2024年9月議会 山本直弘議員の一般質問と当局答弁要旨

 

日本共産党議員団の山本直弘です。

今日は「介護保険訪問介護事業所の状況」「生活保護行政」について質問いたしますので、よろしくお願いします。

 

今年度の介護報酬改定によって、訪問介護の基本報酬が2~3%引き下げられました。訪問介護事業者が他の介護サービスより高い利益を上げているとの厚生労働省が行なった調査を根拠にしていますが、実態は「約4割の訪問介護事業者が赤字」の状態であることが明らかになっています。

基本報酬が引き下げられれば赤字事業者が増加、廃止・倒産に拍車がかかり、訪問介護サービスの基盤が壊滅的に損なわれる懸念が、全国の事業所から出されたにも関わらず、政府は強行しました。

この比率からすると、2022年4月時点で約3万4400カ所ある全国の訪問介護事業所のうち、赤字事業所は1万2600カ所以上にも上り、尼崎市では304カ所ある事業所の約120カ所になります。

訪問介護事業は、在宅サービスの基本のサービスです。地域の小規模訪問介護事業所がなくなれば、行き場のない「介護難民」や、家族の「介護離職」が広がります。介護保険制度の理念である「介護の社会化」に逆行します。

 

おたずねします。

 

 Q1  訪問介護の基本報酬引き下げ以降、市内の訪問介護事業者の声を聞いていますか。

 

答弁要旨

 令和6年度の介護報酬改定では、議員ご案内のとおり、介護事業経営実態調査において、他の介護サービスより高い利益を上げているとのことから、訪問介護の基本法主7卯を2%から3%引き下げたとの見解が厚生労働省から示されました。

 この見直しに対しましては、全国ホームヘルパー協議会と日本ホームヘルパー教会が厚生労働大臣に「令和6年度報酬改定における改訂事項について」という文章を提出し、訪問介護の現場従事者を代表して強く抗議されていることは承知しております。

 本市では、現在のところ、訪問介護事業所の皆様から、報酬改定に関するご意見等をお聞きしていませんが、引き続き、指定事業所の開始や廃止の推移等を把握する中で、これらの状況を注視していきたいと考えております。以上

 

次に生活保護行政に関わり、質問いたします。

 

本来保護制度を利用できる人が、実際に利用できている割合を示す、いわゆる捕捉率ですが、これが日本においてどれだけか。2016年国民生活基礎調査による推計で、最低生活費以下の世帯703万世帯中、生活保護世帯は159万世帯、22.6%となっています。ドイツの100%、アメリカの76.7%などと比較して著しく低い捕捉率になっています。

全国的に、世帯数でいえば、コロナ禍前の2019年と比較して1万5千世帯増加していますが、 最高時からは人数で15万人減少している状況です。

尼崎市においても、保護利用者の数が物価高騰にもかかわらず、微減となっています。

日本の捕捉率が低い原因として、花園大学社会福祉学部の吉永純教授は、①生活保護をできるだけ使わせないようにする国の根強い抑制政策②資産保有の厳しい制限③生活保護基準の引き下げ、の3点を挙げています。

 

おたずねします。

 

Q2 生活保護利用者が増えない、微減とはいえ減少していることについて、どのようにとらえていますか。尼崎市において特別な背景があるのでしょうか。

以上で第1問を終わります。   

 

答弁要旨

 本市における生活保護の開始件数自体は、コロナ禍の令和2年度以降も増加し続けておりますが、受給者に占める後期高齢者の割合が増加し、死亡等による保護の廃止件数が年々増加していることから、生活保護利用者数(いわゆる受給者数)全体としましては、減少しているものですので、特に本市だけが特別な背景があるものとは考えておりません。以上

 

 

第1登壇終了

 

第2登壇

 

 4月の訪問介護の基本報酬が引き下げられて、2024年の上半期の「訪問介護事業所」の全国の倒産件数が40件と過去最高となっています。売り上げ不振が34件、従業員数別では10人未満が26件と小規模事業者の売り上げ不振が大半を占めている状況です。今回の改定で処遇改善加算は引き上げられましたが、職員の処遇にすべてが当てられ、本来の報酬引き上げによる事業収益増ははかられず、より一層厳しい経営状況になっていると「介護労働センター事業所調査」で指摘されています。

 

 

 Q3 市内の訪問介護事業所に、基本報酬が引き下げられた4月以降、経営にどのような影響が及ぼされたのか、アンケート調査などをして市が把握するべきだと思いますが、いかがですか。

 

答弁要旨

 先ほど答弁申し上げたとおり、厚生労働省の見解として、介護事業経営実態調査の結果に基づき、基本報酬を引き下げたことや、現在のところ、訪問介護事業所の皆様から報酬改定に関するご意見等をお受けしていないことから、現時点でアンケート調査の実施は考えていませんが、引き続き、今後の訪問介護事業所の状況を注視していきたいと考えております。 以上

 

私は市内の中規模の訪問介護事業所で働く職員の方に、4月以降の状況をお聞きいたしました。

収益に関して前年比72%と、同じサービスを提供しても収益額は減少している。また、訪問介護の有効求人倍率は15.5倍であり、人手不足はさらに深刻な状況に陥っているという事です。

 物価高騰の影響も大きく、第一四半期の水光熱費は前年比較で約200万円も増加している。昨年度は2回の物価高騰支援補助金の申請ができたが、それだけでは全く補てんできない状況であった。今年度もぜひ物価高騰支援補助金について検討してほしい。と訴えられていました。

おたずねします。

 

 Q4. これら事業者に、今年度も物価高騰支援補助金を拠出するお考えはありませんか

 

答弁要旨

 令和4年度と令和5年度の「福祉施設等物価高騰対策支援事業」につきましては、国の地方創生臨時交付金の財源を活用し、実施したものでございます。

 令和6年度につきましては、市全体の地方創生臨時交付金の財源の活用方法や国・県の動向を注視する中で、対応について、検討していきたいと考えております。

 なお、国に対しましては、物価の高騰から介護事業所が厳しい経営環境に置かれていることを踏まえ、全国市長会より、「物価高騰対策」として、介護事業所の施設の整備・安定的な事業運営のため、国による財政措置や支援施策等の支援を講じることを提言しております。以上

 

「生活保護の申請は、国民の権利」であるということを、広く市民に知らせることは、格差社会がすすむ現下の状況においてますます重要になっていると思います。

コロナ禍を経て、かつてない円安と物価高騰が市民のくらしを脅かしている中、生活保護利用者が減っているのには、制度の周知、アナウンスが不十分なのではないでしょうか。

 

 資料①をご覧ください。(別紙)

 

