12月市議会で4つの請願・陳情を全会一致で採択、2つの意見書を提出

 12月市議会で4件の請願・陳情を全会一致で採択しました。この請願・陳情を基に2つの意見書も全会一致で採択し関係機関へ送付しました。こんなにたくさんの採択は久しぶりとのことです

採択した請願・陳情

・教職員配置の充実など(付託 文教委員会)

・アスベスト被害対策の充実(付託 健康福祉委員会)

・阪急園田駅へのエレベーター設置(付託 健康福祉委員会)

・神戸地方裁判所尼崎支部における労働審判の開設(付託 総務消防委員会)

採択した意見書

  教職員配置の充実等に関する意見書

我が国は、人口減少、超高齢化、地域格差の拡大等の構造的な問題に直面しています。本市では、これらの課題に的確に対応し、将来にわたり活気ある地域社会を構築するため、地域創生に懸命に取り組んでいるところであり、地域を支える自立した人材を育成するための教育の推進は、地域に活力と希望を与える重要な柱の一つです。よって、国の28年度予算編成等に教職員配置の充実等に関する措置が盛り込まれるよう、政府におかれては、次の措置を講じられるよう強く要望いたします。124年度に小学校2年生の35人学級編成に対して加配措置が行われて以降、教職員定数は改善されていません。我が国の教員は、事務スタッフの配置が充実している諸外国と比べて授業以外の事務作業時間が長く、超過勤務が慢性化しています。しかも、主要国では30人以下の学級編成が多いのに対して我が国は40人です。教員の負担軽減を図り、教育の質を高めるため、スクールカウンセラーなど専門人材の活用、主幹教諭マネジメントの強化、事務職員の拡充等を図りつつ、少人数学習によるきめ細やかな指導が行えるよう、小学校3年生以降の35人学級編成の早期実…現に向け、定数改善計画の策定、着実な定数改善を実施すること。2教職員の加配定数は、児童生徒数や標準学級数の減少に連動して一律に削減できるものではなく、標準的な学級編成で対応できない顕在化するいじめへの対応、不登校や貧困など教育格差への支援等の特別な事情を反映させるため措置しているものです。さらに、LD、ADHDなど特別な支援を要する児童生徒i数が増加傾向にあることから、特別支援教育に関する加配定数改善の必要性は、今後さらに高まると見込まれます。このため、標準学級数等に連動して加配定数の合理化減を行うことなく、学校や学級、児童生徒一人ひとりの状況に応じて、戦略的に加配定数の改善を実施すること。以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

  神戸地方裁判所尼崎支部における労働審判の開設に関する意見書

 平成18年4.月1日に施行された労働審判制度は、個々の労働者と事業主との間に生じた労働関係に関する紛争を、裁判所において、迅速、適切かつ実効的に解決することを目的とした制度であり、施行以来高い解決率を得ています。そのため、労働者側はもちろん、紛争を早期に解決したいと考える使用者側にとっても、評価が高い制度であり、制度の導入以来、全国的に見れば労働審判の申し立て件数は増加しています。しかしながら、労働審判は原則として各地方裁判所の本庁で実施され、裁判所支部では現在福岡地方裁判所小倉支部と東京地方裁判所立川支部のみでしか実施されておらず、兵庫県内では労働審判を取り扱っている裁判所は神戸地方裁判所本庁のみとなっています。尼崎市を含む各地方裁判所の支部地域の労働者や事業主が労働審判を利用するには、本庁がある神戸市まで出向かなければなりません。そうなると、各支部地域から神戸市まで距離がある兵庫県においては、支部地域の労働者や事業主にとっては神戸市までの移動による時間的、経済的な負担を強いられることになります。そして、紛争の性質上、それほど係争金額が大きくないことが多いため、費用対効果の観点から労働審判の利用を諦めざるを得ないケースも生じています。国民に対する司法サービスの提供は、地域間で格差があってはならず、裁判を受ける権利を実質的に保障するためには、地方裁判所の支部において取り扱うことができる事件を拡大することが必要です。よって、政府におかれては、地域における司法の充実を図るため、神戸地方裁判所尼崎支部において、早急に労働審判の取り扱いを開始するとともに、必要な裁判官及び裁判所職員の増員並びに施設の整備を行うよう強く要望いたします。以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。