2020.12月議会 徳田みのる議員の一般質問と当局答弁概要

 

第1登壇

 日本共産党議員団の徳田稔です。新型コロナウイルス感染症拡大による、市民のくらしへの対策などについて順次お聞きします。

 

まず新型コロナウイルスに感染された皆さんにお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方へご冥福をお祈り申し上げます。また、感染防止対策にご尽力されている職員の皆さんに心から敬意を表します。

 

新型コロナウイルス感染拡大についてです。

全国各地で感染者が急増し、1日の新規感染者が全国で2000人を超える日がたびたびあり、最多を更新する状況です。春の第1波、夏の第2波に続き,さらに大きな感染が広がる第3波と言える事態が続いています。そして医療体制が機能不全となる「医療崩壊」の瀬戸際に陥る地域も出ています。

 

 市内のコロナ感染は、11月27日から12月3日までの1週間は72人、11月13日から1週間の90人に次ぐ人数です。1日の新規陽性者は12月3日が23人、11月19日の25人に次ぐ人数で、新規感染者が1日10人前後を推移しています。11月19日と22日に介護施設、12月3日には市内高校で集団感染が報告されています。

 本市は、新型コロナウイルス感染症について、正しく恐れるための基礎知識と実例集を発行して対処されています。また稲村市長は西宮市長と感染拡大、医療崩壊を防ぐための最大限の警戒を求める共同メッセージを発表されていますが、危機的な状況がいまだに続いています。

 

Q1,お尋ねします。現在第3波ともいえる感染の状況が続いている現状を、市長はどの様に受け止められているのでしょうか

 

答弁

本市の感染状況については、兵庫県が感染拡大特別期にある中、議員ご指摘のとおり、毎日平均10人前後の新規感染者が確認されているとともに、学校や高齢者施設においてクラスターが散発しており、一層の警戒が必要な状況であると認識しております。本市といたしましては、今一度、市民の皆さまに、ウィズコロナの意識のもと、マスクの着用や手洗いの徹底はもとより、「重症化リスクの高い方の感染予防行動の徹底」や、「飲食を伴う懇親会など、感染リスクが高まるとされる5つの場面に注意する」といった取組をお願いするとともに、近隣自治体と連携を図りながら、「オールあまがさき」の視点で、感染拡大のスピードを抑制していくことが急務であると考えております。以上

 

 

 (徳田)感染拡大を抑制するためには、無症状の感染者を把握・保護するための面の検査、医療機関、介護・障がい者施設、保育園、幼稚園、学校など集団感染の危険性がある施設等に、定期的な社会的検査を行い、感染拡大を事前に防いでいくことが求められています。

 

すでに東京・世田谷区、千代田区、江戸川区、福岡市、北九州市など、県内では神戸市、明石市、姫路市が、高齢者・介護施設、障がい者施設の入所者・職員に向けて、国の補助制度を活用したPCRの社会的検査を実施しています。

特に神戸市は11月25日から、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームなどの職員を対象に、全額公費で、3,4カ月に1度の定期的なPCR検査を実施します。直接介護にあたる職員の原則全員が対象で、125施設の6000人が検査を受ける予定となっています。検査は唾液によるPCR検査です。

本市では、高齢者・介護や障がい者施設等へ新たに入所者の内、希望する方にのみ公費によるPCR検査を実施します。

大阪府内の報告では第2波以降のクラスター発生の7割が、重症化しやすい高齢者が多い施設等が占めていると報告されています。

 

9月議会で会派議員の質問に当局は、「感染者が多数発生している地域やクラスターが発生している地域においては、医療機関や高齢者施設等に勤務する者、入院・入所者全員を対象に一斉・定期的な検査の実施を都道府県に要請することになっているが、国からの具体的な内容が示されていないため、国の動向を注視する」と答弁されています。

 

その後、9月15日厚生労働省から自治体宛の事務連絡では、新型コロナウイルス感染症の検査の基本的な考え方について、「検査が必要な者がより迅速・スムーズに検査が受けられるようにするとともに、濃厚接触者に加え、感染拡大を防止する必要がある場合には広く検査が受けられるようにすることが重要である。このため、クラスターの発生などの地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合には、現に感染が発生した店舗・施設等に限らず、地域の関係者を幅広く検査することが可能であるので、積極的な検査を実施するようお願いしたい」と述べています。