京都府京丹後市では、尼崎市のスローガン同様、「誰ひとり置き去りにしないまちづくり」を目指し、生活保護の案内ビラを自治会組織を通じてこの間、2回にわたり全戸に配布して、市民に制度周知を進めています。

おたずねします。         

 

Q5 地域のコミュニティ掲示板に「生活保護は権利であるという」ポスターを掲示し、市関連施設にチラシを置くことを求めますが、いかがですか。

 

答弁要旨

 生活にお困りの方に対しましては、南北保健福祉センターのしごとくらしサポートセンターで生活全般の相談を受けており、それぞれの状況を丁寧にお聞きし、相談者が希望される場合や、その意思表示が明確になされなくても、職員が必要と判断する場合は生活保護の窓口におつなぎし、必要な支援を行っています。また、生涯学習プラザや国保、税の窓口などでお困りの方についても、必要に応じて保健福祉センターへつなぐよう関係部署間で連携を図り、市民からの相談に対して幅広く受け止める相談体制を整えております。

 また、生活保護の新生児における相談では、様々な聞き取りを行う中で生活保護制度上の権利のみならず義務についても漏れなくお伝えしており、ポスターやチラシだけでは必ずしも生活保護制度を詳細にお伝えすることは困難と考えております。

したがいまして、本市におきましては、こうしたポスターの掲示や市の関連施設にチラシを置くのではなく、支援が必要な方に対しては、個別の事情を踏まえた相談・支援を実施し、生活保護を必要とされる方が申請に抵抗感を抱かれるようなことがないよう、丁寧に制度の説明を行い、寄り添った対応を心がけてまいります。以上

 

 

ポスターやチラシで大まかな制度を知らせるとともに、実際に相談窓口で具体的な制度を市民にわかりやすく説明する上で役割を果たすのが、「生活保護のしおり」です。

行政が生活困窮者に生活保護制度の内容を説明し、市民と生活保護を結びつける架け橋、ファーストコンタクトであり、生活保護を行政がどう位置付けているのかのリトマス試験紙であります。当の厚生労働省自身が、自治体に対して正しく新しい「しおり」にするよう毎年求めています。

「生活保護のしおり」は各自治体が独自に作成していますが、「生活保護問題対策全国会議」のホームページには、申請者、利用者の権利について記載すべき事項が漏らされていないか、をチェックリスト形式で掲載されています。

尼崎市のしおりについてチェックしたものが資料②です。

×が多いほど「しおり」としての記載が不十分であるということです。

チェックしてみますと、38項目に対して実に×が23カ所にも及びます。〇は12個。微妙な△が3個となっています。

 

 Q6  申請手続き2―において、①本人だけでなく扶養義務者、同居の親族にも申請権があることが記載されているか、②相談から保護開始までの手続きの流れが説明されているか、③保護決定は申請から14日以内に決定して書面で通知するのが原則であることが書かれているか、これらが尼崎市のしおりに記述がありません。改善すべきだと思いますが、ご所見をお聞かせください。

 

答弁要旨

 生活保護のしおりは、生活保護の開始にあたって、制度のしくみや基本的な考え方、権利義務を説明する資料として作成し、配布しています。議員ご指摘の記載項目は生活保護を申請する前の手続き等に関する情報であり、申請手続きについては、相談窓口用飼料「生活保護制度について」を用いて面接相談員が丁寧に説明しています。

 なお、議員ご指摘の項目のうち本人以外の申請権者については明確に記載できておりませんので、速やかに追記させていただきます。以上

 

 

 Q7 調査(能力)―(13)では、稼働能力の活用が求められることだけでなく、病気や障がい、その他の理由で働けないなど無理な場合は求められないことや職業訓練などの支援があることが記載されているか。これも記述がありません。改善すべきだと思いますが、いかがですか。

 

答弁要旨

 先ほども答弁いたしましたとおり、生活保護のしおいは保護の開始決定後に配布するものとなっておりますので、ご指摘の病気や障害の方が働くことができない場合に申請を躊躇されることがないよう、生活保護相談にあたって配布する「生活保護制度について」に記載し、丁寧に説明してまいります。

 一方、職業訓練などの記載については、「自立にむけたおもな支援について」の項目において、思うように就職に結びつかない方などに対して、ボランティアや職業体験等を通じて就労に向けた準備を行っていく就労準備支援事業等についても記載しており、ケースワーカーが就労支援全般を詳しく案内していますので、引き続き誤解のないよう丁寧な説明に努めていきます。以上

 

 

3-3の 調査(扶養)については、全て記述されていません。

 2021年の改正により、申請時の扶養照会は、扶養の期待ができる親族にしか照会はしなくてよいということになりました。

扶養義務者の扶養についての説明、扶養照会の履行が期待できると判断される者に対して行うものであること、申請者本人が扶養照会を拒否する場合は尊重すること、DVや虐待被害者の保護、などをわかりやすく記述すべきです。 

 

おたずねします。

 

Q8 直近3年の新規相談における扶養照会率をお示しください。また、実際に金銭的援助につながった数をお示しください。

 

答弁要旨

 令和3年度から5年度の直近3年間におきましては、府y法紹介率については、36.6%となっております。

また、直近3年間における新規相談に係る扶養調査において、実際に金銭援助に繋がった数は1件です。以上

 

扶養照会については、その効果、つまり扶養照会をしたことにより金銭援助につながるケースはどこの自治体でも1%にも満たない状況です。

 申請者の意に沿わない扶養照会は、申請のハードルを無用に上げ、本来制度を利用できる市民が捕捉されないことにつながりかねないと思います。

 時間の関係上、しおりの記述の改善の指摘は一部にとどめましたが、それ以外のバツの項目についても記述の改善を求めるものです。

 

利用者の「健康で文化的な生活」を支え、自立した生活を支援するケースワーカーの役割は重要です。しかし、その日々の業務は対応する利用者の数が、尼崎市において一人のケースワーカーが21年度114.1世帯、22年度113.8世帯、23年度113.4世帯と、国が定める80世帯の1.4倍にもなっていて、非常に過重な負担となっている状況があります。

少なくとも国が示す80世帯とすることが、ひいては利用者にとっても安心して生活していくことにつながるのではないでしょうか。

 

Q9 ケースワーカーが担当する利用者を80世帯に近づけることが必要だと考えますが、いかがですか。

 

答弁要旨

 本市の生活保護に係るケースワーカーについては社会福祉法に定める標準の配置数は満たしておりませんが、別途、高齢者世帯の家庭訪問を担う行政事務員や、就労支援を専門に行う行政事務員を配置することで、役割分担のもと、被保護者への支援強化と合わせ、ケースワーカーの負担軽減を図っているところです。

