コロナ対策 産業経済関連の発言と答弁要旨2020.3~2021.3

2020年~2021年3月までのコロナ対策【産業経済】関連の会派の各議員発言と答弁要旨をまとめています。発言は新しい順です。

 

【コロナ】産業経済  2020.6~

2021.3徳田

事業者支援についてです。

市長は施策方針で「経済の地域内循環の促進を目的とした、本市独自の電子地域通貨「あま咲きコイン」を、令和2年度の実証実験の結果を踏まえて、令和3年度から本格導入し、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ消費の喚起を図る。事業者を支援するため、令和3年度は、これまでの取組状況を踏まえ、影響が懸念される小規模事業者を支援の対象とし、技術力の向上や生産活動の活性化、省エネルギー化に向けた設備投資の導入経費に係る補助を行う」と述べられています。

緊急事態宣言のもとで、飲食店に時短営業が求められました。協力したお店には一律1日最大6万円、国の制度として取引業者などには一時金法人60万円、個人30万円が支給されます。緊急事態宣言が解除されましたが、引き続き飲食店には21時までの時短営業が求められています。

あるスナック店主は、「1月12日から時短営業が要請され、お酒の提供が7時まででは商売にならず休業となった。その間は預金を取り崩して耐えてきたが時短営業が延長されピンチです。しかも協力金は1カ月以上先の支給でやっていけない。緊急事態宣言が解除されても営業は9時までで、お客さんは戻ってこないし、不安の毎日だ」と嘆いていました。このように市内で多くの中小業者がこの緊急事態宣言が発令されたなかで経営の危機に陥っています。

 

お尋ねします。中小事業者への減収補填のための新たな支援を国・県に求め、また市独自の支援策は減収を補う直接支援策に重点を置くべきであると考えますがいかがでしょうかお答えください。

答弁

これまで、中小事業者への支援につきましては、固定費である賃料が経営上の大きな負担となっている状況の中、国・県等の支援が行き届くまでの対応策として、「緊急つなぎ資金貸付事業」をはじめ、緊急事態宣言の発令により厳しい経営を余儀なくされる飲食・サービス事業者の資金繰り支援として、クラウドファンディングを活用した「あま咲きチケット事業」、さらに、県の休業要請事業者経営継続支援金の対象とならなかった皆様への支援として「事業継続支援給付金事業」など、国・県との連携そして補完を基本に、時宜に応じた支援事業を実施してきました。今後も、国・県に対し、適宜、中小事業者の実態に応じた支援策の要望を行うとともに、引き続き、事業者の皆様からのご意見、ニーズ等も踏まえる中で、支援に取り組んでまいります。以上

 次に、東京オリンピック・パラリンピック開催についてです。

ワクチン接種が始まりました。国はワクチン接種を頼りに東京オリンピック・パラリンピックを開催しようとしていますが、世界保健機関(WHO)主任科学者が、「世界全体で、今年中の集団免疫の達成はありえない」と述べているように、ワクチンを頼りに開催を展望することはできません。

また世界各国は感染状況の違いがあり、選手の練習環境などの格差やワクチン接種の先進国と途上国の格差が広がっています。アスリート・ファーストの立場からも公平にオリンピックを開催することができません。

さらに大会期間中、熱中症対策等で5千人、コロナが収まっていないと1万人の医療従事者が必要とされるなか、多数の医療従事者をオリンピックに振り向けることは困難であると言われています。

欧米アジア広域で企業、金融関係者などに広報戦略を助言するなどをしているケクストCNCが行った新型コロナをめぐる世論調査で、東京オリンピックの年内開催に対し、日本は反対56%、賛成16%、イギリスは反対55%、賛成17%、ドイツ反対52%、賛成19%と軒並み反対が賛成を大きく上回っており、世界でも多くの人々は開催の中止を求めています。

 

そこでお尋ねします。東京オリンピック・パラリンピックを中止し、新型コロナ対応に集中するよう国、組織委員会、東京都に求め、本市も聖火リレーなどを中止し、その経費を新型コロナ対策に回すべきと考えますが見解をお聞かせください

