております。先ほどもご答弁申し上げましたとおり、国において制度の見直しを検討する動きがありますことから、今後、国の動向に注視し、対応してまいりたいと考えております。以上

当初は新中学1年生を対象にスタートし、来春から新小学1年生に広げる自治体もあります。やり方はさまざまです。

教育長は「準要保護世帯にかかる就学援助費には一定の財源が必要」と言われました。それならば、まずは新中学1年生からでも、入学準備金の前倒しを実施することも視野に入れたらいかがでしょうか?色々なやり方があると思います。

答弁要旨

繰り返しになりますが、現状では直近の所得の状況をもとに審査を行い、受給の可否を決定する必要があると考えており、新中学で年生におきましても支給時期を早めることは困難な状況にあります。しかしながら、入学準備金の支給を前倒しすることにつきましては、今後、国の動向に注視し、対応してまいりたいと考えております。以上

西宮市では、この3月議会で「就学奨励金の新入学用品費を入学前に支給することを求める請願」が全会一致で採択しました。市教委は①2017年度中の支給を積極的検討する。全庁的に可能になれば補正予算も視野に入れる。としています。

 

 

 次は《尼崎市子どもの生活に関わる実態調査》についてです。代質で辻議員が語っていた、NHKスペシャル「見えない貧困~未来を奪われる子どもたち~」を私も見ました。大阪市がおこなった「大阪子ども調査」に基づいて、子どもや家族の生活実態が明らかになった番組でした。家族で旅行に行った経験がない。新しい洋服や靴を買ってもらえてない、習い事や学習塾に行かれない。親に対して子どもらしいわがままが言えず我慢をしてしまう。それが続くと自分を大切に思えない、自分を肯定的に考えられない、将来への夢が見られない。そんな実態の深刻さを浮き彫りにした番組であったと思いました。番組の中で「はく奪指標」というのがありました。はく奪指標とは、経済状態が困窮している子どもたちが何を奪われているのか調べる指標です。

 市長はNHKスペシャル「見えない貧困」の番組を見られましたか?見られたのであれば感想をお示しください。

答弁要旨

お尋ねの番組は直接拝見しておりませんが、大阪市や東京都大田区における大規模調査の結果から、子どもたちが具体的に何に困り、どのような支援が必要なのかを可視化することで、その対策につなげようとする動きを紹介する内容であったと聞き及んでおります。本市も同様に、支援を必要とする子ども・子育て家庭に対する効果的な支援や貧困の連鎖を断ち切る施策の立案に活用することを目的に、本市の現状を正確に把握するため、平成29年度に子どもの生活に関する実態調査を実施するための関係予算を計上しているところです。以上

 大阪市は就学援助率が26.6%。尼崎市は25%、共にひとり親家庭が多い、尼崎市で行っている子ども食堂も大阪からの影響を受けました。そんな状況を見ると、尼崎市の子どもの貧困はお隣でもある大阪市とよく似ているのではないかと思います。大阪市が行った子ども調査では、子どもの貧困は金銭面・物理的な欠如だけでなく、人のつながりの欠如、教育・経験の欠如が見えてきました。はく奪指標を用いてのアンケートだったからです。

大阪市ははく奪指標の質問項目200項目を用いた調査をしました。東京の大田区は14項目を選んで行っています。尼崎市は、はく奪指標の用い方をどのように考えておられますか

答弁要旨

剥奪指標は、EU諸国で用いられている貧困指標の一つでございます。相対的貧困率が、その世帯が使える資源である所得から生活水準を推測する方法であるのに対し、剥奪指標はl~家に本がない」や『病院に受診させることができない_lなど、その世帯の実際の生活の質を測ろうとするものです。本市が実施を予定している子どもの生活に関する実態調査では、本市の子ども・子育て家庭の現状や本市特有の課題の有無などについて分析できるよう他都市の事例を参考にしながら、子どもの貧困において課題とされている、物的資源や地域におけるつながり、教育や経験の欠如などに関する状況が可視化できるよう、剥奪指標も含め調査項目について検討してまいりたいと考えております。以上

そんな大阪市の子ども調査のまとめに「調査によって貧困家庭の子ども像が浮かんでくる。学校や地域で、家庭でどのような教育的・福祉的配慮が必要かを考える際の基礎的素材を提供していると考えられる。一つは家庭での会話や食事、放課後の過ごし方、友達との関係、学校生活である〈家庭〉〈友達〉〈学校〉の3つの側面で、充実度が低くなっている。二つ目は本調査では貧困家庭の子どもは自己肯定感が低く、将来の夢もない割合が高く、希望格差・意欲格差が存在している。」との分析があり、子どもの貧困がどんな形で出てきているのかが見えてきました。

 尼崎市が行う実態調査でも、はく奪指標を用いた「見えない貧困」が見えるような調査にしてほしいと思います。どんな調査を考えておられますか

答弁要旨

先ほどもお答え申し上げました通り、本市が行う予定にしている子どもの生活に関する実態調査につきましては、他都市事例を参考に、子どもの生活状況については、食事の状況や持ち物に関すること、子どもの自尊感情に関することなど、また、保護者の生活状況については、就労状況や、子どもの進学に関すること、世帯の経済状況など、子どもの貧困の実態が可視化できるよう、踏み込んだ内容を検討しています。以上

「尼崎市子ども実態調査」をおこなうことで、そこから見えてきた問題についてキチンと対応していただくことを期待をしています。

 

次に子どもの医療費の無料化です

尼崎市から転出した子育てファミリー世帯のアンケートで、決め手となった行政サービスが「ある」と答えた人(34%)の中で、現在の居住地を決める際一番の決め手となった行政サービスは何か?「乳幼児医療等の助成金額や助成期間」をあげている人が24%と最も多くなっています。全国的にも59%以上の自治体で、子どもの医療費の無料化は進んでいます。兵庫県は、昨年まで通院の有料が尼崎、伊丹、神戸、加古川、川西、豊岡市、猪名川町の6市1町でした。2016年から通院は神戸、加古川市が所得制限ありの1日400円月2回まで、3回目以降は無料。豊岡市は所得制限ありの月1600円までの負担。猪名川町は所得制限を撤廃し完全無料化になりました。いよいよ兵庫県内で2割の窓口負担があるのは尼崎、伊丹、川西市の3市のみとなりました。

質問します。尼崎市は小学4年生~中学3年生までの、通院の自己負担が2割負担のままでいいのですか?

答弁要旨

子どもに関する医療費助成については、本市では、県制度を超えて、入院無料化の対象範囲を中学3年生まで」、通院無料化の対象範囲を「就学前児まで」、また、通院の助成対象を「中学3年生まで」とするなど、段階的に拡充してきました。お尋ねの小学4年生から中学3年生までの通院の自己負担2割については、もともと県における小学3年生までの乳幼児等医療費助成事業の入院助成が可割負担となっており、小学4年生からは国の医療保険制度では3割負担のところ、県がこども医療費助成事業で、通院に先行して制度を設けた入院助成で自己負担を2割とし、これに合わせて通院助成も2割としてきたものです。一定、急激な上昇を緩和したものとなっており、厳しい財政状況の中、拡充は困難と考えています。以上

代表質疑で所得制限なしで無料制度をすすめると、約4億円の財源が必要との答弁でした。日本共産党議員団としては所得制限なしでの実施がベストだと思っています。しかし兵庫県内ですでに実施している市でも最初は所得制限がありました。でも制度が進むにつれて、完全無料化になっています。尼崎市でも所得制限を設けても75%の子どもが対象とされます。または自己負担2割を1割にするのもいい。とにかく前に進めましょう。

昨日の前迫議員の質問に対して、健康福祉局は「H257月の県の制度にあわせて、本市でも通院は小学6年生までの2割負担であるのを、中学3年生まで拡充した。」と言われました。しかし今はストップしています。一歩でも二歩でもさらに前に進めるべきではないですか。いかがでしょうか?

答弁要旨

昨日の前迫議員にもお答えしたとおり、こども医療費助成事業につきましては、県の制度に加え、市の単独事業で中学3年生までの入院無料化を実施しております。市単独で、通院医療費の自己負担軽減を行う場合、新たな財源の確保が必要となり、厳しい財政状況の中、財源の目途が立たないのが現状です。以上

確かにこの制度は国の制度として、どこのいても平等に医療を受けられるものでなくてはいけないと思います。国への働きかけをしながら、市独自でも始めてほしいとおもいます。全国的には、子どもの数が減ってきている中、高校生まで医療費の無料化が進んでいます。子どもが大きくなったら病気しなくなります。熱が出たくらいでは病院に受診しません。実質は机上での計算よりも少なくて済むと言われています。その辺も考慮の上実施に踏み切ってください。

 

次は中学校給食の実施についてです。

中学校給食検討委員会が9回の開催で行われ喧々諤々の審議の中、先日終わりました。私も後半に何回か傍聴させていただきました。その中で「尼崎らしい中学校給食の提供」がありました。

尼崎らしい給食というのは、どんな給食ですか

答弁要旨

中学校給食検討委員会では、成長期にある中学生の心身の健全な育成や食育の観点などから、望ましい給食の実施に向けた協議を行っていただきました。その中で、尼崎らしい中学校給食の実施を望む、という意見が出され、具体的にどのような内容を充実させれば尼崎らしい給食の実施につながるのか、といった意見交換がなされました。現在、それらの意見を踏まえ、最終的に検討報告書をまとめているところでございます。今後、この検討報告書の内容を踏まえ、様々なご意見をお伺いしながら、平成29年度に策定する行政計画の中で、尼崎らしい中学校給食の方向性をお示ししてまいりたいと考えております。以上

安心安全の学校給食については様々な要求はありますが、これまで何回も中学校給食について質問してきた私としては、次の3つのことについては聞いておきたいと思います。第1に食中毒の問題です。検討委員会開催中の今年1月に和歌山県御坊市で食中毒がおこりました。公立の幼稚園4園と小中学校11校で719人がノロウイルス中毒に。御坊市は一か所の給食センターで幼稚園と小中学校2267人分を作っていました。14日間の営業停止処分を受けました。2月には東京都立川市の7校ある小学校の児童・教職員併せて1098人がノロウイルス中毒。ここでも一か所の給食センターで調理をしていました。1か月の営業停止処分となりました。

給食センターでの集団食中毒の発生、教訓とすることはなんでしょうか

答弁要旨

ご指摘の集団食中毒は、食材の加工場所で食材にノロウイルスが付着したことにより、その納品先である各市の給食センターや学校の給食室において調理された給食を通じて発生したものでございます。この事案を受け、ご質問の給食センターも含め、学校給食における安全な食材の確保や調理場の衛生管理の必要性について、改めて強く認識したところでございます。以

 

 第2にアレルギー対応食についてです。間違いが起こると子どもの命にかかわる、責任が問われるのがアレルギー対応です。十分な研修と細心の注意、誤配防止に配慮したきめ細やかな対応が求められます。給食を作る栄養教諭と調理師がアレルギーのある子どもの顔が見える。個々の子どもの症状を把握しておく等、小学校給食で提供している内容と同水準の対応が望まれます。アレルギー対応は栄養教諭の知識と技術のマンパワーが必要です。

各中学校へ栄養教諭の配置はするのですか? またアレルギー対応はどのようにされますか?