 あわせて令和5年度には生活保護システムを更新し、ケースワーカー1人1台の端末の配置や一部電子決済の導入など、業務の効率化や業務を行いやすい環境づくりに努めております。

 今後ともこうした業務の改善を図りつつ、ケースワーカーの増員についても、引き続き、関係部署との調整を進めてまいります。以上

 

次に、利用者の住環境に関わるトラブルについて2つほど事例をお聞きしているので、紹介します。

 Aさんは、約8年前に保護開始で入居しましたが、浴室に水を張ると水漏れがひどい状態で、1度も浴室に入れず、銭湯に通うことで過ごしてきました。最近、下の住居に水漏れし、階下の部屋の補修費用50数万円がAさんに請求されました。メンテナンスをしっかりやらない家主の責任なのに関知しない。現在弁護士に相談中とのことです。

 Bさんは、この6月に入居しましたが、家の中の蛇口の全てが水漏れしていて、ハウスクリーニングもされていない状態でした。不動産業者に抗議すると「黙っていろ」「バックには怖い人がついているからな」と脅され、ケースワーカーに相談したら「転居しよう」と言うだけだったということです。     

 

 おたずねします。

Q10 こういった保護利用者の住環境に関わる事例について、市として対策をすべきではないですか。

 

答弁要旨

 お示しいただきました事例につきましては、いずれも、生活保護受給者の方が、家主と任意に賃貸借契約を行い、その結果として、一定の住宅瑕疵があることが発覚したものではないかと思われます。

 このような民民の契約上のトラブルに市が直接的に介入することは困難ですが、賃貸借契約内容に照らして借主側が主張可能な事項をお伝えするなど、側面的に支援を行うとともに、必要に応じて法律係争に関わることについては法テラスを案内するばど、その問題解消に向けて丁寧に相談に応じ、対応していきます。以上

 

さて、地球温暖化の影響により、毎年のように各地の最高気温が過去最高になるなど、夏を過ごすことが命がけとなっています。

全国生活と健康を守る会連合会は7月、厚生労働省に来年度予算要望を行いました。全国から100名以上が参加し、口々に生活保護制度の不備を訴え、来年度予算で改善するよう訴えました。「電気代の請求が怖くてエアコンが使えない」「(物価高で)1日3食は食べられず、食事を減らしている」など「地球沸騰化」の猛暑と物価高騰の下での生活実態を訴えました。特につらい暑さの中、「夏季加算の新設」は死活問題で、救急車で搬送された方は「死ぬかと思った」と怒気をこめて発言され、正にいのちがかかった緊急事態ではないかと思います。

尼崎市内で今年度、8月31日までに熱中症により緊急搬送された件数は446件、うち65歳以上の高齢者は281名、63%。幸い死亡者はゼロでしたが、かつてのように扇風機だけでひと夏を超すことは非常に困難な気候です。

 

おたずねします。

Q11 尼崎市において、今夏、生活困窮でエアコンを使用できずに緊急搬送された市民の事例を把握していますか。

 

答弁要旨

 すべてを把握しているわけではありませんが、生活保護世帯において、熱中症により自宅から救急搬送された事例があったことについては承知しております。

 生活保護世帯に対する熱中症対策については、定期的な家庭訪問等を実施する際に熱中症に対する注意喚起を行うとともに、冷房器具の設置状況を確認し、未設置世帯については必要に応じて社会福祉用議会の貸付金の活用等によりエアコンの設置・修繕を促すなどの働きかけを行っております。

 なお、電気代を心配したエアコンの私用控えが懸念されますことから、これまでから夏季加算の創設を国に対して機会をとらえて要望しており、今後もこうした取組を継続してまいります。以上

 

日中はもちろん、夜も連日の熱帯夜が続き、扇風機だけでしのぐのは容易ではありません。しかし、保護利用者の方の中には、エアコンが故障して修理する費用、買い替える費用がない方がいます。

 

Q12 国の動向待ちでなく、市独自のエアコン購入の補助制度を創設すべきだと考えますが、いかがですか。

 

答弁要旨

 厚生労働省社会・援護局長通知により、エアコンにつきましては、家具什器費に含まれており、保護開始時に最低生活に直接必要な家具什器の持ち合わせがないときなど、一定の要件に該当し、真にやむを得ないと実施機関が認めたときに、購入費用について支給できますが、買い替えや修理については支給できる規定がなく、社会福祉協議会の貸付制度の活用なども図りつつ、毎月の生活費のやりくりの中から捻出していただくこととなっております。

 このように、現時点の生活保護制度においては、エアコンの買い替えなどにかかる費用は日々の生活費に含まれるといった整理がなされておりますことから、市独自で助成を行う考えはございませんが、保護費のやりくり等で買換えには至らない状況があることも勘案しまして、すべての生活保護受給世帯に対してエアコン購入費を支給対象とするよう、引き続き全国市長会などを通じて国に要望してまいります。以上

 

                               

 尼崎市は水際作戦はおこなっていませんが、貧困と格差がかつてなく広がっているもと、もう一歩、二歩踏み込んだ積極的な保護行政を行っていただくことを求めまして、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

2024年9月議会 松沢ちづる議員の一般質問と答弁要旨

              

日本共産党議員団の松澤千鶴です。

 

私は、トレピエと北図書館の複合再編に関して、強度行動障がいを有する人の親なき後の問題をテーマに質問をします。

 

まず、トレピエと北図書館についてです。市は8月18日と22日にタウンミーティングを行いました。私も傍聴にいきましたが、はっきり言って市民の意見を十分聴く説明会ではなかったと感じました。 

タウンミーティングの進め方は、1部で新図書館のコンセプトが強調される一方、トレピエの方向性は説明されませんでした。質問時間もありませんでした。

2部のグループトークのテーマは ○今のまちや対象施設のいいところ、改善すべきところは? ○どんなまちになってほしい⁉ ○施設が新しくなって、自分の普段の生活にどんな変化が起こると楽しい⁉ ○その他、基本的な方向性に係る市の説明を聞いた感想 というものでした。

 私が傍聴したテーブルは、トレピエ利用者が一人だけで、トレピエの機能が縮小されると危惧する意見をだされましたが、進行役の市職員は特にその意見を拾ってテーブルの話題にするわけでもなく、むしろ聞き流して、他の参加者の他の声を聞こうとしていました。

私は、市の側の作為を感じました。しかしそのあとの全体発表では、10グループ中4グループからトレピエは今後どうなるのかと疑問の声が簡単に紹介されていたので、私がたまたま傍聴したグループが特別だったのかも知れませんが。

 

