2015年度予算に対する要望書を稲村和美市長へ提出し懇談しました

尼崎市長 稲村 和美 様 

                  2015年度予算に対する要望書

2014年11月26日    
日本共産党議員団
松村 ヤス子
辻  修  
田村 征雄 
真崎 一子 
徳田 稔  
川崎 敏美 
松沢 ちづる

CIMG3897 衆議院が解散されました。アベノミクスで進められている消費税増税問題、貧富の格差拡大、海外で戦争する国づくり、原発再稼働問題、社会保障の負担増問題などに対する国民の審判が大変注目されるところです。衆院選挙に先立つ市長選挙で、ひきつづき市政運営にあたられることに敬意を表します。2期目を務められるに当たり、税収確保の観点からも現役世代の転出をくい止め、市内循環型の地域経済の活性化策の充実を図り、市民が平和で安心して暮らせる市政運営をめざされることを特に強く要望します。以下、来年度予算に対する会派の重点項目を提出させていただきます。よろしくご配慮いただきますようお願いいたします。

2015年度予算に対する日本共産党議員団の要望事項

< 国への要望 >

1、原発からの撤退を政治決断し、再生可能エネルギーへの転換を加速させるよう、強く求めること。

2、消費税増税は、市民生活、地域経済、市財政等に多大な悪影響を与える。消費税増税は先延ばしでなく、中止を国に求めること。また逆進性の強い消費税増税でなく、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革、出す企業の内部留保を活用して、国民の所得を増やす経済対策で、税収確保を図るよう求めること。

3、地方交付税について、基準財政需要額、基準財政収入額ともに、実態とのかい離をなくすよう改善を求め続けること。

4、「障害者総合支援法」は「基本合意」や「骨格提言」に基づいて見直すよう求めること。

5、生活保護費の引き下げを中止し、老齢加算を復活するように求めること。

6、生活保護のケースワーカー数を「法定数」とするよう、また、その財政措置を引き続き求めること。

7、予測される南海トラフ巨大地震・津波に対する防災対策については、市民力の強化にもまして、自治体職員の果たす役割が大きくなる。必要な職員を配置できるよう、財政措置を求めること。

8、国民健康保険会計に対する国の負担割合を引き上げるよう引き続き求めること。

9、介護保険の利用料負担は現行の1割負担を堅持し、要支援1、2の軽度者を介護保険給付対象から外さないよう求めること。

10、アスベストによる中皮腫の、早期発見につなげるために、所見の変化がわかる経年的な「検診制度」と治療法の確立を国の責任で行うよう求めること。

11、「カジノ設置法案」の上程に反対すること。

12、民間賃貸住宅入居で、市営住宅申し込み資格のある世帯に対して、家賃の補助制度を創設するよう求めること。

13、基礎学力の向上および心豊かに育つよう、一人ひとりの生徒の学習到達度等に目が行き届くように中学3年まで35人以下学級を実施するよう求めること。

< 兵庫県への要望 >

14、子どもの医療費を所得制限なしで中学卒業するまで無料にするよう引き続き求めること。

15、障害者に対する福祉医療制度について、身体障害者は3級まで、知的障害者は中度まで、精神障害2級まで対象を拡大するよう求めること。所得制限については、本人所得を基本にするよう求めること。

16、液状化により沈下が想定される防潮堤、河川堤防のかさ上げや耐震化、すべての防潮堤門扉の電動・遠隔操作化を求めること。

17、県道園田西武庫線の藻川工区については、住民合意が得られるまで架橋等の工事に着工しないように求めること。

18、兵庫県公立高校の学区拡大に伴って、一定遠くの市外地の通学になった場合は通学費用の助成を行うこと。

19、中学3年生まで、少人数学級を実施するよう求めること。

20、中学校の給食実施を促進するために、設備の整備に県が助成するよう求めること。

21、いじめ問題、不登校問題、非行問題の発生予防、教師の多忙解決のために、必要な教職員を配置するよう求めること。

< 市への要望 >

企画財政局・総務局

22、市財政確保の観点から、現役世代の定住、転入の促進は不可欠の課題である。そのために、① 学校給食法に基づく中学校給食を早期に実施すること。② 中学卒業するまで医療費を無料にすること。③ 基礎学力及び応用力向上に必要な教職員について、学校現場が要望している人数分を加配すること。

23、パブリックコメントで多くの反対意見が寄せられた計画は、市民意見に真摯に向き合い市民の理解が得られるまで実施しないこと。

24、住民要望が強い地域へのバス路線の新設と増便等を前向きに検討すること。

25、全国に広がっている公契約条例を早期に実施すること。

市民協働局

26、高すぎる国民健康保険料を引き下げること。

27、未納保険料の有無にかかわらず、正規の国民健康保険証をすべての世帯に郵送すること。

28、国民健康保険料減免制度をさらに拡充すること

29、国民健康保険の一部負担金減免制度は、所得激減を条件とせずに、生活困窮世帯も対象にするなど、安心して受診できる制度に改善すること。

30、生活保護世帯に国民健康保険料の滞納分の徴収は行わないこと。

31、預金残高があっても、事業継続上必要不可欠の運転資金である場合がある。国民健康保険料徴収のため、本人の承諾なしに、一方的な資産調べや差し押さえを行わないこと。