答弁要旨

栄養教諭は、食に関する指導と給食管理を一体のものとして行うことの出来る教諭であり、その配置基準はr公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律」により定められております。給食の実施方式によって栄養教諭の配置基準が異なることから、市として実施方式を決定していない現段階におきましては、具体的な配置について申し上げることは困難な状況でございます。また、アレルギー対応につきましては、より一層、安全かつ安心な対応が求められていることからも、平成29年度に策定する行政計画の中でその方向性を示してまいりたいと考えております。以上

  第3に美味しい、安全な給食として地産地消の取り組みについてです。尼崎市は農家が減ってきておりすべての材料を市内で賄うことはできません。小学校では尼崎産の小松菜や富松豆が給食に登場するそうです。子ども達は緑の菜っ葉類は嫌う子もいますが、みんなで食べると食べてみようかなと思うようです。芦屋市は農家がなく地産ができません。淡路島から野菜を取り寄せているそうです。子どもたちが毎日食べる給食です。地産地消で安全で栄養価の高い食材の提供にこだわってほしいと願います。

 小学校で作られているような美味しい、質の良い給食として地産地消は欠かせないものです。中学校での地産地消の取り組みについてはどのように考えておられますか?

答弁要旨

中学校におきまして、地産地消の取り組みを行うことは、生徒が地域への理解を深め、愛着が持てるようになるほか、食に対する理解や生産者への感謝の気持ちをはぐくむ上でも大切なことであると考えております。以

 中学校給食は市民が待ち望んだ事業です。安心安全、美味しい、尼崎らしさにこだわった内容にしていただきたいと要望します。

次は青少年センターについて

青少年センターは築42年が経過した旧耐震基準の建物であり、老朽化も進んでいます。多くの大小の部屋があり、中には和室や科学ホール等使用されていない部屋、隣にはかなり以前に使用されていたとされる青少年の宿泊施設がありました。見学に行った時の感想として建て替えはやむなしと思いました。しかしひと咲プラザに機能移転するのは問題があります。青少年センターの使用は青少年で目的内登録されたら無料で使える施設です。現在青少年団体4団体5378人、青少年育成団体6団体239人、青少年グループ35団体611人が利用しています。体育館や音楽室はスポーツ、ダンス等多目的に使用されています。1階部分は近所の小学生が放課後の居場所として、または学習の場として利用しています。

ひと咲プラザでは体育館や音楽室はありますか?ダンスの練習等ができるスペースの確保はできるのですか?

答弁要旨

ひと咲きプラザの学生会館を、今後の青少年施策の拠点と位置付けておりますが、この会館の2階のホールは舞台を備えていることから、音楽やダンス、演劇など様々な用途で活用することが可能でございます。また、1階には音楽スタジオとして活用可能な防音設備を備えた部屋も2つあります。なお、ひと咲きプラザに体育館施設はなく、青少年センターで体育館を利用していたグループが、今後も活動できるよう、代替方法を検討しているところでございます。以上

体育館がなかったら、スポーツ少年団やグループはどうなるのですか?

答弁要旨

青少年センターの体育館は利用率が高く、センターの機能移転は利用団体への影響も大きいと認識しております。ご質問のように、地区体育館の利用率が高いことは承知しておりますが、地区体育館や学校開放など既存施設の活用を含め、代替方法を検討しているところでございます。以

子ども達がおもいおもいに遊んだり、学習したりするスペースは準備されているのですか?

答弁要旨

ひと咲きプラザの学生会館の2階にはフリースペースを確保することにしており、青少年が自由に過ごすことができる居場所として活用してまいりたいと考えております。また、旧図書館棟である学び館には気軽に青少年が利用できる学習室を設置していきたいと考えております。以

代質では「青少年施策の拠点施設としてのひと咲プラザに機能を移転する」と答弁されました。拠点施設の位置づけと機能を具体的にお示しください。

答弁要旨

今後、青少年施策の拠点施設となる、ひと咲きプラザの学生会館等におきましては、青少年の居場所づくりを行うとともに、青少年の交流、活動・発表、学びの場などとして活用してまいります。更に、他の関係機関などと連携し、中学校卒業後に進学も就職もしていない、高等学校の中途退学、ひきこもり等の課題を抱えた青少年の自宅等の訪問を行うとともに、生活習慣を身に付ける、あるいは学び直しの場等としても活用いたします。あわせまして、この学生会館の運営主体等が、課題を抱えた青少年の支援も含め、各地域の公共施設等において事業を実施するとともに、地域との共同事業や地域が行うさまざまな事業への助言等を行うことも検討してまいります。以上

青少年センターの役割は日常的に自由に使える居場所、スポーツ、音楽やバンド、ダンスの練習ができるスペースであったり、青少年の健全な成長に欠かせない場所です。尼崎市は児童館をなくし、プールを減らし、中学生・高校生の居場所をなくしてきました。唯一残っているのが青少年センターです。ひと咲プラザでも今の機能を残してほしいと要望します。

最後に地区体育館についてです。地区体育館の見直しについてお尋ねします。

 地区体育館の機能移転とは、どんな機能をどこに移転するのか、機能転換とはどういうことか、具体的にどのようなものかお示しください。

答弁要旨

地区体育館につきましては、大きく分けて3つの機能があり、1つ目は健康づくり事業、2つ目はスポーツスクール事業、3つ目は一般開放事業となっています。機能移転の検討にあたっては、これら3つの機能を基本に、6地区体育館について、それぞれ周辺のスポーツ施設の配置状況などを踏まえ、今後、どのような機能を担うべきか、検討を行っていくこととしております。その中で、武庫及び大庄体育館の見直しについては、他の公共施設や民間施設の活用など、機能移転にあたっての幅広い手法を選択肢として検討を進めてまいります。このように、本計画で意図しているのは、機能移転であり、お尋ねの地区体育館について、現施設の機能を変えることを意味する機能転換は考えておりません。以上

武庫体育館と大庄体育館の旧耐震について 2つの地区体育館の耐震診断はされていますか?されているのであれば、IS値をお示しください。

答弁要旨

武庫体育館、大庄体育館は、いずれも旧耐震の施設であり、両施設とも耐震診断は行っておりません。以上

 武庫体育館は1976年に建築され、途中で増築・補強をしています。鉄筋コンクリートなら60年の耐久性があると聞きました。削減ありきでなく耐震化工事をおこなって、あと20年は今のままで使う。そんな考えはないのですか?

答弁要旨

武庫体育館は鉄筋コンクリート造りで、鉄筋コンクリートの寿命については、建設時期や耐久性などを考えると、調査をしなければ一概に判断できないものであります。また、耐震補強をしたとしても施設の延命化などの対策ではなく、将来改めて建替えや移転を検討する必要があり、施設の老朽化に対する根本的な解決策にはなりません。こうしたことから、武庫体育館に関しては、今後、地区体育館のあり方の検討を行い、市民・利用者の意見を聞きながら、具体的な対応についての検討を行ってまいります。以上

市長は削減計画の公共施設を実際に見に行かれましたか。建物の状況、立地状況、使用されている方の声、表情、コミュニテ等を見ていただきたいと思います。いかがですか。

答弁要旨

市長は、今回の第-1次公共施設マネジメント計画(素案)において、検討対象となっている全ての施設を訪れたわけではございません。ご指摘の地区体育館につきましては、先ほど来、局長が答弁しておりますとおり、他の施設の活用なども選択肢とする中で、そのあり方について検討することを基本的な考え方としております。今後、見直しを進めるにあたりましては、施設を所管する部局(教育委員会)と、計画を進める市長部局(資産統括局)で所管がまたがりますことから、十分な庁内連携を図りつつ、現地にも足を運ぶなど、利用者の意見を丁寧に聞きながら、検討を進めてまいります。以上

尼崎市民が子どもから高齢者まで生き生きと活動されています。そんな姿をぜひ市長に見ていただきたい。尼崎市の市民サービスもなかなか捨てたものではないことがわかるはずです。市長にお願いがあります。地区体育館だけでなく、老人福祉センターや身体障がい者福祉会館、障がい者作業所等、公共施設の削減・適正化計画をする前に、各施設の機能を見てください。市民の生の声を恐れることなく聴いてほしいとおもいます。これで私の質疑を終わります。

 

予算特別委員会・総括質疑、16日に真崎一子・川崎敏美・松沢千鶴議員が行いますので傍聴をお願いします

 

 

 

 予算特別委員会・総括質疑を日本共産党議員団は、3月16日(木)午前10時50分頃より150分間の持ち時間で、真崎一子議員、川崎敏美議員、松沢千鶴議員が行います。多くの皆さんの傍聴をお願いします。

質疑の項目

1交通政策推進事業について

2国民健康保険料について

3特別養護老人ホーム等整備事業にっいて

4法人保育施設等児童検診助成事業について

5老人福祉センターについて

6老人医療費助成事業について

7公立保育所の建てかえについて

8立花公民館について

9地域総合センターについて

10障害者施策について

11公共施設マネジメント計画(北図書館・青少年センター・地区体育館)