答弁

東京オリンピック・パラリンピックの実施については、国や組織委員会が様々な要因を加味し、判断されるものと考えています。また、新型コロナウイルス感染症対策については、オリンピック・パラリンピックの開催に関わらず、全市をあげて全力で取り組むべきものでございます。今後も、引き続き、市中感染の防止や、発熱等症状のある患者を適切に医療につなげるため、ワクチン接種体制の整備や積極的疫学調査等、必要な事業を適切に実施していきます。以上

 

次に新型コロナウイルス対策の財源についてお聞きします。

昨年12月議会、私は一般質問で、「新型コロナ感染対策は、ほぼ地方創生臨時交付金の枠内で事業が実施されている。市民のくらしが深刻な状況に陥っている中、財政調整基金を大胆に活用していくべき」とお聞きしました。

当局は、「国においては、感染症の拡大防止と社会経済活動との両立に向け、今年度3次補正を新年度予算と一体的に編成するいわゆる「15カ月予算」の考え方により、切れ目なく取組を進めていくこととされている。これを踏まえて、引き続き、増額が示された臨時交付金を活用した感染症対策を実施するとともに、必要に応じて財政調整基金の活用も視野に入れつつ予算編成を進めている」と答弁されました。

これまで新型コロナウイルス感染症への対応の事業費のうち一般財源が(48億8千万円)、内訳は地方創生臨時交付金の活用は(42億4千万円)です。

国の第3次補正予算で、本市に13億円の臨時交付金が想定されています。また来年度末で、財政調整基金残高は74億円とされています。

 

再度お尋ねします。本市の新型コロナ感染症対策は、臨時交付金の枠内で実施されています。財政規律より、まず第一にいのちを最優先して、積極的に財政調整基金などを活用して、コロナ対策を優先して講ずべきと考えますが見解をお聞かせください

答弁

感染拡大により市民生活や地域経済が深刻かつ甚大な影響を受けているなか、支援を必要とする市民や事業者の皆さまに寄り添った取組を、引き続き進めていくことが重要であると考えており、令和3年度当初予算においては、コロナ影響への対応を行うため、4億円の財政調整基金の活用を図ったところです。今後におきましても、感染の拡大や地域経済、国の動向等に注意を払いつつ、地方創生臨時交付金の活用に加え、必要に応じて財政調整基金を活用するなど、適時適切な対応に努めてまいります。以上

 

 

2020.12徳田

新型コロナ感染拡大に伴う経済対策について

 

 内閣府が発表した7月~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を差し引いた年率換算で21.4%の増でしたが、4月~6月期の戦後最大の落ち込みの半分しか回復せず、コロナ前の水準を下回るだけでなく、昨年10月の消費税を10%に増税した後の水準よりさらに悪化しています。消費税の増税で弱った経済に、コロナが追い打ちをかけたのです。

 また今月1日に総務省発表の10月の完全失業率は3.1%で2か月ぶりに悪化、新型コロナウイルスの感染拡大が雇用に及び続けています。この様な中では、消費税を安倍政権が増税する前の5%に緊急に戻すことが求められています。

 

新型コロナ感染拡大を受け、多くの事業者が申請している、持続化給付金、家賃支援給付金の申請期限は来年1月15日までです。雇用調整助成金の特例措置は来年3月に延期されました。しかし、1回限りの給付では焼け石に水で、多くの中小業者が「このままでは年が越せない」と悲鳴の声が上がっています。

 

9月議会の私の質問に、当局は、「国の持続化給付金と家賃支援給付金は、緊急事態宣言の発令を受け、営業自粛等により特に大きな影響を受けている事業者に対して、事業を継続していく目的等で現在も給付されていますが、今後は、感染拡大状況や国・県の動向等を注視していく中で、国への要望について状況を見定めていく」と答弁されています。

 

Q7,お尋ねします。新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中で、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金特例の各制度の延長と再給付を国に求めるべきと考えますが、見解をお聞かせください

 

答弁

議員ご提案の現在実施しております各制度の延長と再給付につきましては、11月に全国市長会から、「令和3年度国の施策及び予算に関する重点提言」の中で、国へ要望したところでございます。以上

 

 以上で第1問を終わります。

 

市内の状況では、本市が実施している事業所景況調査「DI」値は、7月から9月期の業況判断では、全産業で前期より32ポイントも改善したものの、まだマイナス34ポイントと依然として厳しい状況を示しています。

