FM計画
2021.3川崎 総括
住民合意を基本にしたFM計画について
市は代表質疑で、「公共施設マネジメントの取組について、各計画では、耐震性といった施設の安全面における課題など、各施設の置かれている状況をお示しし、今後の取組内容や着手時期を明らかにしたうえで、着実に取組を進めていくこととしています。こうした取組を進めるにあたっては、アンケート調査やタウンミーティング、説明会など、施設の特性に応じた様々な手法により、市民の皆様から丁寧に意見をお伺いしながら進めていく」と答弁されています。
Q.お尋ねします。建物に対する直接的な市民の意見はどこで聞き、それを市はどのように実際の建設計画に反映しているのですか?
答弁要旨
公共施設マネジメントの取組を進めていくにあたり.市民の皆様に丁寧な説明に努め、その必要性や効果について十分な理解を得ていくことは、本取組を円滑に進めていくうえで、欠かせないものであると考えています。そうした考え方に基づき、これまで新たな計画を策定した際には市民説明会を開催し、個別の施設については従来の説明会ではなく、施設の特性に応じて、参加者からより多くのご意見をお伺いすることのできるタウンミーティングを、熟度の低い検討段階から開催するなど様々な工夫を重ねてまいりました。こうした取組により、例えば、(仮称)武庫健康ふれあい体育館の整備では、タウンミーティングでいただいた周辺住民の皆様からのご意見を取組に反映し、当初案から建設場所を変更するなど、実際の建設計画に反映したところでございます。今後もこうした取組を継続し、可能な限り意見の反映を行い、頂いた意見について対応が困難なものについては、その理由を明らかにし、市民の皆様がよりご理解を深めていただけるよう努めてまいります。以上
建設後も実際に施設を利用する中で様々な要望が出されていると思います。
WIFIが短時間しかつながらず、使い勝手が悪い、使用料の問題等もあり、今後も市民ニーズにこたえて改善を図ってほしいと思います。
今、中央北生涯学習プラザにのみ「梅プラザ」と愛称がつけられています。市民に親しまれる公共施設として他にもニックネームを募集してはいかがでしょうか。
市営住宅について
市営住宅の15%の削減計画に基づいて、市営住宅が減らされています。市の家賃収入は毎年100から200件分減少していると予算分科会でお聞きしました。市民には市営住宅に応募してもなかなか当選しない、交通の便が悪い、バリアフリー、エレベータ付きの住宅をとの様々な要望があります。また今市営住宅に入居している世帯でも病気や高齢化で階段を使って下に降りられない、1階への住み替え希望がたくさんあります。
高齢者の単身者にとって賃貸住宅を新たに借りることが大変困難になってきています。家賃の高さもさることながら、保証人問題などなど、簡単に民間の住宅と契約ができない状況があり、公営住宅の必要性を切に訴えられています。
Q.市民のニーズに答えて、高齢者、障がい者、若者やファミリー世帯向け、2世帯住宅等、バリアフリーの多機能型の、市営住宅を充実させる住宅建設を検討すべきではないでしょうか?
答弁要旨
市営住宅の建替えにおきましては、入居者の年齢バランスに一定配慮する必要があることから、現入居者向けの住戸タイプだけではなく、ファミリー世帯向けの住戸タイプも整備することとしております。また、建替えに合わせて、エレベーターの設置や、住戸内のバリアフリー化を図ることとしております。こうした建替えを進めることにより、高齢者や障がい者、また、若年世帯や子育てファミリー世帯にも住みやすい市営住宅になるものと考えております。以上
市営住宅の建て替え計画について、住民の意見を聞いて実施とありますが、以前も徳田議員が質問した、常光寺改良住宅への検討はどうなっているのでしょうか、再度お聞きします。
Q.建て替え計画のある市営常光寺改良住宅について、現在の入居者にとって生活環境が大きく変わってしまう計画となっています。この計画の見直しを行うべきと考えるがどうか?
住民自身が行ったアンケート結果に基づき、その内容を尊重し現在地での建て替え計画に変更すべきだと要望します。
2020.12徳田
常光寺改良住宅の建て替え計画について、再度お聞きします。
今年9月議会の一般質問や会派議員の総括質疑で、常光寺改良、浜つばめ、浜つばめ改良、西川、西川平七住宅を旧若草中学校跡地に建て替え集約する計画に対して、常光寺改良住宅は、現地での建て替えを求めてきました。
今回、自治会が入居者のアンケート調査をされています。入居者140世帯のうち107世帯から回答がありました。「絶対にこの場所がよい」と回答した人は33人、「できればこの場所がよい」と回答した方は36人で、現地での建て替えを望む人は64%に上っています。
回答された方の声は「病院が近くて買物も便利で交通の便がよい」「校区は住み慣れた杭瀬小学校、小田中学校で、JRから北への引っ越しは環境が一変する」「この団地は自治会や老人会の活動が活発で、となり同士で助けあって暮らしている」と現地建て替えを望む声が相次いでいました。
Q13,お尋ねします。自治会が実施した住民アンケートをご存じでしょうか、その結果をどう受け止められますか。
常光寺改良住宅は旧若草中学校跡地へ集約するのではなく、現地で建て替えすべきと考えますがいかがでしょうか。
答弁
まず、自治会が入居者に実施されたアンケートについては存じ上げていないため、その結果について申し上げることはできません。次に、市営住宅の建替えは、現入居者の負担軽減や事業費の圧縮などを図りながら、合理的、計画的に進めていく必要があり、建替え場所についても、周辺に適地があれば移転料等も軽減できる「非現地建替え」を基本としております。常光寺改良住宅についても、こうした考え方のもと、北に500mのところにある旧若草中学校跡地において、耐震性能が不足し、かつ、老朽化が著しい他の市営住宅も含めて、集約建替えを行うこととしたものであり、入居者の負担や事業費が大きくなる現地建替えをする考えはございません。以上
Q14、これまでの生活環境を考えれば、少なくとも常光寺改良と、次の建て替え予定である常光寺北と常光寺第2改良の3つを集約した方が環境の変化が少ないと思いますが、いかがですか、お答えください。
答弁
市営住宅の建替えにあたり、対象住宅の入居者の生活環境への配慮は、重要なことであると認識しております。しかしながら、市営住宅の建替えは、先ほどこ答弁いたしましたように、周辺に適地があれば入居者の移転負担の軽減などもできる「非現地建替え」を基本としております。こうしたことから、議員ご提案の3住宅であったとしても、周辺に適地として旧若草中学校跡地があることから、集約建替えの候補地として変わるものではありません。以上
2020.3まさき
FM計画について
共産党議員団は「ふれあい体育館」については、市民のニーズと複合施設の在り方については、課題があると指摘をしてきました。また移転後の土地活用においても様々な議論が必要なところですが、今回は北図書館の建設についての私の思いを質問します。
この北図書館は、住宅街の武庫之荘にはなくてはならない宝物です。年間の貸し出し数は58万9886冊、中央図書館よりも多い貸し出し数です。もっともっと発展させてほしいと思います。
武庫地域は人が阪急武庫之荘駅をめがけて集まってきます。朝夕の駅前の混雑は大変なものです。そんな人が集まる駅前に北図書館を持ってきたらいかがでしょうか。土地ならあります。駅の南にある老人福祉センター福喜園の跡地です。
私は「ふれあい体育館」の説明会に行って、市の職員さんに福喜園の跡地はどうなるのかと聞きました。「あんないい土地は高く売れます。当然売りますよ」と誰に聞いても同じ答えでした。あんないい土地だからこそ市の財産として活用するべきです。
Q 福喜園の跡地は、どうする予定なのですか? 用途は決まっているのですか。
答弁要旨
お尋ねの福喜園につきましては、武庫体育館と機能を統合し、西武庫公園内に新たな施設を整備するよう取組を進めているところです。このような公共施設マネジメントの取組につきましては、本市の厳しい財政状況を踏まえ、施設の整備費用など、一時的に多額の経費が必要になることから、取組に伴い生じる土地については原則として売却し、減債基金及び公共施設整備保全基金に積み立てることにより、必要な財源を確保しながら、新施設の整備などを推進していくこととしております。こうしたことから、福喜園の敷地につきましても、(仮称)武庫健康ふれあい体育館整備後に、この方針に基づき原則売却する考えでございます。以上.
公共施設は人が集まる施設なのです。まして図書館が駅前に来たら、放課後の学生や仕事帰りの会社員、子育て世帯や高齢者はすぐ近くに買い物施設あり大変便利です。園田や塚口からも電車10分です。武庫之荘地域のクレードアップになります。
議員団は明石市の駅前図書館を視察に行きました。駅前ということで、会社員が調べ物する学習スペースや明石城址を見ながらの読書空間、充実したキッズコーナーに訪れる人の多いこと。隣にはユースワーク施設があり学校帰りの高校生が勉強したり音楽したりして集っていました。利便性の良い場所にある図書館が人を豊かに育てる力があると改めて驚かされました。
Q 福喜園は阪急武庫之荘駅の南から歩いても3分。まさしく駅前です。このあと地に北図書館を建設しませんか?いかがですか。
答弁要旨
公共施設マネジメント基本方針では、本市の保有する施設のすべてを建て替えることは困難であり、取組を進めるにあたっては、廃止、集約・複合化などにより、総量を30%以上削減するという目標を掲げております。こうした中で、北図書館につきましても、他の公共施設や民間施設との複合化も含めた北図書館周辺での整備について具体的な検討を進めることとしています。ご提案の福喜園敷地での北図書館の建設には敷地面積が不足しているため、十分な敷地面積を確保できる福喜園以外の敷地で、複合化による整備を検討してまいりたいと考えております。以上
福喜園の敷地面積は1000㎡、現図書館は1570㎡。駐車場はどうするのかという問題もあります。バスや電車の利便性がある駅前図書館なら駐車場のスペースは広げなくてもいいとおもいます。コインパーキングもあります。施設は縦に伸ばし、複合施設にしないことでスペースは確保できます。
生涯学習プラザの名称についてです。
各行政区に2か所づつある生涯学習プラザについて市民から「東西南北と名前がついているけど、この名前ではどちらのプラザなのかわからない。未だに旧の名称で呼んでいる」という苦情をよく聞きます。
Q 当初は慣れたら戸惑うことは少くなるかと思っていましたが、およそ1年がたちますが未だに混乱は収まっていません。市にはそんな声はありますか。
中央北生涯学習プラザのみ「梅プラザ」という愛称で呼ばれています。梅プラザと言ったら「あまようの横の新しい施設」とすぐにわかります。「いくしあ」も元の名前は忘れても旧聖トマス跡地の施設だとわかります。
Q 愛称でもいい、地元の市民の意見を取り入れて、もっとわかりやすい名称をつけてほしいと思います。いかがですか。
答弁要旨
ご指摘のとおり、中央北生涯学習プラザは、「梅プラザ」という愛称を付けております。これは中央南生涯学習プラザがサンシビックという愛称の付いた建物内にあることや、このプラザがより多くの人に愛され、覚えやすく親しみやすい施設となるように、という願いも込めて付けたものです。この名称は公募により選んだものであり、地域の方から好評だと聞いております。こうしたことから、他の生涯学習プラザにおいても利用者や地域の方の声を聞く中で、その機運が盛り上がった場合には、愛称を付けてまいります。以上
2019.12まさき
次に≪公共施設マネジメント計画(仮称)健康ふれあい体育館について≫
第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取り組み)の「今後の具体的な取り組み」において「西武庫公園内・旧大庄西中学校跡地に生きがい・健康づくり支援、介護予防機能を備えた複合機能を有する体育館を整備し、体育館と老人福祉センターの実施事業を組み合わせるなど、新たな事業の展開を図る」と示しています。今回は老人福祉センターに特化してお聞きしたいと思います。10月に各老人福祉センターと体育館利用者に2回ずつ、計8回のタウンミーティングを開催しました。説明会という形態ではなく、参加者全員が発言できたこと、市民の意見を聞こうという姿勢があったことはよかったと思いました。利用者の声として①このままお稽古事を続けたい②立地場所が遠い③風呂の機能は継続してほしい。等の要望が寄せられました。
- 千代木園・福喜園の利用者の意見・要望について、どのように受け止められましたか?端的にお答えください。
答弁
ご質問のタウンミーティングにつきましては、ご意見をより多く聴取できるよう、従来の説明会形式ではなく、市からの説明の後、小グループに分かれて、各グループに職員を配置して、聞き取りを行う形式で実施いたしました。その結果、全8回のタウンミーティングにおいて、250人を超える参加者の方々から、約500件のご意見をいただき、これまでの公共施設マネジメントの説明会の中で、最も多くのご意見をいただくことができました。いただきました内容といたしましては、既存事業の継続や、入浴機能の存続要望があった一方で、風呂の維持管理に莫大な費用が必要なことや、各家庭に風呂が普及していること等を踏まえ、入浴機能の廃止に肯定的なご意見や、施設の整備場所、規模に関するものなどがございました。こうしたことから、この度のタウンミーティングにつきましては、本取組についてのご理解をより深めることができた一方で、要望内容も多岐にわたるものであったことから、多くの検討課題について改めて認識するとともに.タウンミーティングの結果といただいたご意見に対しての本市の考え方をお伝えしていく場を再度設けるべく、準備を進めてまいります。以上
≪(仮称)健康ふれあい体育館の活動≫について、以後複合施設といいます。
まず最初に、福喜園のタウンミーティングでは「こんな便利な所はない。現地建て替えはなぜできないのか」と参加者の質問がありました。駅前であり施設利用者が買い物して帰る等、最高の生活圏にある施設です。千代木園はあの美しい自然の中で楽しい活動が出来る心と体が癒されると大変人気のスポットです。ある自治会長さんが初めてのFM計画の説明会で「便利な所、人が集まる場所の公共の土地は売却したらいけない。住民サービスとして活用するべきだ」と言われていました。その言葉が私は忘れられません。
・ 現地建て替えができないのは何故ですか?
答弁
公共施設マネジメントの取組は、財政状況や将来の人口などを踏まえ、持続可能な財政基盤の確立を目指すものでありますが、現在のサービス水準の低下を極力きたさないよう十分に配慮しながら進めていくものでもあります。ご質問の現地建て替えにつきましては、既存施設の解体、(仮称)健康ふれあい体育館の建設などで、現在の各活動の継続性が確保できないことに加え、新たな建て替えにさらなるコストの負担が生じます。また、お示ししている施設の機能統合の手法では、生み出された敷地を売却することにより施設整備に必要となる一般財源や当該整備のために発行した市債の償還財源磁保が可能となります.こうしたことから、公共施設マネジメント全体の取組との整合性を保ちながら、現在の利用者の利便性や安全性を勘案しつつ、現在地ではなく、別の場所で機能統合を図りながら整備してまいりたいと考えております。以上
複合施設は、これまでの体育館と老人福祉センターの面積の30%以上の削減を目指しながら、施設の集約化を進めています。今回の計画では第1フロアは体育館機能を、第2フロアは体育館機能と健康つくり支援等の機能の供用利用、集会娯楽室は可動式間切りで1部屋もしくは2部屋にして利用するとあります。教養学習事業は、例えば書道や水彩画・絵手紙、生け花は参加者が一回15~25人であり、一人あたりのスペースも多く必要とする事業です。コーラスは40~50人です。とても間切りして2部屋で使用することはできません。健康増進事業では、第2フロアを使用すると思いますが体操は午前中時間をずらしてほぼ毎日。午後からフラダンスや特殊体操、コーラス等が使うと、体育館機能は使用できません。そして問題は千代木園では毎日、福喜園では週3で行っている、一日平均25名ほどが利用している、大人気の卓球が出来なくなります。小人数やっている同好会の活動が出来なくなります。新しく事業を始めたくても入れる余地がありません。
・ 複合施設では教室が取れない習い事はどうすればいいのですか。大人気の卓球はこれまでと同じようにできますか?