について

12保育所の待機児童対策(保育の量確保事業)について

13児童ホームの待機児童対策(児童ホーム整備事業)にっいて

14保育環境改善事業について

15病児病後児保育事業について

16第4次保育環境改善及び民間移管計画について

17就学援助制度について

18子どもの生活に関する実態調査について

19子どもも医療費無料化について

20中学校給食の実施について

21市長の政治姿勢について

2017.3月予算議会での辻おさむ議員の代表質疑の発言と答弁要旨

第1登壇

おはようございます。辻おさむです。日本共産党議員団を代表して、施政方針、予算案と関連議案にたいし代表質疑をおこないます。

まず最初に、故・荒木伸子議員の死去に際し、心から哀悼の意を表し、御冥福をお祈り申し上げます。

さっそく質問にはいります。

市民を取り巻く経済情勢について

まず、市長に、市民を取り巻く経済情勢の認識について、伺います。アメリカ大統領に、ドナルド・トランプ氏が就任しました。大統領選挙では「サンダース現象」もふくめ、グローバル資本主義、新自由主義の経済政策のもとで、格差と貧困の広がりという深刻な行き詰まりと矛盾の一つの反映だと考えます。各国のリーダーが、懸念を表明する中で、日本の安倍総理だけが、トランプ大統領との個人的な関係をつよめています。初の首脳会談は、経済面でもトランプ氏の「アメリカ第一」「国内雇用拡大」の要求に応える形で「日米経済対話」の設置を合意しました。「アメリカ第1主義」を掲げるトランプ氏にたいし、あいかわらず「日米同盟」の強化をめざすことは危険です。1989年から90年にかけて、当時のブッシュ大統領(父)のもとで「日米構造協議」がすすめられ、大規模小売店舗法(大店法)の見直し、日本の「内需拡大」と称し、10年間で430兆円、その後630兆円に増額された「公共事業」費の増額の合意が結ばれました。その後、日本各地での歯止めのない大手スーパーの進出が地域経済を衰退させ、不要不急の大型事業が乱開発を招き、財政を破綻させてきました。 尼崎でもグンゼ跡地、現在の「つかしん」での商業調整を最後に、大店法が廃止されたなかでスーパーの進出がつづき、市場・商店街が衰退しました。 また、阪神尼崎駅前の空中回廊をはじめ、公共事業をすすめたのもこの頃です。公債費が膨れ上がり、現在でも、他都市にくらべて将来負担比率が高く、市財政の厳しさの原因ともなっています。「日米経済対話」が、日本や、日本の地方行政に、どのような影響があるか、具体的な施策の進展を、警戒感をもって注視していきたいと思います。さて、国内では、アベノミクスのもとで、「超富裕層はますます富み、国民全体の所得が低下するなかで、中間層が疲弊し、貧困層が増大している」のではないでしょうか。格差問題は、一部の貧困層だけの問題ではありません。いまや、倒産、失業、リストラ、病気、介護などで職を失えば、誰もが貧困に陥ってしまう経済社会となっているのです。総務省がこのほど発表した2016年の家計調査報告の年報(速報)によりますと、消費支出全体は名目で1.8%の下落、消費者物価の上昇を差し引いた実質でも1.7%の下落となっており、消費の停滞は明らかです。消費支出の内訳を名目でみてみると、食費が1.5%の増加ですが、住居費は7.0%の減少、被服及び履物も4.3%の減少となり、光熱・水道、家具・家事用品、交通・通信、教養娯楽などを含め、軒並み支出が減っています。実質でも同じ傾向です。着るものや娯楽も我慢して、食費を賄っている姿が明らかです。この結果、2016年の消費支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は2015年より0.8%悪化して25.8%と、1987年以来29年ぶりの高水準となりました。勤労者世帯のエンゲル係数は、2013年から16年でみると、22・1%から24・2%と、毎年上がり続けています。「エンゲル係数」は、一般的に数値が高いほど生活に余裕がなく、生活が貧しいと受け取られています。日本では経済成長とともに、長期的には低下が続いていました。ところが、安倍政権になって、4年連続上昇をしていることは、まさに異常事態といわなければなりません。消費税増税の延期そのものが、アベノミクスの破たんを物語っています。この間、個人市民税の納税義務者は増えています。しかし、1人当たりの所得は、尼崎市民で304万円です。阪神間では、西宮・408万円、伊丹・320万円、宝塚・388万円、川西・334万円、三田・355万円と、尼崎の304万円が最も低くなっています。

 Q,市長は、新年度予算の編成にあたり、アベノミクスのもとで、市民の経済環境をどのように認識しているのでしょうか? 考えをお聞かせください。

答弁 稲村市長

 本市の経済環境を推し測るうえで、関連する指標をいくつか例示いたしますと、まず、有効求人倍率については、平成28年12月の値が1.48で、過去最高となるなど、近年は、改善傾向で推移している状況にあります。また、このような雇用情勢の改善等を背景に、納税義務者の総数や-人当たりの所得、市内の利益計上法人の割合が増加傾向にあるほか、生活保護における被保護者数の減少が見込まれるなど、数字の上では、改善が表れてきていると認識しています。しかしながら、こうした指標のみをもって、市民の経済環境が改善したと捉えるのではなく、引き続き、尼崎版総合戦略や施策評価結果も踏まえながら、経済の好循環と「しごと」の安定を目指す取組を推進していく必要があると考えております。

総合戦略と新規・拡充事業                     

こうした市民の厳しい経済環境のもと、市長は、予算編成にあたって、【総合戦略の3つの基本目標】として、(1)ファミリー世帯の定住・転入を促進する、(2)経済の好循環と「しごと」の安定を目指す、(3)超高齢化社会における安心な暮らしを確保する―を掲げられました。これらの項目にそって、質問していきます。

ファミリー世帯の定住・転入を促進する子ども・子育て支援の充実

子ども医療費無料化                     

最初に、「ファミリー世帯の定住・転入を促進する」ための「子ども子育て支援」としての「子どもの医療費無料制度」についてです。2015年(平成27年)10月に「尼崎の住まいと暮らしに関するアンケート調査」の結果が発表されました。「今後、引っ越しするとした場合、引っ越し先を選ぶ際にどのような行政サービス・制度を参考にしようと思うか」との問いに、「乳幼児医療等の助成金額や助成期間」が43.8%で高い比率での回答でした。多くの若い保護者が、尼崎市の子育て支援を不満に思っている現れです。こども医療費の無料化は、貧困対策ではなく、多くの子育て世帯の強い要望となっています。全国で乳幼児医療の無料が広がる中で、国も昨年12月に通達を出し「平成30年度より、未就学児までを対象とする医療費助成については、国保の減額調整措置を行わないこととする」とペナルテイーを緩和することを明らかにしました。兵庫県下の自治体でも「子どもの医療費」は、通院も入院も中学3年生まで無料がほとんどであり、通院が有料なのは、尼崎、伊丹、神戸等6市1町のみとなっています。このままでは中学校給食と同様に、兵庫県下の自治体からも取り残されてしまいます。住むところで子どもの医療に格差があってはならないことです。無料化は全国的な流れです。昨年12月1日、「六星会」が、市長に要望書をだされました。6地区の共通要望事項の一つに「中学3年生までの医療費無料化」が含まれています。要望書には「子どもは、社会の宝であり、社会全体で育てるという観点からは、親の所得によって制限を設けるということや自己負担が伴うということは適当でないと考えます。尼崎市の財政状況の厳しさは重々承知しておりますが、中学生までの医療費の負担減少について、ご尽力くださいますようお願い申し上げます」と書かれています。いまや中学3年生までの医療費無料化は、市民的要求です。

Q,そこでお尋ねします。 ファミリー世帯の定着をすすめる上でも、子どもの医療費について、通院も入院も所得制なしの無料制度へと前進させるべきではないでしょうか?方向性について市長の考えをお聞かせ下さい。

答弁 稲村市長

 子どもの医療費助成事業については、本市では、県制度を超えて、平成24年フ月から、入院無料化の対象範囲をそれまで「小学3年生まで」としていたものを「中学3年生まで」に拡充し、通院無料化の対象範囲を「3歳未満児」としていたものを「就学前児」に拡充しました。また、平成25年7月から、通院の助成対象をそれまでΓ小学6年生まで」としていたものを「中学3年生まで」に拡大してきました。こうした中、中学3年生まで完全無料化を実施すると、新たに約4億円の財源が必要となるため、現段階では実施は困難と考えています。しかし、子どもの医療費助成は低所得者対策の側面だけではなく、子どもは社会全体で育てるという観点もあることから、地方公共団体の独白事業ではなく、国においてナショナルミニマムとして必要な財源措置を講じる必要があると考えており、引き続き全国市長会などを通じて働きかけを行っていきます。

 

保育の量確保事業                                      

 次に、保育の量確保事業についてです。「保育園落ちた。日本死ね」のつぶやきへの共感が日本中に広がったのは、それだけ深刻な状況があるからです。2015年(平成27年)度に「子ども・子育て支援新制度」が始められ、保育施設の定員は、2015年(平成27年)度に720人、2016年(28年)度に424人増えています。

Q,お尋ねします。2015年度・16年度に定員が増えたのは、どういった保育施設で増えたのでしょうか?また、29年度の待機児の見通しと、対応はどのようにしようとしているのでしょうか?

Q,また、小規模保育事業は定員19人までで、0~2歳児に対応しますが、3歳になると保育所などで対応しなければなません。いわゆる3歳の壁です。連携施設での受け入れは、うまく行くのか、見通しをお答えください。

答弁 稲村市長

 平成27年4月からの子ども・子育て支援新制度の施行により、ご指摘のとおり、27年4月時点では前年に比べて720人、28年4月時点では424人の保育の量の確保を行ったところです。その内訳といたしましては、分園の設置など認可保育所の定員増が267人、幼稚園から認定こども園への移行による定員増が618人、小規模保育事業の新設による定員増が259人となっております。次に、平成29年4月の待機児童数の見通しについてでございます。本市では只今申し上げた保育の量の確保の取組により、平成26年4月時点の待機児童数80人が、27年4月時点で68人、28年4月時点で47人と減少してきておりますが、北部地域を中心に引き続き保育需要は増えており、平成29年4月に向けましても114人の定員を増やすこととしております。そのような申、来年度向けの利用申し込みにつきましては、できるかぎり多くの皆さまが利用できるよう、現在もなお、保護者の希望や各保育施設の受入れ状況を再確認するなどの調整を続けているところでございますので、現時点におきましては、来年度の待機児童数の見込みを申し上げることはできません。なお、今後の保育の量の確保策といたしましては、平成29年度予算案において、保育所の新設や改築の推進を図るとともに、地成型保育事業への新たな事業者の参入促進など待機児童の解消に向けた取組を計上させていただいたところであり、今後、更なる待機児童の解消に取り組んでまいります。

答弁 稲村市長

 小規模保育事業所は、O歳から2歳児までの児童を19人以下の少人数の定員で受け入れる事業でございますが、就学前までの保育環境を確保するしくみとして、本市ではすべての事業所がその後の保育を受け入れてもらう連携施設を確保しております。利用者の皆様に対しましては当該連携施設や他の保育施設の利用調整を行うことで、現在、これらの児童の受入れに支障は出ておりません。

 

児童ホーム整備事業

次に、児童ホームの待機児問題についてです。就学前の保育所の待機児については、小規模保育で対応していますが、学齢期に入ると、今度は児童ホームへと移ります。尼崎の児童ホームの待機児童の現状はどうでしょうか。昨年度の全国の放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)が利用できなかった「待機児童」は、1万7203人に上ります。中核市47市で3400人です。尼崎市は344人。中核市全体の1割を占め、八王子市の376人に次いで、全国2番目の多さです。児童ホーム整備事業では、「評価指標」として、「入所希望児童が、児童ホームに全員入所できるよう、定員数の拡大を図ることは喫緊の課題であり、子ども・子育て支援事業計画に基づき施設整備を行い、待機児童の解消を図る」としています。しかし、新年度では、小園児童ホームを増設しますが、定員は40人です。これで解消できるでしょうか。児童ホームの待機児童解消は、ファミリー世帯の定住にとっても重要です。