さらに11月19日の事務連絡では、「高齢者施設等での検査の徹底をお願いしています」と繰り返されています。

 

Q2,そこでお尋ねします。感染拡大を防ぐため、無症状の感染者を把握・保護するための面の検査、介護・障がい者施設、幼稚園、学校など集団感染の危険性がある施設等に定期的な社会的検査を行い、感染拡大を事前に防いでいくべきではないでしょうか。

答弁

集団感染の恐れがある施設等への定期的な検査は、「感染状況を確認できる」、「一時的に従事者や施設利用者等の不安を解消できる」というメリットがある一方で、多額の経費を要するとともに、検査体制が逼迫し、検査を必要とされる方への対応が遅れる可能性もあると認識しております。そのため、本市といたしましては、ウィズコロナの意識のもと、介護施設の職員や家族の方等一人ひとりの感染予防行動に関する意識をさらに高めていただくとともに、軽度であっても症状がある場合に、医療機関で必要な診療・検査が実施できる体制を拡充していくことが、まずは重要だと考えております。併せて、これまでどおり、施設で陽性が判明した場合、広くPCR検査等を実施することで、感染拡大防止、クラスターの未然防止に努めてまいります。(以上)

 

(徳田)また行政検査の国の補助は2分の1、地方の負担が2分の1で、全額国庫負担による検査の仕組みが求められています。

Q3,お尋ねします。面的、社会的検査を行っていくための、さらなる財政支援を国に求めるべきと考えますが、見解をお聞かせください

答弁

PCR検査等を積極的に実施していくためには、国による更なる財政支援が必要であると考えておりますが、議員ご提案の社会的検査の実施につきましては、先ほどお答えいたしましたように、必要な検査体制の拡充や高齢者に接する方の一人ひとりの感染予防行動の意識を高めることが、まずは重要であると認識しておりますことから、現時点では、考えておりません。以上

(徳田)さて急激な感染拡大を防いでいくためには、陽性者を着実に把握・保護していく、感染追跡を専門に行うトレーサーが不可欠であると言われています。

本市の保健所の体制について、9月議会の答弁で、「7月以降、陽性患者が急増し、入院調整や疫学調査に基づく濃厚接触者の特定、臨時診療所の運営、電話対応等において、職員に多大な負担が生じている。こうした事態に対応するため、これまで保健所内外から保健師や環境衛生職等の応援職員を配置するとともに、OB保健師等の活用を図ることで、職員ここの負担軽減に努めている」と述べられています。

 しかし現場からは、「保健師などの応援体制については、週や月といった短期間の単位で人を増やしても、実務でみれば1から仕事を覚えてもらわないといけないのは実際たいへんで、コロコロと入れ替わりがあるのは困る」との声も上がっています。

Q4、お尋ねします。いまの第3波といえるような状況の下、保健所の体制について、どのような課題があると考えられているのでしょうか。またどのような対策が必要でしょうか、お答えください

 答弁

保健所の応援体制については、これまで議員ご指摘のような課題もございましたが、直近の感染状況を踏まえ、11月末から取り組んでいる体制整備においては、局内外から人材を募り、担当職員を増員するとともに、北部保健福祉センターにて疫学調査班を新設し、会計年度任用職員を増員する等、更なる体制強化を図ったところです。あわせて、疫学調査や入院調整といった感染症対策の核となる業務に従事する職員についても固定化することにより、業務の安定化を図ったところであり、今後とも臨機応変に対応してまいりたいと考えております。以上

 

(徳田)

本市はこれまで新型コロナウイルスへ感染の疑いがある方は「帰国者・接触者相談センター」を通じて診療体制等が整っている医療機関へつなげていましたが、季節性インフルエンザとの同時流行に備え、発熱等の症状を呈する方は、かかりつけ医など身近な医療機関に直接、電話で相談そして診察を受け、コロナ感染の診察・検査を行う医療機関につなげていくように変更されました。そしてその医療機関は市内150施設にのぼると報告されています。