答弁
老人福祉センターと体育館の事業につきましては、現在の利用実態を十分踏まえながら、基本的には現状の事業を継続できるよう検討を進めていくこととしております。そうした中で、介護予防のための体操など類似した事業につきましては統合するなど、プログラムの見直し・検討を行い、現状のサービスの低下をきたさないよう努めていくこととしています。また、卓球につきましては、老人福祉センターのみならず体育館でも実施していることから、その目的が趣味や健康づくり、競技性の高いものなど様々であることを踏まえ、ご意見を伺いながら時間帯を分けるなど、より多くの方に活動していただけるよう配慮しながら事業の内容を検討してまいります。以上
福喜園は年間延べ約8万4000人利用者、46の教室、4種の相談会、毎日の囲碁と体操を部屋数は4室です。それでも習い事申し込みは抽選になるほどの希望者が殺到しています。タウンミーティングでは、複合施設の面積や間取り図は公表されませんでしたが、私たち議員に配られた資料によると千代木園・福喜園とも延べ面積約1600平方メートル、間取りも一緒です。千代木園は年間利用者延べ約4万7000人、福喜園は8万4000人です。利用者の規模が違う2つの施設を複合施設では、同じ敷地面積同じ間取りにすること自体たいへん不可解です。それぞれの地域性・特徴を生かした、使い勝手の良い施設にすることが必要です。
・ 複合施設では福喜園の機能を充足するには教室が足りません。地域性に合った施設にするべきと考えますがいかがですか。
答弁
老人福祉センターの利用者の中心となっている本市の65歳以上の人口は、平成元年が約5万人であったのに対して、平成30年は倍以上の約12万人と急激に高齢化が進んでいる一方で、高齢者の活動が多様化する等により、利用者数は千代木園では平成元年から約45%、福喜園では平成元年から約30%減少している状況にあります。このような状況を十分踏まえながら、基本的には現状の事業を継続できるよう検討を進めていくこととしております。こうした中で、過不足が生じないよう、実際の利用時間等を把握した上で必要となる部屋数を検討しており、新たに整備する施設については、利用者や地域の方々のご意見を把握しながら、例えばパーテーションで区切るなどにより有効活用を行い、より良い施設整備となるよう努めてまいりたいと考えております。以上
・ 大庄地域のみなさんは、災害時の避難所とするために、2階建てから3階建てを望んでいます。水害にあったら、浸水の深さは3~5mです。複合施設は3階建てにして、避難所として活用するべきと考えますがいかがでしょうか
答弁
新たに整備する(仮称)健康ふれあい体育館につきましては、老人福祉センターと地区体育館の機能を統合した施設として、既存事業の継続や、新たに展開していくこととしているフレイル予防に関する事業のほか、多世代交流を促進する事業などを実施していくこととしています。まずは、これらの事業実施に必要なスペース・居室数を確保できるよう検討を進めていくこととしており、浸水の深さ3~5メートルの水害に対応できる津波等一時避難場所とするかにつきましては、周辺の民間施設も含めた避難場所の状況や建設コスト、将来的な維持管理コストなど、総合的な視点で判断してまいりたいと考えています。以上
最後は入浴の機能についてです。
タウンミーティングでも「一人で家の風呂にはいるのが怖い」という声がありました。老人福祉センターの風呂を利用されている方は、長い間家の風呂を利用されていないのでしょう。一昨年に広瀬若菜議員の「鶴の巣園の入浴の機能を維持してほしい」という質問に対して資産統括局から「介護予防に必要な施策としてお風呂の機能は残す」との答弁があり、利用者から大変喜ばれました。私の知りあいは以前からガスは引かずに風呂は福喜園に、食事の準備は卓上のカセットコンロを使用しています。一人くらしなのでお風呂に入って囲碁して帰るのが楽しみです。よも川住宅から福喜園まで慣れたところがいいと言って通っています。そんな市民のささやかな楽しみを奪うのですか。タウンミーティングでは、当局は風呂を設置しない理由に家に風呂がある。財政上風呂の維持管理をとっても厳しいことを上げています。しかし、老人福祉センター4園の利用者数延べ26万5000人の内、11万人がお風呂を利用しています。需要はとっても高く、利用者は強く望んでいます。
・ 老人福祉法の老人福祉センターの機能では、トイレの設置と同じように当然のこととしてお風呂の設置を掲げています。老人福祉センターとして安心安全、楽しみの両面からお風呂の機能を残すべきです。いかがですか。
答弁
公共施設の圧縮と再編の取組を進める中で、旧耐震で老朽化が著しい干代木園、福喜園と地区体育館との複合化による新たな施設を整備するにあたり、高齢化の急速な進展と、市民の健康寿命の延伸のための介護予防への関心が高まっている現状を踏まえて、老人福祉センターの機能の見直しを行い、高齢者の健康づくりや生きがいづくり、介護予防の取り組みを推進するための機能を一層充実させてまいります。入浴機能につきましては、一般家庭における風呂の普及状況や、設置のための初期投資に加え、毎年多額の経費が必要となることなどを総合的に勘案した結果、新施設には体育館機能としてのシャワー室は設置しますが、入浴設備は設置しないことと判断したものでございます。なお、新施設には、高齢者が気軽に集え、多世代が交流できるふれあい・いきいきコーナーや新たな介護予防事業を展開するためのスペースを確保する予定であり、今後更なる介護予防の推進を図ってまいります。以上
家で風呂に入るのが大変な人、不安な人、介護保険でデイサービスの対象ではない人、一人くらしの人、低所得の高齢者であること等条件を付けて、銭湯の利用料1回470円その半額(250円)でも割引券を発行する。月単位10枚~15枚程度でもいいと思います。例えば福喜園で年間延べ14,400人の利用で、年間約360万円程度です。風呂の維持管理費と比べたら安くつくのではありませんか。
・何らかの手立てが必要なのではありませんか。福祉入浴券の発行を検討されてはいかがでしょうか?
答弁
現在、本市の65歳以上の高齢化率は27,5%で、そのうち、75歳以上の高齢者の割合が52%と半数を超えています。さらに、2025年(令和7年)には、高齢化率が27.8%になる見込みで、そのうち、75歳以上の高齢者の割合が60%を超えるなど、ますます超高齢化が進んでまいります。そのため、特定の高齢者に入浴券を供与するのではなく、今後より多くの高齢者に、健康寿命の延伸に向けて介護予防やフレイル対策に取り組んでいただくことが重要になってまいります。こうしたことから、高齢者を取り巻く社会環境の変化や、多様な高齢者のニーズに柔軟に対応し、健康増進や、介護予防に関する事業などに効果的に参加できるよう環境を整えてまいりたいと考えております。以上
「福祉」とは、「幸福(こうふく)」と同じ「しあわせ」という意味のことばです。「幸福」とは、一人ひとりの私的レベルのしあわせを意味し、「福祉」 とは 一人ひとりの集まりである社会的レベルのしあわせを意味します。老人福祉センターとは、無料または低額の料金で地域の高齢者に対して、各種の相談に応じ、また健康増進、教養の向上、レクリエーションのための便宜を総合的に提供するための施設です。私は今回の(仮称)健康ふれあい体育館は、福祉の視点をなくしたものになっていると思います。福祉を守るという観点で今ある設備をより充実させ、高齢者が楽しく活動できる。今ある機能を最大限に活用し「幸せと感じる居場所の確保」をもとめます。これで私のすべての質問を終わります
2019.9広瀬
公共施設マネジメント計画
市は2014年6月、尼崎市公共施設マネジメント基本方針を策定。今年7月第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)の今後の具体的な取組を発表しました。発表前に行われた尼崎市社会福祉協議会への説明で、取組にある福祉会館の地域移管について参加者からつぎのような意見が出されました。「福祉会館の地域移管は、地域に押し付けるだけでメリットもなく、そもそも計画に計上していること自体が間違いである」「各福祉会館の状況も十分に把握できていない中で、移管を提案することはおかしいのではないか」「福祉会館の地域移管にあたっては、一定の改修や運営に対する助成などが必要である」「福祉会館の取組については、個別に調整をお願いしたい」というものです。これをうけ、市は「活動状況を把握して最適な方法を」と計画を変更。今年度で終了するとしていた検討・協議の期間を撤廃し、該当連協等と協議が整った施設から順次地域移管等を実施することになりました。
Qお尋ねします。なぜこのような計画変更を迅速にされたのでしょうか。
答弁
平成31年1月に策定した第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)に係る「今後の具体的な取組」の素案において、市所有の福祉会館については、利用実態などを把握し、該当連協と十分な協議を行いながら、協議が整った会館から順次、地域移管をしていく考えをお示ししております。この素案に掲載している内容は、令和2年度の地域移管が決定しているような印象を与えてしまうことや、説明会等での意見を踏まえ、利用実態を改めて把握する中で、個別に十分な協議を行っていくという市の考え方を正確に示す必要があると考え、計画内容の変更ではなく、表現の修正を行ったものでございます。
2019.9広瀬
Qお尋ねします。ファシリティマネジメント推進担当が移転先候補を選定する基準はなんですか。また計画策定に担当課職員も参加し、事業所の声をもとにした計画案を作成すべきと考えますが、見解をお聞かせください。
答弁
公共施設マネジメント計画の策定にあたっては、対象とする施設の建物や利用状況などを勘案し、移転先で機能を維持するために必要な建物規模や利用状況などを踏まえた対応策を検討することとしております。こうした中で、施設所管部局が関係団体等の意見聴取を行い、ファシリティマネジメント担当部局と適宜ヒアリングを行いながら計画内容の検討を進めてまいりました。これらの手順を経て、最終的には、施設所管部局が参加する庁内の意思決定機関であるファシリティマネジメント推進会議において調整を行った上で、計画としてお示ししているところです。
(広瀬) 総務委員会の初協議会では、大庄体育館と千代木園、武庫体育館と福喜園の機能を併せ持った体育館を建て替えると説明がありました。新しい施設には、介護予防機能を持たせるとされていますが、現在老人福祉センターにあるお風呂はつくられません。2017年9月議会で、わたしは鶴の巣園のお風呂について質問しました。「ほとんど家に引きこもっている夫は、鶴の巣園のお風呂だけは入りに外出する」「一人暮らしでお風呂に入るのはなにかあったとき怖いので、鶴の巣園のお風呂を利用している」という地域の声を紹介し、鶴の巣園のお風呂は介護予防に資するので継続してほしいと要望。現在もお風呂は継続され、地域の方が多く利用されています。
Qお尋ねします。健康体育館に介護予防機能としてお風呂を設置し、残る2つの鶴の巣園と和楽園の老人福祉センターのお風呂も継続されるべきだと考えますが、ご見解をお聞かせください。
答弁
超高齢化が進展していく中、高齢期を元気に過ごすための健康づくりや介護予防の取り組みについて、市民の関心が高まっているものと認識しております。本市といたしましても、こうした状況を踏まえて、今日的な観点から、老人福祉センターの機能について見直しを進めていく必要があると考えております。こうした中、旧耐震で老朽化が著しい千代木園、福喜園については、先行して、地区体育館との複合化による新たな施設を整備し、複合化のメリットを生かして、効果的な健康づくり、介護予防の取り組みを一層充実してまいりたいと考えております。お尋ねの入浴機能につきましては、一定の健康増進効果があるとは思いますが、一般家庭における風呂の普及状況や、入浴機能の整備、運営には多額の経費が必要となること等を踏まえ、より効果的な介護予防の取組など総合的な視点から、新施設には入浴機能を付加しないことと判断したものでございます。当面なお、現存する他の老人福祉センターにつきましては、現行の入浴機能を継続してまいりたいと考えております。
(広瀬) 市有地の有償化について質問を続けます。
答弁では、社会福祉事業所の課題と経営状況について、人材確保が難しい、また老朽化した施設の更新にお金がかかるとの認識を示されていました。それだけではありません。ある事業所では「去年はじめて事業全体で赤字になった」、また別の事業所は数年前から赤字が続いていると聞いています。もともと市有地の無償貸与は、市の事業を代わりにやってもらうからという理由で始まっています。ところが、いまの市担当課に理由を聞くと「待機児解消のために市と協力してもらう必要があるから」と理由が変わっています。そして、今後の協議の進め方は来年来年度中に庁内で対応を検討し、その後議会に報告するということです。市有地貸与の有償化の凍結は、保育における待機児童対策のみを理由にされていますが、特別養護老人ホームの運営法人においても同様に入所待機者対策のほか、シルバーハウジング生活援助員派遣事業の受託など、高齢者福祉に寄与をしていただいております。これだけの事業を実施しながら、さらに今後も尼崎市民のニーズに応え、障害者福祉施設の運営法人においては、グループホーム建設や就労支援A型事業所開設など事業拡大も考えてらっしゃいます。ある事業者さんは「正直赤字の事業もある。でも市有地を無償貸与してもらっているし社会的使命だと思ってやっている」と仰っていました。2017年の法人説明会で市は「貸付料の有償化による課題は法人により解決していただきたい」と述べています。では、貸付料の有償化により、尼崎市の施策充実・前進に課題が発生しても、法人の責任になるのでしょうか。説明会では「土地の貸付に係る受益と負担の公平性を確保するための有償化」という市の見解が何度も示されています。でも、事業所への受益がどれだけあるのでしょうか。第1登壇の答弁でわかったように、多くの事業所は決して経営が安定しているわけではありません。市有地貸与の有償化により、住民福祉の後退が発生してもいいのでしょうか。
Qお尋ねします。市有地の有償化貸与は凍結ではなく撤回すべきだと考えます。
市の見解をお聞かせください。
答弁
公有財産の貸付料見直しの取組は、公有財産が広く市民の財産であり、今日的な視点で受益と負担の公平性及び財政運営上の透明性を確保することにあります。社会福祉施設は公益性の高い事業ではございますが、用地を自己調達されている施設との公平性を考慮すれば、市有地の使用に対する対価は一定負担していただくものと考えており、現時点においてはその方針を変更する考えはございませんが、待機児童が現在も解消されていないことや介護従事職員の不足など、社会福祉施設を取り巻く環境は厳しいものであることは承知しているところであり、今後、社会経済情勢や法人の状況等も十分に注視し、対応してまいりたいと考えております。
2019.2川崎 代表質疑
<FM計画について>
第1次尼崎公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取り組み)「今後の具体的な取り組み素案」に対する説明会が6回開催されました。代表質疑での今回の説明会が説明責任を果たしているのかとの松沢議員の質問に、市長は「私自身も、市民の皆様への情報発信の方法や内容については課題があり、今後も改善を重ねる必要があると認識しているところです」と答えられています。今回の説明会をふくめこれまでの説明では、それぞれの施設の機能が変更されるという事がふれられていました。老人福祉センターの千代木園や福喜園のお風呂はなくなるとか、その他にも大庄体育館2階にある格技室や、北図書館の3階ホールや自習室がなくされることが説明されていました。特に、今後の北図書館の移転に際しては、自習室が旧聖トマス大学にあるから、移転先には設けることができないとか、少し先走りした感の説明が随所に見受けられました。しかし、口頭だけの説明で今後の具体的対応等の文面には記載されていないことは問題があるのではないでしょうか。市民はこの文面を見ながらパブリックコメント等を行うわけですから、情報伝達はもっと詳細にするべきではないでしょうか?
質問(4)特定の公共施設について今ある機能をなくしたり、変更するとの口頭だけの説明は、市民には正しい情報が伝わらず、結果的に先に計画ありきで事が進んでいるとの受け取りを市民に与えると思いませんか?今後の対応策もあわせてお答えください。
答弁
この度、「今後の具体的な取組(素案)」について、地区別説明会を実施いたしましたが、参加者の中には、「機能の移転・見直し」という記載が単に「施設が廃止され、活動の場所がなくなる」と思われている方も多数おられたことから、説明会では具体的な事例を示し、わかりやすい説明を心掛け対応いたしました。
また、この取組(素案)につきましては、計画ありきということではなく、説明会やパブリックコメントなどで市民の皆様のご意見をお聞きした上で、内容を変更する場合があることもあわせてお伝えしたところでございます。今後の対応といたしましては、市民の皆様からいただいたご意見を踏まえ、市としての考え方を整理した上で、パブリックコメント結果を公表するとともに、順次、利用者の方々を対象とした個別施策の説明会を実施し、ハード面としての機能や平面図などをお示しするほか、ソフト面として講座など、提供できるサービスの具体的な内容を改めて説明し、丁寧な対応で取組を進めて参りたいと考えております。
(川﨑)代表質疑で今回の福祉会館の地域移管について、公民館分館であった地域学習館と同様に自然消滅となるのではないかとの質問に、「今後、改めて各福祉会館の利用実態を把握し、施設の改修による長寿命化のための支援策なども含めて、個別に地域と十分な協議を行うなど、丁寧に対応してまいります。」と答えています。支援策をふくめて対応するとの姿勢は評価できます、移管を一方的に地域には押し付けないとの当局の姿勢を示したものと思います。
質問(5)ここで個別に地域と十分な協議とありますが、この地域は具体的にだれをさしているのでしょうか。運営の実施主体なのか、社協などなのでしょうか?
答弁
福祉会館の地域移管等に向けて、個別に協議を行うこととしている対象は、現在、市から貸付を受けて、運営を行っている社会福祉協議会の各連絡協議会等でございます。以上
(川﨑)私は公共施設の運営にはもっと市民がかかわるべきだと考えます。
今回はそれぞれの福祉会館の将来を決めていくことになるのですから、文字通り地域の意見を集約できる会議体などが必要だと考えます。そこへの市民のかかわり方が公共施設をさらに有意義なものへと発展、ひいては地域のコミュニケーション力を高め地域振興にもつながると思います。
質問(6)公共施設の運営に市民が積極的にかかわることができるシステムを構築すべきだと思いますが、市の考えはいかがでしょう?