Q,そこでお尋ねします。来年度の待機児童数は、どの程度を見込んでいるのでしょうか? また待機児童解消にむけて、どのような取り組みをしようとしているのか、お答えください。

答弁 稲村市長

 児童ホームの入所希望者は、子ども・子育て支援新制度施行に伴う、対象学年の拡大松などにより増加傾向にあり、現在、来年度の入所者を募集しているところでありますが、定員増を上回る入所申請があり、待機児童数については、今年度の344人を上回る見込みとなっております。来年度も、施設整備等により、武庫児童ホーム、潮児童ホームの定員を拡大するとともに、民間児童ホームの箇所数の増を図る予定です。待機児童対策は、市として重点課題であると認識しておりまして、今後とも、子ども・子育て支援事業計画に基づき、公立施設の施設整備による定員数の増とともに、民間事業者の確保等を図ってまいります。

 

病児病後児保育事業

次に、病児・病後児保育の確保について伺います。共働き家庭にとって、子どもが病気になることで仕事を休まなければならない状況は過酷です。病児・病後児保育に協力していただける医療施設は、現在の武庫地域2か所、園田地域1か所に加えて、今回、増設される県立尼崎総合医療センターの1か所を加えて計4か所となります。新たに実施医療機関が増えるのは、子育て世帯にとって朗報ですが、やはり、地域的に偏重しているのは、課題だと思います。本来6行政区に各1カ所に設置されてこそ、安心して子育てできる環境が、子育て世代に均等に保障されると思います。

Q、お聞きします。今後、病児・病後児保育が、まだ実現できていない地区にも配置していくべきだと考えますが、当局の見解をお示しください。

答弁 稲村市長

 病児・病後児保育事業につきましては、現在、武庫地区で2か所、園田地区で1か所の計3か所で実施しているところでございますが、平成29年度には、4か所目として市中央部の兵庫県立尼崎総合医療センターで実施する予定でございます。したがいまして、今後におきましては、各実施機関の利用状況を把握し、ニーズの動向を十分に分析する中で、増設の必要性の有無について検討してまいりたいと考えております。

 

就学援助

 2017年度の国の予算案で、生活保護世帯と同程度に困窮している世帯=「要保護世帯」にたいする就学援助のうち、新入学児童生徒に対する入学準備費用の国の補助単価が約2倍に引き上げられました。小学生にたいする補助単価は、現在2万470円が、4万600円に、中学生は2万3550円から、4万7400円に、それぞれ引き上げられます。日本共産党が国会で、新入生全員が購入するランドセルや制服などの費用と、就学援助が大きく「かい離」していることを指摘し、抜本的に引き上げるよう要求したのにたいし、文部科学大臣が「かい離」を認め、調査と対応を約束。文科省が新入学費用の実態を調査し、財務省に引き上げを折衝した結果、生活保護の教育扶助の単価まで、引き上げられることになったわけです。今回の「要保護世帯」への補助単価引きあげによって、「准要保護世帯」の就学援助についても問われてきます。准要保護世帯にたいする国の補助は2005年に一般財源化され、援助の種類や単価は自治体の裁量に任されています。多くの自治体では、国の補助単価や教育扶助の単価を参考に設定しており、各自治休では、新入学費用の高騰に対応じた援助単価の引き上げが求められてきます。

Q,そこでお聞きします。尼崎での「准要保護世帯」の就学援助の単価はどうなっているでしょうか。「要保護世帯」への補助単価引きあげを参考に、「准要保護世帯」の単価も引き上げるべきではありませんか? お答えください。

答弁 教育長答弁

 本市における準要保護世帯の就学援助の単価は、現在、要保護世帯に対する国が定める単価に準拠しております。しかしながら、要保護世帯に対する「新入学用品費」の補助単価引き上げにつきましては、平成29年1月30日付けで通知があったところであり、準要保護世帯への対応は、来年度予算に反映しておりません。教育委員会といたしましては、準要保護世帯の単価について、従来からの考えを踏襲し、要保護世帯の単価に合わせることが適当であると考えますが、準要保護世帯に係る就学援助費につきましては、一定の財源が必要となることから、引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。

 

 入学準備金について、今年2月4日の朝日新聞によりますと、「支給時期を前倒しする自治体が増えている。」「少なくとも全国の約80市区町村が、入学後から、制服購入などで出費がかさむ入学前に変更していた。子どもの貧困が問題化するなか、前倒しはさらに広がりそうだ」と報じています。

Q,そこでお聞きします。入学準備金は、入学準備に費用が必要になる入学前に支給を前倒しすべきだと考えますが、いかがでしょうか?また、その際に市が必要になる予算はどれぐらいでしょうか? お答えください。

答弁 教育長答弁

 新入学用品費につきましては、準要保護児童生徒を対象に、毎年6月1日に決定されます世帯の所得をもとに、就学援助の審査において可否を決定し、7月下旬をめどに支給しているところでございます。これまでからご答弁させて頂いておりますとおり、入学前の支給を望む声は一定理解できるところではありますが、税負担であることから直近の所得等、家庭の状況をもとに適正な審査をすることが重要であり、現状では年度前の前倒し支給は、困難であると考えております。準要保護世帯に対する新入学用品費につきましては、平成29年度予算2941万5千円を計上しているところでございますが、要保護世帯への補助単価引き上げを準要保護世帯にも適用し支給した場合、ほぼ倍額の約6千万円が必要と試算しております。

 

中学校給食

次に中学校給食についてです。中学校給食については、全国の約8割の中学校で実施され、いまや「あって当たり前」の状態です。中には、給食費への補助をおこなう自治体も増えており、北海道、千葉、山梨、兵庫、沖縄の5道県だけでも、342自治体のうち47%の163市町村が独自に給食費補助制度を実施しています。また全額補助で給食費を無償としているのは、全国で少なくとも62自治体となっています。子育て支援、子どもの食育の観点からも、尼崎での中学校給食が急がれます。同時に、今後50年、100年にわたる尼崎の子どもたちの食育を担うのですから、できるだけ良いもの、安全な中学校給食にして行くことが必要です。東京立川市の1000人もの集団食中毒は記憶に新しいところですが、立川市の場合は協同調理場での発生です。一般的に自校方式より、センター方式の方が被害が広がる危険があると考えられます。

Q、そこでお聞きします。尼崎での中学校給食について、検討委員会の検討が大詰めを迎えているようですが、その進捗と、検討委員会としての結論はいつごろでる予定なのか、お答えください。

答弁 教育長答弁

 本市の中学生にとって望ましい給食の実施に向けた検討を行うため、中学校給食検討委員会におきまして、給食の実施方式やさまざまな課題に対する対応などの協議を重ねてまいりました。検討委員会では、毎回、多くの活発な意見交換がなされ、会議の回数を当初の予定より2回増やし、他の自治体の中学校給食の視察についても2日間にわたり実施するなど、熱心にご協議していただきました。現在、検討報告書としてまとめるための最終調整を行っているところでございます。この検討報告書につきましては、3月下旬の教育委員会定例会で報告を行ったのち、4月以降、公表してまいりたいと考えております。

Q、また、検討委員会の結果が出たあと、実施にむけた教育委員会での計画づくりは、どのようにすすめるのでしょうか。またその計画について、市民の意見を聞く機会をつくるべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

答弁 教育長答弁

 行政計画につきましては、検討委員会からの報告書を踏まえ、平成29年度に策定してまいります。また、行政計画の策定にあたりましては、「市民意見聴取プロセス制度」に基づき、まずは素案作成前の、熟度の低い段階で検討報告書を公表し、市民のご意見をお伺いし、次に検討報告書及び市民のご意見を踏まえた素案を作成したのち、パブリックコメントを行った上で、最終的な行政計画案を策定してまいりたいと考えております。

 

学校教育・社会教育と人材育成

尼崎市子どもの生活に関する実態調査事業

次に、「尼崎市子どもの生活に関する実態調査事業」について伺います。この事業は、「子どもの貧困対策の効果的な支援のあり方を検討し」「貧困の連鎖を断ち切る施策の立案に活用することを目的に、本市の現状を正確に把握するため本調査を実施するもの」とされています。NHKが「見えない貧困」をテーマに、いくつかのドキュメントを放映しています。昨年は、ニュース番組で「家庭の経済事情で進学をあきらめた」という高校生が登場したのですが、映し出された映像からは「貧困家庭に見えない」という意見が相次ぎました。しかし、今年2月12日、NHKスペシャル「見えない“貧困”~未来を奪われる子どもたち~」が放映され、大きな話題となりました。今年度、自治体や国が初めて実施した大規模調査をもとに、「新しい服が買えない」「アルバイトで家計を支えている」など具体的な状況が初めて可視化されました。番組では、発展途上国にみられる「絶対的貧困」にたいして、先進国型の「相対的貧困」に注目し、世帯1人当たりの手取り収入を分類し、中央値の半分以下の世帯を「相対的貧困」世帯と位置づけ、分析をしています。とくに、5万人を調査した大阪府が取り上げられました。私が驚いたのは、「スマートホン・タブレット機器」を持っている割合が、中央値以上の裕福な家庭が56.5%だったのに対し、「相対的貧困」家庭では、61.5%と高くなっていることです。番組では、その理由を、親が仕事で家にいないので、「スマホ」が子どもの安全を確認する唯一の手段になっているとの説明があり、私も納得できました。まさに外見からは「見えない貧困」です。そのほか、「ゲーム機がない」「自転車がない」「テレビがない」率も多く、「人とのつながりの欠如」。「家族旅行ができなかった」「学習塾や習い事に通わせることができない」「本が買えない」など、「教育や経験の欠如」がみられ、その結果、「頑張れば報われる」とは「思わない」、「自分には価値がある」と「思わない」率も高くなっています。そうした「子どもの貧困」を放置することで、「進学率の減少」「非正規雇用の増加」「収入の減少」がおこり、42.9兆円もの経済損失があると試算しています。

Q、お尋ねします。「尼崎市子どもの生活に関する実態調査事業」は、他の自治体が行ってるような「子どもの貧困」「見えない貧困」を掌握できる内容と規模を考えているのでしょうか?また、調査結果にもとづく対策をどのようにすすめるのでしょうか? お答えください。

