ある女性から聞いた言葉です。
「夫に、なにがなんでも戦争や武力行使はダメ。対話外交じゃないと、と言ったら
『台湾有事とかそういう危機はどうすんねん、おまえの脳みそはお花畑やな!』となじられた。そんなに対話外交は甘えた考えなん?」
全然「脳みそお花畑」なんかじゃないと思いますよ。
平和外交という選択肢を大事にしたい
「話し合いで紛争を防ぐ」「憲法9条を守る」という日本の姿勢は、理想主義と見られがちですが、それは決して“甘い”ということではなく、むしろ長期的かつ現実的な戦略だと思います。
実際、戦争になったら、人命だけではなく、経済、地域社会、外交関係にも甚大な影響を及ぼします。
戦争、紛争をしないために最大限の努力をすることが必要ですよね。
夫さんのように、確かに、軍事的な抑止力を強化すれば相手を牽制できるという考えもあります。
ただ、過度な挑発的態度を日本がとったり、軍事力の強化は、抑止ではなくむしろエスカレーションに繋がる可能性も高く、逆に戦争の火種を作りかねません。
沖縄や宮古島など米軍基地があり戦略上重要な場所は攻撃対象になるリスクが現実的にあります。
また沖縄を捨て石にするのか、と沖縄の人たちは怒っています。
日本は憲法9条を背景に、戦後一貫して戦争に関与せず、対話と経済協力を通じて国際社会と関係を築いてきました。
この立場は、軍事的圧力ではなく「言葉と信頼」で橋をかける外交スタイルを支えています。
中国との関係でも、「日中平和友好条約」(1978年締結)があり、この条約の第1条では、両国が「主権および領土保全の相互尊重」「相互不可侵」「内政への不干渉」「平等および互恵」「平和共存」の原則に基づいて、恒久的な平和友好関係を発展させることが明記されています。また、「武力または武力による威嚇に訴えないこと」も確認されています。
さらに、2020年の日中外相会談では、両国が「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」という精神を堅持することを再確認しています。
覇権主義的なことはお互いやめよう、という両方の認識を確認しながら、
台湾や香港に対する中国のやり方や尖閣に対するやり方は、お互いの国民にとって脅威だと思われるようなことだからやってはならない、と
しっかり伝えていくことが必要だと思います。
志位和夫議長は日中友好議員連盟として中国に赴き、
それをしっかりと伝えてきています。
志位和夫ホームページhttps://www.shii.gr.jp/pol/2025/2025_04/O2025_0430_1.html
冷静に考えれば、対話を重んじる人に対して「お花畑」呼ばわりするのは、あまりにも短絡的ですよね。
理性と倫理に基づいて「どうすれば無用な戦争を避けられるか」と考える姿勢は、むしろ成熟した民主社会にとって非常に重要なもの。
安全保障について冷静に語ることは「弱さ」ではなく「強さ」です。
夫さんの感じる「不安」や「中国の脅威」に対して、対話外交がいかに有効で現実的に考えても「理想」だけで終わらせない強さを持つのか。
短い動画ですがご紹介しますね。