答弁
市が所有する福祉会館につきましては、日常の管理運営等について、各地域が主体的に行っていただいているところでございますが、使用料収入と維持管理費などに係る収支や、利用される頻度、さらには、施設の老朽化度合も様々な状況にあることから、パブリックコメントなどの手続きのほか、各地域との個別協議を行っていくこととしております。ご提案の公共施設の運営に市民が関わるシステムにつきましては、こうした協議の中で地域のご意見を把握することができるものと考えております。また、福祉会館に限らず、公共施設の運営に市民が積極的に関わるシステムにつきましては、施設の性質を勘案する中で各施設の登録グループの会議などを通じて、施設利用者との対話やニーズの把握に努めてまいります。以上
2019.2.3松沢
(松沢)つぎに、公共施設マネジメント計画についてお聞きします。
市は、新年度第一次公共施設マネジメント計画の取組みを具体化しようとしています。
市民意見を聞き、市の素案とすりあわせて成案にしていくとして、2月24日~3月1日まで各行政区で1回市民説明会を行い、3月中旬からパブコメを実施する予定になっています。
まず、市民説明会についてお聞きします。どの会場でも説明会の周知の仕方についての疑問が出されていました。市は、2月号の市報に案内文を載せ、各社協役員に説明しチラシを渡したと言いました。しかし、市報の扱いは小さくてほとんどの参加者は見ておられませんでした。
また、参加された社協役員の方からは「10分程度の説明でよくわからなかった」とおっしゃっていました。私の地域では、回覧板に案内ビラは入っていませんでした。それでも総参加者数が150人ぐらいになったのは、わが会派がこの件についてのニュースを発行し、地域にお配りしたり新聞折り込みをしてお知らせしたからではないでしょうか。市議団控室には、18日に新聞折り込みした頃から何件も市民のみなさんからの問い合わせや確認の電話をいただいていました。今定例会の建設企業消防委員会では、雨水貯留管整備事業の減額補正をめぐって質疑が行われました。住民合意をきづいていくプロセスで丁寧さが不足していたのではないかとの指摘に対し、当局はそれを認め、「下水道事業の問題だけでなく、住民に事業の必要性を十分に理解してもらうという視点で、住民説明会のあり方や回数などを総合的に検証して行っていく必要性があるという教訓を得たと考えており、今後はそうした姿勢で進めていきたい」と答弁しています。しかし、今回の公共施設マネジメント計画の市民説明会は、全く雨水貯留管整備事業での教訓が活かされていないのではないですか。
市長にお伺いします。今回の市民への情報提供について、これでパブコメ募集前の市民への説明責任は果たせたとお考えでしょうか。つづいてお伺いします。第一次公共施設マネジメント計画の方針1で対象となった一つひとつの施設について、市民合意を得ていくと言われていますが、得られなかった場合、また市民から別の提案が出されてきた場合どう対処しようと考えているのでしょうか。
答弁
この度、実施いたしました「今後の具体的な取組(素案)」における地区別説明会については、市報の掲載内容では「説明会の趣旨や内容がわかりにくかった」といったご意見を多数いただいたと報告を受けております。私自身も、市民の皆様への情報発信の方や内容については課題があり、今後も改善を重ねる必要があると認識しているところです。また、公共施設マネジメントの取組について、市民合意が得られにくい場合であっても、取組の必要性、趣旨や合意が得られていない理由等について、対話の機会を確保して参ります。また、市民からのご提案があった場合につきましては、公共施設マネジメント基本方針との整合性が図られている、実現可能な提案であるか、またどうすれば実現可能な提案になるかなど総合的な観点から判断し、同様の対応を行い、最終的には、市民の皆様の理解を得られるよう臨んで参ります。
(松沢)続いて対象施設の一つ、福祉会館についてお聞きします。
直営の福祉会館を地域に引き取ってもらい直営はなくす方向です。多くの福祉会館では、高齢者いきいきサロンやカラオケ会、お食事会など高齢者が出かけられる機会を作って、介護予防を進めようという取り組みが行われています。また、投票所や火事の際の避難所としても使われています。新年度の重点施策である地域振興体制の再構築の取組みでも、地域住民がつどう拠点として必要な施設です。
福祉会館の所有権を地域に移してしまったら、福祉会館の維持管理費用はすべて地域が持つことになります。今後施設の老朽化が進み、その時地域に補修費用がない、建て替え費用がないとなった時、どうなるのでしょうか。公民館分館のたどった道をおもわず想起します。地域に渡された分館(地域学習館)は維持管理を使用料収入だけでやっていくのは無理で、市が3年間だけ行った補助金がなくなった2014年度多くが活動を止め、新年度活動を続けるのは塚口南と杭瀬の2館だけです。地域学習館の廃止と共に多くのグループが活動を止めています。
市長にお伺いします。福祉会館も公民館分館と同じように自然消滅で良しとするのですか。
答弁
市所有の福祉会館につきましては、老朽化が進行しているものから、比較的新しいものまであり、利用される頻度や使用料収入と維持管理費などに係る収支も様々な状況にあります。
こうしたことから、今後、改めて各福祉会館の利用実態を把握し、施設の改修による長寿命化のための支援策なども含めて、個別に地域と十分な協議を行うなど、丁寧に対応してまいります。
以上
2018.12松沢
まず、公共施設についてです。
これまでの財政健全化の取組みの中で、公民館業務が大きく変わってきました。振り返ってみたいと思います。本市では、22年前1996年度を「財政再建元年」と位置付けて、職員定数の削減などを中心に財政健全化の取組がはじまりました。その後2003年度から2007年度までの5年間は「経営再建プログラム」に基づき300項目を超える行革を行ないましたが、なお硬直化した財政状況がつづき、2008年度から2012年度までを「あまがさき行財政構造改革推進プラン」期間としました。公民館はこのプランの下、それまで6公民館16公民館分館体制だったものが、「施設の老朽化が進み、維持管理経費等の増加が見込まれる中で、・・・・・一層の経費の節減と業務の効率化を図る必要がある」という理由で、2013年3月末公民館分館が全て廃止になりました。3年間に限って1ヵ所330万円の運営補助金が支給されたので、12か所の分館は地域学習館と名前を変え、地域の運営協議会主体で活動が行われました。しかし2016年度以降は運営補助金がなくなり、それによって閉館が相次ぎました。今年度、杭瀬・塚口南・蓬川地域学習館は存在していますが、蓬川地域学習館は閉館状態になっています。この間、分館廃止、地域学習館の運営補助金打ち切りに対し、その都度市民から見直しを求める声があがりましたが、市は受け入れませんでした。
そこでお尋ねします。公民館分館を廃止し、「6公民館に人員・財源を集中し機能の強化を図ることにより社会教育の発展を目指す」と決め、実行してきたこの7年間、「社会教育の発展」はあったのですか。具体的事象でお答えください。
答弁
公民館分館の廃止につきましては、平成25年度以降、6地区公民館を、社会教育の中核的施設として位置付け、各公民館に、社会教育及び地域力の創生等の業務を担当する職員を1名ずつ増員し、地域住民による自主的な学習活動の支援を行ってきたところでございます。
具体的には、社会教育・地域力創生事業といたしまして、公民館職員が地域に出向き、学びを通しての仲間づくりを支援したり、地域に内在する課題に気づき、その課題解決に向けた動きを促す「地域おでかけ事業」を平成25年度から新たに実施してきております。
また、公民館職員が学校に出向き、学校と地域をつなぐ学社連携の取組の充実を図るため、児童生徒を対象に、地域の職業人の話を聞く機会を設けるといった「生き方探求キャリア教育支援事業」にもカを入れ、平成29年度は22校で実施し、着実に成果を上げております。_更には、家庭・地域教育推進事業といたしまして、学習の成果を地域社会に活かすことができる仕組みづくりに向け、公民館で活動するグループ自らが、ボランティアで子どもや親子を対象に公開講座を行う「公民館夏休みオープンスクール」を平成27年度から実施し、その協力グループ数は増加しており、昨年度は1,300名を超える参加をいただきました。このような取組みを進めることにより、公民館は、地域住民がその個人の教養を向上させるための学びを行うだけの場所ではなく、相互作用により成長し、コミュニティの核となる活動を維持できることを目的とした社会教育施設としての役割を担ってきたものでございます。以上
2018.12松沢
(松沢)「社会教育の発展」について、答弁をいただきました。
私は、公民館分館の廃止、地域学習館への運営補助金の打ち切りが行われたことで、市民サービスにどのような影響が出てきたのかについて、公民館登録グループ数と図書貸出しサービス利用者数のこの間の推移から見てみました。資料をご覧ください。これは、市が発行する「尼崎の教育」の統計資料から抜き出したものです。
公民館登録グループは、分館を廃止した2013年度約半分に減り、その後の回復傾向はありません。図書貸出し利用者数については、2016年度から公民館での利用時間を20時30分まで延長したことから利用者の伸びが見られますが、分館の廃止、地域学習館の閉館に伴う利用者減が顕著です。これは、より身近な地域で図書貸出しができなくなったことが原因だと思われます。
小園地域学習館は、2017年3月に閉館しました。ここで図書の貸し出しを利用していた久々知2丁目のAさんは、閉館によって園田公民館や小田公民館まで足を伸ばすのは時間的にも体力的にも無理で、結局図書貸出しの利用はあきらめました。
「あまがさき行財政構造改革推進プラン」の下、「老朽化が進み全ての施設の維持管理が困難」とういのが分館廃止の理由でしたが、小園地域学習館は新耐震基準であり予防保全していけば十分利用可能な施設でした。閉館後の様子を写真で資料に載せましたが、朽ちていく様を見て、Aさんは落胆しています。塚口南地域学習館は、2017年12月で図書の貸し出しを止めました。貸館利用の無い時間帯でも図書貸出しのために地域学習館を開け人を配置する必要がありましたが、人件費がもう捻出できなくなったからです。これによって、地域学習館を訪れる子どもの数が激減しました。市民の利用が減少して、何が「社会教育の発展」でしょうか。
現在、公共施設の床面積を35年間で30%以上削減する目標で公共施設マネジメント計画が進められようとしています。市が計画を発表してから、第一次計画で移転や廃止の対象となっている施設のうち立花公民館、老人福祉センター、身体障害者福祉会館、あぜくら分場などの利用者から、パブリックコメントや陳情、要望書の形で反対の声があがっています。市は、一つひとつ市民に説明し納得してもらうといっていますが、要は市民からいくら見直してほしいと声があっても、計画どおり進めると言うことです。公民館業務をめぐってのこれまでの経過は、市民の声をないがしろにして財政再建に突き進んだ結果、市民のよりどころがなくなり市民サービスが低下したことを明らかにしています。今度も同じ轍を踏むのでしょうか。
お尋ねします。計画では「市民・利用者・関係団体等からの意見を踏まえ、検討を進めるなど、十分な調整を行いながら、着実に取組を進める。」としています。市民合意が得られない場合は、計画を見直す幅も含むべきだと考えますがいかがですか。
答弁
平成29年5月に策定した第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1圧縮と再編の取組)につきましては、パブリックコメントや市民説明会、市民会議において様々なご意見をいただいております。
特に、陳情が出されました施設につきましては、陳情者の方と直接お会いし、本市の考え方をお伝えした上で意見交換を行ってまいりました。本市といたしましては、このような様々なご意見を踏まえまして、見直し対象施設の場所、規模、スケジュールなどの具体的な対応策を示した「今後の具体的な取組(素案)」を今年度中に公表する予定にしております。
今後、この取組(素案)につきましても、地区別説明会やパブリックコメント、市民アンケートなどを実施しながら、市民の皆様のご意見をお聞きし、成案化を図ることとしております。従いまして、現時点では具体的な取り組みを示しておりませんので、具体的な取り組みを示したうえで、市民・利用者の方々に対しましては、本市の考え方を十分にお伝えし、可能な限りサービス水準の低下をきたさないよう配慮しながら、公共施設マネジメントの取組について、ご理解が得られるよう努めてまいります。以上
(松沢)次に、来年4月から公民館と地区会館がともに「生涯学習プラザ」に変わり、地区会館には公民館的機能を持たせる、また、公民館は教育施設の制約を緩めるので、より市民が利用しやすくなるとのことですが、果たしてそうでしょうか。
私は合唱団に所属しており、ほぼ週2回レッスンがありますが、内1回は中央公民館の視聴覚室を利用しています。ここは来年4月に旧梅香小学校跡地にできる新複合施設に移行し、中央北生涯学習プラザに名前が変わる予定です。合唱団は社会教育グループに登録しているので利用料の2分の1軽減は引き続きあるものの、それでも中央北生涯学習プラザの音楽室利用料は1回3150円となり、これまでの2倍になります。負担が重く、いっそのこと2回ともに塚口南地域学習館にしようか、でも、塚口南地域学習館はもう1日、夜間の管理人の配置ができるのだろうかなどと、みんなで気をもんでいます。利用料の引き上げは、市民の活動を制限するものになります。
お尋ねします。市民が利用しやすくするためには、利用料の引き下げが1番です。利用料を引き下げて利用率を上げ、結果として利用料収益を上げる方向に切り替えるべきだと考えますが、いかがですか。
答弁
公共施設の使購料につきましては、受益と負糧の適正化、原樋等を勘案した設定を墓本としておりますが、施設建替え時には原価が上がる中でも,激変緩和の観点等から旧施設の同種の部屋を基に改定率を120%に留めております。中央北生涯学習プラザの使用料についても.そうした考え方に沿って本年6月に条例で定めたところでございます。お尋ねの音楽室に関しまして.現中央公民館に同種の部屋がないため、武庫地区会館の音楽室の料金を参考にしましたが原価と比べ抵廉な額となっています。また、中央北生涯学習プラザの音楽窒使用料につきましては現中央公疑館の視聴覚董の代わりとしては高くなりますが。他の部羅で代替の利用ができないか個別に相談に応じてまいりたいと考えております。
なお.ご指摘の利用率向上に向けて{ま、利便性の向上やより柔軟な利躍を曙能とするなど施設の効用を高めることにより利用促進に努めてまいります。(以上)
公共施設の今後のあり方です。第1次計画で移転対象になっているあぜくら分場の利用者や職員のみなさんは、パブリックコメントで50通以上の声を市に届けました。高田町の今の場所で地域のみなさんに受け入れてもらうために、何年もリヤカーを引いて廃品回収を行い、障害者への理解を深め、市民権を得ることができたそうです。だから市から老朽化したので別の場所へと言われても、首を縦に振れないとおっしゃっています。このように、一つひとつの公共施設にはそれぞれの人のつながりや歴史があります。それをちゃんと受け止めたうえで、住民合意を作っていくことを求めます。機械的な計画の遂行はすべきではありません。
2018.9松沢
地域振興体制の再構築についてお聞きします。
地域振興体制の再構築については、文教、経環市民それぞれで審議をされました。
文教では「今公民館で実施している社会教育に関する事業は、生涯学習プラザでも実施していくことが前提で市長部局に投げかけている」と教育委員会が答弁。市民協働では6月議会で可決された「設置管理条例に教育基本法の精神に則った事業をする、自治のまちづくりの拠点にすると(書き込むことで)一つ担保した」プラザの事業が、今後きっちりそういう方向でできているかを「チェックしていく審議会で、社会教育施設でなくなる中でも、生涯学習、社会教育を進めていきたい」と答弁されています。
Q3これは、市民協働局が教育委員会の投げかけたものをしっかりと受け止めたと理解していいのでしょうか。
答弁
生涯学習プラザの設置に当たりましては、議員ご指摘のような教育委員会との協議を踏まえた上で、その設置及び管理に関する条例において。プラザが社会教育を含む生涯学習の拠点として設置する施設であることや、公民館が実施することとされている事業を実施することについて明記したところでございます。また、市長と教育委員会.両者の付属機関を新たに設置し、生涯学習プラザの事業を評価することができる仕組みを検討しているところでございます。以上
Q4地区会館と支所の複合施設も同様の施設になる訳なので、こちらでも公民館で実施している社会教育に関する事業は当然実施するのでしょうか。つまり、各行政区ごとに2プラザで拡充するということでしょうか。
答弁
生涯学習プラザにつきましては、生涯学習及び自治のまちづくりを支える拠点として、地域における学びと活動の場をより充実していくために、条例上、現在の地区会館と公民館を、原則、同じ機能を持つ施設と位置づけており、これまで公民館が行ってきた事業についても、継承し、バランスも考慮の上、両館において実施していくこととしております。以上
(松沢)
そのうえでお聞きします。来年4月から立花北生涯学習プラザに看板を変える立花公民館です。
教育基本法の精神に則った事業をこれまでと同じように行い、自治のまちづくりの拠点とする大事な公共施設なのに、公共施設マネジメント計画の「方針1」で「機能移転」という表現で施設自体は解体される予定になっています。昨日の公明党への答弁では、今年度中に削減の計画を市民に提示するといいます。「機能移転」とは一体なんなのか。公民館で行っている事業が、また利用している市民のみなさんが支障なく公民館に替わる施設に引っ越しできてこそ「機能移転」ではないですか。
Q5お尋ねします。立花公民館がそっくり引っ越しできる施設が近辺にあるのですか。
無いのなら、当局がいう生涯学習プラザと公共施設マネジメント計画には矛盾があるのではないですか。
答弁
公共施設マネジメントの取組は、地域振興体制の再構築のみならず各行政計画等と整合性を図ることとしており、他地区も含め、立花地区につきましても、生涯学習や自治のまちづくりを支える拠点として、生涯学習プラザを2か所確保することとしております。ご指摘の立花公民館につきましては、旧耐震基準で、老朽化が進行している施設であります。そのため、既存施設の改修については、耐用年数を考えた場合、投資に見合あう効果が見込めないことに加えまして、現地建替えについては、高さ制限に係る法規制があることから、相当小規模の施設とならざるを得ず、現行の事業や活動を継続することが、難しくなると考えております。こうしたことから、立花公民館の機能移転を進めたいと考えているところであり、その候補地として例えば近隣の地域総合センター塚口や福祉会館等がございますが、いずれの場所におきましても、現行の事業や活動が継続できるよう検討を行っているところでございます。以上
(松沢)
「地域振興体制の再構築」は、市の主要取組項目の目玉のひとつです。
立花地域だけ拠点となる生涯学習プラザが1施設しかないといようなことは、とうてい市民には受け入れられません。そっくり引っ越しできる施設か、ないのなら建て替えをして用意すべきです。
2018.9広瀬
今年の1月に市から「尼崎市PPP/PFI手法導入優先的検討方針」が示されました。
その中で目的について「新たな事業機会の創出や民間投資の喚起を図り、効率的かつ効果的に社会資本を整備するとともに、市民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保し、地域経済の健全な発展に寄与すること」と述べられています。
内閣府の特別機関である民間資金等活用事業推進会議が2013年6月に決定した「PPP/PFIの抜本的改革に向けたアクションプラン」の中では「事業件数418件のうち約4分の3は、PFI事業者が整備した施設等の費用と事業期間中の管理費等を、公共施設等の管理者、要するに市が税財源から延払いで支払う方式であり、この方式によらず税財源以外の収入(利用料等)により費用を回収する事業はわずか21件にすぎない。民間の資本、経営能力及び技術的能力を活用して、効率的かつ効果的に社会資本を整備するとともに、国民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保するというPFI法本来の目的が必ずしも十分に達成されているとは言い難い状況にある」と指摘されています。ここにPFI事業の根幹的な矛盾があります。
