質問
尼っこ健診の結果から、教育委員会だけでなく地域保健や青少年育成の立場からも対策を考える必要があると思うがどうか。
答弁
子どもの健康づくりの課題に対しては、ヘルスアップ尼崎戦略会議、保育・学校教育部会、子どもハイリスクアプローチ部会、それぞれにおいて、各課が把握している子どもの健康課題を共有しながら、組織横断的な対策や事業連携について協議しております。また、具体的な取組事例といたしましては、小中学校の授業で使用する生活習慣病予防に関する副教材の作成や、連携授業の実施、養護教諭と保健師との連携のしくみづくりなどに取組んでまいりました。なお、今年度からはヘルスアップ戦略会議の座長を市長が務め、このような全庁的な取組をより推進する体制をとっております。
質問
重篤な生活習慣病の恐れのある子どもには、フォローアップ体制づくりが必要であると考えるがどうか。例えば、「子どもヘルスアップ事業」を行うつもりはないか。
答弁
将来、心血管疾患の発症の可能性が高い児童・生徒に対する継続的なフォローアップについては、各小中学校で実施しておりますが、より効果的な連携のしくみについて、子どもハイリスクアプローチ部会で協議しております。具体的には、肥満度30%以上の小学校5年生、中学校2年生の児童・生徒に対して、各校の養護教諭が尼っこ健診の受診勧奨を行う一方、健診で、フォローアップが必要な子どもが見つかった場合には、本人同意のもと、健診結果と保健指導内容を記載した連絡票を、教育委員会を通じて、各校の養護教諭に送付し、保健指導内容と連動した継続指導をしております。家族に働きかける必要がある場合は、保健師が役割を担うなど、必要な連携を進めており、まずは、こうした取組の定着化を図ってまいります。
質問
子どもの医療費無料化について、県へ強く働きかけること、また、県が無料化を実施するまでは市単独で無料化を実施するよう求めるが、いかがか。
答弁
例えば中学3年生までの通院医療費の無料化を実施する場合、約2億円の事業費が必要となりますので、本市の厳しい財政状況を考えますと、市単独での実施は困難であると考えております。医療費助成事業は、県との共同事業であり、県が無料化を実施した場合は、2分の1補助となり、市単独での実施よりも市の負担が軽減され、実施の可能性も高くなりますので、先ずは県が実施するよう、県に対して、機会をとらえて働きかけを行って参ります。
質問
「食育に関する市民アンケート調巖」結果から、尼崎市の子どもの実態をどのように思うか。
答弁
「食育推進計画策定に関わる市民アンケート調査」結果では、子どもの朝食欠食率が全国に比べて高いことや、年齢が上がるごとに一人で食べる孤食の割合が高いなどの実態が分かりました。これは、共働き世帯が増えてライフスタイルが変化したことや、食の選択が多犠化したこと等が背景にあると考えられます。このような状況をふまえ、宇どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身につけていくため、食を通じて体をつくり、体力をつけ、ごころを育てるという生きるための基礎を培っていくことが必要と考え、今後も積極的に食育の推進に取組んでまいります。
質問
食習慣は家庭の問題だが、それが出来ていない現状では、しっかりと公共が食育を啓発する必要があると思うがいかがか。
答弁
家庭は、子どもが接する最初の食の環境であり、味覚の形成や生活リズムなど基本的な食習慣を身につける最も中心的な場となっておりますが、本市においても核家族化や共働き世帯の増加によって、ライフスタイルや価値観が多様化し、こ九までの家庭が担ってきた食育力の低下が懸念されます。そのため、本市では学校・保育所・地域等が連携し、食育月間を中心に、食育への関心を広げていくための啓発に取組んできました。さらに、来年度から始まる第2次計画においては、食の選択や実践力をつけていくことを強化し、そのための啓発を行ってまいります。
質問
子どもの野菜不足や食習慣の乱れは、貧困や経済の問題、親の忙しさ・働き方にも大きく関わっていると考えるがどうか。
答弁
アンケートの結果を見ると、子どもの野菜不足や、夜食をとる割合が高いなど、食習慣の乱れが現れております。その理由としては、働き方が変化したり、共働き世帯が増えていること、「食」を取り巻く環境の変化や、食の選択も多様化していることなどが考えられます。また、必要な野菜を食べるためには、コストや手間がかかり、調理方法が分からないなどの声も聞かれ、それも原因の一つと考えております。
質問
食育は楽しく食を共にする、好き嫌いをなくす、孤食はさせないなどの取組が必要だが、検診時や保育園、幼稚園での食育指導はどのようにしているか。
答弁
3歳までの乳幼児期は、おいしく楽しく食べるための五感が発達する大切な時期であることから、健診時においては、食の内容や量、調理方法等を具体的に指導するとともに、「家族と一緒に食べる」ことが子どもの「食べる力」を育てるということを啓発しております。保育園や幼稚園においては、日常の保育や園行事等で、バランスの取れた給食の提供や「野菜たっぷり給食の日」を設けたり、野菜を竃てたり、料理活動などを行っており、加えて、その子どもたちの様子を保護者へ情報発信するなど、食育の推進を行っております。
質問
