委員会で否決の「日の丸掲揚強制条例」本会議でよみがえる

日本共産党尼崎市会議員団ニュースNo.141 (2012.7.22.)

6月26日の尼崎市議会本会議に、公明党が国旗掲揚条例の修正案を提案し、賛成多数で可決されました。

5ケ月に及ぶ委員会審議で否決

2月議会に保守系の新政会の10人が尼崎市のすべての公共施設と行事・式典に国旗の掲揚を義務づける条例案を議員提案しました。

この議案は、新政会の要求で委員会に付託され、2月の総務消防委員会、4月の閉会中審議で継続となり6月議会をむかえました。

6月16日の総務消防委員会に公明党が、①掲揚施設を本庁舎、支所、消防署・分署に限定する。②学校行事のうち学習指導要領にもとづく行事は掲揚するなどの修正案を提案。委員会では、修正案、原案とも賛成少数で否決されました。

公明党 本会議に修正案提出

ところが、6月26日の本会議に公明党が、まったく同じ修正案を提案しました。
同一議会に、委員会審査で否決された修正案を提出することは、尼崎市議会史上でも異例なことでした。
公明党は、今議会でなんとしても成立させたかったのです。
採決の結果、新政会、公明党に新風グリーンクラブの一部が賛成したため、修正案が可決されました。

修正案も憲法違反!愛国心を日の丸でしばるもの

日本共産党議員団は、「公明党の修正案でも国旗掲揚で愛国心を押しつけるという憲法違反の内容が含まれている」として、修正案にも原案にも反対しました。

本会議場には国旗掲揚条例に反対する運動をすすめて来た市民ら100人以上の傍聴者が詰めかけました。

傍聴をしていた市民からは、「悔しい。でも、どの議員がどんなことを言ってるのかよくわかった」との感想が寄せられました。

残念ながら日の丸強制条例は成立しましたが、今回の取り組みで共同した多くの市民のみなさんとともに、日の丸の押しつけを許さない取り組みを強めます。