 

 本市が7月に実施した、新型コロナウイルスの企業活動への影響に関する調査では、コロナ感染症の拡大が、すべての事業者の経営継続に甚大な影響を与えていることを現し、特に製造業、飲食業、医療・福祉ではさらに深刻であることを示しています。

 

ある小田地域の防水業者は、「コロナ感染が拡大して売上が激減、持続化給付金など様々な給付金を申請したが、すでに使い果たし、現在はこれまで蓄えた貯金を切り崩して生活している。それも夫婦と子どもの3人家族では、いつまでもつかわからず、仕事も先が見えないため、不安の日々を送っている。」

本庁地域のイベントプランナーは、「コロナの影響でイベントの中止を余儀なくされ、開催しても感染の恐怖から客の入りはまばら。年金もなく、貯金で生活しているが、一方、事業を再開した時のことをかんがえ、その貯金も次の事業のための経費にどんどん消えている。」とその窮状を訴えられています。

 

 さて本市は、独自に7月に感染拡大防止対策支援金、事業継続支援給付金を、9月に製造業設備投資等支援補助金を創設されました。その支援金、給付金等への期待が大きく、多くの事業者が事業継続のために活用され、相次いで事業費が増額されました。

しかし申請は、感染拡大防止対策支援金、事業継続支援給付金は12月28日、製造業設備投資等支援補助金は来年2月26日までで終了します。

 

Q8,お尋ねします。新型コロナ感染がさらに広がる中では、市独自の制度の期間延長、もしくはコロナ禍での新たな支援制度が必要でないかと考えますが、見解をお聞かせください

 

答弁

これまで実施している市独自の支援制度につきましては、4月の緊急事態宣言が発令された以降、まずは「事業者向け総合相談窓口」の設置を皮切りに、「テナント事業者向け緊急つなぎ資金貸付制度」を創設や、飲食・サービス業を応援するため、クラウドファンディングを活用した「あま咲きチケット」等を実施し、その後、ウイズコロナやポストコロナを意識した「感染拡大防止対策等支援補助金」に取り組むなど、時宜に応じた支援制度を展開してきたところでございます。そうしたことから、現在の支援制度を延長する考えではなく、経済状況は様々な業種においてマイナスの影響が顕著になってきておりますことから、引き続き、有効な施策を実施してまいります。以上

 

 

(徳田)

次にコロナ危機だからこそ、住宅・店舗リフォーム助成制度創設での支援についてお尋ねします。

これまで会派議員が、繰り返し実施を求めてきた一般住宅や店舗に対する「住宅・店舗リフォーム助成制度」は、市内の事業者を利用して、自宅や店舗の改修や補修工事を行う場合に、その一部を助成するものです。地域経済の振興と住宅や店舗の整備を目的で実施するものです。この助成制度は、市内事業者への発注が条件のため、市内事業者の収入や雇用を増やし、それが市内で消費され、税収も確保されることにつながっていきます。

これまで、当局は、この制度は,助成対象の工事業者を市内業者に限定することにより、受注機会を拡大することで一時的に経済波及効果は発生しますが、需要の先食いで、助成することがリフォームの総需要をふやすきっかけとなるのか、そのための施策として最も適しているのか、一方消費者保護の観点からリフォーム事業者の質の向上を図るなど多くの課題がある」と回答され、制度は創設されていません。

これまで利用を限定するエコリフォームや空家リフォーム助成制度が創設されてきましたが、申し込みは多くありません。

国土交通省は、業者団体の要望に、「自治体が、制度要綱と地域住宅計画をつくって実施すれば、住宅リフォーム助成制度に、国の社会資本整備総合交付金が活用できる」と回答し、多くの自治体が、この交付金を活用してリフォーム助成制度を創設し、たいへん喜ばれています。

 

Q9,お尋ねします。新型コロナウイルス感染拡大で、建設関連事業者も困窮しているもと、需要の先食いであったとしても、住宅・店舗リフォーム助成制度を創設して、業者支援と地域経済振興の一助にすべきと考えますが、見解をお聞かせください

 

