2月20日のしんぶん赤旗10面にも紹介されていた、この冊子は、
塚口地域にお住まいのニュース会員さんのご兄弟が作成にかかわっておられるそうです。偶然、松沢市議が訪問の際に知りました!
一足お先に松沢市議が数冊、譲り受けてきたので、すこしご紹介します。
たびせんつなぐマガジン 沖縄 tsu・na・gu Vol.21
一ページ目から胸をつく記事が。
琉球新報報道本部長 新垣さんの寄稿
「自主外交による解決は夢物語か」のサブタイトルにハッとします。
沖縄は軍備拡大の最前線です。日本の国土の0.6%の沖縄に米軍専用施設の70.3%が集中しています。
毎日の生活の中では米軍がらみの事件事故や騒音、環境汚染に苦しみ、
有事になればミサイルの標的にされる恐れが大きい沖縄。
ここにまた、岸田首相は敵基地攻撃能力を持ち、南西諸島の防衛力強化を掲げ、
沖縄を戦略的な重要拠点と位置づけました。
台湾有事などの際には沖縄が最前線に立つのです。
冊子の最後のページに位置関係がよくわかる図があります。
沖縄、南西諸島はテレビの天気予報を見ても日本地図の上に四角い囲みで「沖縄」があらわされるぐらいで、位置関係がよくわからなかったけど、
これを見たら米軍と日本政府の考えがよくわかる、と地域の皆さんにも好評だったそうです。
沖縄は県土面積の約8.5%を自衛隊と米軍基地というような軍事施設が占めており、その割合は全国でも突出して高いのです。そこをさらに「強化」するというのです。
有事の時、住民は守られるのか?
住民避難を担う市町村は正直、戸惑っているそうです。
過去の戦禍の際の沖縄の教訓は「軍隊は住民を守らない」「軍隊と行動を共にすれば標的にされる」です。戦争がはじまれば住民を守ることは不可能です。
そもそも、攻撃型ミサイルをアメリカから買ったところで、「原発をドローンで狙う」という技術が進んでいる北朝鮮や中国ロシアにまったく太刀打ちできません。
戦車や戦闘車両など旧態依然とした軍装備ばかりの自衛隊とは対照的と、新垣さん。
「アメリカの軍需産業や国益のための防衛費増額に見えてならない。アメリカのために近い将来ポンコツになるかもしれない武器を国民に増税を課してアメリカのために買うことは、ただでさえコロナで傷つき、物価高であえいでいる人々を苦しめる配信行為だ」とバッサリ。
平和外交を言えば、攻撃されたらどうする論がすぐに返ってきます。
「平和外交など非現実的だ」と言われます。
しかし、岸田首相の言うように「やられる前に敵基地攻撃能力を行使」したとしても、そのあとは必ず反撃されます。そのときにドローンで原発を攻撃されたら致命的です。
「それを引き起こすかもしれない「有事」「戦争」は日本を滅ぼすという意味で、非現実的である」と新垣さんは述べています。
敵と想定される国々の軍事技術が高度化せず止まったままではないのです。
「攻撃に備える、反撃するための軍備増強は、自国を守るはずが相手を刺激し、軍拡競争に陥り、むしろ衝突の可能性を高める安全保障のジレンマも生む。
そうならないためにも紛争や戦争に至らせないことだ。」と新垣さん。
それが欠けているのが今の日本社会。
沖縄の思想や歴史を見ると、「異文化の人たちとの交流に大いに貢献できるはず」と新垣さん。
沖縄に「軍事の要石」を押し付け、沖縄の犠牲の上に成り立つ「安全」にあぐらをかくのか、基地を抜本的に減らし、対話や交流の場となる「平和の要石」に転換できるか。この問いはきな臭さを察知し危険を伝えるカナリアの叫びのようなもの、と新垣さんは締めくくっています。
この冊子は2月23日 午後2時~ 中小企業センターでの
ジャーナリスト伊藤千尋さんの講演会で無料配布されます!
ぜひ、お誘いあわせてお越しください。
株式会社 たびせん・つなぐ|仲間をつなぐ旅、世代をつなぐ旅、人と人、国と文化をつなぐ旅 ー こんな旅づくりをお手伝いします (tabisen-tsunagu.com)