 トレピエと北図書館の複合再編については、今年度予算で方向が示され、初めて開かれた市民説明会です。トレピエがこれからどうなるのか心配して参加した市民も多かったと思います。後日何人かの参加者から、「何にも説明されない。市民の声も聞こうとしない。」「余計に不安になった。あんな市民説明会は初めてだった」と苦情を聞いています。

 

Q1 今回のタウンミーティングの目的は何でしたか。また、どのように評価していますか。

 

答弁要旨

 今回のタウンミーティングでは、各施設の特徴や利用状況、課題などの現況や取り組みの方向性について、参加いただいた皆様と共有したうえで、個別のハード面でのご意見やご要望だけでなく、今回の取組をきっかけとして、どのようなまちづくりを期待するのか、どのように地域の賑わいづくりや各種活動の活性化につなげていくのか、といったご意見をいただくことを目的として開催いたしました。

 今回、実施したタウンミーティングの成果としては、施設の整備内容だけでなく、今後のまちの姿についてのご希望、ご期待など、多くのご意見をいただけた一方で、男女共同参画社会づくり等の拠点は現在地周辺で別途整備するという方向性について、女性・勤労婦人センターを利用して活動されている方々のご理解が十分に得られませんでした。

 そうしたことから、今後は活動に必要な施設整備といったハード面だけでなく、ソフト面での工夫や連携についても検討を進め、ご理解を得られるよう丁寧に対応してまいりたいと考えております。

 以上

 

次に強度行動障がいを有する人の親なき後の支援体制について質問します。

 

 強度行動障がいとは、自分の体を叩いたり食べられないものを口に入れる、危険につながる飛び出しなど、本人の健康を損ねる行動や、他人を叩いたり物を壊す、大泣きが何時間も続くなど、周囲の人のくらしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度でおこるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態をいいます。

 私は、44歳の強度行動障がいを有する自閉症で発語もない重度知的障がいの息子と暮らす74歳の母親から話を聞きました。息子が4歳になっても言葉が出ず療育施設に通いはじめたそうですが、夫は子の障がいを受け入れられず離婚。その後は一人で本人含め2人の子どもを育ててこられました。特別支援学校に通い、卒後は作業所へ。行動援護のサービスなども利用して現在に至っています。母親の一番の心配事は自分が死んだ後のことです。これまで保護者会や自閉症の親の会などで支え合い、グループホームの建設や支援体制の充実にがんばってきたけれど、強度行動障害があるため施設入所は先方から断られ続けているとのことです。母親は、健康に自信があったけれどこの頃洋右通が出てきて、いつまで息子と付き合えるかという思いが湧いてきた。親亡き後のことが気になってきたとはなされました。

 

Q2 強度行動障がいを有する人への尼崎市の支援体制について、特に南北の保健福祉センター障害福祉課の役割について、現状はどうなっていますか。

 

 答弁要旨

  強度行動障害を有する方への支援につきましては、南・北障害者支援課内にある「基幹相談支援センター」が中心となり、市からの委託相談支援事業所等で構成される「あまがさき相談支援連絡会」において、関係機関が互いに連携した切れ目のない支援を提供するためのネットワークのあり方について協議を行っております。

 また、今年度の法改正で個別事例の検討を通じた地域サービス基盤の開発等の体制づくりが規定されたことを受け、同連絡会において、強度行動障害を含む個別事例検討の進め方についても、協議しているところです。

 特に、南北障害者支援課では、強度行動障害を有する方が生涯福祉サービス等につながりにくいことや、サービスの安定的な継続が困難であるなどの状況を踏まえ、相談支援事業所の相談支援専門員が当事者がご家族にしっかり寄り添えるよう、相談支援専門員への助言や同行訪問等に取り組んでいるところです。以上

 

これで第1問を終わります。2問目からは一問一答で行います。

 

6月議会で我が会派の真崎議員がトレピエの果たしてきた役割などについて、網羅的に質問しました。それらに対する当局の答弁について、質問します。

トレピエの事業展開等については、男女共同参画審議会やトレピエ運営委員会での意見を踏まえる中で、今日的な視点も入れながら検討されることになると答弁がありました。

 

Q3 市民意見は聞かないのですか。

 

答弁要旨

 女性・勤労婦人センターの事業展開等、今後のあり方につきましては、広くご意見をお聞きすることが重要であると認識しております。

 このため、女性・勤労婦人センターに関係する2つの付属機関には、市民利用者として、また公募市民としてもご参加いただき、ご意見をいただいておりますことに加え、タウンミーティングの他にも女性関係団体や施設利用団体との意見交換会の実施、アンケート形式による意見聴取など、様々な機会を通じて市民の皆様のご意見をうかがっていく予定です。以上

 

Q4 今日的な視点も入れながら検討とは、具体的にどういうことですか

 

 答弁要旨

  女性・勤労婦人センターにつきましては、施設設置から50年を迎え、法の動きや社会情勢などが大きく変化していることもあり、名称や、設置目的などを今日的な視点で見直し、今後のあり方を検討する必要があると考えております。

 具体的には、第4次尼崎市男女共同参画計画の副題である「性の多様性を前提としジェンダー平等な社会をめざそう」の趣旨に沿って、性別に関わらず、いわゆる男女二元論ではなく、誰もがその個性と能力を十分に発揮できる社会の実現に、幅広い対象者に配慮した施設のあり方や事業展開等について、検討してまいりたいと考えております。以上

 

 次に、都市公園法に規定する教養施設には該当しない理由として、トレピエの事務所は、子育てや夫婦関係の悩みなどに関する相談やカウンセリングといった、対象が限られた業務や啓発セミナー等の企画や運営管理などの業務を実施する場所であり、特定の業務を処理するための事務所であると説明されました。

 私はこの答弁を聞いて、びっくりしました。ずいぶんと対象を厳格に規定しています。

また、「特定の業務を処理するための事務所」という表現に至っては、機械的で冷たさを感じました。現在トレピエが行っている業務は、当局が答弁された内容をはるかに超え、ジェンダー平等の立場から男性の人権や多文化共生まで豊かに広がっています。今後もっと求められる役割は広がるのではないでしょうか。

 

Q5 市は、トレピエの事務所機能を限定的に捉えすぎているので、発展的に捉えなおし検討する良い機会ではないですか。

 

答弁要旨

 6月議会においてご答弁いたしましたが、都市公園法第2条第2項は、都市公園の効用を全うするため、公園内に設置できるものの一つとして、教養施設を規定し、その詳細を都市公園法施行令第5条第5項で、植物園、動物園、水族館、野外劇場、図書館などと限定列挙しているものです。