答弁 稲村市長

 「尼崎市子どもの生活に関する実態調査事業」は本市の子ども・子育て家庭の現状や本市特有の課題の有無などについて分析できるよう、市内の公立学校に通う小学5年生と中学2年生の児童生徒及びその保護者に対して全数調査を予定しております。また、質問項目につきましても、他都市事例を参考に、子どもの生活状況については、食事の状況や持ち物に関すること、子どもの自尊感情に関することなど、また、保護者の生活状況については、就労状況や、子どもの進学に関すること、世帯の経済状況などの内容を検討しています。これらの調査結果を基に、既存施策の効果検証を行った上で、本市の実情に則した施策展開を図る考えです。

 

学びと育ち研究機関設置運営事業・不登校対策事業

市長は、旧聖トマス大学跡を「あまがさき・ひと咲きプラザ」として、「学び」と「育ち」に関しての様々な機能をもつ施設・エリアとして整備されようとしています。現場の教職員や研究者、また学びと育ちに関する機能が集中することで、総合的に機能する条件も生まれることから、今後の運営を注目していきたいと思います。ただ、関係者が集中することは、それはそれで利点もあるのですが、市民が利用するとなると、市域のなかで、交通の利便性もふくめ、たいへん利用しにくいのではかいかと思っています。その点で危惧されるのが、不登校対策事業と青少年センターの問題です。子どもたちが利用する施設が、居住地と遠く離れているのは、好ましくありません。青少年センターは、放課後の子どもの居場所、活動の場としての役割を果たしています。しかし利用者は近隣の子どもがほとんどです。今回、公共施設マネジメント計画の中で、青少年センター施設を移転をする方向性が示されました。また、不登校対策事業では、地域6地区での「サテライト学習支援」として地域の公民館等での学習支援の拡充が打ち出されています。しかし、適応教室=はつらつ学級や、青少年センターが旧聖トマスに移転することで、果たして全地域から子どもが集まるのか、武庫・大庄地域からはあまりにも遠く、交通の便が悪すぎます。

Q,そこでお聞きします。「はつらつ学級」と青少年センターは、その機能を地域に分散させるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

答弁 稲村市長

 不登校児童生徒を支援する「はつらつ学級」につきましては、今年度、立花西地域学習館から暫定的に旧聖トマス大学内の学生会館に移転しましたが、現在、市内全域から児童生徒が通級しております。来年度からは、「はつらつ学級」を適応指導の中心教室としつつ、市内各地区の公民館等を利用した「サテライト学習支援」を展開することで、今まで以上に児童生徒の実態に応じた、きめ細やかな支援をしてまいりたいと考えております。一方、青少年センターにつきましても、ご指撞のとおり、青少年施策の拠点施設としての機能を「あまがさき・ひと咲きプラザ」に移転することにしております。この機能移転に際しましても、「子どもの育ち支援・青少年施策の今後の方向性」の中で記載しておりますとおり、拠点施設での施策展開だけでなく、全市展開を図ることにしており、青少年の居場所づくりを始めとする各種青少年施策を地域の公共施設等でも実施する方向で、今後具体的な事業内容等について検討してまいります。

 

公共施設マネジメント計画について             

 次に、公共施設マネジメント推進事業費について伺います。昨年12月に「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)が発表されました。同事業費は、これを具体化していく事業ですが、来年度予算に計上されているものの、すでにパブリックコメントと市民説明会が行われています。

Q、まずお聞きします。まだ集計中かもしれませんが、パブリックコメントの応募数と、主な意見はどのようなものがあるでしょうか。お答えください。

Q、また、市民説明会の参加者数と、主な意見についてもお答えください。

 

答弁 稲村市長

 第1次公共施設マネジメント計画素案に係るパブリックコメントは1月に、市民説明会については、2月に6地区で合計12回、開催しました。パブリックコメントにつきましては、552名の方から584件のご意見をいただき、市民説明会については、合計100名の市民・利用者の方々にご参加いただきました。主なご意見としては、千代木園・福喜園などの高齢者施設、障害福祉サービス事業所や身体障害者福祉会館といった障害者施設、立花公民館についての、現在地での建替えや機能移転にあたっての課題に関するものでした。一方で、施設規模を縮小した建替えや、移転先の具体的な提案、移転する場合に必要な機能整備の内容について、本市の状況や考え方に理解をいただいたご意見もありました。 

わたしも、いくつかの説明会に参加したのですが、この計画は、「あまり市民に知られていない」「わかりにくい」というのが印象です。市報でもお知らせはあったのですが、時間帯を①②③など、わかりにくい標記です。ホームページでも、資料は見られませんし、いただいた資料でも、「機能移転」だとか、「機能の見直し」などという表現は、見ただけでは、よくわかりません。よくよく聞くと、「機能の見直し」というのは、今やっている事業は、廃止か縮小。「機能移転」というのは、別の場所にうつして、今の建物は廃止しますということ。表示方法が不親切というか、わざと「わからんようにしているのか」と言いたくなる表現です。説明会の中で、立花公民館には、大勢の方が来たと聞いています。各地の説明会は、すべて公民館で行われました。見直し対象の施設で説明会が開かれたのは、立花だけです。それだけ関心が高かったのでしょう。

Q、そこで質問です。まず、施設の利用者に、意見を聞くのであれば、対象の施設で説明会を開くべきです。いかがでしょうか?

答弁 稲村市長

 このたび開催いたしました市民説明会においては、本市の公共施設を取り巻く非常に厳しい状況に加え、将来世代に過度な負担を強いることなく、公共施設の量、質、運営コストの最適化を目指してい<基本的な考え方や取組について、まずは知っていただくことを、大きな目的としていました。あわせて、様々な選択肢があることも想定し、今後、いただいたご意見を踏まえ、さらなる検討を進めていくことをお伝えして、開催してまいりました。今後は、見直しの具体的な手法等について、一定、整理ができた施設については、当該施設を含め、説明会を開催してまいります。

 

 さて、公共施設マネジメントについては、2014年(平成26年)4月に「尼崎市公共施設マネジメント基本方針(素案)」がだされ、同年11月に「尼崎市における公共施設の現況分析(1次評価)」、そして、2015年(平成27年)11月に「尼崎市公共施設等総合管理計画」がだされました。2015年の「総合管理計画」では、市有建築物、インフラ系施設を対象とし、市有建築物については、すべての市有建築物を対象とし、インフラ系施設については、① 道路、② 橋りょう、③ 水道・工業用水道、④ 下水道等施設、⑤ 公園・子ども広場、⑥ クリーンセンターと、6つの施設類型ごとの基本方針を定めています。また、将来費用推計にあたっては、水道、工業用水道、下水道の企業会計については、除いています。 これらの累計のうち、道路、橋りょうについては、すでに長寿命化の取り組みがすすめられています。水道・工業用水道、下水道等施設については、企業会計であり、それぞれの中期ビジョン等で、計画的に施設の維持管理が行われています。公園・子ども広場については、「長期未着手の都市計画公園・緑地について」の見直し作業がすすめられています。クリーンセンターについては、建て替え規模を見定めるために、ゴミの減量めざして、紙資源や収集頻度などの収集体制の見直しが行われています。さて、これらを踏まえて、今回発表された「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)」は、今後10年間で概ね10%程度の削減を目標として、全公共施設約186万8千㎡から、①先行して取組等を行っている施設、約52万1千㎡、③100㎡以下の施設、約10万1千㎡を除いた、約124万6千㎡のうち、73施設を「見直し」や「維持に必要な対応などを検討する」施設として抽出されました。「先行して取組等を行っている施設」とは、「経営再建プログラム」や「行財政構造改革推進プラン」で、廃止・削減、集約・統合、移管が行われた、市民プール、児童館、労働福祉会館、学校園の統廃合、保育所、尼崎高原ロッジなどです。こうした施設の在り方について市民的な議論となったものばかりです。それほど、ひとつ一つが、重大な問題です。ところが、こうした議論からも、議会のチェックからも、のがれている施設が1つあります。それが、競艇場です。2015年の「総合管理計画」で、水道・工業用水道、下水道のインフラ系施設の検討が行われ、企業会計の中で中期ビジョンとして管理されているのは、先ほど述べたとおりです。当時、競艇場は、企業会計ではなく、市有建築物として、その後の検討にゆだねられました。そして、今回の(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)では、「先行して取組等を行っている施設」として、見直すべき73施設から外されています。ここでもチェックの対象から外されているんです。当局は、「別途、整備計画を策定中」というかもしれません。しかし、その計画は、いまだ報告されず、公表もされていません。どれだけ削減するのか、それが妥当なのかどうか、市民も、議会も判断しようがありません。2万人収容できる競艇場に4千人しか来ていない現状で、競艇場も含めて公共施設が多いからと、千代木園、福喜園など老人福祉センターや、武庫・大庄の体育館は、機能移転だ、廃止だといっても、誰が納得できますか。

Q、お聞きします。競艇場の整備計画は、いつできるのでしょうか? どれぐらいの面積を削減する予定なのでしょうか?

Q、競艇場は企業会計になったのですから、独立採算であり、施設は減価償却で管理されるのですから、「圧縮と再編の取組」に含める必要はありません。競艇場を除外すれば、他の老人福祉センターや体育館を無理やり減らす必要もありません。競艇場を「圧縮と再編の取組」から除外すべきだと思いますが、市長の決断をお聞かせください。

 

答弁 稲村市長

 競艇場につきましては、今年度から、地方公営企業法を全部適用し、企集的理念のもと、着実に収益を確保していくことを主眼に経営を進めているところです。お尋ねの、今後の施設整備につきましては、収益確保の観点から、ファンサービスの維持・向上を図るとともに、不要老朽施設の撤去をはじめ、来場者数に見合ったコンパクトな施設づくりをコンセプトに検討しており、具体的な内容については、平成30年度中に明らかにしてまいります。なお、競艇場は企業会計となっても、本市まちづくりへの貢献という使命には変わりはなく、競艇場の維持管理経費の縮減は、繰入金の額に影響いたしますことから、「公共施設マネジメント計画」の対象としているところであり、除外する考えはありません。

 これで、第1問を終わります。

第2登壇

それでは2問目に入ります。

経済の好循環と「しごと」の安定を目指す、地域経済の活性化と、環境保全創造              

まず、地域経済と環境保全創造事業についてです。企業立地促進条例による不均一課税=税金の軽減は、2014年、15年、16年でみますと、対象は23社、20社、18社であり、金額は、1億3900万円から1億1200万円ぐらいです。そのうち大企業は、6社、5社、5社となり、金額は、1億0099万円、8388万円、6426万円と、年々減少しています。これは、3年間で打ち切りになるために、毎年、適用外になる企業が増えてくるからです。一方で、2015年(平成27年)度から、不均一課税から、いったん税金は納付してもらうものの、1年分の税金額を補助金として企業に交付する方式に変わりました。