答弁

議員ご提案の「住宅・店舗リフォーム助成制度」につきましては、受注機会を拡大させることになり、またリフォームに関連した商品等の購買が見込まれるなど、一定の経済効果が発生するものと考えられます。しかしながら、現在本市において実施しております、「感染拡大防止対策等支援補助金」制度につきましても、換気設備本体や、その設置工事費等の経費も補助対象となっており、本制度を活用することで、同様の事業者支援と地域経済振興の一助になるものと考えております。以上

 

(徳田)

次に財源対策についてです。

 9月議会の会派の総括質疑で、当局は、「新型コロナウイルス感染症対策に係る財政的措置は、中核市長会を通じてその大幅な増額や継続的な財政措置を緊急要請している。また、全国市長会からも国へ提言し、引き続き他市とも連携しながら継続的に要望する」と述べられています。

 

そして、財政調整基金活用については、「今後、新型コロナウイルス感染による収支悪化が見込まれる中、「あまがさき『未来へつなぐ』プロジェクト」の財政規律・財政目標を堅持し、令和3年度予算編成においては、まずは、ソフト事業の実施手法を再検討するとともに、事業の廃止や大幅な縮小など、抜本的な見直しを進め、新たな財源を確保することを基本的な考え方にし、なお生じる収支不足や、新型コロナウイルス感染症対策に要する経費については、財政調整基金の活用も視野に入れることで、支援を必要とする市民や事業者に寄り添った取組を行うための財源を捻出を考えている」と答弁されています。

 

 これまで新型コロナウイルス感染症への対応の事業費総額は553億5千万円に達し、そのうち一般財源が49億2千万円、内訳は地方創生臨時交付金の活用は47億5千万円にのぼっています。2019年度決算では、年度末の財政調整基金残高は70億円です。

 

Q10,お尋ねします。これまでの新型コロナウイルス感染対策はぼ地方創生臨時交付金の枠内で事業が実施されています。市民のくらしが深刻な状況に陥っている中で、財政調整基金を大胆に活用していくべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください

 

答弁

令和2年12月8日に国において閣議決定された追加経済対策におきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と社会経済活動との両立に向け、令和2年度第3次補正予算を令和3年度当初予算案と一体的に編成するいわゆる「15カ月予算」の考え方により、切れ目なく新型コロナウイルス対策に係る取組を進めていくこととされており、この中で地方創生臨時交付金を1.5兆円増額することが示されたところです。本市におきましても、こうした国の方針を踏まえつつ、引き続き、地方創生臨時交付金を活用した新型コロナウイルス感染症対策を実施していくとともに、令和3年度においては、必要に応じて財政調整基金の活用も視野に入れつつ予算編成を進めているところであり、引き続き、市民生活や市財政に及ぼす影響を最小にとどめるよう適切な対応に努めてまいります。(以上)

 

2020.9徳田

新型コロナウイルス感染拡大の中の経済対策についてです。

 

 新型コロナウイルス感染が広がる中で、医療崩壊の危機が訴えられ、併せて国民への自粛要請によって、中小企業・小規模事業者は経営難に陥り、失業者が増加、多くの医療機関も経営が悪化、市民のいのちとくらしの危機的な状況が続いています。

 憲法では、第25条2項で「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としています。

 このようなコロナ禍では、公衆衛生、医療体制の強化とともに、地域の産業や雇用、人々の暮らしを守っていかなければなりません。

 そのような中で、内閣府が8月17日に2020年4月から6月期の国内総生産(GDP)速報値を発表しました。年率換算で27.8%と大幅に下落、9月8日にはさらに28.1%減へ下方修正されました。昨年10月からの消費税10%増税で弱体化した日本経済に、新型コロナウイルス感染拡大が追い打ちをかけ、戦後最悪の落ち込みとなっています。

コロナ禍でいためつけられている雇用や営業への支援を抜本的に強化するとともに、経済の立て直しには、国民・市民の懐を温める思い切った対策の実施が求められています。

 国の持続化給付金は事業者の支援として、売上が50%以上減少し、大きな影響を受けた事業者に法人200万円、個人事業者100万円を給付します。

家賃支援給付金は、家賃負担の支援として、地代家賃の一部を6カ月分、法人は最大600万円、個人事業者は最大300万円を給付します。

 雇用調整助成金は、事業主が労働者の雇用維持を図るために、労働者に支払う休業手当、賃金などの一部を助成するもので、9月末までの特例措置は12月末へ延長されました。

杭瀬のあるカラオケスナックはコロナ感染拡大で客の足が止まり廃業、美容室は、持続化給付金で当面をしのいでいるが苦しい、飲食店からは、阪神尼崎駅近くをはじめ各地で悲鳴の声が上がっています。