 トレピエ(尼崎市立女性・勤労婦人センターの事務所は、子育てや夫婦関係の悩みなどに関する相談やカウンセリングといった、対象が限られた業務や啓発セミナー等の企画や運営管理などの業務を実施する場所であり、特定の業務を処理するための事務所であることから、都市公園法に規定する教養施設には該当しないものでございます。以上

 

次に、トレピエ事務所の施設整備などについては、事業全体の中でアドバイザリー業務委託の事業者の支援などを受けながら検討を進めるとおっしゃっています。

 

Q6 検討を進めるのは何について、どんなテンポで進めるのですか。

 

 答弁要旨

  現在地周辺で別途整備する男女共同参画等の拠点施設の整備内容については、男女共同参画社会づくりの取組やジェンダー平等などの今日的課題への対応を踏まえ、その活動に必要な居室を確保していくことを基本としながらソフト面での工夫や連携をあわせて検討してまいります。

 具体的な施設の規模やその機能などにつきましては、付属機関である男女共同参画審議会や女性・勤労婦人センター運営委員会でのご意見のほか、タウンミーティングにおける市民・利用者のご意見、また利用者グループなどの関係団体へのヒアリングなどを踏まえ、来年度策定を予定している基本計画の中でお示ししてまります。以上

 

 

市の進め方は、今、新図書館の整備とまちづくりが主になっており、トレピエの機能については後しになっています。これでは市民は不安感や不信感を募らせるばかりです。

 トレピエの今後の方向について、市民の声を聞き政策に反映させていくべきです。

 

Q7 タウンミーティングのやり方を改め、まずトレピエについて市民の声を聞くことからやり直すことを求めますが、いかがですか。

 

 答弁要旨

  今回のタウンミーティングは、個別のハード面だけでなく、新施設の整備などをきっかけとして、まち全体の将来像について、みなさまと一緒に考えることを主な目的として実施したものです。

 新たな男女共同参画社会づくり等の拠点施設をはじめとした核施設の具体的な整備内容などについては、法規制などを踏まえる中で、こうしたタウンミーティングでの意見交換や、関係団体等へのヒアリングなどを通じて、検討を行っていくこととしており、検討が一定程度、進めば、改めてタウンミーティングを開催することやヒアリングを行うなど、引き続き丁寧に取組を進めてまいりたいと考えています。以上

 

 

次に、強度行動障がいについて質問します。

 

強度行動障がいを有する人への支援では、行動の激しさやその頻度が高いことから、本人や周囲の安全確保のために力で抑え込まざるを得ない場面が日常的にあります。それはしばしば虐待ととらえられることもあり、意欲ある支援者が悩み疲弊し、本人の状態がさらに悪化するなどの実情があります。

 厚生労働省は、強度行動障がいを有する人の地域における支援体制の在り方、支援人材の育成・配置について検討するために、「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会」を立ち上げ、2022年10月から2023年3月まで計8回の検討を行い、報告書が出されています。ポイントは、ある特定の事業者、支援者だけが支援するのではなく、チームで支援する体制を地域でつくっていくこと、そのための人材育成だと読み取りました。

 人材育成ですが、行動援護のサービスを提供するヘルパー資格は、兵庫県が実施している強度行動障害支援者養成研修の基礎研修と実践研修を修了し、直接業務1年以上の経験とされています。

 

Q8 行動援護のヘルパー資格を持つ人は現在何人で、どのような職場に従事されていますか。

 

 答弁要旨

  行動援護事業所に従事するヘルパーの届出は、令和6年8月現在、市内13事業所で計149人となっております。以上

 

 全てヘルパー事業所で、グループホームなどの職員は受講していないのですね。

基礎・実践研修いずれも受講料は6000円で、事業所負担となっています。尼崎市は介護保険では、介護人材確保支援事業として初任者研修、介護福祉士実務者研修に対し上限6万円で個人は2分の1、法人は3分の2の財政支援をしています。

 

Q9 強度行動障害支援者養成研修についても、市の財政支援を行うべきではないですか。

 

 答弁要旨

  行動援護などの外出支援の障害福祉サービス事業所が不足している理由としましては、人員体制の問題や報酬設定、求められる専門性の問題等、様々な要因が考えられます。今後、その要因を分析する中で、事業所・支援者を確保するための方策について、強度行動障害支援者要請研修受講への財政支援等も含め研究してまいります。以上

 

 2022年度国が行った「強度行動障害児者の実態把握等に関する調査研究」の中で実施された、支援者が感じている支援の困難さや負担が大きい状況についての事業所ヒアリング調査によると、①人員体制が不十分、②精神的負担、③事業所の専門性が不十分、④環境設定の難しさ,⑤事務作業の負担、⑥連携の難しさ、⑦経費の負担などが課題として示されています。もちろん尼崎市だけで課題解決していけるものではなく、兵庫県や近隣市との連携の中で解決の道は拓かれていくと思います。

 全国には優れた実践をされている社会福祉法人やNPO法人、それを支える自治体独自の取組があります。

 

Q10 市は、全国の実践を積極的に調査研究していますか。

 

 答弁要旨

  国が実施した調査研究報告等の中で、全国様々な社会福祉法人等において、強度行動障害をお持ちの方への丁寧なアセスメントから安心感のある生活環境の提供、パニック時の適切な対応など、日々の支援に工夫されている状況や、自治体においてなされているそういった取組の後方支援などの事例が紹介されております。

  その中で例えば福岡市で取り組まれている、相談支援から集中支援、地域移行支援及び定着支援の流れを相談支援事業者や通所支援事業所、グループホーム、居宅介護、行動援護などの複数の事業所が連携する事業スキーム等は非常に参考になるところであり、本市でも何らか取り入れることができないか、今後、社会保障審議会等、様々な会議体でご意見を伺う中で研究してまいりたいと考えております。以上

 

 地域支援体制については、今年度から始まった市の第7期障害福祉計画の中で、はじめて「強度行動障害を有する障害のある人の支援体制の充実」が目標の一つに掲げられ、2026年度までに支援ニーズ等の把握と支援体制の整備を検討・実施するとあります。

 

Q11 支援ニーズ等の把握と支援体制の整備について、進捗状況を教えてください。

 

答弁要旨

 地域での支援体制の整備につきましては、「あまがさき相談支援連絡会」において、強度行動障害などの支援につながりにくい人に対して、関係機関が互いに連携した切れ目のない支援を提供するためのネットワークのあり方について検討を行っております。また、その入口として、相談支援事業所の相談支援専門員が寄り添い関わることで、サービス等利用計画の作成から適切な障害福祉サービスに安定的につなげていくための基幹相談支援センターによる相談支援事業所へのサポート体制についても協議を行っているところです。