Q,お聞きします。企業立地促進条例で、来年度、補助金として企業に交付する企業数と予定金額を、合計と中小企業、大企業に分けてお答えください。

答弁 稲村市長

 平成27年度に改正した現行の尼崎市企業立地促進制度では、製造事業所等の新たな立地や、増設等を行う場合に、家屋・償却資産に係る固定資産税等の1年分相当額を、課税年度の翌年度に奨励金として支給するものとしております。現行制度での認定件数は、平成27年度に3件、平成28年度は2月末現在でIO件の計13件で、そのうち12件が中小企業となっております。なお、奨励金の予定金額につきましては、事業所が取得した固定資産の課税年度が平成29年度以降となることから、現時点ではお示しすることはできません。

 

また、「省エネルギー活動支援事業」として「業務・産業用燃料電池導入補助事業」が来年度に導入されます。家庭用のエネファームのような、ガスに含まれる水素を利用して発電する「業務・産業用燃料電池」を企業が導入した場合に費用の一部を補助する制度です。

Q,お聞きします。「業務・産業用燃料電池導入補助事業」は、どれぐらいの件数と補助額を予定しているのでしょうか。また、この事業の補助をうけて設置された設備は、企業立地促進条例の適用を受けるのでしょうか。お答えください。

答弁 稲村市長

 「業務・産業用燃料電池導入補助事業」につきましては、平成29年度に市場投入が予定されている燃料電池を新たに導入する事業者に対し、その費用の一部を国と協調して補助するものであり、1件あたりの補助上限額は、導入費用の3分の1かつ150万円以内で、3事業所への補助を予定しております。また、この補助金を活用して設置した設備につきましても、その取得費用を合めた事業投資額が、中小企業では3千万円以上、大企業では10億円以上の企業立地促進制度の認定要件を満たす場合に、奨励金支給の対象となります。

 

高齢化社会における安心な暮らしを確保する市民とともに取り組む健康寿命の延伸

ヘルスアップ尼崎戦略事業(まちの健康経営推進事業)

次に、「ヘルスアップ尼崎戦略事業(まちの健康経営推進事業)」についてです。ヘルスアップ関連の事業はこれまでも行われてきましたが、「市民一人ひとりへの働きかけが中心」だったのを、「まち全体を健康にする取組を強化する」としています。そして事業の「実施内容とめざすイメージ」として、「①未来いまカラダ協議会の機能強化の支援」「②協議会による新たな取組の支援」と説明されています。「未来いまカラダ協議会」そのものは、これまでも運営されてきたものであり、新規事業としての位置づけが、いまいちわかりません。

Q.そこで質問です。これまでの「市民一人ひとりへの働きかけ」は今後どうするのか。個人への働きかけは限界にきているということなのか。お答えください。

答弁 稲村市長

 ヘルスアップ尼崎戦略事業は、予防可能な病気を防ぐことで、市民の皆様の健康寿命の延伸を目指した総合戦略であり、これまで10年間、健診項目の充実や本市独白の保健指導、地域での学習会などを通じて、自らの暮らし方を選択する学習の機会となるよう、様々な形でその事業充実に取り組んできました。その結果、特定健診開始前5年間では全国、県を上回っていた本市の心筋梗塞死亡率が、特定健診開始後5年間では男女とも24%減少し、全国、県を下回る結果となり、脳梗塞死亡率についても同様に滅少しました。さらに大きな成果を上げるためには、これまでの市民一人ひとりへの働きかけに加えて、より若い世代や社会保険加入者とその家族、さらには、まだお会いできていない生活習慣痍の予備群の方4に対しても、新たな働きかけを行うことが必要と考えており、そのような観点から、平成29年度から新たに「まちの健康経営推進事業」として尼崎のまちで暮らし、働くすべての人を対象とした取組を始めようとするものです。

Q.また「まち全体を健康にする」というのは、新しい概念だと思うのですが、どういった考え方、イメージなのか、わかりやすく説明をお願いします。

答弁 稲村市長

 健康の増進は、市民がいきいきと暮らし、働く基盤の一つであり、「まちの健康経営」という考え方は、市民、事業者を対象とした健康づくりの取組により、ひいては、まちの活力や魅力の向上につなげようとするものです。そうした考えでこれまでも、市と商工会議所や協賛企業、PTA連合会、社会福祉協議会などで組織された「未来いまカラダ協議会」の設置や「未来いまカラダポイント事業」を進めてまいりました。今後はさらに、市内企業が社内で行う健康増進活動を支援していくとともに、市民が継続的に健康的な習慣を続けられるようなまちの環境を作るため、減塩や野菜を豊富に取れるメニューなどを提供して下さる事業者を増やす働きかけや、健康関連商品のモニターを通じた評価と情報発信など、「未来いまカラダ協議会」で行う新たな事業をサポートしながら、行政と事業者が両輪でまちの健康経営を進めていきたいと考えています。

また、「ヘルスアップ尼崎戦略事業」を担う「ヘルスアップ戦略担当(課)、健康支援推進担当(課)が、「ひと咲きまち咲き担当局」に組織移管されます。ひと咲きまち咲き担当局」は2年間限定です。たしかに尼崎版総合戦略での位置づけがあるのですが、旧聖トマス大学跡地の整備や、尼崎城を契機にした城内地区の整備や観光の在り方など、新しい条件のもとで2年間かけて方向性を定めていくことは理解できます。しかしこれまでも行ってきた「ヘルスアップ戦略」の「部」を廃止して、担当(課)に分解したうえに、2年間限定の「ひと咲きまち咲き担当局」に編入した意図がよくわかりません。

Q、そこでお聞きします。「ヘルスアップ戦略担当()」と「健康支援推進担当()」を2年間限定の「ひと咲きまち咲き担当局」に編成した意図は、どこにあるのでしょうか。お答えください。

答弁 稲村市長

 ヘルスアップ戦略の中で新たに展開しようといたしております、ヘルスケア産業との連携に関する取組や、「学びと育ち研究機関」の先進的研究の成果について、ヘルスアップ戦略に係る健康データとしての活用を検討することなどは、複数局の事業とも密接に関連するものがあると考えております。こうした取組は、息長く、継続的に行うものでございますが、特に2年間セこれらの基盤を確たるものにし、次の展開方法も具体化したうえで、定常的な組織に引き継いでいきたいと考えております。

 

国民健康保険について 

 次に、国民健康保険会計についてうかがいます。課税所得にたいして、個人市民税の税率は6%です。ところが国民健康保険料は、均等割、世帯割に加えて、所得割が12.96%(介護納付金分を含めると最大15.84%となり)と市民税より料率は高くなっています。尼崎市は、国民健康保険料について、低所得世帯、多人数世帯の負担を軽減するための繰り入れをはじめ、9億円以上の法定外の繰り入れを行っています。しかし、それでも国保料が高すぎるという市民の声は止まりません。2018年(平成30年)度からの国保の県単位への広域化が行われます。尼崎市は、国保の収納率を県平均に近づけるとして、収納率向上の取組を強化してきました。徐々に収納率は上がってきているようですが、それで解決するでしょうか。 2015年(平成27年)度の滞納世帯の所得状況を見てみました。国保加入世帯・8万4142世帯に対し、滞納世帯は、1万4717世帯。実に17.49%にも上ります。この中には、分納誓約履行世帯も含まれています。滞納を所得別にみますと、もっとも高いのは、所得300万円未満の21.93%。次いで、400万円未満の19.69%、200万円未満の19.34%と、いずれも2割前後です。また世帯人数別の滞納率では、3人世帯で23.76%、4人世帯で35.02%と、実に3世帯に1世帯が滞納世帯となっています。さらに4人世帯を所得別にみると、200万円未満世帯では43.53%、300万円未満で42.05%と、4割を超えています。尼崎市は、いろんな名目で約9億円を一般会計から繰り入れていますが、それでもこの状態です。国保料の引き下げは、待ったなしです。当然、財源がいる話ですが、これまで、国保料引き下げのために、全国の自治体が国保会計へ繰入てきた総額は3400億円です。広域化に際して、この3400億円を国が負担することになり、市の負担はその分、軽減されます。しかし、医療費の上昇を考えると、国保料そのものが安くなることは期待できません。広域化に際して心配されるのが、これまで市が繰り入れてきた法定外繰り入れの扱いです。尼崎でこれまで実施してきた繰り入れが、広域化ののちも実施されなければ、医療費が増加し続けていることからも、国保料はさらに高くなり、国保加入者の生活を苦しめることになります。

Q、そこで質問です。国民健康保険の広域化後も、国保会計への市による法定外繰り入れを継続すべきではありませんか。市長のご所見をお聞かせください。

 

答弁 稲村市長

 平成30年4月に予定している国保の都道府県単位化に際しましては、国が国保への約3、400億円の財政支援等を実施することにより、全国市町村が行っている決算補填等を目的とした一般会計からの繰入を解消するよう位置付けられています。しかし、現時点におきましては、約3、400億円の国からの財政支援等を実施した場合を含めて、国保の都道府県化以降の本市の標準保険料率については、明らかになっておりません。このため、本市法定外の繰入金のあり方につきましては、県が今後において示す標準保険料率や国からの保険者努力支援制度などの財政支援の動向を注視しながら、本市の厳しい財政状丿配も勘案したうえで、慎重に検討してまいりたいと考えております。

 

老人医療費助成事業の廃止と高齢期移行助成事業の創設    

次に、老人医療費助成事業の廃止と高齢期移行助成事業の創設について、伺います。同事業は、兵庫県が「第3次行革プラン」の中で、65歳~69歳の高齢者を対象とした老人医療費助成事業を廃止し、新たに65歳~69歳を対象に高齢期移行助成事業を創設することに便乗して、県にあわせて見直しをするものです。

Q,まずお聞きします。「高齢期移行」とは、どのような規定なのでしょうか? 尼崎市の考えをお聞かせ下さい。

答弁 稲村市長

 医療保険制度では、70歳になると高齢受給者証が交付され、一般的に医療費は2割負担に、また、75歳以上になると後期高齢者医療が受けられるようになり、一般的に医療費は1割負担となります。兵庫県は、こういった高齢者として優遇措置が受けられるようになるまでの65歳から69歳までの期間を移行期間と捉え、「高齢期移行」としたことから、市としても県の制度に合わせたものです。

 二つの制度の違いは、市町村民税非課税世帯で、本人の年金収入を加えた所得が80万円以下の世帯を対象にしていたものを、新たな「高齢期移行助成事業」では、所得基準は同じながら、その中でも「日常生活動作が自立していないとされている者=要介護2以上」に限定したことです。低所得の高齢者を、制度から外し、新たな負担を押し付けるものです。しかも、尼崎市の影響額は、8人分、わずか29万4000円です。