防災担当局・資産統括局

32、石油タンクや毒物・劇物施設の配管や耐震性能、避難体制について県とも連携して確認や指導の徹底を図ること。必要に応じて漏えいに対するシミュレーションを行なうこと。

33、防災ハンドブックの内容を理解できるよう、市民が学べる機会を設けること。

34、全市を対象にした広域的な避難訓練を定期的に実施すること。

35、公共施設の最適化、再配置は見切り発車しないこと。いったん白紙に戻し、住民の意見を尊重して根本的に見直すこと。

36、市立東高校跡地の活用方針案は合意が得られていない、いったん白紙に戻し、住民の意見を踏まえて見直すこと。

健康福祉局

37、生活保護申請用紙を保護課窓口に置くこと。

38、生活保護における親族の扶養は義務ではない。申請者が拒否する親族については扶養照会を強制しないこと。

39、生活保護申請から決定までは、原則通り2週間程度で決定するように努めること。

40、特別養護老人ホームの待機者を減らすこと。

41、小規模作業所は、障害者の就労の場、活動の場として重要な役割を果たしている。今後も補助制度を継続すること。

42、災害時、障害者を福祉避難所へ誘導するための同行支援者の確保について市民や他自治体での英知も集めて、具体化に向けて取り組むこと。

43、災害時要援護者の避難訓練について、もっともかかわりの深い医療機関、福祉施設、訪問看護ステーション、介護ヘルパーステーション等を支援すること。

44、阪急園田駅のエレベーターについて、駅員の関与なく利用できるように、改善すること。

45、JR塚口駅西側のエレベーター設置を促進させること。

46、介護保険料については、無年金の人、低年金の人は、普通徴収で滞納になる可能性が高く、介護保険料を滞納すれば利用料が3割負担になる。しかし、厚生労働省の見解によれば、1割負担にしたとしても、自治体にペナルティをかける権限はないとのことであり、滞納の状況に配慮して1割負担にすること。

47、要支援者は介護保険制度によるサービスが受けられなくなる。新制度になった場合も、市の責任において現在と同程度のサービスを受けられるようにすること。

48、介護保険認定の申請については、希望する市民の申請権を尊重すること。

49、要介護1・2であっても、必要な場合は特養の入所を認めること。

50、アスベストによる深刻な健康被害が相次ぎ中皮腫、肺がんなどで亡くなる人が後を絶たない。アスベストハイリスク者に対して恒常的な健康管理体制の確立すること。

51、子どもの医療費を所得制限なく義務教育終了まで、入院・外来とも無料にすること

子ども青少年局

52、老朽化したプレハブ保育所の建て替えを促進すること。

53、公立保育所の民間移管を行わず、公的保育を充実させること。

54、病児・病後児保育所を増設すること。

55、保育所保育料を引き下げること。

56、児童ホームの希望者が全員入所できるようにすること。

57、児童ホームの施設を生活の場にふさわしく拡充すること。なお、児童一人当たり3㎡、定員40名で120㎡とすること。

経済環境局

58、太陽光パネル設置を促進させるために一般住宅への補助制度を復活させること。

59、地域振興を図るために、今年6月に制定された小規模企業振興基本法に基づいて、小規模企業、特に小企業に対する振興策を強化すること。

60、地域経済の振興を図るために住宅・店舗リフォーム助成制度を創設すること。

都市整備局

61、自転車事故がひきつづき増えている。歩行者道・自転車道・自動車道の区分の明確化を促進させること。また市民への啓もう活動を行うこと。

62、「住宅は福祉」の観点からも、市営住宅入居希望者が多いことに配慮し、市営住宅の建て替えに際しては戸数を減らさないこと。

教育委員会

63、小中学校の学力向上を図るため、少人数学級が実現するまで、教師の加配を行うこと。

64、市立幼稚園教育振興プログラムは保護者・住民の合意が得られるまで実施しないこと。

65、中学校給食の実施に向けた検討会を立ち上げ、早期の実施を目指すこと。

66、言語力向上事業指導補助員を全校に配置すること。

67、小中高校の夏の教育環境改善のため、エアコンを設置に向けた予算化を行なうこと。

68小中高校のトイレの老朽化を改善し、洋式にすること。

69、特別支援学級の生活介助員を、障害児の実情に応じて増員すること。

70、市立幼稚園の保育料は、現行の金額を限度額にすること。

以上