 これらの取り組みを通して、引き続き支援ニーズの把握や支援体制の整備に努めてまいります。以上

 

 市の取組はまだまだ緒についたばかりです。強度行動障害支援者養成研修を係わる全ての従業者ができ受講し、さらに中核となる専門性の高い指導者養成の研修体制をつくるべきです。これは、県との協議が必要でしょう。

 また、今ある報酬体系では、支援者が安心して働きつづけられる労働環境ではありません。県と共に国への要請が必要でしょう。

私は、今回強度行動障がいを有する息子をもつ一人の母親から話をお聞きし、40年余り息子が少しでもよりよく生きていけるようにとがんばってきたけれど、母親自身が自分の終活を考えるこの時期を迎えてもなお、社会に安心して息子を託せない辛さを目の当たりにしました。

 

Q12 市長に伺います。市長はご自身の政治姿勢として「誰ひとり取り残さない」ことをつねづね語っておられます。市長は、この息子と母親に何をしますか。何ができますか。お答えください。

 

市長答弁

  障害福祉の分野については、私が教育長時代から、迷う特別支援学校の保護者の皆様ともおつきあいがあった関係で、コミュニケーションをする機会があり、市長になる前から障害福祉施設、生活介護事業所等を含む、生涯福祉施設に訪問する機会もあり、また、市長に就任してからも、一日かけて各障害福祉施設を回ったり、また、車座集会ではサービスを提供する事業者の皆様の問題意識を伺うなど意識して取り組んでまいりました。

 課題として思っているのは、高齢介護以上に一般の税でこの措置をしなければいけない分野であるために、どうしても施策の充実について、いわゆる前進的にならざるをえないところがありまして、私自身も非常に歯がゆい思いをしながらですね、ただ、一つひとつ、声を聞きながら解決をしていかなければならない分野だと思っております。

  強度行動障害の方々についても、私も施設に伺って、それぞれの状態というのを拝見させていただいたこともありますけれど、今はおそらく高齢になった方々については県内の少ない施設に最後は預けられる方が多いかというふうに認識しておりますけれども、理想はやはり地域のグループホーム等で過ごすことができるようになっていくことが大事だと思っておりまして、その点についてはまさに松沢議員のご指摘の通り、担い手の問題等さまざまな質の充実と体制の強化というのが必要だと思っておりますので、この点については障害福祉計画でも掲げられましたので、私自身も先にたって進められるように頑張って参りたいと思います。

 

  今日は当事者の母親が傍聴に来られているかと思います。市長から誠意ある答弁をいただき、それだけでもこの先に少し光が見えたかもしれません。これで、私の質問を全て終わります。ありがとうございました。

 

2024年9月議会 まさき一子議員の一般質問と答弁要旨

 

日本共産党議員団の真崎一子です。

今日は子ども誰でも通園制度について、小中学生の就学援助費について、小中学校給食の無償化について、子どもの医療費の無償化について質問します。

 

まずは子ども誰でも通園制度についてです。

 

子ども誰でも通園制度(以後通園制度という)は、国の主導で全国一律の事業として整備し、0歳6ヵ月~2歳児で保育事業所に通園していない子どもを、月IO時間以内で保育事業所や公立保育所、幼稚園等を利用できる制度です。保育事業所と利用者の直接契約になり、市の役割が大きく後退します。

 

2024年度から一部の自治体で試行的に導入し、26年度はすべての自治体で実施する予定としています。

今年は115自治体で試行しています。兵庫県では神戸、姫路、加西、養父、南あわじ市の5市で導入しました。

通園制度は0歳6ヵ月~2歳児までの人見知りが激しい時期に、月10時間という上限の中で月1・2回だけ、あるいは週に2時間半だけ預けられる。最悪の場合空きがある異なる事業所を転々とさせられる。子ども同士の関係や子どもと保育士の関係が出来上がっているところヘポンと入れられる、まるで荷物のように。子どもにとって不安な思いだけで2時間ほど過ごすことになります。こんな保育環境が子どもにとって望ましいと言えますか。

質問します。

 

Q1、通園制度は、子どもの健全な成長発達に懸念があります。

通園制度に対する市の見解をお示しください

 

答弁要旨

 こども誰でも通園制度は、すべての子どもの育ちを応援し、子どもの良質な成育環境を整備するとともに、すべての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での子育て支援を強化するために、令和8年度から子ども・子育て支援法に基づく新たな給付制度として全自治体で実施できるよう、国において現在、詳細な制度設計がなされております。

 具体的な制度の内容は、月一定時間までの利用可能枠で就労要件を問わずに時間単位で柔軟に保育所等を利用できるようにすることで、子どもが家庭とは異なる経験や家族以外の人と関わる機会を持つことにより、健やかな成長につながるなど、すべてのこどもの育ちを応援することを目的とするものと認識しております。

 本市においても、こうした国の制度目的を踏まえ、すでに試行的事業を実施している先行自治体での子どもの安全・安心面や保育士の負担増大などの取り組みを検証するとともに、関係団体と意見交換を行う中で、こども誰でも通園制度の意義・目的に沿った運用ができるよう検討を進めてまいります。

 なお、法人保育施設がこども誰でも通園制度を実施するに当たって、市は、実施施設の認可や確認、利用者の給付認定、利用実績を確認のうえ給付、同制度の実施に関する監査、助言等を行わねばならないことと同法で定められており、利用調整以外は、通常保育に係る業務と同等の業務を市の役割として果たすこととされています。 以上

 

 

続いて就学援助の単価引き上げについて伺います。

2023年度は国の要保護基準において、中学生の就学援助費が引き上げられ、新入学学用品費が3000円上げられ6万3000円になりました。近隣都市では昨年度から伊丹、宝塚、明石市は6万3000円に。西宮市は6万円。尼崎市は4万7400円のまま、その差は1万5600円です。

小学校はどうでしょうか。24年度から新入学児童の学用品費用は、3000円増の5万7060円になりました。伊丹、宝塚、明石、西宮市は今年度5万4060円です。ここでも、尼崎市は4万600円でありその差は1万3460円です。質問します。

 

Q2、尼崎市は小中学校とも新入学用品費の増額はされなかった。

他都市と比べて少ない理由をお答えください。

 

答弁要旨

 就学援助費の支給費目の一つである新入学学用品費は、資格要件を満たす保護者に対して、その児童生徒の市立小学校の及び中学校などの入学前又は入学後において支給されるものであり、その設定金額は国が示す金額を参考に、市の裁量により決められるものでございます。

 本市は令和2年度新入生向けに新入学学用品費の設定金額の増額を行いましたが、その後、新型コロナウイルス感染症の流行に起因した家計急変への対応により、就学援助認定者数が増えたことや、オンライン学習通信費という新たな支給メニューが追加されたことで、多くの財源が必要となりますことから、設定金額の更なる増額を行うことができなかったものでございます。以上

 

就学援助制度は、全ての子どもが安心して楽しく学校生活、勉強ができるように経済的な理由で就学させることが困難な保護者に給食費用や学用品費の一部を援助する制度です。住んでいるところで支援に格差がつくのは子どもの人権が守られていないと言えるのではないでしょうか。

質問します。

 

Q3、今後、他都市と足並みをそろえる考えはありますか?