Q5,お尋ねします。これから年末を迎えますが、年末年始の発熱等診療・検査の体制はどのようになるのでしょうか。お答えください 

答弁

現在、年末年始の診察状況については、医師会等を通じて確認しているところであり、保健所に設置しております発熱等受診・相談センターでは、休日夜間急病診療所など受診可能な発熱等診療・検査医療機関をご案内することとしております。また、PCR検査等必要な検査の実施にあたり、市の臨時診療所での検体採取や、衛生研究所での検査実施に係る執務体制等の整備を行います。以上

 

(徳田)マスコミ報道によると、厚生労働省の資料から、新型コロナウイルス対策として国が設けた総額約3兆円の「緊急包括支援交付金(医療分)」をめぐって、医療現場に届いた額は10月末時点でも全体の2割に満たない5200億円にとどまっていると報道されています。これは都道府県がこの支援交付金を受け、医療機関へはベッドの確保料の補助金など10事業、医療従事者への慰労金交付事業を実施するものです。多くの医療機関がコロナ禍で経営悪化に直面し“すでに借金漬けだ”と悲鳴があがっており、迅速な交付が求められていると伝えられています。

Q6,お尋ねします。このような医療機関の実態について、市は把握されているのでしょうか。どのような支援が市としてできるのか、また事業実施主体の県へ要請すべきと思いますが、見解をお聞かせください。

 

答弁

医療機関の経営については、医師会等関係機関を通じて、特に上半期に大幅な赤字が続き、厳しい状況であったと伺っております。本市といたしましては、医療機関等に対し、「医療従事者への慰労金交付事業」、「インフルエンザ流行期に感染症疑いを受け入れる救急医療機関等の支援」及び「医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援」など、利用可能な補助制度等の情報について、県と連携し、周知してきたところであり、今後も様々な機会を通じ、周知してまいります。以上

 

(徳田)

新型コロナ感染拡大に伴う経済対策について

 内閣府が発表した7月~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を差し引いた年率換算で21.4%の増でしたが、4月~6月期の戦後最大の落ち込みの半分しか回復せず、コロナ前の水準を下回るだけでなく、昨年10月の消費税を10%に増税した後の水準よりさらに悪化しています。消費税の増税で弱った経済に、コロナが追い打ちをかけたのです。

 また今月1日に総務省発表の10月の完全失業率は3.1%で2か月ぶりに悪化、新型コロナウイルスの感染拡大が雇用に及び続けています。この様な中では、消費税を安倍政権が増税する前の5%に緊急に戻すことが求められています。

 

新型コロナ感染拡大を受け、多くの事業者が申請している、持続化給付金、家賃支援給付金の申請期限は来年1月15日までです。雇用調整助成金の特例措置は来年3月に延期されました。しかし、1回限りの給付では焼け石に水で、多くの中小業者が「このままでは年が越せない」と悲鳴の声が上がっています。

 

9月議会の私の質問に、当局は、「国の持続化給付金と家賃支援給付金は、緊急事態宣言の発令を受け、営業自粛等により特に大きな影響を受けている事業者に対して、事業を継続していく目的等で現在も給付されていますが、今後は、感染拡大状況や国・県の動向等を注視していく中で、国への要望について状況を見定めていく」と答弁されています。

 

Q7,お尋ねします。新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中で、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金特例の各制度の延長と再給付を国に求めるべきと考えますが、見解をお聞かせください

答弁

議員ご提案の現在実施しております各制度の延長と再給付につきましては、11月に全国市長会から、「令和3年度国の施策及び予算に関する重点提言」の中で、国へ要望したところでございます。以上

 以上で第1問を終わります。

 

第2登壇

ご答弁ありがとうございます。

 

新型コロナ感染拡大を防いでいくための、面的、社会的検査のさらなる拡大については、現状との答弁ですが、

先ほどは神戸市のPCR検査を紹介しましたが、今朝(けさ)の新聞では、北九州市では、昨日閉会した12月議会で、特養など介護施設、障害者施設の340事業所の入所者、職員2万9千人を対象に無料のPCR検査実施の補正予算を決めたと報道されています。

 

今の市内のコロナ感染の危険な状況を打開していくためには、新規入所者に限定するのではなく、他都市で行っているように思い切った社会的PCR検査の拡大が欠かせなません。市の新型コロナ対策をその方向にかじを切ることが必要ではないでしょうか。