中学校給食の実施にPFIの導入がいま検討されています。PFIを導入する理由に、財政的な負担が少ないことが挙げられています。
Q1お尋ねします。PFIを導入すれば従来の分離分割発注方式より安くなるとする根拠を示してください。
政府の推進会議がまとめたPPP/PFIの抜本的改革に向けたアクションプランでは、本来の目的が十分に達成されているとは言い難いと結論付けながら、2022年までの10年間に12兆円規模に及ぶ事業を重点的に推進するとし、空港、上下水道、道路等の分野で導入を進めています。
この重点的な推進の中で、尼崎市に関わるのが水道です。水道事業の方針を決めている水道ビジョンは次期計画の策定が始まります。庁内には次期水道・工業用水道ビジョン策定を審議する公営企業審議会が設置される予定です。
答弁
給食センターPFI事業につきましては、実施方針を公表済みのもので、平成29年12月時点で66件の事例があり、全国的に増えてきております。近年、他都市で実施された給食センターPFI事業では、VFMと呼ばれる、支払いに対して最も価値の高いサービスを供給するという考え方で、従来方式と比較して、総事業費をどれだけ削減できるかを示す割合が、10%以上の効果が出ている事例もあることなどから、PFIなどの官民連携手法の導入を基本に進めることとしたものでございます。以上
Q2お尋ねします。市の水道事業における課題はなんですか。
答弁
水道事業では、給水人口の減少、節水機器の普及などにより水需要が減少傾向にあり、これに伴い給水収益も、減少していくことが見込まれます。
また、本市の水道施設の更新需要の増大、耐震化などの危機管理対策を推進するための財源確保を図らなければならず、同時に、阪神水道企業団からの受水を含めた施設能力は、水需要に対して過大な状況にあることから、将来に向け、厳しい事業運営に直面していくことが予測されます。こうした中、水需要や給水収益の減少に見合う施設能力への見直しや老朽化に対応した施設更新と、耐震化などの危機管理対策を着実に推進するために、長期的な視野に基づく財政計画を策定し、財源の確保にも留意した、安定的な事業運営が出来る体制を図っていかなければならないと考えております。以上
(広瀬)今回の災害を通じて公共施設のあり方が問われていると考えています。
台風による停電が長引くなか、市民は公共施設が身近な市の施設だと思っているので、なんか情報が入るかもしれへんと行ったら、担当を置いているのか、誰が担当なのか、施設にいる職員に聞いてもなにもわからなかったという話を聞きました。
Q3お尋ねします。災害時、公共施設が果たす役割について、市はどのように考えていますか。
答弁
公共施設には、防潮堤や水門などの海岸保全施設や道路、水道等のインフラ設備、公園、公民館等の施設・建物が含まれておりますが、これらは市民生活を支える重要な施設でございます。災害時において、これらの公共施設が果たす役割は幅広く、特に、市民に身近な施設である学校や公民館等は避難所として活用するなど、被災した住民を支援する役割を果たすとともに、職員にとっては、被災者支援や復旧複興などの活動拠点となるものと考えております。以上
台風21号は市民の生活に大きな影響を及ぼしました。
市民の方からは停電がいつ復旧するかわからない、2日待てと言われたら待つから、見通しを知りたいという声を多く聞きました。
わたしは東園田に住んでるんですけど、藻川と猪名川に囲まれていて、島之内と言うところです。園田地区会館も避難場所に追加してほしいと市民の方から電話があったので、危機管理に相談しましたが、追加されませんでした。
Q4-1 お尋ねします。わたしは園田地区会館が指定管理者制度で運営しているから、緊急時柔軟な対応が出来なかったのではないかと考えているんですけど、いかがでしょうか。
また、質問通告していませんが、小西議員の質問で「小学校に避難しに行ったけど、開設してもらえなかった」事例も合わせて答弁頂けますか。
答弁
先ほどの小西議員のお尋ねの事例がいつのものなのかはわかりませんけれども、今回はもともと台風第21号が非常に大型ということで、4日の朝、警報が出てから市内の小学校を対象に避難所開設しておりまして、避難したいというお声をいただきましたらその小学校をあけるということで、結果的には非常に大きな災害でしたので、たくさんの方が避難されました。 そこから台風が過ぎ去りますと、台風そのものの脅威は減りましたので1回避難所を閉めたんですが、おっしゃるとおり、途中から停電がございましたので、雨ではなくて暑さ、それからトイレの使用、また携帯電話などの電子機器のバッテリー充電という、またちょっと雨とは違うニーズの避難所が必要になりました。そういったことで、4日に限って申しますと、台風の避難所は開設して1回閉めましたが、夜に、具体的には小田公民館ですが、それを避暑といいますか暑さ、停電対策の避難所として開設しました。そういったことがございます。
(広瀬)停電は東園田も長く続きました。東園田8丁目、9丁目から地域振興センター園田支所まで直線距離でも3キロあるんです。給水車を配置した基準は1キロの範囲内と前日に答弁されていました。実態に合った避難所の設置をしてほしいと思います。
災害時は市民にとって、公共施設にいったらなんとかなるという非常に身近な場所です。今回の災害の検証と改善を市もしていきますが、この視点もぜひ取り入れて頂きたいと思います。
中学校給食のPFI事業について続けます。
第1登壇のPFI事業が安くなるという理由に、民間のノウハウを発揮されることでVFMの効果がでて総事業費が削減できると答弁されました。PFI法では、民間に任せた場合、競争原理が働いて、VFMの効果があると言われています。多くの自治体で給食をセンター方式のPFI事業で実施していますが入札に参加した企業体が1社の自治体もありました。
Q5お尋ねします。1社の応募に競争原理は働いていないと考えるが、いかがでしょうか。
答弁
市で把握しております状況といたしましては、近年、他都市で実施された給食センターPFI事業の事業者募集では、複数の企業グループによる応募があった、と認識しております。本市において、PFIにより給食センターを整備することとなった場合は、多くの企業グループの参加があるよう、実施方針や要求水準書を定めてまいりたいと考えております。以上
(広瀬)複数業者が入札している自治体もあるとのご答弁でした。
尼崎市では市営住宅建て替えをPFIで実施しており、3期まで入札が完了しています。ただ1期、2期は1社しか応募がなくて委員会でも問題になったと聞いています。わたしは、地元業者のキャパを超えた事業になっているんじゃないかと思っています。昔は公共施設の建設があったら、畳屋さんからふすまやさんに仕事が降りてきたそうですが、いまは全然仕事がないと聞きました。市のPPP/PFI手法導入優先的検討方針では、地域経済の健全な発展に寄与すると書かれてありますが、この点でも疑問です。
質問を続けます。
市の中学校給食の概算経費試算の内訳にある調理・洗浄・配膳業務費は給食センター方式の場合年間2億8千万です。担当者に「この金額は必要と考えられる経費を積み上げた数字ですか」と聞くと、「いえ、複数の事業者の見積もりにより決めました。」という答えでした。 ここにPFI事業の大きな問題があると考えます。
Q6お尋ねします。安心安全な給食を実現するために必要な経費が計上されているか、市はどう確認するのでしょうか。
答弁
事業者選定にあたりましては、本市において必要な経費を試算し、予定価格として公表するとともに、落札者決定基準を定め、価格も含めた応募事業者からの提案書について審査確認する中で、評価し、事業者を選定してまいります。以上
(広瀬)質問に答えてません。
安心安全な給食に必要な経費が計上されているか確認できるか聞いています。
PFIは、民間の自由な裁量ができることで効果が発揮されると言いますが、安心安全な給食を実施するには、細かい基準を求めていく必要があって、そうなるとPFIの優位性であると言われている自由な裁量によるノウハウ発揮を制限してしまって、安心安全な給食という点で中学校給食にPFIを導入することに疑問を持っています。
続けます。市の中学校給食の概算経費試算の内訳では、給食センター方式の修繕費として年間5,000万円計上されています。大規模修繕にかかる費用は市が別途負担します。修繕は時間が経ってみないと、どこがどれだけ痛んで、どれだけお金が必要かわかりません。必要に応じた支出ではないので、結果実際に使った修繕費より先に払っている金額の方が高くなる可能性も考えられます。
Q7お尋ねします。PFI事業は必ずしも安くないと考えますが、いかかでしょうか。
答弁
先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、他都市の給食センター-PFI事業において、10%以上のVFMの効果が出ている事例もあることから、一定の財政効果があるものと考えております。なお、ご指摘の修繕費につきましては、基本計画策定時の経費試算において、事業期間を15年間と仮定し、その間に必要と考えられる費用を割り戻して算出したものでございます。以上
(広瀬) 全体としては安くなるかもしれません。いま言っているのは、市が必要な経費をチェックできるかということです。いま言ったようにもうひとつの問題点がチェック機能です。
ある自治体の総務部長は「PFIだと個々の費用がわからずブラックボックスのようになっており、安いのかわからん。お互いの会社同士が儲かるように費用が上乗せされていてもわからん」と市がひとつひとつをチェックできない仕組みに疑問と不信を持ってらっしゃると聞きました。
Q8 お尋ねします。企業は利益を上げることが求められますが、給食は儲かる事業でしょうか。企業はどこで利益を確保するのでしょうか。
答弁
事業者は市の求める水準を満たしつつ、事業者の持つノウハウを活用し、効率的かつ効果的に整備・運営等を行うことにより、利益を確保するものと考えております。以上
(広瀬)ノウハウ活用で利益をだすと言われましたが、つぎに続けます。
近江八幡市は公立病院の建設にかかる事業と医療行為以外の病院運営をPFI事業のひとつBOT方式で実施しました。BOT方式は施設の所有権を運営業務期間満了まで事業者が持つものです。当時の議会では市長がPFI事業について「財政健全化と行政サービスの維持向上を両立させる方法として最善」と説明してきました。ところが、わずか2年後、市は支払い不能となりPFI事業は契約期間満了を待たず解除されました。
この中で明らかになったのは、高い金利の中に事業者が儲かる仕組みが隠れていたことです。近江八幡市の事業契約書に記された利息は利率5.37%、うち基準利息が1.82%、スプレッドと呼ばれる上乗せ金利が3.55%、建て替えから運営まで合わせた総額148億円に対して利息98.5億円、うち上乗せ利息分65億円がまるごと企業の儲けになりました。
Q9お尋ねします。儲ける箇所のない事業の儲けを確保するのに、税金がつかわれるPFI事業は市のPPP/PFI手法導入優先的検討方針に書かれた、効率的・効果的に社会資本を整備し、市民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保するという目的を達成できると中学校給食でもお考えですか。
答弁
PFI事業は、民間企業の資金や技術、ノウハウを活用し、設計・建設・維持管理・運営を一体的に扱うことや、事業全体のリスク管理を効率的に行うことにより、事業コストを削減できるというメリットがあります。ただし、給食事業の全てを民間事業者に任せるのではなく、献立作成や食材の選定及び調達、食物アレルギ一対応など行政が強く関与する必要がある事項は、市が責任を持って実施してまいりますことから、PFI法の「低廉かつ良好なサービスの提供を確保する」という目的を達成できる事業手法であるものと考えております。以上
(広瀬)これは教育委員会にも資料をお渡ししているんですけど、他市でPFI事業で給食センターを建てる経費を見ると、確かに全体ではPFIは安いんです。でも、従来方式より金額が増えているのが利息とSPC手数料という項目。民間がお金借りるほうが金利高いし、近江市で問題になった上乗せ利息分がやっぱりある。これが税金の使い方としていいの?という思いがあります。
あと、近江八幡市の病院PFIでは、業務の改善をしようと思っても、市が直接言えないんです。
SPCという会社をPFIのときはつくるんですけど、そこを通さないといけない。SPCに伝えたとしても改善されるかはわからない、ということで非常に問題になりました。安心安全な給食を実施する上で食材の調達や献立、アレルギー対応だけでなく、調理も重要です。PFIでやったとき、そこがどう守れるのかと思っています。
中学校給食最後の質問です。
市の検討方針では、民間のノウハウ活用により財政的な負担が抑えられるのがPFI事業だと述べられています。一方で、PFI事業は契約時に総額が決まり定められた支払いが保障されるので民間の能力を引き出す仕組みになっていないと近江八幡市の公立病院のPFI事業の振り返りでは述べられています。
Q10お尋ねします。給食センターのPFI事業において、民間のノウハウ活用による財政的な負担軽減はどの時点で発揮されるのでしょうか。
答弁
先ほどこ答弁申し上げましたとおり、PFI事業は、民間企業の資金や技術、ノウハウを活用し、設計・建設・維持管理・運営を一体的に扱うことや、事業全体のリスク管理を効率的に行うことにより、事業コストの削減を図るものであることから、PFI事業を実施する時点から、財政的な負担軽減が図られるものでございます。
また、設計・建設・維持管理運営費をサービス購入費として、事業期間を通して割賦払いで支払うことにより、財政負担を平準化できるメリットがございます。以上
(広瀬)ぜったいにつぶれない、ほぼつぶれる心配のない自治体は、企業から見て仕事相手として非常に魅力的だと思います。確かに、いまの時点では安いかもしれません。でも、変化の激しい時代です。中学校給食を運営も含めて契約期間はどれくらいですか?と担当者に聞くと、「検討中ではっきりしたことは決まっていないが、他市の例や大規模修繕が必要になる時期を考えると15年程度だろう」との答えでした。いまは安いかもしれませんが、15年後になってみないと、本当にPFIが一番安かったかは誰にもわかりません。中学校給食だけを見たとき、何よりも安心安全な給食を実施するという点で、PFIはそぐわないと考えます。
水道事業の質問を続けます。
今年6月13日にPFI法は改定されて、公共施設等運営権設定による運営方式であるいわゆるコンセッション方式による水道の民間による運営を前提として、ほかにも要件はあるものの「水道事業等に係る旧資金運用部資金等の繰上償還に係る補償金の免除」として、水道を民間に運営させて、繰上償還したら借金の返済は元金だけでいいよという内容が新しく盛り込まれました。日本では、コンセッション、広域化が多くの自治体で議論されています。
一方で世界では、水道事業に運営権設定によるコンセッション方式や民営化が1990年代に導入されましたが、いま民営化から公営事業に戻す動きが強まっています。
わたしはいままで世界の水道事業でコンセッション方式が成功した事例を聞いたことはありません。大きな原因は水道サービスの本質と企業の責務がまったく違うことです。水道事業は、安全な水をなるべく安い料金でサービスを提供するよう、基本的に儲けないようにしてきた事業です。だからこそ公的機関が運営してきました。一方で企業の責務は儲けること、利益を出すことです。利益を出すために考えられるのは①水道料金を上げる、あるいは利用水量を増やす②職員を減らす、給料を下げる、正社員を非正規に変える③水道設備の管理水準を下げ管理費用を削減する④税金で補てんすることです。
Q12お尋ねします。コンセッション方式は水道事業の本質を変えることにつながると考えます。
見解をお聞かせください。
答弁
コンセッション方式とは、一般的に、国や自治体が当該事業に係る施設などの所有権を持ち続けたまま、事業の運営権を民間事業者に与え、「経営」を任せるものです。
多くの公共施設等が老朽化による更新時期を迎える中、従来からの事業運営方式に加えて、公的負担の抑制などが図れる新たな選択肢として、平成23年のPFI法の改正により、取り入れられたものです。現在、国においては、市町村が水道事業を経営するという原則は変えずに、国の許可を受けて公共施設等の運営権を民間事業者に設定できる水道法の改正の動きもありますことから、制度の内容や導入に係る課題も含めて、十分に研究してまいりたいと考えております。
(広瀬)所有権は市が持って、運営権を企業が持つとのことですが、失敗したら責任は自治体が負うんです。リスクは全部自治体です。
総務省だったと思うんですが、「最終責任は自治体だ」とはっきり言われています。
水道事業でもうひとつ言われているのが広域化です。兵庫県の「水のあり方検討会」でも広域化が議論されています。奈良市では、水道の広域化でスケールメリットが活かせると説明されています。でも、実際なにをするかと言えば、自主水源といって、自治体は水を採るところを持っているんですが、まずこれをなくす。で、水を採るために山を越えたところまで新しく施設を整備するんです。山に水を上げるために、ポンプを新しく付けたりするんですけど、これにたくさんお金がかかります。施設整備・更新にお金がかかるからスケールメリットを活かす広域化と言われていますけど、これがスケールメリットなら、わたしは必要ないと思います。
最後の質問です。
2017年決算の審査意見書では水道事業について「市民生活にとって最も重要なライフラインであることに鑑み、経済合理性以上に重視すべき災害時の危機管理対応力」の視点にも十分意を用いることと述べられています。
ここで述べられている災害時の危機管理対応力とは、現在水道管は市内全域がつながっているので、1ヵ所が破れたら広範囲に被害が及ぶ仕組みになっているのを、水道管のつながる範囲をもっと小さな区域にわけて、災害で水道管に被害が及んでも、できるだけ小さく被害を納めるようにするものです。
外国のコンセッション方式では、こういった危機管理も含めた施設整備が計画通り進まない場合が多く、その際に行政が口を出すことができませんでした。市の監査報告で述べられている災害時の危機管理対応力の実行も不透明です。また、企業秘密だとして投資計画や財政報告が公開されないので、行政が収支をチェックできなかったことが大きな問題でした。
Q13お尋ねします。コンセッション方式では尼崎の水道は守れないと考えますが、いかがでしょうか。
答弁
コンセッション方式の導入に当たっては、整理すべき課題などがあり、議員御指摘の危機管理対策もその一つであります。 先ほど答弁でも申し上げましたように、コンセッション方式は、将来に向け安定的、持続的な水道事業の運営を図っていく上で、その手法の一つとして今後研究してまいりたいと考えております。
(広瀬)第1登壇の答弁で、水道事業の課題として、水需要が減っている中で施設更新にお金がかかる、財源の問題を仰っていました。確かにそうなんです。でも、なんでそうなったのか、どこに問題があるのか。
有川公営企業管理者が仰っていた水道法の改定ですが、この水道法の中では、水道事業の国と自治体の役割について、自治体は地域の実情に合わせて施設整備をして、国は財政的技術的な支援をすると書かれてあります。兵庫県が実施した水のあり方懇話会の資料に「国の施設整備予算」がありますが、18年前と比べて6分の1、3000億円が500億から600億円まで減ってるんです。わたしは、ここが一番問題やと思います。施設整備費を減らしておいて、コンセッションには7兆円出してるんです。お金なかったら、施設更新できるし、コンセッションやろうと思いますよ。
地方自治法には、住民福祉の増進が自治体の責務であると書かれています。市だけではできないこともあるし、県、国と協同して市民サービスを低下させないことが重要です。市で努力されていると思いますし、議会も、いやわたしは市と一緒に頑張っていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします。
2018.6川崎
私は今回、保健福祉センターの2カ所化にかかわる問題と、今回も庁内の機構改革の主要な課題となっている業務執行体制の見直し、いわゆるアウトソーシングの問題を取り上げさせていただきます。
今年1月から保健福祉センター南北の2カ所で、業務が開始されています。市のホームページには「2018年1月に市の保健福祉業務が抱える課題を解決するために保健福祉業務の再編を行い、市内南北2か所に新たに保健福祉センターを設置します。」とあります。
- お尋ねします。ここに示されている本市の「保健福祉業務が抱える課題」とは何でしょうか?