 

 答弁要旨

 新入学学用品費は、児童生徒が新しい学校生活をスタートさせる際に、学用品等の調達の一助にしていただくものです。そのため、近年の物価高騰の傾向などから、設定金額の増額は必要であると考えております。

 しかしながら、設定金額を他都市並みに増額するためには、増額の予算措置が必要となりますので、今後、関係部局と協議しながら設定金額の引き上げを検討してまいります。 以上

 

次は、小中学校の給食費の無償化についてです。

今年8月3日のテレビ朝日ANNニュースで、 NPO法人「ひとり親家庭サポート団体全国協議会」が7月20日~28日までに全国ひとり親家庭2100世帯に行った調査によると、31.8%の家庭が「1日2食」、2,2%が「1日1食」と回答しました。夏休みに入り給食がないことに加えて、物価高で「おかゆにしてかさ増しする」「エアコンの使用を控える」など厳しい生活実態を訴える声が上がっていました。

文科省の2023年度9月の給食無償化の調査では、児童生徒全員を対象に無償化を実施しているのが547自治体。支援要件を設けるなど一部の児童生徒を対象にして無償化を実施しているのが145自治体。

23年度中に40自治体で無償化を実施しており、全国の自治体へと広がっています。

 

子育て支援策の柱の一つである給食の無償化について、跡見学園女子大学の鴉(がん)咲子教授は「コロナ危機後、食材高騰の中で子どもの食の格差が拡大している。この格差を小さくする役割が学校給食にはある。給食の無償化にはすべての子どもが給食費を気にせずに、安心して給食を食べられるというメリットがあると述べました。

また鷹氏は隣国の韓国の給食無償化を紹介し、「就学援助のような所得制限のある給食費への支援を転換し、普遍的支援である給食無償化を実施している。給食に農業予算を使っている、高校まで給食を実施している、費用は基礎自治体だけでなく都道府県にあたる広域自治体も負担しているなどが韓国の特徴。」と述べています。無償給食は、韓国の憲法第31条3項で「義務教育は無償にする」に基づくものです。そして給食は教育の一環であるということに同意しているということです。

 

日本でも、憲法第26条第2項に「義務教育はこれを無償とする」と明文化しており、学校給食法では食材費は保護者負担となっておりますが、学校給食も教育の一環として国の責任で実施するべきです。東京都では給食費用の2分の1を保障し、今年4月から23区すべてで小中学校の無償化が始まりました。青森県でもこの10月から無償化が都道府県で初めて実施されます。質問します。

 

Q4、市として、国と兵庫県に対しても給食の無償化を求めてほしい。いかがですか?

Q5、小中学給の無償化について県との協議はやっているのですか。給食無償化への市の見解、また今後の方向性をお示しください。

 

答弁要旨

 給食費の無償化については、多額の財源が必要になりますことから、その実現は各自治体の財政力により左右されるのではなく、国の財政負担により全国一律に実現することが望ましいと考えております。

 そのため、本市におきましては、全国の自治体の長や教育長で構成される各種市長会及び教育長会などを通じて、給食費の無償化の早期実現を国に対し求めているところでございます。

 また、兵庫県と給食費の無償化について、協議はいたしておりませんが、兵庫県には国に対して国の財政負担による無償化の実施を働きかけていただくよう求めているところでございます。

 一方、本市における給食費の無償化については、本市の財源のみで給食費を無償化することは、多額の財源を要することから、財政状況等を踏まえた責任ある検討が必要であると認識しており、引き続き、国や県の動きを注視しながら、検討して参ります。以上

 

 

目本は食糧自給率、カロリーべ一スで38%と先進国の中で最低水準です。

物価高騰で食材やエネルギーが高騰しています。減反や日本の農業政策を外国の輸入に頼ってきた弊害が今沸騰しています。これら食糧難や物価高騰が国民の生活を圧迫し、米や食材が買えない不安が町中に渦巻いています。学校給食の値上げが保護者を苦しめています。そのすべてが国の責任です。政治の方向転換が必要だと思います。

 

市は国県に学校給食の無償化を強く求めるべきです。

国が実施するまでのつなぎとして地方自治体は「住民の福祉の向上」の立場で住民の要望を踏まえて学校給食の無償化を推進、実施するべきでしょう。しかし小申学校への完全無償化は毎年多額の財源がかかり、尼崎独自での無償化は難しいと思っています。兵庫県と協議して、小中学校一方のみ、多子世帯、

半額負担等、段階的に条件を設けてでも前進するべきです。

 

 

第2登壇

2問目の初めは、こども誰でも通園制度の子どもの安全についてです。

 

今でも、保育所等を利用していない家庭においても、一時的に家庭での保育が困難になった場合や育児疲れによる保護者の負担を軽減するために支援が必要とされた場合に、月12日間利用できる一時預かり制度があります。利用者と保育事業所との直接契約ですが、市が補助金を支払うため、利用した時間や月回数、担当者まで詳細に情報を共有します。預かる際には事前の保護者・子どもの面接と慣らし保育もあります。子どもの特性を事前に知り安全に保育するためです。

 

しかし通園制度はスマホで申し込み、子どもの情報を送信するという申請方法です。慣らし保育もありません。また事業所や日時を固定せずその都度申し込んで利用する自由利用の場合はコロコロと子どもが入れ替ったり、初めて保育される子どももいます。そんな状況で安全な保育ができるでしょうか。

 

2015年~22年までに発生した保育所や幼稚園での死亡事故件数で一番多いのは、0歳児25件38.5%、二番目が1歳児23件35.4%、三番目が2歳児で5件7,7%でした。就学前施設で起こった死亡事故の82.5%がこの年齢です。しかも保育初日に起こっている事故があるというのも見逃すことができません。保育所で過ごすことに慣れていない子どもへの対応について保育現場では戸惑いもあり、保育士不足に拍車がかかります。質問します。

 

Q6、保育士不足が深刻な保育事業所で、通園制度は子どもの安全性が脅かされます。当局の見解はいかがですか。

 