Q.お尋ねします。低所得高齢者に負担を押し付けるのではなく、現行制度の水準を守る考えはありませんか? お答えください。

答弁 稲村市長

 低所得者の中でも、市町村民税非課税世帯で世帯全員に所得がない方については、新制度でもこれまでどおり助成を受けていただくことができます。また、現行制度の対象者の方は経過措置により、ご本人の年金収入を加えた所得が80万円以下の方についても、要介護認定にかかわらず引き続き助成を受けていただくことができます。老人医療費助成事業は県の制度を基本に行っている補助事業であり、本市における厳しい財政状況の中、高齢者バスの運賃助成など独自の施策を維持しており、高齢者医療費について、県制度の見直しにあわせて行っていくものです。

 

障害者支援 地域生活支援事業の給付の適正化        

次に、障害者(児)移動支援事業について伺います。移動支援事業」は、障害者総合支援法にもとずき、「屋外での移動が困難な障害者等について、外出のための支援を行うことにより、地域における自立生活及び社会参加を促すこと」を目的に、「社会生活上必要不可欠な外出、及び余暇活動等の社会参加のための外出の際の移動を支援」するもので、市町村の「地域生活支援事業」の一つとして実施するものです。実施方法は、「実施主体である各市町村の判断により地域の特性や利用者の個々のニーズや置かれた状況に応じ、柔軟な形態で支援を実施」することになっています。また、「社会生活上、必要不可欠な外出、及び社会参加のための外出」の具体的な取り扱いは、市町村の判断にゆだねられています。その意味では、尼崎市の人権感覚が問われている問題です。尼崎市はこれまで、障がい者の方々の「外出したい」「いろいろな所へ行って様々な体験をしたい」「誰々に会いたい」などの思いに、移動支援事業を中心に応えてきました。利用する人は、実に年間のべ17万人ほどになっています。ところが、同事業は地域支援事業の1サービスなので、国からの補助金は制限され、市の持ち出しが年々増加し、市財政を圧迫しているとして、2017年10月から ①報酬単価の大幅引き下げ ②報酬区分設定の見直しを行う予定です。国の障害福祉サービスで、これまでとほぼ同程度の対応が可能な障がい者もおられますが、肢体不自由の障がい者等は大幅な報酬単価の減となります。これによって、サービスを提供する事業所の運営が困難となり、障がい者が求めるサービスを、受けられなくなってしまうことが危惧されます。事業者からも、利用者からも、一番利用の多い2時間以内の単価だけでも「これまでと同程度にとどめて欲しい」との声も上っています。

Q,そこでお聞きします。障がい者の自由な外出を保障することは、公の責務です。事業者や利用者のみなさんと、もっと話し合うべきだと考えますが、いかがでしょうか?

答弁 稲村市長

 今回の移動支援事業の見直しに当たっては、当事者団体や事業者の代表等も参加する自立支援協議会において約2年間にわたり協議を重ね、その過程において、各当事者団体とも個別に意見交換を行い、新たな報酬区分や単価を設定したものです。 一方で、「尼崎市独白の取り組みを行い、それを他市に広げていけるよう、より良いサービスを検討していきたい。」といったご意見も踏まえ、他市よりもサービス対象者の範囲が広いことや、サービス支給時間の上限設定をしていないことに対する見直しは行わず、現行の運用を継続しながら事業を実施していく考えです。引き続き、自立支援協議会において、詳細な運用について協議を進めていきます。

 

公共施設マネジメント計画老人福祉センターと総合事業

次に、公共施設マネジメント計画と、介護保険で始められようとしている「総合事業」の関わりについて伺います。尼崎市は2017年度から介護予防・日常生活支援総合事業をはじめます。高齢期を健やかにすごすために、基本的な考え方のひとつとして「地域とのかかわりを持ち、必要な支援を受けながら生活できる地域づくり」「地域の集いの場の充実による支え合いの地域づくりと介護予防の推進」を挙げています。そして、その場づくりの中心に「高齢者ふれあいサロン」を位置づけています。そのこと自体は推進すればいいと思いますが、市内には、昭和45年から老人福祉センターがあり、現在4カ所で2015年(平成27年)度では、年間のべ30万4660人、1日平均256人の高齢者が利用し「つどう場」となっています。4か所とも、利用者の大半は70~79歳で、受講内容や料金についても90%以上がアンケートに「満足」と答えています。日本共産党議員団は2月初め、その一つの福喜園を見学してきました。お風呂上りで気持ちよさそうにたたずむ方や、卓球を楽しむ方、体操教室に集まる方など、様々な楽しみ方をされている利用者にお会いしました。ところが、市は1月に発表した第1次公共施設マネジメント計画(素案)で、千代木園と福喜園の2カ所の老人福祉センターを老朽化に伴い「機能移転」すると発表しました。「機能移転」とは、ほかの施設に事業を移し、2か所の老人福祉センターは「廃止する」というものです。これに伴い、お風呂もなくなることから、残る鶴の巣園、和楽園の浴室も「市民の平等性確保のために入浴の中止を検討する」としています。「老人福祉センター」とは、何でしょうか。老人福祉法にもとづく老人福祉施設のひとつで、介護保険、老人健康法が優先されますが、介護保険などの適用を受けない、つまり元気な高齢者が元気なままでいられるようにする施設ともいえます。「無料又は低額な料金で、老人に関する各種の相談に応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とする施設のことである」と規定されています。この点では、「総合事業」と通じるものはありますが、老人福祉センターは「貸し館」ではなく、現在でも指定管理者が、センターの各部屋を利用して、健康やくらしの相談のほか、自主事業を中心に、体操・運動、各種の教養講座などをおこなっています。「高齢者ふれあいサロン」とは、似て非なるもので、「高齢者ふれあいサロン」が老人福祉センターの機能をカバーできるものではありません。

Q、そこでお尋ねします。「総合事業」を推進するのは、要介護状態になるのをふせぎ、元気でいられる高齢者を増やすことではないのでしょうか?老人福祉センターを廃止する公共施設マネジメント計画は、全く相反しているのではないですか? 市長の見解をお聞かせ下さい。

答弁 稲村市長

 高齢者を取り巻く環境は大きく変化しており、老人福祉センターが設置された昭和40年代半ばの65歳以上の人口は約2万5千人でありましたが、現在では約12万人にまで増加しており、約5倍の人口規模となっているなど、介護を必要とする方々の急増やそれを支える人材の不足などへの対応が、大きな課題となっています。こうした状況も踏まえ、総合戦略の推進の中で平成29年度予算案では「超高齢化社会における安心な暮らしを確保する」を掲げ、介護予防・日常生活支援総合支援事業として、訪問型サービス及び適所型サービスや介護を支える人材の育成など、合計11億6千万円を計上しています。一方、老人福祉センターにつきましては、こうした高者を取り巻く環境を踏まえ、そのあり方を検討することとしており、介護予防に資する機能については維持し、他の施設への機能移転を検討することとしています。引き続き、こうした取組みにより、元気でいられる高齢者の方々を支え、より重点化して取り組みを行うこととしており、ご指摘のように、本計画が「総合事業」の取組と相反しているものではありません。

 

園田にある鶴の巣園の利用者のうち86.8%が園田地域からです。大物にある和楽園の利用者は、小田が51.5%、中央が33.9%です。また、大庄にある千代木園の利用者は、大庄が68.2%、立花が15.7%です。阪急武庫之荘駅の南にある福喜園の利用者は、立花が55.1%、武庫が33.7%です。当然のことですが、大方は、それぞれの地域の近くからの利用されている人が大半です。千代木園、福喜園がなくなれば、大庄、立花、武庫の住民は、どこへ行けばいいのでしょうか?

Q、そこでお聞きします。市域の西にある千代木園、福喜園をなくすことは、市民平等の観点から、問題があるのではありませんか?

答弁 稲村市長

 千代木園、福喜園については、建築後40年以上が経過し、老朽化が進行し、安全性にも課題がある施設であります。また、高齢者の人口が急増する一方、高齢者を支える人口が滅少していることなど、社会情勢の大きな変化もございます。こうしたことから、老人福祉センター全体のあり方を検討することとし、今後も存続させるべき、いわゆるソフト機能については、周辺の公共施設の状況なども踏まえ、他の公共施設に機能移転することなどを検討することとしています。こうした取組については、本市の厳しい財政状況などを+分に踏まえる中で、計画素案にある基本的な考え方でお示ししておりますとおり、可能な限りサービス水準の低下をきたさないよう、市民・利用者の声を丁寧に聞きながら、着実に進めてまいります。

 

シビックプライドの醸成、生活安全 自転車総合政策推進事業              

次に自転車対策について伺います。自転車対策としては、「自転車総合政策推進事業」があり、「自転車のまちづくり推進条例」のPRを図ったり、「推進計画等の検討」を行い、交通安全ルールの徹底や、コミュニティサイクルの社会実験などをおこなう事業です。同条例案は、市、市民等、事業者等の責務を規定し、事業者等には「従業員等に自転車の安全通行利用に関する啓発を行うこと、管理する施設において迷惑駐輪を防止する措置を講ずるよう努めること」とされています。同条例案の管轄は、危機管理安全局の生活安全課です。一方、都市整備局 住宅政策部の「住宅・住まいづくり支援課」が「分譲マンション実態調査」を行い、昨年12月に結果を発表しました。市内659件の分譲マンションにアンケートを行い、実地調査やヒアリングも加えての結果報告です。管理組合のないところ、管理規約がなかったり長期にわたって改定していないところ、長期修繕の計画がなかったり見直しがされていないところ、高齢化で管理組合の担い手が不足しているなど、多くの課題が明らかになりました。そこで、マンション管理組合員の意識を高め、マンション管理に自主的・積極的に関わるよう、アドバイザーを派遣する「分譲マンションアドバイザー派遣事業」が打ち出されたのは、一定の前進だと考えます。また、ハード面の課題も整理され、その中には、29.4%=約3割もの分譲マンションから、「自転車置き場やバイク置き場が不足している」との回答もありました。「調査の概要」では、「本市は、概ね市内全域が平坦地であるため、自転車を利用する市民が多い。そのため、自転車置場やバイク置場の不足は、マンション規模や築年に関わらず生じており、本市に立地するマンションの特徴であると考えられる。自転車置場が不足するため、敷地の隅々まで自転車置場を増設したり、2階建ての自転車置場棟を増築した分譲マンションもあった。(昭和61年以前の)建築年が古い分譲マンションでは、自転車置場設置の義務がなかったため、設置されていないものが多く、また、家族全員が自転車を保有している場合には、施行規則基準を満たして整備をしたものであっても不足している」と書かれています。

Q,そこでお尋ねします。「分譲マンションアドバイザー派遣事業」は、どのような支援を分譲マンションにたいしておこなうのか。また「分譲マンション実態調査」にもとづいて、今後、どのような自転車対策を考えているのでしょうか。お答えください。