コロナの診療で奮闘されながら、経営悪化を招いている医療機関へのさらなる支援を求めておきます。

 

日本医師会の中川俊男会長は「感染防止策が、結果的には一番の経済対策」とも指摘されています。まさに市長の決断にかかっていると思います。

 

それでは第2問に入ります。コロナ感染の事業者への支援について続けます。

市内の状況では、本市が実施している事業所景況調査「DI」値は、7月から9月期の業況判断では、全産業で前期より32ポイントも改善したものの、まだマイナス34ポイントと依然として厳しい状況を示しています。

 

 本市が7月に実施した、新型コロナウイルスの企業活動への影響に関する調査では、コロナ感染症の拡大が、すべての事業者の経営継続に甚大な影響を与えていることを現し、特に製造業、飲食業、医療・福祉ではさらに深刻であることを示しています。

 

ある小田地域の防水業者は、「コロナ感染が拡大して売上が激減、持続化給付金など様々な給付金を申請したが、すでに使い果たし、現在はこれまで蓄えた貯金を切り崩して生活している。それも夫婦と子どもの3人家族では、いつまでもつかわからず、仕事も先が見えないため、不安の日々を送っている。」

本庁地域のイベントプランナーは、「コロナの影響でイベントの中止を余儀なくされ、開催しても感染の恐怖から客の入りはまばら。年金もなく、貯金で生活しているが、一方、事業を再開した時のことをかんがえ、その貯金も次の事業のための経費にどんどん消えている。」とその窮状を訴えられています。

 

 さて本市は、独自に7月に感染拡大防止対策支援金、事業継続支援給付金を、9月に製造業設備投資等支援補助金を創設されました。その支援金、給付金等への期待が大きく、多くの事業者が事業継続のために活用され、相次いで事業費が増額されました。

しかし申請は、感染拡大防止対策支援金、事業継続支援給付金は12月28日、製造業設備投資等支援補助金は来年2月26日までで終了します。

 

Q8,お尋ねします。新型コロナ感染がさらに広がる中では、市独自の制度の期間延長、もしくはコロナ禍での新たな支援制度が必要でないかと考えますが、見解をお聞かせください

答弁

これまで実施している市独自の支援制度につきましては、4月の緊急事態宣言が発令された以降、まずは「事業者向け総合相談窓口」の設置を皮切りに、「テナント事業者向け緊急つなぎ資金貸付制度」を創設や、飲食・サービス業を応援するため、クラウドファンディングを活用した「あま咲きチケット」等を実施し、その後、ウイズコロナやポストコロナを意識した「感染拡大防止対策等支援補助金」に取り組むなど、時宜に応じた支援制度を展開してきたところでございます。そうしたことから、現在の支援制度を延長する考えではなく、経済状況は様々な業種においてマイナスの影響が顕著になってきておりますことから、引き続き、有効な施策を実施してまいります。以上

(徳田)

次にコロナ危機だからこそ、住宅・店舗リフォーム助成制度創設での支援についてお尋ねします。

これまで会派議員が、繰り返し実施を求めてきた一般住宅や店舗に対する「住宅・店舗リフォーム助成制度」は、市内の事業者を利用して、自宅や店舗の改修や補修工事を行う場合に、その一部を助成するものです。地域経済の振興と住宅や店舗の整備を目的で実施するものです。この助成制度は、市内事業者への発注が条件のため、市内事業者の収入や雇用を増やし、それが市内で消費され、税収も確保されることにつながっていきます。

これまで、当局は、この制度は,助成対象の工事業者を市内業者に限定することにより、受注機会を拡大することで一時的に経済波及効果は発生しますが、需要の先食いで、助成することがリフォームの総需要をふやすきっかけとなるのか、そのための施策として最も適しているのか、一方消費者保護の観点からリフォーム事業者の質の向上を図るなど多くの課題がある」と回答され、制度は創設されていません。

これまで利用を限定するエコリフォームや空家リフォーム助成制度が創設されてきましたが、申し込みは多くありません。

国土交通省は、業者団体の要望に、「自治体が、制度要綱と地域住宅計画をつくって実施すれば、住宅リフォーム助成制度に、国の社会資本整備総合交付金が活用できる」と回答し、多くの自治体が、この交付金を活用してリフォーム助成制度を創設し、たいへん喜ばれています。