答弁
新たに南北2か所の保健福祉センターを設置するに至りました保健福祉業務の課題としましては、大きく3つあります。
1つ目は、保健・福祉に係る相談内容や市民ニーズが多様化・複雑化し、異なる建物における個別の窓口では対応できないケースが増えており、これまで以上に、保健と福祉の職員の連携が求められているということ。
2つ目は、各支所で実施しておりました乳幼児健診の施設環境に課題を抱えていたということ。
3つ目は、生活保護受給世帯数が大幅に増加し、適正な生活保護行政を行っていくには、業務範囲や組織規模が大きくなり過ぎていたということ。こうした課題を解消し、市民サービスの向上を図るために、保健福祉センタ~を設置したものでございます。(以上)
- さらにホームページには保健福祉の業務再編のねらいとして4つのことをあげており、その第1に「本庁と支所それぞれに配置している保健と福祉分野の専門職員を保健福祉センターに配置して、総合的な相談支援を行います」とあります。保健福祉の専門家が常駐しているので、総合相談を行う体制が整っているとのことでした。先日、南部の保健福祉センターを訪問しましたが、総合相談の受付窓口を見つけることができませんでした。
- 実際に総合的な相談支援活動は具体的にどのように行われているのでしょうか?
答弁
南北の保健福祉センターでは、これまで、本庁に配置しておりました福祉の専門職員と、各支所に配置しておりました保健の専門職員をワンフロアーに一体的に配置する中で、フロア内のいずれの窓口でも、相談者の抱える課題に応じて、関係する部署の職員同士が迅速に連携を図り、必要な支援を行っております。
具体的には、例えば、生活困窮に関する相談で仕事を探しに来所された方の中にも、本人が障害や疾病を抱えていたり、家族に介護や看護の問題を抱えていたりする事例がございます。そうした場合、ワンフロアーに居る、保健部門や障害部門の職員が連携し、同席して面談することなどにより、支援の方向を共有し、就労支援のほか、障害・介護等の福祉サービスに繋げるなど、複合的な課題の解消に向けた支援に努めているところでございます。以上
(川崎) 2010年6月議会で、総合相談窓口を求める陳情が、採択されていました。今から8年前のことです。この時以来課題となっていた総合相談窓口が、今年の2カ所の保健福祉センターの開所に伴い、ようやく設置されたわけです。しかもワンストップの機能を備えた総合相談が必要であると認識していると、市は議会で答えています。
- 総合相談窓口設置のためにこれまでどのような検討を行ってきたのでしょうか?
答弁
南北の保健福祉センターの窓口のあり方としましては、1か所集中方式と窓口分散連携方式を検討いたしました。1か所集中方式は、すべてのご相談を一つの窓口でお聞きし、必要な支援を行っていくというものです。
しかし、生活保護や障害、保健など幅広い業務を担える専門性の高い人材を、複数、将来にわたって継続的に確保していくことは極めて困難であるため採用しなかったものです。そのため、現実的なあり方として、各窓口で相談者のニーズをしっかりとお聞きし、課題を抽出する中で、その課題に応じて必要となる関係部署に相談者を繋ぐ、あるいは、関係部署の職員が同席して課題に対応するなど、迅速に連携することによりフロア全体でワンストップとして総合相談支援体制を実現していこうと判断したものでございます。(以上)
ある父子家庭の方が、成人した障害を持つわが子の将来を案じて、保健福祉センターに出向いて相談をされました。この方は息子が一人では服薬の管理もできないのだが、自分の少ない給料では親子二人で今後も生活していくことはできない、共倒れになってしまう。せめて子どもは独立して、生活保護を受けながらでも、将来設計を描けないかとの相談内容を抱えていました。
しかし、相談窓口の対応は、障害者に対する市の施策を説明してもらって大変参考になったのだが保護課に相談をつなぐことはされなくて、結局その時は、生活の立て直しのための相談にはならなかったということでした。何故そうなってしまったのか、相談者の話のもっていき方がまずかったなど様々な要因が考えられますが、相談を受ける側にも問題があったのではないでしょうか?
- お尋ねします。相談者の抱えている問題を聴きだして、どの担当部局に繋げればいいのかを判断できる専門家を、窓口に配置しているのでしょうか?
答弁
先ぼども申し上げたとおり、南北の保健福祉センターには、生活保護部門、福祉相談支援部門、障害者支援部門、地域保健部門等の窓口を配置しており、それぞれの窓口において、経験豊富な職員が対応を行っております。また、それらの職員に対しましては、センター設置の目的である「総合的な相談支援体制」を構築していくために、一人ひとりがその担い手であることをしっかりと自覚し、業務にあたるように周知・指導を行うとともに、研修を実施しております。
実際の窓口において相談をお聞きする場面では、相談者から本音を聴きだすことが非常に難しい面があるのも事実でございますので、支援を受けることへの抵抗感といったスティグマがあることも念頭に置きながら、必要な啓発を行うなど、相談者の立場に立った窓口対応を心がけてまいります。(以上)
(川崎)相談者によりそい抱えている悩みや課題解決のために、きちんと状況判断ができる専門家が窓口で対応することが必要です。そして、その場で概ね問題解決までの道筋がつけられるようにしていくべきです。いわゆるワンストップの相談窓口です。
すでにみなさんご存じのように、野洲市では多重債務に苦しんでいる市民の生活全般の問題を解決することを発端に、ワンストップの相談窓口を確立し全国的にも注目を集めています。
- お尋ねします。市は、この総合相談窓口をやがては、ワンストップで市民の抱えている問題解決に対応していこうとの考えはありませんか?
答弁
南北の保健福祉センターには、経済的困窮や多重債務、精神疾患やその他の疾病、障害など、多岐にわたる相談が寄せられます。そうした相談内容を整理し、一つ一つ課題を解決していくためには、一つの窓口だけですべてが対応できるものではなく、保健分野、福祉分野から、それぞれ専門的な知見や制度を寄せ合い、相互に連携して支援することによって、こうした課題にも対応していけるものと考えております。保健福祉センターでは、ワンフロアに保健・福祉の専門職員を配置して、すぐに同席面談や支援方針の共有などの連携ができる体制を構築していることから議員のイメージしているワンストップ窓口を設置することは考えておりませんが、こうした機能をより強化していくことで、市民の抱えている問題の解決まで道筋がつけられるよう引き続き取り組んでまいります。(以上)
- 総合相談窓口をさらに充実させていくためには、第三者による評価システムをつくり、総合相談体制を構築すべきではないかと考えますが、市の見解はいかがでしょうか?
答弁
総合相談支援体制の取り組みを行うにあたっては、相談者から、十分な聞き取りを行い、抽出された課題に応じて他の所属業務も含めて、適切な支援に繋げる必要があります。そのため、職員のスキルアップに向け所内各課の業務を理解するための研修を行うとともに、総合的な支援を必要とするケース事例の蓄積を行い、所内での周知、活用に向けた取り組みを進めているところでございます。
このように、自らの経験を積み重ねていく中で、成功事例を共有・活用することで、さらなるスキルアップに努めてまいります。また、第三者による評価システムということではありませんが、庁内関係各課のほか学識経験者、民生児童委員協議会、雇用対策協議会、弁護士会などで構成する生活困窮者自立支援制度推進協議会などを活用し、他機関とのネットワークを強化する中で、相談者ばかりでなく、第三者である他機関の声も取り入れ、総合相談支援体制の取組を充実させてまいります。(以上)
(川崎) 保健福祉センターの運営面において新たな課題が生まれています。
北部には開所当初は、駐車場が少なくて時間待ちをしている状況がありました。今では、駐車場はがら空き状態となっています。何故でしょう、その一因として駐車料金の問題があります。時間当たり400円、1時間を過ぎると30分単位で200円上がっていき、最高額1000円の設定となっています。1回あたりどんなに時間が短くても、最低でも400円負担しなければなりません。
南部には証明コーナーがないために、阪神電車で出屋敷から尼崎まで行って、中央支所で証明書を発行してもらって、また出屋敷に行くというケースが生まれています。不便で市民の足が遠のく原因となっています。また1階の各入口、案内表示が不十分で、初めてここを訪れる市民にストレスを与えています。乳幼児健診のお誘いの連絡が再三あり、意を決して出かけてみれば、案内表示が見にくくて、健診の窓口になかなかたどりつくことができずに、大変苦労したとの市民の声を、健診以外のことでもたくさん聞いています。
- お尋ねします。南部に証明コーナーを設置して、すぐにでも非課税証明などがとれるようにすること。各入口に案内表示を充実させて、スムーズに保健福祉センターの窓口に誘導することが必要です。また、北部の駐車場料金の改善が求められています。以上、市長の決断を求めます。いかでしょうか?