答弁 稲村市長

 今年度実施しました「分譲マンション実態調査」では、一部の分譲マンションで、管理組合がなかったり管理規約がない等の管理に課題のあるものや建物の維持・修繕が適切に行われていない等の建物に課題があるものがございました。こうしたことから、これら分譲マンションの様々な課題に対しまして、マンション管理士や建築士等の専門家を派遣し、自主的・積極的なマンション管理に繋げるため、「分譲マンションアドバイザー派遣事業」を実施することとしたものです。今後の対策につきましては、アドバイザー派遣事業の実績等を勘案Lながら、必要な施策等について検討してまいりたいと考えております。なお、ご指摘の駐軸場の課題につきましてもアドバイザー派遣を通じて、駐輪場の有料化や自転車のシェアなどのソフト面、サイクルラックの設置や2階建ての駐翰場の増設などのハード面から、他の分譲マンションの成功事例を紹介するなど、その解決方法についてアドバイスできるものと考えております。

 

 先日、稲葉荘にあります「ルネ武庫川」というマンションの代表の方から相談がありました。武庫川の堤防のすぐ下のマンションですが、前の道路に約50台の自転車がとめられています。マンション内にも駐輪スペースはあるのですが、前面道路の駐輪のうち、約8割はマンション住民の自転車です。北側には千代木園もあり、ご近所や、武庫川堤防を利用する人も駐輪していると考えられます。とくに花見の時期には、たいへん自転車が溢れるとのことでした。前面道路には、堤防側に約1メートルの水路があります。この水路の上に「駐輪スペースが設置できないか」という相談でした。水路を管理する河港課は「水路の上は通行するための橋か、臨時的な使用しか認められない」ということでした。調べをすすめていくうちに、この水路は、道路の一部であり、水路を含めて幅6メートルで道路認定されていることがわかりました。見た目は水路だけれど、道路の大きな側溝だったわけです。ところが道路課は、「側溝もふくめて道路であり、蓋をしたとしても、道路上に駐輪施設は設置できない」という見解でした。そこでマンションの代表の方がいろいろ調べていくと、駅前などでは道路の側溝や水路上に蓋をして駐輪場として使用されているところもあることがわかりました。これにたいし道路課は、「不特定多数の人が利用できるものであること」「公共団体が設置するものであること」「管理を委託する場合は、管理能力がある団体であること」などの条件がそろわなければ、許可できないとの見解です。そこでマンション側が検討し提案したのは、「マンション住民だけでなく、周辺住民や千代木園利用者、武庫川河川敷利用者も利用できる台数の駐輪施設とする」「設置は尼崎市でないと出来ないのであれば、設置費用をマンションが負担するか、マンション側で設置して市に寄付をする」「管理はマンションも加入する社会福祉協議会が行う」というものでした。結局、道路課が許可しない理由として最後に残ったのは「優先順位が低い」というものでしかありません。

Q.そこでお尋ねします。今後、自転車対策をすすめていく中で、駅前以外の駐輪対策をすすめていく際に、こうした公有財産の利活用も検討していくべきではないでしょうか。市長の見解をお聞かせ下さい。

答弁 稲村市長

 駅前を中心に、不特定多数の利用者が見込まれる場所につきましては、法令等に基づいて市や、鉄道事業者が駐輪場の設置を行い、放置自転車の防止に努めております。ご指摘の箇所につきましては、通行の安全を確保するため、放置自転車防止の啓発や指導を行っているところでありますが、駐輪しているもののそのほとんどがマンションの住民に特定されているため、マンション敷地内に自転車を止めていただくべきものであります。今後、駅前以外で不特定多数の自転車利用者が見込まれ、一般の公共の用に供するものと認められる場所につきましては、公有財産の機能を阻害しない範囲で、その状況に応じた利活用を含め、検討してまいりたいと考えております。

 

よりよい住環境の創出と都市機能の適正化、すまいづくり支援・情報提供事業(DIY型賃貸住宅普及促進事業)  

つぎに、住環境の問題について伺います。新年度の「すまいづくり支援・情報提供事業」として「DIY型賃貸住宅普及促進事業」が予算計上されています。DIY(ディー・アイ・ワイ)というのは、英語の Do( ドゥ) It(イット ) Yourself(ユアセルフ) の略語で、専門業者ではない人が、自分で何かを作ったり、修繕したりすることです。まあ「日曜大工」みたいなものですね。市内に戸建ての中古空家の所有者や、DlYに興味を持つ人に対し、セミナーを実施して、空家中古住宅の利活用と若年層世帯の定住・転入を促進することが目的とされています。たしかに、最近人気があるようで、私の隣も10年以上空家だったのが、若い人が自分で使いやすいように手をいれながら居住されています。DIYの例として、壁紙の張替、吊り棚・飾り棚の設置、キッチン・洗面所の改修などが想定されているようですが、この程度なら、DIYでも十分に対応できると思います。しかし、中古住宅、しかも空家となると、随所に傷みがあるのが常です。最近、大規模な修繕をした人の家をみせてもらったのですが、風呂場まわりの柱が腐っていたり、土台が布基礎で弱かったりと、かなりの補強が必要でした。隣の家の方も、プロの大工さんに大まかな補修をしてもらったうえに、自分で手を加えておられます。古い家になればなるほど、プロの見立てが必要です。

Q,そこで質問です。実際に中古住宅を活用するとなると、DIYをするにしても、プロの建築職人による見立てと、手入れが必要になる場合が多いと考えられます。建物の安全の上からも必要です。12月議会でも要望しましたが、改めて要望します。空家住宅のリフォーム助成制度を検討してはどうでしょうか? 答弁をお願いします。

答弁 稲村市長

 DIY型賃貸の特徴としましては、貸主のメリットとしまして、「現状の状態で賃貸でき、修繕の費用や手間がかからない」ことや「借主がDIY工事を行うため、愛着が生まれ長期入居が見込まれる」といったものがあります。また、借主のメリットとしまして、「自分好みの改修ができ、持ち家感覚で居住できる」ことや「DIY工事費用を負担する分、相場より安く借りられる」、「退去時に原状回復する必要がない」といったものがあります。お尋ねの空家住宅リフォーム助成制度とは少し異なるものであり、、このような貸主、借主双方に経済的なメリットがある、新しい賃貸住宅の普及・促進を図ってまいりたいと考えております。

 

最後にお聞きします。市長は、施政方針で「「将来世代に負担を残さない財政運営」と「未来へ向けた積極的な投資」のバランスをとることの難しさを感じつつも、持続可能なまちづくりのためには、避けて通れない道だと認識しています」と述べられています。また「尼崎市経営再建プログラムから15年。皆様とともに行財政改革に取り組んできた結果、当初予算の段階で、収支不足を行政改革推進債や退職手当債などの市債で補う、という手法から脱却できたことは、持続可能な行財政基盤の確立へ向けて、一歩前進したものと捉えています」とも述べておられます。15年間の「行財政改革」で、だんだん見直す事業も少なくなっていきています。それは、これまで手をつけてこなかった、手をつけられなかった、手をつけるべきではなかったものにまで、「見直し」と呼ぶ削減が行われることになります。それだけに、対象となる市民や事業者との協議は、これまで以上に重要になるし、丁寧に行う必要があります。そして、取りやめる勇気も必要です。

Q、そこで質問です。今回の市有地貸付料の有料化など、市が方針を決めてから説明したのでは、納得が得られません。市民・事業者との協議の在り方を、市長としてどう認識し、改善しようとしているのでしょうか?また、市民負担増や、市民の理解が得られないものは、取りやめる決断も必要になるのではないでしょうか?市長の考えをお聞かせください。

答弁 稲村市長

 今回の社会福祉法人に対する市有地の貸付料の減免見直しにつきましては、広く市民の財産である市有地をこれまでの経緯経過を踏まえつつも、今日的な視点から、同業種間の公平性などの観点で、従来、全額減免していたものを2分の1減免として有償化することとしたものです。まず、こうした方針を決定した理由ですが、今後、新たに貸し付ける用地につきましては、2分の1減免を条件に募集を行っていくこととしたためです。一方、従来から貸付けを行っている法人につきましては、全額減免を条件に民間移管してきたことなど、様々な経緯経過や、法人が個別に抱えている経営上の課題もあろうかと思います。こうしたことから、法人との協議が本格化するのはこれからでありますが、有傷化に係る経過措置を含め、十分に丁寧な協議を重ね、ご理解を得て参りたいと考えています。なお、社会福祉施設の運営を取り巻く今日的課題や今回の法人との協議を進める中などでも、何らかの支援措置が必要な場合には、一定の政策判断をして参ります。

 

 これで、私の第2問を終わります。

第3登壇

3問目は感想です。国民健康保険についてです。これまで市議会で何回も議論されながら、国保料を引き下げるためには「財源がない」ことがネックでした。広域化にあたって、いまの繰入金を続けることは、新たな財源の必要がないんです。国保料を引き下げるチャンスなんです。そのことを十分、念頭に置いていただきたいと思います。枠配分予算には触れませんでしたが、あまりこだわると無理も出てきます。たとえば、企業立地促進条例で、大企業に不均一課税や、まだ額はわからないけど補助金を渡す。あるいは「業務・産業用燃料電池」に補助金を出した上に、企業立地促進条例で、さらに補助金をだすなど、いたれりつくせりなのに、「高齢期移行助成事業」では、効果額わずか29万4000円の低所得の高齢者への補助金を削減することを、避けられないのかどうか疑問です。最後に、行政のすすめ方と、市民合意の在り方について一言述べておきます。方針を決めてから、市民に説明するのは「協議」とは、言いません。社会福祉法人への借地料の有料化しかり、法人保育施設等の児童検診助成の見直ししかりです。待機児童対策など、子育て施策の充実が求められており、その大きな部分を担う法人保育園との信頼関係を損なうやり方といわなければなりません。「圧縮と再編の取組」では、「機能移転」など、市民にわかりにくい表現です。老人福祉センターは、単なる貸し館ではなく、老人福祉法にもとづく施設です。介護保険施設でもありません。そうした機能の在り方、役割の説明なしに、市民には理解できません。私は、11年8カ月。常に「市民の声を聞け」と言い続けてきました。白井市長にも、稲村市長にも、映画「生きる」をお勧めしました。住民のために働くことが、公務員の勤めだということが、職員の在り方の原点です。稲村市長は、総合計画を「羅針盤」にたとえ、尼崎市を「船」に例えられました。「目的地にたどり着いた時には、船を軽くするために、大事なものまで捨ててしまっていた」ということにならないことを祈って、私の、すべての、質疑を終わります。残余の質疑は、会派議員が、分科会、総括質疑でおこないます。ご清聴、ありがとうございました。