 

Q9,お尋ねします。新型コロナウイルス感染拡大で、建設関連事業者も困窮しているもと、需要の先食いであったとしても、住宅・店舗リフォーム助成制度を創設して、業者支援と地域経済振興の一助にすべきと考えますが、見解をお聞かせください

答弁

議員ご提案の「住宅・店舗リフォーム助成制度」につきましては、受注機会を拡大させることになり、またリフォームに関連した商品等の購買が見込まれるなど、一定の経済効果が発生するものと考えられます。しかしながら、現在本市において実施しております、「感染拡大防止対策等支援補助金」制度につきましても、換気設備本体や、その設置工事費等の経費も補助対象となっており、本制度を活用することで、同様の事業者支援と地域経済振興の一助になるものと考えております。以上

 

(徳田)

次に財源対策についてです。

 9月議会の会派の総括質疑で、当局は、「新型コロナウイルス感染症対策に係る財政的措置は、中核市長会を通じてその大幅な増額や継続的な財政措置を緊急要請している。また、全国市長会からも国へ提言し、引き続き他市とも連携しながら継続的に要望する」と述べられています。

 

そして、財政調整基金活用については、「今後、新型コロナウイルス感染による収支悪化が見込まれる中、「あまがさき『未来へつなぐ』プロジェクト」の財政規律・財政目標を堅持し、令和3年度予算編成においては、まずは、ソフト事業の実施手法を再検討するとともに、事業の廃止や大幅な縮小など、抜本的な見直しを進め、新たな財源を確保することを基本的な考え方にし、なお生じる収支不足や、新型コロナウイルス感染症対策に要する経費については、財政調整基金の活用も視野に入れることで、支援を必要とする市民や事業者に寄り添った取組を行うための財源を捻出を考えている」と答弁されています。

 

 これまで新型コロナウイルス感染症への対応の事業費総額は553億5千万円に達し、そのうち一般財源が49億2千万円、内訳は地方創生臨時交付金の活用は47億5千万円にのぼっています。2019年度決算では、年度末の財政調整基金残高は70億円です。

 

Q10,お尋ねします。これまでの新型コロナウイルス感染対策はぼ地方創生臨時交付金の枠内で事業が実施されています。市民のくらしが深刻な状況に陥っている中で、財政調整基金を大胆に活用していくべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください

答弁

令和2年12月8日に国において閣議決定された追加経済対策におきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と社会経済活動との両立に向け、令和2年度第3次補正予算を令和3年度当初予算案と一体的に編成するいわゆる「15カ月予算」の考え方により、切れ目なく新型コロナウイルス対策に係る取組を進めていくこととされており、この中で地方創生臨時交付金を1.5兆円増額することが示されたところです。本市におきましても、こうした国の方針を踏まえつつ、引き続き、地方創生臨時交付金を活用した新型コロナウイルス感染症対策を実施していくとともに、令和3年度においては、必要に応じて財政調整基金の活用も視野に入れつつ予算編成を進めているところであり、引き続き、市民生活や市財政に及ぼす影響を最小にとどめるよう適切な対応に努めてまいります。(以上)

 

 次に、大型量販店コストコ尼崎倉庫店への来店車の交通対策についてお聞きします。

市内次屋、下坂部地域には会員制大型量販店・コストコやイオン、ホームズ、ケーズデンキなど大型店が集中しています。その1つのコストコは、936台の駐車場を有して、県内をはじめ、大阪、奈良など県外から多くの来店車があり、特に土日祝日には、周辺は自家用車であふれ大渋滞を起こしています。

 

お手元の資料をご覧ください。コストコの東隣は市営神崎団地、その東は小田北中学校があります。神崎団地はお年寄りが多く、外出時には、渋滞のあいだを歩かなければならない状況です。近くには戸建ての住宅も多く、住宅街が車の通り抜けに使われ、特に子どもへの危険性も増しています。

小田北中学は土日祝日の通学はありませんが、クラブ活動へ影響があると訴えられています。10月末には、ホームズに食料品店が開業し、さらに渋滞に拍車がかかっています。

 

