外国人が優遇されている!と怒るアナタへ  あなたの怒りの奥にある“心配”や“不安”、いっしょに見てみませんか?

外国人が日本の生活保護を食い物にしている!と怒るアナタへ
あなたの怒りの奥にある“心配”や“不安”、いっしょに見てみませんか?

まず「外国人が優遇されている」は事実なのか?

  • 生活保護の対象は基本的には「日本国民」です
    生活保護法の対象は「国民」とされており、外国人は法的には対象外。

ただし、1954年の厚生省通知により「人道的措置」として準用されているだけです。

  • 外国人の生活保護利用率は約3%

    外国人が世帯主の生活保護世帯は全体の約3%にすぎず、圧倒的多数は日本人なのです。外国人の受給世帯も高齢者や母子家庭など弱い立場の人たちがほとんどです。

  • 利用できる外国人の範囲は限定的です。永住者や定住者など、限られた在留資格の人のみが対象。短期滞在者や技能実習生などは含まれていません。

 「外国人が生活保護目当てに来ている」は本当なのか?

  • 生活保護を受けられる外国人は限られています!
    そもそも半数以上の外国人は制度の対象外。短期滞在者や技能実習生などは申請すらできない。

  • 厚労省の調査結果 では「医療目的で来日し、制度を悪用している」などの主張について、厚労省は2015〜16年に調査を実施し、「そうした事例はほぼ確認されなかった」と結論づけているのです。
  • 生活保護の利用者数は減少傾向 外国人の生活保護利用者数は年々減少しており、制度の乱用どころか、支援が届いていないケースも多いのが実態なのです。

「優遇されているように見える」その心理の背景

  • 制度の仕組みが知られていない
    「外国人も保護を受けている=優遇されている」と誤解されがちですが、実際には日本人と同じ基準で審査され、むしろ不利な立場にあるのが実態です。大変厳しい基準と管理のなかで運用されています。

  • 日本人の生活が苦しいのは外国人のせいではなく、
    政府の経済政策や社会保障の不備が原因です。

    それを「外国人のせい」にすることで不満のはけ口にして、政府への怒りをそらしているのです。

引用
「外国人優遇はデマ」NGO8団体が緊急声明(熊本日日新聞)
「外国人への生活保護は違法」は悪質なデマ(弁護士JP)
生活保護と外国人に関するファクトチェック(日本ファクトチェックセンター

 

つづく

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