野菜簡単レシピの配布やコンビニやスーパー等、目に付きやすいところにポスターを張り出すなど啓発が必要と思うがどうか。
答弁
1次計画の評価において、「野菜を食べることを心がけている人」の割合が90%でしたが、実際に必要量を摂れている人は14%と少なく、知識と実践の乖離がありました。そこで、2次計画においては、特に野菜や朝食摂取の推進のため、食育に関する講習会やイベント等の啓発時に、簡単に実践できるレシピを配布してまいります。さらに、「野菜を食べるごと」や「バランスよく食べること」をすすめるためには、支援する飲食店、生産者、食品企業、給食施設などの協力・連携が必要になってまいりますので、キャンペーンポスターの掲示につきましても、それらの協議の中で検討してまいります。
質問
少人数学級に対する見解はいかがか。
答弁
少人数学級では、教師が一人ひとりの子どもに向き合う環境がつくられ、きめ細かな対応ができると思っております。尼崎市では、現在、兵庫県教育委員会の施策を受け、小学校1年生から4年生までは35人学級、5・6年生においては兵庫型教科担任制を推進しております。特に5・6年生における兵庫型教科担任制につきましては、中1ギャップの解消という点におきましても有効性があると考えております。
質問
少人数学級に対する見解はいかがか。
答弁
教育委員会といたしましても、個に応じたきめ細かな指導による基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得や、個性の伸長、基本的な生活習慣の確立、生活指導の充実等の観点から少人数学級や少人数指導の実現が望ましいと考えており、これまでも、教育長会議等において県や国に要望をしているところでございます。
質問
不登校が小学3・4年生と比べ5・6年生になると増え、小学6年生と比べ中学1年生はまた増加している。その原因はなにか。
答弁
文部科学省の、「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」においても、全国的に、学年が上がるにつれて、不登校児童は増加していく傾向が見られますが、本市におきましても同様の傾向にあるところです。この原因につきましては、学年が上がることに伴う、学習面でのつまずきや、友人関係の複雑化があると分析されております。ト特に小6から中1にかけて急増する、いわゆる「中1ギャップ」では、中学校という新しい環境での学習や生活にうまく対応できないため、中学校1年生になったときに、不登校生徒が、大幅に増えるものと考えられており、本市教育委員会といたしましても、小・中学校間のスムーズな接続に向けて、欠席がちな児童生徒の情報の共有化や、学習面のつまずきの早期解消等、小中連携を推進しているところでございます。
質問
この5年間に、小学校で不登校が大きく増加した原因はなにか。
答弁
小学校の不登校児童数は、平成23年度より増加しており、特に低学年において増加が顕著になっております。低学年の不登校の理由としては、集団生活に馴染みにくい児童の増加や家庭における積極的な登校支援の低下、学習のつまずき等がその背景にあると考えられます。質問
尼崎市の不登校の解決策は。
答弁
小学校におきましては、今年度新たに、不登校担当教員による研究部会を立ち上げ、その対応策や対応力の向上を図っているところでございます。’また、教育委員会におきましても、不登校対策の強化のため「子どもの自立支援室」を立ち上げ、不登校をはじめとした子育てに悩む保護者を対象とした電話相談に加え、教育相談会等を実施することといたしております。
質問
新校舎や改築中の校舎が多い中、35人学級にした場合、教室数を増やすことは可能か。
答弁
新校舎や改築中の校舎につきましては、現在の制度に応じて、児童・生徒数を元に設計されており、国庫補助の制度上、35人学級を想定しているものではございません。
質問
県や国に義務教育全学年に少人数学級の実現に向けて要望していただきたいが、いかがか。
答弁
引き続き県に働きかけるとともに、全国市長会などを通じて、国にも働きかけてまいります。
質問
県や国に義務教育全学年に少人数学級の実現を要望していただきたいが、いかがか。
答弁
先ほどもこ答弁いたしましたが、「全国都市教育長協議会」や「兵庫県都市教育長協議会」において、少人数学級や少人数指導の早期実現を要望しているところであり、今後も、引き続き要望してまいります。
質問
読書力向上事業と言語力向上事業の学校司書について、職員が15人から42人に増えるのに、同じ教員または図書司書の有資格者の雇用で、費用が900万円しか違わないのは、どういうことか。
答弁
これまでの言語力向上事業における嘱託員の業務は、国語の授業補助や図書購入計画などの児童・生徒に対する「教育」に関すること、また、環境整備、開館業務、蔵書管理など学校図書館の「運営・管理」に関することの2つの業務に取り組んでいただく事業として実施してまいりました。平成27年度から新たに実施します読書力向上事業で配置する臨時職員の業務は、司書教諭の指導のもと、「管理・運営」に関係することに限定した内容となります。このようなことから、業務内容や、勤務時間数の違いに加えて、それに伴う雇用形態が変わりますことから、費用に違いが出てくるものでございます。