国は、国内旅行を支援するGOTOトラベルやプレミアム食事券とポイントを付与するオンライン飲食予約のGOTOイートなどを行いますが、コロナ危機から市民生活を守るためには、消費税の減税が一番有効な対策です。

世界各国では、コロナウイルス感染拡大が経済を直撃する中で、打撃を受けている業界を支え、消費を活性化させるために、日本の消費税にあたる付加価値税の減税をイギリス、ドイツ、オーストリアなど20か国で実施しています。

 

Q1,お尋ねします。消費税率の5%への引き下げで景気を刺激させ、経済を活性化させるよう、国に求めるべきと考えますがいかがですか

 

答弁要旨

 消費税につきましては、国と地方を通じた財政の健全化や社会保障施策の財源となるものであり、市歳入の一部となるものでございます。

 今般の新型コロナウイルスによる本市への影響につきましては、市民生活や地域経済への打撃により市税の大幅な減収等、財政運営への大きな影響が危惧される状況でございます。

 こうしたことから、ご指摘のような税率の引き下げにつきましては、税率変更いよる事業者への負担も伴うため慎重な対応が必要であるものと認識しております。

 また、本市におきましては、国の交付金を活用する中で、「尼崎のお店まるごと応援プロジェクト」をはじめ、10月から実証実験で実施する「SDCs地域ポイント制度推進事業」などを通じて、消費喚起を促進し、地域経済の振興と活性化につなげてまいりたい。

 

持続化給付金や家賃支援給付金の申請は1回限りで、経営維持に必要な固定費の支払いに事欠く事態になっています。コロナ感染が長期化する中では、多くの事業者は継続のために再給付を求めています。

 

 

Q2、お尋ねします。持続化給付金と家賃支援給付金の再給付を国に求めるべきではないでしょうか、お答えください

 

答弁

 国の持続化給付金と家賃支援給付金につきましては緊急事態宣言の発令を受け、営業自粛等により特に大きな影響を受けている事業者に対して、事業を継続していただく目的等で現在も給付を行っているものでございます。

 今後につきましては、感染拡大状況や国・県の動向等を注視していく中で、国への要望について状況を見定めてまいります。

 

 先日、ハローワーク尼崎の所長にお会いし、市内の雇用状態をお聞きしました。雇用調整助成金の新型コロナ感染症にかかる特例措置で中小企業は通常は助成率3分の2ですが10分の10に、申請条件の大幅な緩和などで、相談、申請が5月から急増し職員を倍増して対応しているとのことです。

市内の有効求人倍率も悪化し続けています。これまで減少傾向にあった新規求職者は6月に急増、コロナに関連した解雇や雇い止めのなどの労働者数は8月28日までに全国で4万9千人、県下で1735人にのぼり、その6割が非正規雇用です。これはハローワークの特別相談で把握された数で、専門家によると、この7倍の方が解雇や雇い止めで職を失っていると言われています。

コロナ禍で、ある市業務の委託事業所で働く労働者が賃金の不払いを受けたことに、労働組合が指摘して是正されました。市の委託事業所で労働基準法違反が発生していたわけです。

市公共調達基本条例では業務を委託している事業所に、労働関係法令の遵守報告書提出を義務付けていますが、その対象事業所は、工事請負契約は予定価格が1億5千万円以上、委託契約は予定価格が1千万円以上で、先ほどの労働基準法違反していた事業者は提出義務はありませんでした。

 2018年9月議会・決算特別委員会総括質疑で、公共調達基本条例に賃金条項を盛り込むことを求めた私の質問に、市長は「しっかりと労働環境の確保も含めた労働の質、ひいては私たちが発注している業務の質を確保していく、市内業者の育成にもつなげていくということをもって、スタートを切った条例で、その推移や進捗を見ながら、今後も引き続き注視しながら充実を必要があれば図っていく」と答弁されています。

