尼崎市のUSB紛失問題についての日本共産党議員団の声明

 
 
尼崎市の「USB紛失問題」についての要望書

2022年6月27日

日本共産党尼崎市会議員団            

川崎敏美

松沢千鶴

真崎一子

山本直弘

 6月21日、尼崎市民の「住民基本台帳情報46万517人分の情報」が入ったUSBメモリーを、市の業務委託先であるBIPROGY(ビプロジー)株式会社関西支社(旧日本ユニシス)の関連社員が紛失する事件が発生しました。市民にとっては自分の個人情報が流出したのではないか、悪用されるのではないかとの不安を引き起こした大変由々しき問題です。

6月23日USBメモリーは見つかったとのことですが、それだけで終わってはなりません。まだたくさんの問題が残っており,市の信用を失墜させた事件として、再発防止の対策を講じるとともに、これまでの業務の見直しが求められるところです。

 

議員団は,本来市職員が行わなければならない業務について,アウトソーシング、民間移管・委託することについて、議会で一貫して反対してきました。またこれまでの保育所の民間移管,市民課窓口の民間委託,下水道事業等の業務委託等についても、定期的に検証を行い,必要があれば見直しを行うべきだと主張してきました。その理由は、このまま民営化が進めば公務労働を担うベテランの職員、職務に精通しているスペシャリストがいなくなり,災害等の際の危機管理に対応することも、市民のニーズに積極的に応えることもできなくなる,ひいては市民サービスの低下をもたらすことになると指摘してきました。

また守秘義務を有する公務員だからこそ、市民のプライバシーが守られ、安全を確保することができると訴えてきました。やみくもな民営化の流れは情報漏洩を引き起こし、市民の安全性を担保することはできないと警鐘をならしてきました。

今回の事件を契機として、市はなんでも効率化・民営化を進める、新自由主義の考えから抜け出して、真に市民生活がしっかり守られる行政に改めるべきです。

 

日本共産党議員団は改めて次のことを市長に要望するものです。

1   事件の真相、顛末について市民にわかりやすく説明を行うこと。

2   委託先の人が重要な情報を簡単に持ち出すことができる管理体制の見直し、再発防止のための対策を直ちに講じること。

3   委託先の会社は孫請などの業務委託が簡単にできることに対して,その指導監督体制を見直すこと。

4  当面委託先が一社だけに限られており,直ちに代替えが可能となる会社の確保を行うこと,また業務に精通した市職員の養成を行うこと。

5  改めて民間委託等の業務マニュアルを見直し,その徹底をはかること。

6   目先の効率化,経費削減を優先させるのでなく,公務労働は公務員が担う体制にしていくことを原則とすること。

以 上

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