2021年3月23日
松沢ちづる議員が補正予算コロナ対策についての質疑を行いました。
(補正予算の質議)PCR検査拡充についての市の考え方について
補正予算第1号で衛生研究所行日して9,312千円が計上されています。事業内容は、5人分の唾液を1本のスピッツにまとめるプール方式で2週間の間に450人分90件のPCR検査を行うための試薬などの経費1年分あるとお聞きしています。対象者は、市内の高齢者施設様々にありますが、老人保健施設やグループホーム、有料老人ホームなど入所系の約110カ所に働く無症状の3000人あまりの従業員の皆さんだということです。
衛生研究所に事前に確認しました。衛生研究所にとって新たな追加業務ですが、陽性者数が少なくなってきたことや、自動抽出装置の活用とともに一日あたりの検査本数は保健所が一定調整するので、人員を増やさなくても8時間の勤務時間内で処理できるだろうとの予測です。
日本共産党議員団はコロナウイルスの厄介なところは無症状者が知らないうちに感染を拡げてしまうことなので、新型コロナ感染症を封じ込め市民のいのちを守るためには無症状者へのPCR検査の社会的検査や面的な検査を拡充することが必要だと、昨年来4回にわたって市長に要請してきました。また、一般質問や代表質疑でも求めてきました。市のこれまでの対応は、お金がかかること、検査数が増えることにより症状のある人や濃厚接触者のPCR検査が遅れるなどの理由から、無症状者への検査はごく一部に限り、検査拡大そのものは困難だというものでした。
ところが、今回の補正予算ではこれが一歩前進したと思います。そこでお尋ねします。
質問
無症状者へのPCR検査拡充をやろうと決めた理由は何ですか?また検査対象は従業員のみで、施設利用者を除外している理由も併せてお聞きします。
答弁
2月2日に変更された国の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針では、緊急事態宣言が発令された地域においては、感染拡大の傾向を迅速に察知し、的確に対応できるよう、高齢者施設の従事者を対象に、3月中に集中的検査を実施し、その後も、市の状況に応じて、定期的な検査を行うよう要請されています。本市としましては、この要請に基づき、現在、特別養護老人ホームの従事者に対して集中的検査を行っておりますが、4月以降においても、戦略的サーベイランスとしてPCR検査を実施することで、集団感染時の早期対応につなげるものでございます。なお、高齢者施設の入所者が原因で、新型コロナウイルスが感染拡大することは考えにくいことから、外部と接触のある従事者を検査対象としております。
次に、これまでのクラスター発生をみれば、高齢者施設に限らず医療機関、障がい者施設、保育所、学校など多岐にわたります。また、ワクチン接種は5月からで、16歳以上の全市民に行きわたるにはかなりの時間が必要です。ある病原体に対して人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、感染患者が出ても他の人に感染しにくくなることで流行がしにくくなり、間接的に免疫持たない人も感染ら守られます。この状態「集団免疫」といい、社会全体が感染症ら守られることになります。専門家の話よれば、新型コロナ感染症ついて集団免疫に至るまでには、現状において数年かかりそうだとのことです。
やはり新型コロナ感染症を封じ込めるためには、さらに無症状者のPCR検査
高齢者施設以外も拡げることが求められます。
質問
今後、医療機関、障がい者施設、保育所、学校などに無症状者のPCR検査を拡充する考えはありますか?
答弁
国の「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)によりますと、80代以上の方は30代の方と比較して、約220倍の方が亡くなられており、高齢者の死亡率が極めて高いことから、国から高齢者施設に対する検査の徹底について要請があったものです。今後、第4波の発生が想定されておりますが、PCR検査数には限りがあり、検査を必要とされる方が必要な時に検査を受けていただける体制の確保に努めてきたものであり、現時点では、高齢者施設等を対象にしたものでございます。