 

Q3,そこでお尋ねします。新型コロナ感染拡大が広がる中で、労働環境が悪化しています。市公共調達基本条例に定められている労働関連法令の遵守状況報告の対象事業所拡大と賃金条項を盛り込むべきと考えますが見解をお聞かせください

 

答弁

 尼崎市公共調達基本条例では、労働関係法令の遵守状況を確認する対象契約として、予定価格が一億5000万円以上の工事請負契約及び予定価格が1000万円いじょうの清掃、警備、保守など定型的な役務の提供を受ける常務委託契約のほか、指定管理業務などを対象としており、この対象範囲につきましては、事業者の負担や事務量などを勘案して設定いたしております。

 また、いわゆる賃金条項につきましては、賃金の額は使用者と労働者の間で決めるべきものであること、経営者の裁量や経営に及ぼす影響が大きいこと、政策効果を踏まえた適正な水準の賃金設定が困難であることから、盛り込まなかったものであり、現時点で対象契約の範囲や賃金条項を盛り込むことに対する考え方に変わりはございません。なお、これまでは条例の対象となる契約に対して指導等をおこなうこととしていましたが、コロナ禍の中で、労働者のより適正な労働環境の確保を図るため、令和2年7月から工事請負約款等を改正し、市が契約を締結する案件について、通報・相談等があった場合は、受注者に報告をもとめ、関係部局等と連携して対応していくこととしております。

 

 本市が実施している事業所景況調査によれば、事業所の業況判断に用いる「DI」値は、「好転」と「悪化」の比率を数値化したものですが、全産業にわたり急激に悪化し、緊急事態宣言が発令された4月以降の落ち込みは顕著で、市内経済の低迷を裏づけるものであり、景気減速が拡大していること示しています。

中小企業が取引先の倒産や自然災害などで経営に支障が生じているときに、市長が認定すれば信用保証協会より、通常とは別枠で保証が得られるセーフティネット認定の制度があります。

この認定は、すでに4月以降、3343件にのぼり、リーマンショックの時を大きく上回り、中小企業の経営難の実態を現わしています。

事業者が雇用調整助成金を受給して事業を継続していくためには、まず借り入れなどで資金を確保して従業員に給料を支払っておかなければなりません。

この様に事業者は給料、仕入れ、固定費を支払うための運転資金を求めています。

 

Q4,お尋ねします。市が今年度からやめた中小企業融資を復活させ、またコロナ対策の特別融資の実施が必要と考えますがいかがでしょうか

 

答弁

 本市中小企業融資制度につきましては、利用者の利便性及び制度の効果的かつ効率的な運用の観点から、今年度から県融資制度への一元化を行いました。

 今般の新型コロナウイルス感染症による中小企業への金融支援につきましては、すでに関係機関との連携のもと、経営相談窓口の設置およびセーフティーネット補償認定などの対応策を講じており、加えて、県の実施する中小企業融資制度や政府系金融機関等において実質的な無利子・無担保融資が実施されているところで誤字余す。こうした情報を踏まえますと、本旨の中小企業融資制度を復活させる意義は低いものと考えています。

 また、さらなる金融支援につきましても、現時点では実施の要諦はございませんが、今後、市内企業における資金需要を注視しながら、必要に応じて関係機関との検討をしてまいりたいと考えております。

 

公共調達基本条例に、条例の制定当初の目的は、ワーキングプアの解消することにあります。また中小企業融資については、「県の融資を活用してください」とのことですが、日本で有数の中小企業が集積している本市の施策に中小企業融資がないことは残念です。コロナ禍のもと、今だからこそ、公共調達基本条例の改善や中小企業融資の復活を行うべきであることを強く求めておきます。

2019年度決算の施策評価のなかの総合指標によるまちづくりの評価についてです。施策評価では「令和元年のファミリー世帯の転出超過数は292世帯となり、前年より35世帯増加した。ファミリー世帯の転出超過は3年連続で減少し改善傾向にあるが、目標である基準値からの半減に向けては、やや悪化の結果となり、大規模な住宅開発が終了した影響を受けたものと推測されます」と述べられています。