11月25日、地元住民の皆さん、庄本悦子県会議員といっしょに東警察署に申し入れしました。応対された交通課長は、「コストコへの交通渋滞では、110番通報が相次ぎ、交通事故まで発生し、危険な状態だと認識している。これまで警察からも交通整理員の増員などを申し入れた。市民の皆さんからも申し入れてほしい」と述べられていました。

 

Q11、お尋ねします。コストコの来店車の交通渋滞の実態をご存じでしょうか。また、市として何か対策を取られているのでしょうか。また安全対策を強化するよう要請すべきと考えるがどうか。

答弁

コストコに来店される方の入庫待ちの車両により、曜日や時間帯によっては、山手幹線をはじめとする周辺道路で、混雑が発生していることは存じております。また、大型店舗の立地に際しましては、適正な店舗運営が行われるよう、店舗施設の設置者が行う手続きを定めた大規模小売店舗立地法の規定により、市町村は都道府県に対して周辺の生活環境の保持に関して意見を述べることができると謳われています。これに従い、本市といたしましては、これまでよりコストコに対し、来店車両の安全な道路利用について、大規模小売店舗立地法の届出先である兵庫県と連携し、機会を捉え、意見を伝えてきたところでございます。今後につきましても、引き続き、周辺の交通安全に資するよう対策を求めてまいりたいと考えております。以上

 

コストコの車の入り口は3カ所、山手幹線からは店舗とガソリンスタンドへ2カ所の入口、出口は1カ所。神崎団地側からは一カ所の出入り口があります。

当初コストコの新規出店の際は、神崎団地側の出入口は商品の搬入車が中心でしたが、5年程前にガソリンスタンドがオープンした頃から来店車の出入りが目立ちはじめ、神崎団地、小田北中学周辺、住宅街での交通渋滞、通り抜けが激しくなっています。神崎団地側からの来店車の出入りをやめ、山手幹線側のみにすること、また土日祝日には臨時駐車場を設けることなどで、交通渋滞や住宅街の通り抜けを減らすことができると考えられます。

 

常光寺改良住宅の建て替え計画について、再度お聞きします。

 今年9月議会の一般質問や会派議員の総括質疑で、常光寺改良、浜つばめ、浜つばめ改良、西川、西川平七住宅を旧若草中学校跡地に建て替え集約する計画に対して、常光寺改良住宅は、現地での建て替えを求めてきました。

今回、自治会が入居者のアンケート調査をされています。入居者140世帯のうち107世帯から回答がありました。「絶対にこの場所がよい」と回答した人は33人、「できればこの場所がよい」と回答した方は36人で、現地での建て替えを望む人は64%に上っています。

回答された方の声は「病院が近くて買物も便利で交通の便がよい」「校区は住み慣れた杭瀬小学校、小田中学校で、JRから北への引っ越しは環境が一変する」「この団地は自治会や老人会の活動が活発で、となり同士で助けあって暮らしている」と現地建て替えを望む声が相次いでいました。

 

Q13,お尋ねします。自治会が実施した住民アンケートをご存じでしょうか、その結果をどう受け止められますか。

常光寺改良住宅は旧若草中学校跡地へ集約するのではなく、現地で建て替えすべきと考えますがいかがでしょうか。

 

答弁

まず、自治会が入居者に実施されたアンケートについては存じ上げていないため、その結果について申し上げることはできません。次に、市営住宅の建替えは、現入居者の負担軽減や事業費の圧縮などを図りながら、合理的、計画的に進めていく必要があり、建替え場所についても、周辺に適地があれば移転料等も軽減できる「非現地建替え」を基本としております。常光寺改良住宅についても、こうした考え方のもと、北に500mのところにある旧若草中学校跡地において、耐震性能が不足し、かつ、老朽化が著しい他の市営住宅も含めて、集約建替えを行うこととしたものであり、入居者の負担や事業費が大きくなる現地建替えをする考えはございません。以上

 

Q14、これまでの生活環境を考えれば、少なくとも常光寺改良と、次の建て替え予定である常光寺北と常光寺第2改良の3つを集約した方が環境の変化が少ないと思いますが、いかがですか、お答えください。