答弁
南部保健福祉センターの来所者は、増加傾向にあり、北部のような市民課機能はありませんが、窓口において、懇切丁寧な説明を行っており、開設から現在までトラブルはお聞きしておりません。また、案内表示につきましては、センター内部やリベルの施設内などで、これまでも随時対応を行っておりますが、今後も、施設の案内表示だけに関わらず、乳幼児健診をはじめとした事業の案内通知に保健福祉センターのエレベーターの位置を分かりやすく記載するなど、市民の皆様が迷わず辿り着けるように努めてまいります。
保健福祉センターは、駅前の交通利便性の高い場所に設置しているため、来所にあたっては、公共交通機関のご利用をお願いしているところでございます。そうしたことから、自家用車で来られた方の駐車料金を市が負担するとなれば、電車やバスで来ていただいた方との負担に不公平が生じますので、駐車料金については、利用者負担でお願いしているところでございます。以上
総合相談窓口の件で事前に聞き取りをした際に、担当部局は「総合相談窓口は総合福祉センターの建物全体で担っている」と答えられていました。一生懸命市を挙げて行っていると言いたいのでしょうが、別の意味で問題を矮小化しているともとらえられます。
もう一点ワンストップの相談体制は専門家の配置等コストがかかるから、実施が困難と言われていました。しかし市民の悩みを引き出すのは、専門家が対応することにこしたことはありませんが、それに代わる体制をつくる努力をすべきです。研修・訓練で対応できる職員の養成は可能なのではないでしょうか。やはり一人ひとりの市民に寄り添う、行政の縦割りを超えた、しかも1カ所で問題解決ができる、(ワンストップサービスの)総合相談窓口をめざすべきだと考えます。そして現状でもできることを積み上げていってほしいと思います。
第一に、総合相談に対する市の明確な考えを内外に示すべきです。第二にこの総合相談のあり方、進め方について職員に徹底させ、あわせて市民に寄り添う職員の意識改革が必要です。第三に市民へこの制度の周知を行い、安心して窓口での相談ができるよう案内すべきです。総合相談窓口のわかりやすい案内表示も必要です。市民に安心を提供することが求められます。さらに窓口まで来られない市民のために、アウトリーチの体制をもっと充実させる必要があります。その他にも、部局内での調整連絡体制の整備とともに、事例研究を深め、よりよい総合相談窓口にしていくことが行われるべきです。また、連携できる外部の団体、専門家からの意見を聞くことも大切だと思われます。すでに取り組みの途上にあることもあると思いますが、ぜひとも全面実践で前向きに進めていただきたいと要望します。
2018.6徳田
(尼崎市の公共施設マネジメント方針)
次に公共施設マネジメント方針についてお聞きします。尼崎市公共施設マネジメント方針では、市の施設は建築後30年を経過したものが60%を占め、老朽化した施設の建て替えや改修が大きな課題となっています。そうしたことから方針では施設の圧縮と再編で、①35年間で床面積を30%以上削減する、②予防保全によって長寿命化をはかる、②施設の効率的・効果的な運営を行うとしています。そして、昨年、市民説明会が12カ所で開かれて、市民100人が参加しました。多くの施設利用者から納得がいかないとの声が、たくさん寄せられました。また市議会へも陳情書が提出されてきました。
(飯田市の公共施設マネジメント方針)
一方、飯田市には753の公共施設があり、施設の55%が築30年以上となっており、尼崎と同じように老朽化が進んでいます。飯田市では公共施設に関する財政の見通しを次のように分析しています。公共施設の更新を築後60年とした場合、今後40年で2079億円、1年あたりに換算すると毎年52億円の経費が必要となります。これは過去4年間の投資的経費の建物費用は平均14億円のため、年間38億円が不足するという計算になります。そのためすべての公共施設を改修・建て替える事は、費用が莫大となり困難であります。このことは尼崎と同じであります。
ところが、この後の取り組みが尼崎と大きく違っています。飯田市公共施設マネジメントの基本的な考え方では、これまで様々な課題を、関係者との協議や市民からの問題提起によって解決してきた市民力があります。そのため施設白書を基に削減目標を定め、一方的に実践する方法はなじまない、地域が主体的に考えられる環境づくりをすすめ、市民と十分な意見交換を行ってすすめるとしています。尼崎市では今後35年間で30%以上の削減目標をつくっていますが、飯田市ではあえて公共施設の廃止等の数値目標は出していません。また数値目標を設定していない中核市も、2016年度末、全国で16自治体、36%にのぼっています。
Q7,そこでお尋ねします。飯田市では削減目標を定めて一方的に実践する方法はなじまないとして、削減の数値目標は決めていません。この方針に対しての市長の感想をお聞かせください。
答弁
ご質問の飯田市の取組は、市内の全20地区に地域別の検討会議を設置し、市民や利用者などと協議する形式となっており、数値目標を定めていないことは承知をいたしております。
しかしながら、平成26年度に総務省が策定した「公共施設等総合管理計画の策定に当たっての指針」においては。計画期間内に公共施設等の数や延べ床面積の削減の数値目標を設定することが求められており、中核市のうち6割以上の自治体で数値目標が設定されております。
本市におきましては、このような動きを先取りする形で、平成25年度に市長を座長とした副市長及び局長級職員で構成するファシリティマネジメント推進会議を設置し、将来負担や財政状況などを勘案し、35年間で公共施設の保有量を30%以上削減するという数値冒標を定めたものであります。したがいまして、公共施設マネジメントを着実に推進するためには、数値目標の設定は必要であると考えております。以上
(徳田)この様な中で、飯田市では2015年に公共施設マネジメント基本方針を策定しました。
そして公共施設に関する基本的な政策方向のみ住民に提示しています。
公共施設管理の基本原則、暮らしやすい地域づくりの推進、よりよい市民サービスの推進、財政負担の軽減の基本方針を提示しています。
利用者、関係団体、地域住民などにより総合的な検討をすすめるための環境をづくり、十分な意見交換により課題の解決と具体的な検討をしています。お手元の資料をご覧ください。
文化・スポーツ・観光など多くの市民が利活用している施設については、目的別検討会を設置して、その施設の目的に関する利用者・関係団体・まちづくり委員会・関係部署の行政などによる全市的な視点に立って、現有する施設の長寿命化及び統廃合や複合化等の具体的検討を行っています。また市内の各地域に設置された地域に密着した様々な施設については、地域別検討会を設置し、実際に地域で使用している地域の人による、利用者の視点・地域の視点に立って施設の長寿命化、地域課題解決に向けた施設の有効活用等の具体的検討を行っています。飯田市では、公共施設をどうしたらよいのかという意思を市民自身に問いかけ、市民自らが主体的に施設の今後の方策、長寿命化、集約化・多機能化、廃止、売却、民間活力導入、新規施設などを決めている訳です。
Q8,お尋ねします。飯田市の市民力に活かした公共施設マネジメント計画を策定していますが、尼崎でも学ぶべきと考えますがいかがでしょうか、お答えください。
尼崎の公共施設マネジメント計画による長寿命化、集約化、多機能化、廃止・売却、民間活用の導入、新規施設などの判断は、市民と十分に話し合い、市民に判断をゆだねるべきと考えますが,市長の見解はお聞かせください。
答弁
先ほど副市長がご答弁申し上げましたとおり、飯田市では、地域別の検討会議での議題として、施設の再編や廃止などについて、市の原案を示した上で、市民から意見聴取を行っているものであり,これまで、本市が実施してきた手法と大きな差異はないと考えております。今後は、個別施設の具体的な対応策について政めて市民。利用者の方々へ説明を行ってまいりたいと考えているところであり、本市の考え方を十分にお伝えし、ご理解いただけるよう努めていくことが、行政としての重要な役割であると考えております。以上
(徳田)飯田市では、市民に地域の将来を自ら考えてもらう自治の取り組みを行っています。
すでに2015年から19年までの5年間で14分野198施設をピックアップして、目的別検討会、地域別検討会を通じて、具体的な方向性を話し合っています。そして、地域住民との協議により、例えばある保育園については地域が出資して社会福祉法人を立ち上げ運営する、森林公園では地域が指定管理を受けて総合的に管理する、廃校した学校をまちづくり委員会が利活用などさまざまな取り組みが行われています。
私は3月予算議会の代表質疑で、「公共施設マネジメント計画は、市民参加の検討会を開いて、施設の方向性を検討すべき」と求めました。市長は「これまで公募委員による市民会議を開催するとともに、パブリックコメントにおいて600件の意見を受け、市民説明会も開催してきたので、市民参加の検討会は実施しない」との答弁でした。飯田市では、財政状況から見た公共施設の適正規模にして行くために、利用者による目的別検討会、地域住民に地域別検討会で、市民目線により、市民の中で話し合い、解決の具体化を検討しているわけです。尼崎でも公共施設マネジメント計画の、個々の施設の具体的な方向性の判断は市民にゆだねるべきだと質問した訳です。
公共施設マネジメントについてですが、施設削減の数値目標を設定しないと国からの補助金が少なくなるので、数値目標がいるとのことです。市民はすべての施設を残せと言っているわけではありません。まず数値目標ありきの公共施設マネジメントでは、市民と、とことん話し合うことができないと思います。この点では、市長の政治姿勢が問われていると思います。尼崎市は、住民自治の本質、自治力を体験的に学ぶために職員を飯田市に派遣しているわけです。その飯田市は住民の自治力を基礎にして、公共施設マネジメントを行っています。この飯田市の公共施設マネジメントのやり方を同時に学んでこそ、飯田市の住民主体の住民自治を学んだと言えるのではないでしょうか。そのことを強く求めて、私のすべての質問を終わります。
2018.2川崎
尼崎市の(公共施設マネジメント計画について)です。
代表質疑で、施設別あるいは地域別の市民参加の検討会を開いて、施設の方向性を検討すべきと質問しました。市は、「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画の策定については、これまで公募委員による市民会議を計21回開催した、パブリックコメントで約600件、市民説明会を6地区で計12回開催してきた。施設別・地域別の市民参加の検討会を実施する考えはない、今後は内容がまとまり次第、市民・利用者の皆様への説明会を開催し、改めてご意見を伺う」と答弁されました。
③ お尋ねします。内容がまとまってから、説明会を開くと答弁されていますが、内容がまとまるとは計画を進めていく段階でどのレベルを指しているのでしょうか?
答弁
第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)につきましては、現在、パブリックコメントや市民会議、市民説明会のほか、陳情審査でのご意見などを踏まえて、具体的な内容についての検討を行っているところでございます。本計画では、施設の方向性をお示しする範囲に留まっておりますことから、市民説明会では施設が具体的にどうなるのかといったご意見をいただいているところでございます。こうしたことから、今後は、施設規模、場所、スケジュールなどの具体的な対応策をまとめた実施計画案を策定し、改めて市民説明会でご意見を伺った上で、成案化を図ってまいりたいと考えております。以上
(川崎) これまで市の計画として出されてきたものは、市民が説明会等で意見を言ってもほとんど変わらないというのが、市民の認識となっていると思います。
計画の策定段階から市民の意見を取り入れるといっても、意見募集、パブコメ、説明会で計画が見直されることはほとんどなく、市民合意でつくりだしたと思えるものが印象としてありません。社協連協の役員に説明したことで、意見を聞いた、計画に了解とされてきたと多くの市民が感じています。
代表質疑で飯田市の事例を紹介しました。飯田市では施設をどうするかという意思を住民自身に問いかけ、将来を市民自らが考えています。飯田市の取り組みについて、尼崎も学ぶべきだと思います。
地域のことは地域で取り組み問題解決を図っていくことは、自治のまちづくりをめざす本市にとって大きな課題です。公共施設がなければ市民生活は成り立ちません。公共施設のあり方を市民的に議論するのは、民主主義の根幹であり、行政の責務です。
④ お尋ねします。公共施設のあり方については、住民に対する情報提供を行い、議論を尽くすことが求められています。議論の経過もしっかりと地域に返していく中で、住民合意で計画策定を行うべきです。制度的な対策を検討されてはいかかでしょうか?
答弁
第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針11圧縮と再編の取組)につきましては、地域に対する説明会として、各地区2回の説明会を実施した他、陳情が出されました施設につきましては、陳情者の方と直接お会いし、本市としての考え方をお伝えした上で意見交換を行ってまいりました。また、これまでの意見聴取の内容や本市としての考え方につきましては、市のホームページで公開しているところでございます。私どもといたしましては、こうした対応を行っておりますことから、ご提案の制度的な対策を実施する考えはございませんが、今後とも本市としての考え方を十分にお伝えし、公共施設マネジメントの取組について、ご理解いただけるよう努力してまいります。
2018.2徳田
(地域振興体制の再構築について)
次に地域振興体制の再構築についてです。
市長は、まちづくり条例の趣旨を具現化していくため、地域振興体制の再構築に取り組むとしています。さらに「地域発意の取り組みが広がる環境づくり」「地域を支える新たな体制づくり」「地域とともにある職員づくり」という3つの観点から、まずは職員が地域に密着し、あらゆる分野で地域や関係団体等をつなぐ役割を担うとともに、公民館や地区会館といった施設の区別を越えて、学びをきっかけとした活動の場を広げていく環境づくりをすすめていく。そのためには、行政、職員もそれにふさわしい体制と行動をとっていかなければならないとしています。
そうした中、先進的な取り組みを行っている自治体、長野県の飯田市へ、尼崎の職員を派遣して学んでいます。
この飯田市は人口10万人、過去の市町村合併で、旧市町村の自治を尊重し、15の自治振興センターを維持しています。そしてこのセンター内に地域自治区が設置され、そこに地域協議会とまちづくり委員会が置かれています。市公民館のほかに20の地区公民館及び103の分館があり、公民館活動が盛んであります。
尼崎市では地域振興体制を再構築するために、市内6地区に、地域振興センターに代わる新たな組織をつくり、公民館、地区会館を、学びと活動を支える施設として新たな組織を作ろうとしています。職員には、課題解決に向けた政策力、多様な主体が力を出し合うためのコーディネート力が、これまで以上に求められるとなっています。
尼崎市はこの公民館を、法律上の社会教育活動の施設からはずすとしています。社会教育法に規定されている、公民館の機能には、地域学習の拠点、家庭教育支援拠点、奉仕活動・体験活動の推進、学校、家庭及び地域社会との連携などがあります。
お尋ねします。この地域振興体制の再構築の中で、なぜ公民館を社会教育法に基ずく施設からはずすのか、見解をお聞かせください。
答弁
自治のまちづくりに向けた地域振興体制の再構築は、市全体として「行政の地域への向き合い方」を大きく変えていこうとする取り組みであり、施設の位置付けだけではなく、組織の再編等による体制の充実や職員の行動変容にも取り組むものです。特に組織再編については、地域振興センターと公民館の強みやスケールメリットを活かすことに加え、予算や人材が限られる中にあっても、新たな課長の配置をはじめとした職員の増員を行うなど、学びと活動の支援体制を強化するものでございます。
公民館が果たしてきた役割は維持するなかで、その点については、市の法規である条例において施設の目的等を明記するとともに、教育委員会とともに市全体の生涯学習や社会教育の発展に向けて取り組んでまいります。以上
(公共施設マネジメント計画について)
次に公共施設マネジメント計画についてです。
市は公共施設の量、質、運営コスト等の最適化をめざし、公共施設マネジメント基本方針を策定し、今後35年間で床面積30%以上を削減する数値目標を含めた3つの方針、圧縮と再編、予防保全による長寿命化、効率的・効果的運営を定めています。
本市が職員を派遣して地域振興体制について学んでいる長野県飯田市ではどうでしょうか。飯田市には825の公共施設があり、6割が築30年以上を経過し老朽化が問題となっています。その様な中で、2015年に公共施設マネジメント基本方針を策定しました。そして飯田市の方針では、あえて公共施設の廃止等の数値目標、人口推計は出していません。
特徴は地域ごとの下からの計画づくりです。公共施設を全市施設と地域施設に分類し、目的別検討会、地域別検討会で、施設のデーターを提供し、市民が主体的に継続、長寿命化、廃止、集約、多機能化、民営化などを検討しています。飯田市では施設をどうするかという意思を住民自身に問いかけ、将来を市民自らが考えています。
お尋ねします。尼崎市の公共施設マネジメント計画について、施設別あるいは地域別の市民参加の検討会を開いて、施設の方向性を検討すべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
公共施設マネジメント計画に係る取組は、持続可能な財政基盤の確立を目指していくためにも、避けては通れない大変重要な取組であることから、市民・利用者・関係団体の皆様のご理解をいただく中で、着実に取組を進めていくことが重要であると考えています。このような考え方に基づき、第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針11圧縮と再編の取組)の策定にあたりましては、これまで公募委員による市民会議を計21回開催するとともに、パブリックコメントにおいて約600件のご意見をいただいたほか、市民説明会を6地区で計12回開催し、様々なご意見を伺ってまいりました。したがいまして、ご質問の施設別・地域別の市民参加の検討会を実施する考えはございませんが、引き続き、皆様のご意見を踏まえて具体的な検討を行っているところであり、内容がまとまり次第、市民・利用者の皆様への説明会を開催し、改めてご意見を伺ってまいります。以上
2018.2徳田
(PPP/PFI事業について)
次に、PPP/PFI事業についてです。
市はこれまで、時友住宅などの市営住宅の建て替えなどで民間の資金を活用するPFI方式を採用しています。
また本市は先月、国からの要請で、PPP/PFIの導入検討方針を策定しました。一定規模の公共施設の整備に当たって、民間の資金や技術力などを活用し、良質な公共サービスを提供するPPP/PFI手法を採用について検討するようにしています。
ところが、有識者の話では、この方式は、選ばれた民間業者が完成後の維持管理のコストなどを考慮に入れた、基本設計、実施設計、施工を行うので、工程の調整や時間短縮ができるとされている面があるものの、その一方で、これまでの分離分割発注方式に比べて、事業費が高くなる場合もあります。また分離分割発注方式の方が、工事を細分化して発注するため、中小企業の受注機会が増え、地域経済へ寄与することになるとも述べられています。
そこでお尋ねします。PPP/PFI事業手法による方がコストが安くなったとしても、地域経済へ貢献する分離分割発注を優先して検討すべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