答弁要旨

 保育所は、子どもたちが日々安全・安心に過ごすことができるよう、生活や遊びの環境を整え、乳幼児期の健やかな育ちを支えることが求められており、こども誰でも通園制度においても、こうした子どもの安全が当然のこととして確保される必要があります。

 ご指摘のあった申込方法につきましては、事前に利用申込者が記載する登録洋式や面談の機会を用いて、保育所が子どもの健康状態、生活リズム、発達の状況やアレルギーを確認するなど、子どもの安全確保について適切に対応ができるよう、現在、国において制度設計が進められております。

 また、深刻な保育士不足に対応するため、引き続き、保育士確保・定着化に係る支援等の実施に加え、更なる拡充策の検討を行うなど、法人保育施設への支援に取り組んでまいります。

 さらに、利用者と保育施設、市がつながるシステムなど、今後、見込まれる保育現場での職員の負担の軽減についても、国の検討会で議論されているところであり、これら国の検討過程を注視し、安定的な運営を確保する方策を検討する必要があるものと認識しています。以上

 

政府は、今年と来年は試行段階で、2026年には全自治体で施行するとしています。利用者と保育事業者との直接契約であり、市の関与がない場合トラブル時の対応や責任を押し付けられたり、また保育士の配置等、保育事業所の負担が大きくなります。法人園長会との協議を重ね、納得した実施が必要だと思います。質問します。

 

Q7、本市としてはいつから実施に向けた検討し、実践しようと考えておられますか?

法人園長会との協議をするべきと思いますが、当局はどう考えますか。

 

答弁要旨

 こども誰でも通園制度は、令和6年6月5日の子ども・子育て支援法の改正により、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、令和8年度からすべての自治体で実施することとされております。

 こうしたなか、本市では、現在制度実施に向けた庁内会議等において検討を進めているところですが、本格実施に係る設備・運営基準や配置基準等、実施するために必要な制度の詳細は現時点で国から示されていません。

 このような状況ですが、保育現場とも丁寧な協議を重ねていく必要があると考えておりますので、現時点において国から示されている内容を基に、今月から法人保育園会等に対し説明、協議していく予定です。

 今後は、引き続き、国の情報や近隣で試行的事業を実施している自治体から具体的な課題を確認するとともに、法人保育園会等との意見交換の実施、子ども・子育て審議会での意見聴取等、関係機関と丁寧に調整を行いながら、対応してまいりたいと考えております。 以上

 

通園制度は子ども一人当たり、1時間利用者負担300円、国の補助850円の1150円が定されます。この制度を担当する保育士を確保しなければなりません、朝から夕方まで子どもがコンスタントに確保できれば、保育事業所の経営は成り立ちますが、曜日や時間帯によって空きができると、赤字になる可能性があります。

一時預かり保育の場合は、半日または1日預かっても、1臼単位で保育料は計算できるために、保育事業者の安定した収入と利用者が月12日利用できる等の需要があります。

質問します。

 

Q8、現在行っている一時預かり保育制度を充実することが、子どもや保護者、保育士にとって安定した保育ができるのではありませんか。当局の見解をお示し下さい。

 

答弁要旨

 一時預かり事業の利用にあたっては、利用者は保育施設に事前登録を行い、契約を締結した上で、直接保育施設に申込いただく仕組みであり、こども誰でも通園制度と同様、市が利用者と保育施設の間に入って受け入れを調整することはございません。

 また、保育施設経営の観点から、こども誰でも通園制度においては需要と供給が一致しないと運営が困難になるのではないかとのご指摘ですが、一時預かり事業においても同様の課題があると考えており、利用料の設定につきましても、国は誰でも通園制度と一時預かり事業では同水準になることを想定した制度設計を検討しております。

 このように、一時預かり事業と誰でも通園制度には類似点があることから、こども誰でも通園制度の開始に当たっては、一時預かり事業についても一定の整理がなされるものと考えております。

 

 

最後は子どもの医療費無料化についてです。

 

子どもの医療費に対する助成制度の通院は2023年5月1日時点では「高校卒業まで」が1202自治体(69%)となっています。「中学卒業まで」は482自治体(28%)併せて97°/・の自治体で実施しています。

会派の決算学習会で、当局は「今後は他都市を参考に医療費助成の対象を高校生まで拡充することを検討中」と答弁をされました。

 

厚労省は2023年国民生活基礎調査を行い、今年7月に発表しました。18歳未満の子どもがいる世帯を「児童のいる世帯」といいます。

 

資料をご覧ください。

 

①児童のいる世帯は全世帯の18.l%すごい勢いで少子化が進んでいます。

②児童のいる世帯の母親は77.8%が働いています。正職員32.4%と非正規職員35.5%。

③全世帯の生活状況は23年度大変苦しい26.5%、やや苦しい33.1%併せて約60%が、生活が苦しい状況。

④児童のいる世帯の生活の苦しいが65%を占めている。

調査では児童のいる世帯の平均所得金額は、22年度は812万円です。

子育て世帯は決して収入が少ないわけではなく、仕事もある、マイホームも車もある、保険にも入っている、税金も払っているけれど生活が苦しい。子どもの教育や部活・塾にお金がかかる、大学の入学金・学費が高い、家や車のローンがある等の出費に苦しんでいる人も多いのではと思われます。

 

尼崎市は子育てしやすい街、子育て世帯の転入促進の街を目指していますが、子育て世帯の生活実態がこんなにひどいことになっている現状では、子育て支援の充実、子どもの医療費の無料化の充実は待ったなしの課題です。せめて他都市並みのサービスの提供が必要ではないでしょうか。

 

改めてお聞きします。

 

Q9、子どもの医療費の助対象を高校生まで拡充を行うのですね。

実施時期及び助成の内容についてお答えください。

QIO、市は児童のいる世帯の生活実態を見てどのように思いましたか?子どもの医療費 中学卒業まで所得制限を外して無料にすることの決意をお聞かせください。

 

答弁要旨

 18歳までの制度拡充に向けましては、子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、検討を進めているところでございます。

 その検討にあたりましては、これまでの制度拡充による効果や影響について、拡充前後の受診回数や事業費の変化・推移などについて検証するほか、ライフステージごとの子育て世帯の家計負担などの状況や、すでに実施している各種支援策とのバランスも含め、様々な視点で検討し、制度設計を行っているところです。

 また、ご指摘の「子育て世帯の生活実態」に対しましては「あまがさき子ども・子育てアクションプラン」にも掲げておりますとおり、子育てや教育にかかる「経済的負担」は大きいものであり、軽減を図っていくべき課題と捉えております。

 いずれにいたしましても、こうした現状認識のもと、各種検証をおこなった上で、財政状況も考慮し、できるだけ早期に拡充策を明らかにしてまいります。以上