答弁

市営住宅の建替えにあたり、対象住宅の入居者の生活環境への配慮は、重要なことであると認識しております。しかしながら、市営住宅の建替えは、先ほどこ答弁いたしましたように、周辺に適地があれば入居者の移転負担の軽減などもできる「非現地建替え」を基本としております。こうしたことから、議員ご提案の3住宅であったとしても、周辺に適地として旧若草中学校跡地があることから、集約建替えの候補地として変わるものではありません。以上

 

(徳田)

次に、ひと咲きプラザ内の旧聖トマス大学のグラウンドについてお聞きします。

 私の昨年9月議会一般質問で、ひと咲きプラザ内の旧聖トマス大学のグラウンド部分の活用についてお聞きしました。

当局は「グラウンド部分の土地の売却については、プラザ全体として一体的に行う方が有利である」として、当面は売却はしないとし、「グラウンドは当面は東側の約1,000㎡を、あまがさき・ひと咲きプラザの事業用駐車場として、また、西側の約2,000㎡につきましては、不登校対策事業等子どもや青少年のためのグラウンドとして活用する」と答弁されています。ひと咲きプラザの工事は終了し、入口近くには広い駐車場があり、グラウンドを使う必要はなくなっています。

 

Q15,お尋ねします。ひと咲きプラザのグラウンド部分はすべて、青少年のために活用し、空いている時間は一般市民が活用できるようにすべきと考えますが見解をお聞かせください

 答弁

あまがさき・ひと咲きプラザにつきましては、東側はひと咲きタワーにある教育総合センターの教員研修用の駐車場として、西側は不登校児童の受け入れ施設である「ほっとすてっぷEAST」の子供のための農園や運動場として使用しております。現在、コロナ禍によりグラウンドの使用頻度は大きく低下しておりますが、令和3年度から、ひと咲きタワーに県の児童相談所が開設されるとともに、コロナ禍が収束した後は、ひと咲きプラザ内のイベント等の増加など、グラウンドの使用頻度は大きく高まることが予想されます。こうしたことから、現在のところ一般的な利用に供する予定はございません。以上

 

以上で、第2問を終わります。

 

第3登壇

 

 第3問は要望にとどめておきます。

 

 事業者の支援について、検討するとの答弁ですが、コロナ感染が長引く中では、事業者向けの支援は直接支援の検討が求められています。

また住宅・店舗リフォーム助成制度は、しないとのことですが、他都市の経験からも地域経済の振興に有効な施策であると言われています。これまで当局は需要を先食いするので効果が薄いと述べられてきましたが、そうであったとしても新型コロナ感染による経済の低下に対して、地域経済振興の一助としてリフォーム助成制度を活用すべきではないでしょうか。

 

 財源対策について、市長は国の様々な制度などを活用して感染対策に努力されていることはわかりますが、先ほども述べたように、その対策は国の地方創生臨時交付金の範囲内でしか検討されていません。

この際財政規律を一時棚上げしてでも、財政調整基金の思い切った活用が求められています。お金より命が大切なのではないでしょうか。

 

 コストコの交通問題ですが、旧大店法から今の大店立地法に改正されたことで営業規制が撤廃され市場商店街の衰退に拍車がかかりました。一方、大店立地法では、地域の環境への配慮を重視する内容に改正されたわけです。

20年ほど前に、コストコの新規出店説明会が近松記念館で開かれ、私も出席しました。コストコの担当者は、来店車の出入りは神崎団地側では行わず、広域に誘導して住宅街には絶対入れませんと力説されていたことを記憶しています。

大店立地法による指導は県ですが、市町村は意見を言うことになっています。今は頻繁に、車が住宅街を通り抜けている訳です。市民の安全を守るために、市としても対策が急がれることを指摘しておきます。

 

 常光寺改良住宅の建て替えでは、自治会のアンケートは見ていないとのことですが、市独自のアンケートを実施するとのことですが、自治会のアンケートもみて見て参考にしていただきたいと思います。

市長もつね日頃から市民の意見聴取を強調されているわけですから、住宅入居者の声に丁寧に耳を傾けることが必要であること付け加えておきます。

 

 あまがさきひと咲きプラザのグラウンドについては、現状のままとの答弁ですが、私が求めたようにグラウンド全体を青少年が活用できるようにし、空いている時間を市民に開放を重ねと要望して、わたしのすべての質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。