一方、次の項では「就職や結婚を機に本市に住まわれた若い世代の方々が、ファミリー世帯になってからも住み続けていただけるよう教育や子育てなど多様な取り組みを総合的に進めていく」と教育・子育て施策の重要性が述べられています。

しかし総合評価では、「ファミリー世帯の転出超過の改善のためには良好な住宅が供給される街づくりを進める必要がある」と、教育や子育て環境の改善の取り組みが後方に追いやられています。

そして第5次総合計画点検結果でも、「人口動態と住宅供給について高い相関関係がある」と、施策評価結果と同じように述べられています。 

 

Q8,お尋ねします。施策評価や次期総合計画策定に向けた第5次総合計画の点検結果でファミリー世帯の転出超過を改善するためには、住宅の開発だけでなく、教育や子育て施策に重点を置く記述にすべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。

 

答弁

 本市の人口は、平成28年から令和元年まで、社会動態が4年連続で転入超過となり、平成30年と令和元年については、その社会動態が自然動態の現象を上回り、2年連続で人口増加に転じました。

 転入超過の要因としては、近年若い単身世代を中心に転入が大幅に増加していることによるものであり、通勤などの利便性の良さが評価され、そうした若い世代がファミリー世帯になってからも住み続けていただくように教育や子育て支援などの取組にも注力していく必要があると考えています。

一方、ファミリー世帯については、転出超過が続いていますが、「本当に住みやすい街大賞」に選ばれるなど、まちの評価やイメージが高まっている、この好機を逃さず、本市の様々な取り組み魅力を効果的に発信していくとともに、その受け皿としてファミリー世帯向けの良好な住宅が供給されるようなまちづくりに取り組むことが重要であると認識しております。住宅の供給量と社会動態の因果関係は強いという傾向は他市かにありまsが、単に住宅開発のみで、定住や転入が促進されるとは考えておらず、市民ニーズに応じた多様な取組を総合的に進め、まちの魅力を創造していくことによって、ファミリー世帯の定住転入をはかる必要があると考えております。

 

 

 

 

 

こむら一般質問 2020.6

つづいて、中小事業者への支援策についてです。

本市は4月末、県・国の経済支援対策が準備されるまで、テナント事業者向け緊急つなぎ資金貸付事業を独自に作り、たちまち家賃等の固定費の支払いに困窮する、テナント事業者の救済支援にあたりました。しかしながら、売り上げの減少率や休業要請対象業種などの条件で、県や国の支援策の対象外となる中小・零細事業者は多く、融資や貸付制度は返済を考えるととんでもない、と手を出せない実態が生まれています。倒れてしまってからでは遅く、小さくとも取引や下請けで他の業種と持ちつ持たれつで経済が回っているわけですから、一つ一つの商売や事業の息を絶やさない行政支援が必要です。

 

Q6 市長にお尋ねします。融資や貸付でなく、簡易に申請でき、すぐに給付される、返済の必要のない助成金制度を本市独自で作るよう求めます。ご答弁をお願いいたします。

 

答弁

先ほど、佐野議員の質問にもこ答弁申し上げましたとおり、本市のテナント事業者向けの緊急つなぎ融資貸付制度につきましては、近隣他都市では要件とされている「一定以上の売上減少」や、「支援対象となる業種」を不問とした上で、貸付金額の上限を50万円とするなど、資金繰り支援としてのより高い実効性を確保するとともに、申請日から振込まで一週間というスピーディな融資を実行してまいりました。また、今国会では新型コロナ経済対策による第二次補正予算案として「家賃支援給付金」の創設が示されていることもあり、市内事業者への支援の在り方につきましては、引き続き、経営実態等の把握に努めるとともに、国の動向を注視してまいります。以上

 

一問目のご答弁をいただきました。中小企業支援について国が対策している持続化給付金は、売り上げの減少が50%に満たなければ給付対象になりません。49%だと給付対象外なのか、30%減少の方だって非常に苦しい状況にあります。例えば福岡県では独自に30~50%売り上げ減の事業者を救済する持続化緊急支援金の制度を作り、さらに北九州市ではそれに上乗せした給付金制度で下支えする対策を講じています。本市でも思い切った対策をお願いたします。