「PPP・PFI手法」につきましては、公共施設の建設や維持管理、運営等について、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行うことにより、事業のコスト削減や質の高いサービスの提供が期待できる手法です。こうしたことから、厳しい財政状況にある本市においては、一定規模以上の公共施設の整備等を効率的かつ効果的に行っていくことを目的に、国からの策定要請も踏まえ、平成30年1月に「PPP・PFI手法導入優先的検討方針」を策定したところです。「PPP・PFI手法」の導入にあたりましては、事業の性質を勘案したうえで、従来の手法とのコスト比較をはじめとした総合的な評価を行い、効率的かつ効果的な取組であるかについて、検証したうえで選択することとしています。お尋ねのありました地域経済に貢献する取組につきましては、「PPP・PFI手法」を採用する場合においても、「公共調達基本条例」の趣旨を踏まえ、契約金額の一定割合以上を市内事業者に発注することや、構成企業に市内事業者を加えることを条件にするなど、市内事業者の受注機会の確保を図ることとしてまいります。以上
2017.12松沢
「自治のまちづくりに向けた地域振興体制の再構築(取組方針)(素案)」について質問します。
素案では、地域を支える新たな体制として、6地区に地域振興センター、公民館に代わる市長部局の新たな組織をつくるとしています。そして、目的別に設置している公民館と地区会館を共に学びと活動を支えるための施設とし新たな組織が所管し、より柔軟な利用を可能にするとしています。
新たな組織と言いますが、地域振興センターや地区会館は従来から市民協働局の所管ですから、大きな変更は公民館を教育委員会から市民協働局に移す点です。
公民館の法的根拠となっている1949年制定の社会教育法は、「国及び地方公共団体は、社会教育関係団体に対し、いかなる方法によっても、不当に統制的支配を及ぼし、またはその事業に干渉を加えてはならない」としています。また、日本国憲法第26条の教育を受ける権利は、学校教育を受けられる子どもや若者だけの特権ではなく、生涯にわたって保障されるべき全ての人々の人権であることを謳っており、それを支援する場が公民館です。
素案のように市民協働局の所管となることで、一般行政に組み込まれ、教育の自由や独自性が無くなることを私は危惧します。また、素案では、縦割り組織では学びと活動を十分支援できないと言っていますが、学びを実践活動に結びつけるかどうかは、まさに主権者としての住民の自主性にゆだねるべき事柄であって、本来、行政が住民に地域づくりやまちづくりに関する行動や実践を強制することは「自治のまちづくり」と言えないのではないでしょうか。
公民館は、まちづくりを支える住民が、学びを通して自治の力を高めるところに目的があるのであって、行政は様々な情報提供や学習支援はしても、あくまでも行動や実践は住民ひとりひとりの自主性に任せるべきだと思います。
質問 新たな組織をつくらなくても地域振興センターと公民館がそれぞれの役割を果たし、職員間で連携を深めていけば、地域を支える体制はつくっていけると考えますが、市長の見解を求めます。
答弁
社会の課題が複雑かつ多様化する中、暮らしの中から生じる課題を解決するためには、まちに関わる人々が「自分事」として主体的に関わっていくことが大切であり、そのためには、身近な地域や社会に関心を持つきっかけとなる学びの機会や、学びを通してともに考え、行動することで、新たな気づきを得てさらに学びを深めるといった「学びと活動の循環」をつくっていくことが重要となってまいります。
これまでも、地域振興センターと公民館は、適宜、連携に努めておりますが、組織別で人材が分散していることや、目的別施設となっていることなどにより、学びと活動、そして、その循環を十分に支援できているとは言えない状況にあると考えております。そうした中、6地区に地域振興センターと公民館に代わる新たな組織をつくり、地域振興機能と学びのサポート機能を融合するなど、それぞれの強みやスケールメリットを活かすとともに、新たな管理職に加え、若手や意欲のある職員を積極的に配置するなど、地域を支える新たな体制づくりに努めてまいりたいと考えております。以上
(松沢)次に、地域振興センターと公民館をともに学びと活動を支える場としていくと素案で言っているのに、一方では、ファシリティマネージメント計画で立花公民館は「機能移転」だとしています。当局は市民説明会で「廃止ではない。機能移転だ」と強調しましたが、住民は「ここにある立花公民館がなくなるということだ」と直感しました。そして、今議会に立花公民館の存続を求める陳情書が提出されています。
質問 お尋ねします。立花地区だけ公民館の存廃がはっきりしない状態で地域振興体制の再構築をすすめるおつもりですか。
答弁
地域振興体制の再構築の取組の一つとして、地域を支える新たな体制づくりを目指す中、目的別に設置している公民館、地区会館を、ともに学びと活動を支えるための施設として、その効用をさらに発揮できるよう、体制も含め強化してまいりたいと考えており、立花公民館もその対象でございます。同館につきましては、施設の老朽化への対応として、どのように機能を確保するかにつきましては、調整すべき喫緊の課題と認識しておりますが、いずれにいたしましても同館が担っている役割や事業をより発展させるべく、地域振興体制の再構築の取組に併せ検討を進めてまいります。以上
(松沢) 自治のまちづくりに向けた地域振興体制の再構築について、質問を続けます。
2014年6月さいたま市の三橋公民館で活動していた俳句サークルが選んだ「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という句が、公民館だよりに不掲載になるという事件がおきました。俳句サークルが公民館でサークル活動を始めて3年半、毎月公民館が発行する公民館だよりに、サークル自身が選んだ句が掲載されてきました。ところが、この時に限っては、公民館側が掲載を拒否したものです。作者が掲載を求めて裁判を起こし、裁判の結果が今年の10月出ました。「不公正な取り扱いで違法」とさいたま市に賠償命令がだされています。 2014年当時、憲法9条の解釈をめぐって、政府・野党間でも市民の間でもそれぞれの意見が対立していました。被告のさいたま市は、公民館の性質上、党派性の無いこと、中立性、また公平性などが求められると主張されたようです。これは、尼崎市の「自治のまちづくり条例」第5条市長等の責務2項の(1)で全体の奉仕者として中立公正な姿勢を持つことと規定されていますが、ここに通じるものと思います。さいたま市は2003年から公民館をコミュニティ行政に位置付けようとする動きがありました。公民館とコミュニティ施設をともに、生涯学習活動とコミュニティ活動の充実を図るための施設として連携・融合化を図ることにより所管の一元化を目指そうとしました。市民の合意が得られず所管の一元化はまだされていないものの、行政の中にそうした考え方が浸透する経過の中で起きた事件でした。考え方として、尼崎市の素案とそっくりではありませんか。しかし、教育基本法第14条政治教育では、「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない」と規定され、社会教育法第23条公民館の運営方針では、「特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること」を禁止しているのであって、憲法上保障された市民の政治的活動を禁止したものではありません。9条俳句事件はさいたま市で起きた事件ですが、尼崎でも素案のように進めば、起こりうる事件と言えます。公民館が一般行政のもとに一元化されることによって、社会教育法など教育関連法から外され、住民の学びの自由と自治が脅かされる危険性があると思います。
質問 市長は、公民館が一般行政に一元化されることによって、住民の学びの自由と自治が脅かされる危険性があると思われませんか。見解を求めます。
答弁
ご指摘の「学問の自由」については、憲法で保障されているほか、教育基本法や社会教育法においても、地方公共団体の義務が課せられております。これらは、教育委員会のみではなく、当然ながら市長も含めた「地方公共団体」に課せられたものでございます。また、憲法において保障された「地方自治の本旨」を踏まえれば、市長部局の組織となりましても、住民の学びの自由や自治が脅かされるということはないと考えております。今回の素案においても、①地域発意の取組が広がる環境づくり、②地域を支える新たな体制づくり、③地域とともにある職員づくり、という「3つの柱」を掲げておりますが、これは地域発意、つまり市民の自主性・主体性を尊重するとともに、それを行政の体制として、また職員として支えていこうとするもので、こうした考え方のもと、さらに自治のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。以上
2017.9広瀬
2012年に策定された「公共施設の最適化に向けた取組」は、尼崎の公共施設はその多くが老朽化等の問題を抱えており、耐震性の確保や施設の建替え等を進めていかなければならないといった課題があり、尼崎の財政状況では、今ある全ての施設を建替えることは不可能である。
また、人口の減少等により、十分に活用されているとは言いがたい施設もあるとし、これを前提に、支所と地区会館の複合化による建て替えが進められています。
尼崎で藻川と猪名川に挟まれた園田地域は島之内と呼ばれ、長らく我が会派の故・田村いくお議員が島之内から市会議員に選出されていました。島之内の公共施設の問題については陳情も出ておりますので議論は委員会で行うこととなります。ここでは事実確認をいていきたいと思います。
これまでの島之内地域に関する田村議員の議事録を読みますと、当局も島之内が尼崎の中でも四方を川に囲まれ、行政施設も遠いことから、特殊な立地であることを認めておられることがわかります。だからこそ、証明コーナーも、当初の計画になかった園田駅前に設置されていました。
さらに、防災の観点からも2014年9月議会で田村議員が「東園田は水害時、水が逃げないため危険リスクが高く、避難場所である地区会館を島之内からなくしていいのか」という質問を稲村市長に対して行い、「支所と地区会館の複合化は園田方式もありうる」と答弁されています。
島之内地域13の自治会が集まった園和連協は、市が公共施設の最適化に向けた取組を発表した2012年から2016年まで計5回、市長あてに「公共施設を島之内に残してほしい」と要望書を提出してきました。2014年11月には島之内住民の過半数にあたる16,000筆の署名も提出され、この願いが島之内住民全体のものだということがよくわかります。
2012年に市から出された園田地域の支所と地区会館の複合施設の建て替え候補地は東高跡地・地区会館跡・園田支所跡の3か所でした。
2015年11月園和連協13単組の会長と当局が支所と地区会館の複合施設についての協議を持ち、建て替え地の候補となっていた中から「東高跡地に複合施設を建て、島之内には地区会館跡地に北消防署園田分署を建て替え、3階に地域住民も使える多目的ホールを設置する」案が突然出されました。協議に参加していた13単組会長の内、その場で3単組の会長が反対を明確に示したにも関わらず、2016年3月市は2015年11月の協議で説明した内容を、最終回答として市長名で発表しました。この回答に到底納得いかないといまは13単組すべての会長が市のこの回答に反対する運動が続いています。
Q お尋ねします。市長名のこの回答は2015年11月園和連協との協議で、市の提案に島之内全体の合意が得られたとの認識で出されたものですか。2015年11月の協議で合意がなされたと判断されたのであれば、どなたが何をもって合意と判断されたのでしょうか
答弁
要旨園田地区における地域振興センターと地区会館の複合施設につきましては、その設置場所について、藻川を挟んで東と西で意見が分かれ集約が困難な状況でありましたが、十分な駐車スペースを確保できる敷地の広さや園田西武庫線の藻川にかかる橋梁の開通を見据え、園田地区の中ほどに位置する尼崎東高校跡地に設置することといたしました。
また、かねてから老朽化等の課題がございました北消防署園田分署につきましては、現在の地区会館の敷地に移転し、その3階部分に地域の皆様にも広くご利用いただける多目的ホールを設ける提案をいたしました。こうした提案につきましては、社協園田支部や園田会の方々からは概ねご理解が得られたものと認識しております。一方、園和連協の方々からは、東園田の地域住民が自由に利用できる施設を残してほしいとの強い要望を受け、平成26年11月以降、園田分署3階の多目的ホールの具体的な平面図をお示ししながら、敬老会でも利用できる300人規模の広さを確保するよう規模について協議・検討したことをはじめ、ホールと園田分署の入口を分ける、音のでる活動への対応、飲食の取扱いや利用頻度といった様々な意見調整を積み重ね、ご要望に応えるべく、真摯に向き合ってきたところでございます。平成27年3月には、園和連協の役員の方々が採決を取られたわけではございませんが、仕方がないといったご意見も含め一定ご理解いただけたものと、市として判断したところでございます。しかしながら、その後、園和連協から地区会館を現在地で建て直してほしいとの要望や陳情が提出されたことであり、これが市が認識しているこれまでの経過です。
支所と地区会館の複合化による建て替えについて質問を続けます。
第1登壇の質問に対し、園和連協との協議の場で明確に多数決をとっていないにも関わらず、市当局の認識というあいまいな物差しをもって合意したと捉えていることろに支所と地区会館の複合化の建て替え案が未だに合意に至っていない理由があると考えます。「尼崎自治のまちづくり条例」の基本理念には「対話を重ねることおよび合意に向けて努力を積み重ねることを、まちづくりへの参画及び協働によるまちづくりの基本とすること」と書かれています。園田地域の複合施設建て替えに関し、島之内で建て替えを求める署名が島之内住民の半数16,000筆集まったことは第1登壇で述べたとおりです。この事実を重く受け止め、市民・地域との合意を優先させるべきです。
Q お尋ねします。支所と地区会館の複合化による建て替え案について十分は合意が得られてから建て替えを進めるべきと思いますが、地元住民との合意をどのように進めていくお考えですか、市長の見解を求めます
答弁
複合施設の建設着手につきましては、東園田地域の方々のご意向を含め、園田地区全体の方々のご意見、さらには藻川に架かる橋梁工事の進ちょく状況などを総合的に勘案した上で、判断する必要があると考えております。地域の方々と今後も引き続きsr「寧に協議を重ね、一定のご理解がいただけるよう努めてまいります。以上
2017.9広瀬
最後に、老人福祉センター鶴の巣園の機能見直しと公共施設マネジメント計画について質問します。2017年5月に策定された第1次公共施設マネジメント計画の中で、鶴の巣園は機能見直しが検討されています。市民説明会で市は「新耐震のため施設は残すけれど、他地区の老人福祉センターの建物がなくなることとの平等性・公平性を保つためにお風呂など機能の見直しを進める」と説明しました。
Q お尋ねします。ここでいう他地区との平等性・公平性とはなにを意味しますか?
答弁
住宅リフォーム助成制度につきましては、助成の対象工事事業者を市内事業者に限定することにより、受注機会を拡大させることになり、またリフォームに関連した商品等の購買が見込まれるなど、一時的には経済波及効果は発生するものと考えられます。しかしながら、本制度の実施により、リフォーム需要の前倒し効果はあるものの、リフォーム自体の総需要の増加に繋がるとは考えにくく、地域産業全体に及ぼす効果は限定的なものであると認識いたしております。また、厳しい財政状況のなか、限られた財源をいかに効率的かつ効果的に活用することが求められている状況等を勘案いたしますと、ご指摘いただきました住宅リフォーム制度につきましては、現在のところ実施する考えはございません。以上
鶴の巣園の機能移転を含む公共施設マネジメント計画で、見直し対象に上がっている施設は、老朽化し建て替えが必要、でもお金がないから無理、との理由で切り捨てられる内容となっています。鶴の巣園のお風呂は特に一人暮らしの高齢者の方が地域で安心して暮らしていく上で大切な施設となっています。私が利用者に話を聞いたところ「お風呂に入るだけでなく、お風呂を洗うことも一人暮らしではなにが起こるか分からないので不安。鶴の巣園のお風呂がなくなったら困る」という声や、高齢者の2人暮らし世帯では「お父さんは外に全く出ないけど鶴の巣園のお風呂だけは行っている。お風呂がなくなったらひきこもってしまう。ボケてしまわないか心配」という声を聞いています。お風呂の開始は11時からですが鶴の巣園が開く9時にはもう来て、お風呂が始まるのを心待ちにしている利用者さんもいらっしゃいます。
Q お尋ねします。市長は老人福祉センターを利用しているこのような市民の実態をご存知ですか。2017年3月議会で辻修前議員が老人福祉センターについて質問しており、その際稲村市長は「介護に資する機能は残す」と答弁されています。
鶴の巣園のお風呂機能は介護に資するものであり、お風呂機能は残すべきだと考えますがいかがでしょうか。
答弁
老人福祉センターにつきましては、施設の老朽化が進み対応が急がれる千代木園、福喜園の2施設から、今後の機能のあり方について検討を行い、その考え方に基づいて、取組を進めていくこととしております。こうした中で、圧縮と再編の取組において、新耐震基準の施設は当面現状を維持することとお示ししておりますが、あくまでも将来においては、新耐震基準の施設も見直し対象になりうるという趣旨の説明をしたものでございます。従いまして、新耐震基準の鶴の巣園につきましては、現行の機能を当面変更する予定はございません。以上
支所と地区会館の複合施設建て替えについて、合意には丁寧な協議を重ね理解を得ていくとのことですが、2年ものあいだ協議を重ねても合意に至っていないのは、そもそもの案に問題があると考えます。西藤議員の質問に対して、島之内に複合施設と別に公共施設を建てることは考えていないとの答弁であり、それであれば園田の西と東で合意できる案をこれから改めて協議することが必要だと思います。
2017.9こむら
まず、尼崎市の公共施設のあり方についてお尋ねします。尼崎市は、今後の人口減少、少子高齢化を予測し、人口減少問題について、何も手をほどこさなければ、本市の人口は現在の45万4千人から、2040年には25万6千人まで減少すると推計を出しています。
それに基づいて本市が出している「尼崎人口ビジョン・尼崎版総合戦略」では、人口減少を最小限度の34万1千人までにくい止めるよう、取り組みをおこなうとともに、人口が減少したときにも機能するコンパクトなまちづくりを計画的におこなっていこうとしており、人口的にも財政的にも無理のない規模で公共施設のあり方を考えていく、としています。 本市は2014年度6月に公共施設マネジメント基本計画を策定し「35年後の2048年までに公共施設の床面積を30%以上削減する」ことを目標に掲げ、具体策として今年度5月には第一次尼崎市公共施設マネジメント計画が立てられました。方針1には公共施設の圧縮と再編のとりくみとして「10年間で公共施設の床面積をおおむね10%削減する」目標を立てています。
また施設の集約化、統廃合の取り組みを早期に明らかにし、計画的に進めていく、としています。人口推計からみた将来の人口減少社会にむけて、それに見合ったまちづくりとして、一定の公共施設の見直しは、やむを得ないかもしれません。しかし、すでに「公共施設の最適化に向けた取り組み」が実施され、『労働福祉会館や公民館分館の廃止』『支所と地区会館の複合化』『保健福祉センターの二所化』がおこなわれる中でも、地域住民からは「まちの中から拠り所がなくなっていく」「住民が見捨てられている」という不安がうまれています。子育て世代からは「乳幼児健診や予防接種が地域で受けられないのは不便」、高齢者からは「歩いて行けるところに施設がなくなったら、遠距離の移動ができないので困る」「気軽に利用できなくなる」といった声が上がっています。
市長にお尋ねします。こうした市民の声を聞いて、市長はどう思われますか。お聞かせください。
公共施設マネジメント計画(圧縮と再編)の実施により、現在の市民にとって使いにくい街となることで、かえって人口の減少を早めてしまいませんか。市長はどうお考えか、お聞かせください。
答弁
本市が保有する公共施設は、高度経済成長期からバブル経済期にかけて整備されたものが多いことから、建築後30年を経過したものが6割を超え、老朽化の進行への対応が大きな課題となっているところでございます。このような中で、人口減少や少子高齢化の進展、更には今後も厳しい財政状況が予測されることから、今ある全ての施設を保有し続けることは事実上不可能な状況となっております。こうしたことから、量、質、運営コストの最適化を目指した公共施設マネジメントに係る取組は、将来世代に過度な負担を転嫁することのないよう、持続可能な財政基盤の確立を目指していくためにも、必ず進めていかなければならない取組であると認識しております。その取組を推進するにあたりましては、公共施設の「量」の縮減による経費削減のみならず、新たな交流の創出や市民活動の一層の促進など、市民・利用者のご意見を踏まえながら、今後のまちづくりに活かすべく効果的に進めていくこととしております。現在、進めている具体的な取組といたしましては、旧梅香小学校跡地を活用した複合施設、中央を除く5地区における地域振興センター及び地区会館の複合施設、保健福祉センターの2所化がございますが、今後とも、市民の皆様のご理解が得られるよう、引き続き取組の趣旨や実施内容について、丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。以上
(小村) 一昨年度、本市の議員研修会の講師にもお越しいただきました、奈良女子大学教授の中山 徹氏の著書「人口減少と公共施設の展望」では、「公共施設の統廃合は市民生活と地域を破壊する」と警告を発しています。
この中で中山教授は、「市民生活の中で日常的に使う公共施設は、日常的に使える場所に必要で、その範囲は小学校区です。子どもと地域にとって、小学校区はもっとも重要な単位で、地域コミュニティ組織の基本単位として機能しています。学校の統廃合や、公共施設の集約化は、これまで醸成してきたコミュニティの単位を変えてしまうことになり、人口減少問題の事態は悪化し、少子化に歯止めがかからなくなります。高齢者が安心して自宅で暮らし続けるのも夢におわるでしょう」と危惧しています。
(小村) さて次に、第一次公共施設マネジメント計画の中の、旧耐震基準で老朽化のすすんでいる、老人福祉センターおよび身体障害者福祉会館の機能移転についてお聞きします。
本計画によりますと、老人福祉センター千代木園と福喜園、身体障害者福祉会館は、この先10年の間に他の公共施設などへ機能移転する対象となっています。老人福祉センターの二園については、陳情が出されていますので、ここでは基本的な考えについて市長におうかがいします。これらの施設の圧縮と再編計画には、2つの点について考える必要があります。一つは施設の老朽化の問題。もう一つは施設の存在価値の問題です。
一つ目の老朽化については、建物自体が築40年を超えており、旧耐震基準の建造物ということは現実問題として対処が急がれます。市民が安心して利用できる環境を整えるべきです。
二つ目の施設の存在価値について、まず老人福祉センターは、高齢化の進むこれからの社会に欠かせない施設です。利用者の方からの声をご紹介します。「千代木園の体操教室に通うことで膝の痛みがなくなり、元気になった。」「毎日通って卓球するのが生きがいだ。ここで仲間とおしゃべりできるのが楽しみ。」「一人暮らしのため、家でお風呂に入るのが怖い。千代木園では仲間と入れるから安心。少ない年金生活なので、無料で入れるのが本当にありがたい。」このように、老人福祉センターに来れば複数のサービスを利用でき、仲間と様々な交流ができる。高齢者の皆さんの心の拠り所、生きがいとして、たいへん存在価値が大きいことがわかります。
お尋ねします。市長は、老人福祉センター利用者の声にどう答えますか。お聞かせください。
答弁
公共施設の圧縮と再編の取組を進めるにあたりましては、今後も厳しい財政状況が見込まれる中、老朽化が著しい公共施設が数多くあり、早期に取組内容を明らかにしていく必要があることや、可能な限りサービス水準を低下させないよう慎重に進めていかなければならないと認識しております。おたずねの老人福祉センターにつきましては、様々な意見をいただいておりますが、千代木園、福喜園についての具体的な対応策をお示しし、両施設の利用者の皆様方への説明会を開催し、改めてご意見を伺うこととして、公共施設マネジメントの取組について一定のご理解をいただけるよう努めてまいります。以上
介護に頼らない高齢者の自立サポート、居場所づくりという観点からも、老人福祉センターの「スポーツや文化的な活動が多数用意され、仲間と集う憩いの空間が保障され、衛生的で無料の入浴施設がある」現在の姿は、今こそ地域に求められる公共施設だと思います。たとえば、「体操教室は地区会館に」「文化教室は公民館に」「入浴施設は銭湯があるから廃止」などと切り離したとすれば、各機能を移転させた時点で、老人福祉センターという機能はなくなります。
市長にお尋ねします。もしそのような機能移転をお考えなら、機能移転といいながら、実質は施設の廃止と同じではないでしょうか。お答えください。
答弁
先ほどもこ答弁いたしました通り、今後も厳しい財政状況が見込まれており、今あるすべての施設を建替えることは事実上不可能であります。このような中で、圧縮と再編の取組において、建物性能や他の公共施設への代替性、利用実態や将来的なニーズなど客観的な評価を行い、老人福祉センター2施設を含めて、見直しの対象施設を抽出しております。ご質問の老人福祉センターについては、高齢者の健康の増進や教養の向上に資する各種事業を提供し、多くの方々にご利用いただくとともに、介護予防活動の促進にも寄与している施設であると認識しております。こうしたことから、老人福祉センター-2施設につきましては、そのあり方について見直しを行い、可能な限りサービス水準の低下をきたさないよう慎重に検討を進め、存続する機能については、他の公共施設へ機能移転していくこととしております。今後は、具体的な取組内容をお示しした上で説明会を開催し、十分な調整を行いながら着実に進めていきたいと考えており、両施設につきましては、存続する機能を移転した上で廃止していきたいと考えております。以上
(小村) 次に身体障害者福祉会館ですが、我が議員団は、この施設が機能移転の対象になっていることをうけ、6月に会派視察をおこないました。当施設の充実したバリアフリー機能は、本市の貴重な資産として非常に存在価値が大きいと感じました。建設当時、身障者の声を取り入れて作られた当施設は、バリアフリーの概念が常識となった現在でも、新鮮な感動を覚えるほどの、様々な工夫がほどこされており、おどろきました。
市長にお尋ねします。市長が身体障害者福祉会館を視察されたことがあれば、感想をお聞かせください。
答弁
市長は、平成23年12月に身体障害者福祉会館で開催された懇談会に出席するため訪れたことがございますが、施設の状況について、詳細に視察したものではございません。以上
利用者の皆さんは、「会館1階の大ホールは、特に身体障害者にとって重要な施設だ」と訴えています。「車いすでもスムーズにたどり着くことができ、障害を持つ人たちが自主的に活動でき、飲食も可能なホールはここしかない。身体障害者の中には生活困窮者も多く、施設利用料の面でも、とても助かっている。まさにかけがえのない施設」ということです。
市長にお尋ねします。身体障害者福祉会館利用者の方の声に、どう答えますか。お聞かせください。
答弁
市長は、平成23年12月に身体障害者福祉会館で開催された懇談会に出席するため訪れたことがございますが、施設の状況について、詳細に視察したものではございません。以上
最後に、公共施設は、市民の生活圏の中にあってこそ、その機能を発揮し、有意義なものとなります。市民の生活圏とは、おおむね1平方キロメートル、先ほども申したとおり小学校区の範囲とされています。これは地域コミュニティの単位としても重要です。
小学校区とは、子どもでも歩いて行ける距離で、この中に日常生活に必要な公共施設がそろっていることが市民にとって「住みやすいまちづくり」の条件といえます。また小さな子どもを伴った子育て世帯の移動、身体障害者や高齢者の移動は、さらに範囲が狭まると考えられませんか。本市の総合戦略・3つの基本目標の中に掲げられた「ファミリー世帯の定住・転入の促進」「超高齢化における安心な暮らしの確保」という観点からも、地域のあちこちに存在する小さな公共施設は、尼崎の財産であり自慢できるところだと思います。まずはこれを活かすこと。そして地域住民や利用者の声をよく聞き、対話し合意の上で進めることを求めます。安易に施設の集約化や統廃合を進めるのではなく、耐震化・補修をおこなって、今ある公共施設の長寿命化に取り組むことも視野に入れていただきたいと強く求め、私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
2017.2松沢
FM計画について
①老人福祉センターの廃止・機能縮小について
4カ所の老人福センター合わせて利用状況を見ると、年間のべ30万人、その90%が65歳以上で占められています。また、センターが実施したアンケート調査では、受講内容・講師の指導・受講料・実施回数いずれも満足度は、「大変満足している」「満足している」で90%前後です。私は潮江に住んでいますが、ご近所に住む70代後半の女性が大庄にある千代木園まで自転車で通っています。とにかく楽しいんだそうです。
質問 こんなに高齢者に喜ばれ利用されている公共施設はめったにないと思いますが、市長いかがですか。
答弁要旨
老人福祉センターでは、高齢者の各種の相談に応じるとともに、健康の増進や教養の向上等に資する各種事業を提供しており、現在、多くの方々にご利用いただくとともに、介護予防活動の促進にも寄与している施設です。
これを「老朽化したから廃止します」でいいのでしょうか。「千代木園・福喜園を廃止するから、平等性の観点から和楽園と鶴の巣園の入浴を止めます」でいいのでしょうか。私は、尼崎の大事な宝の一つを無くすことになると思います。
②立花公民館の機能移転について
2月12日・20日に行われた立花公民館での市民説明会には、公民館を利用されている方々が50人近く参加されました。ここで議論になったのは「機能移転」とはどういうことなのかでした。資産統括局に伺います。
質問 あらためてお聞きします。当局が考える「機能移転」とはどういうことですか。
答弁要旨
立花公民館は、昭和4フ年に建設された旧耐震基準の老朽化が進行している施設であり、また、高さ制限に係る法規制により、現在と同規模の施設の建替えを現地で行うことは、原則できない状況でございます。そのため、現在、立花公民館で学習活動等をしている利用者の方々が継続して活動でき、各種講座や事業の実施などの公民館機能が継続できるよう、他の公共施設等への機能移転について、検討を行おうとするものでございます。今後は、公民館や地区会館を含めた地区施設全体のあり方や、貸館機能を有する近隣の公共施設や民間施設の配置状況などを踏まえつつ、市民・利用者の皆様方の声を聞きながら、具体的な検討を進めてまいります。以上
参加者はびっくりされました。「公民館は貸館でしょ」市職員がこんなとらえをしていたからです。ちょうど今立花公民館では、15年続いてきた「街かどコンサート」の準備に大わらわでした。企画も演奏者も全て地域のみなさんです。公民館を拠点に地域のつながりをつくり広げ、文化を育んできたとみなさん自負をもっておられます。教育長に伺います。
質問 公民館が果たす役割とは、まさにこういうことではないですか。
答弁要旨
議員ご指摘のとおり、公民館には、地域の方々の交流の拠点として、地域をつなぐ役割があり、地域団体等が公民館で様々な活動をされることはたいへん意義のあることと考えております。公民館には、様々な講座や事業を通じて、市民の主体的な学びを支援し、地域の方々の交流を促すといった、地域における学習拠点としての機能がございます。また、地域の人材、資源、情報などを結び付けるコーディネート機能があり、学校と地域をつなぐ学社連携の取組みの一環として、児童生徒を対象に地域の職業人の話を聞く機会を設ける「生き方探求キャリア教育支援事業」などを実施しております。さらに、学習の成果を地域社会に活かすことができる取組みの一環として、公民館で活動するグループが、子どもや親子を対象にボランティアで講師を務める『公民館夏休みオープンスクール」なども実施しております。今後も、こうした事業を実施するとともに、市民の皆様の地域活動や学習活動を支援することにより、地域における学習.交流の拠点としての機能を発揮することが、公民館の果たすべき重要な役割と考えております。以上
総括質疑のまとめとして、ひとこと感想を述べます。今回の予算編成や今後の行政計画の運び方について、住民合意のあり方がこれでいいのかと疑問を持ちます。
法人保育施設等児童検診事業では、事業を行っている当の医師会や法人園の合意もないのに全額カットしようとしています。市はこれから真摯に双方に理解を求めていくといいますが、一方的に押し付けられたととられて当たり前です。社会福祉法人への借地料の有料化もしかりです。総務委員会で日本共産党議員団が指摘したのは、法人の意見を聞く前に庁内で方針を固め、この決定に対して個々の法人に残されているのは経過措置のみ。こんな一方的な進め方でいいのかということでした。社会福祉法人や医師会は、尼崎の社会保障を行政とともにすすめるパートナーです。長年築いてきた信頼関係に、亀裂が生じるのではないかと危惧します。
第1次公共施設マネジメント計画(素案)については、個々の公共施設を市民がどのように活用しているのか、その施設の役割は何かという観点の無いまま、机上で数字だけを当てはめた案になっていると感じます。計画には、魂を吹き込まなければ活きたものになりません。以上で日本共産党の総括質疑を終わります。ご清聴ありがとうございました。
2017.2川崎
FM計画
今後10年間で10%の公共施設の削減計画が示されていますが、これを進めていくためには2つの原則が必要だと思います。第一は市民にとって必要なものは残す、第二は市民合意で進めるべきだと考えます。個々の施設の計画について、質問をしてまいります。
北図書館
今回の計画の中には、北図書館の移転計画が組み込まれています。
どのような理由で、移転計画が立てられているのですか、お答えください?
答弁要旨
北図書館は、市民の生涯教育における自己学習の場として、多くの市民に利用されている施設であり、今後も、その機能を維持する必要がある施設と考えております。こうした中で、北図書館につきましては、昭和54年に建設された旧耐震基準の老朽化が進行している施設であり、また、駐車場のスペースが十分でないなどの課題もある状況となっています。一方、ひと咲プラザ、旧聖トマス大学でございますが、こちらでは、一定規模の配本所を設置の方向で調整を進めているなどの状況もございます。こういった状況を踏まえ、北図書館に必要となる機能や規模を十分に検討する中で、現在の利用者の利便性も勘案し、現在地の周辺での移転を検討してまいりたいと考えています。以上
北図書館では、読み聞かせや紙芝居など親子で楽しめる等、年間60もの自主事業が取り組まれています。北図書館ならではの特色がしめされていると思います。
自主事業が取り組まれている北図書館について、当局はどのような認識をお持ちでしょうか?
答弁要旨
市立図書館では、読書意欲の向上や子どもたちの読書への動機づけを図る様々な行事や事業に取り組んでいるところであります。そうしたなか、昭和54年に市北部地域の図書館サービスの拠点として設置しました北図書館は、平成23年度から指定管理者による運営としており、『おはなし会」や『飛び出す絵本づくり教室」など子どもたちが幼少期から本に触れ、読書習‘慣を身に付ける機会づくりを目的とした事業を数多く実施しております。 また、自主事業とは別に、図書ボランティアグループが子どもたちへの読み間かせ会や、障がい者に対する対面朗読会なども活発に行っていることが特徴としてあげられ、地域に根差した図書館であると認識しております。以上
会派でここを視察した際、図書館長にお話を聞きました。「3階のホールを活用して、独自の事業に取り組む中で、図書館にたくさんの人が来ていただけるように、図書館に来るきっかけ作りの努力をしています。こうした取り組みによって、ファミリー層が来館するという図書館になっています。」また「移転の際、ホール機能がなくなると自主事業ができなくなりこの図書館の良さが失われる、ホールのない図書館は考えられない。」と述べられていました。資産統括はこれらの図書館の役割について、しっかりと認識すべきではないでしょうか。図書館は単に図書を貸し出すだけの貸本屋とは違います。北図書館のファミリー層が来る図書館の特色をなくして、図書館に来る多くの市民の入り口を閉じてしまう計画でいいのでしょうか。
ホールのない図書館で良いのか?計画の見直しが必要だと考えます、当局の見解をお聞かせください。
答弁要旨
ご質問の北図書館の3階のホールでは、朗読会などの主催事業や市民グループによる活動が行われていることを踏まえ、移転にあたりましては、図書館としての本来の機能を低下させることのないよう検討することとしています。また、先ほど申し上げましたとおり、ひと咲プラザに一定規模の配本所を設置する方向であることから、施設規模を縮小をしてまいりたいと考えておりますが、必要な機能・規模、実際のレイアウトなどにつきましては、今後、具体的な検討をしてまいりたいと考えております。以上
2017.2真崎
地区体育館についてです。地区体育館の見直しについてお尋ねします。
地区体育館の機能移転とは、どんな機能をどこに移転するのか、機能転換とはどういうことか、具体的にどのようなものかお示しください。
答弁要旨
地区体育館につきましては、大きく分けて3つの機能があり、1つ目は健康づくり事業、2つ目はスポーツスクール事業、3つ目は一般開放事業となっています。機能移転の検討にあたっては、これら3つの機能を基本に、6地区体育館について、それぞれ周辺のスポーツ施設の配置状況などを踏まえ、今後、どのような機能を担うべきか、検討を行っていくこととしております。その中で、武庫及び大庄体育館の見直しについては、他の公共施設や民間施設の活用など、機能移転にあたっての幅広い手法を選択肢として検討を進めてまいります。このように、本計画で意図しているのは、機能移転であり、お尋ねの地区体育館について、現施設の機能を変えることを意味する機能転換は考えておりません。以上
武庫体育館と大庄体育館の旧耐震について 2つの地区体育館の耐震診断はされていますか?されているのであれば、IS値をお示しください。
答弁要旨
武庫体育館、大庄体育館は、いずれも旧耐震の施設であり、両施設とも耐震診断は行っておりません。以上
武庫体育館は1976年に建築され、途中で増築・補強をしています。鉄筋コンクリートなら60年の耐久性があると聞きました。削減ありきでなく耐震化工事をおこなって、あと20年は今のままで使う。そんな考えはないのですか?
答弁要旨
武庫体育館は鉄筋コンクリート造りで、鉄筋コンクリートの寿命については、建設時期や耐久性などを考えると、調査をしなければ一概に判断できないものであります。また、耐震補強をしたとしても施設の延命化などの対策ではなく、将来改めて建替えや移転を検討する必要があり、施設の老朽化に対する根本的な解決策にはなりません。こうしたことから、武庫体育館に関しては、今後、地区体育館のあり方の検討を行い、市民・利用者の意見を聞きながら、具体的な対応についての検討を行ってまいります。以上
市長は削減計画の公共施設を実際に見に行かれましたか。建物の状況、立地状況、使用されている方の声、表情、コミュニテ―等を見ていただきたいと思います。いかがですか。
答弁要旨
市長は、今回の第-1次公共施設マネジメント計画(素案)において、検討対象となっている全ての施設を訪れたわけではございません。ご指摘の地区体育館につきましては、先ほど来、局長が答弁しておりますとおり、他の施設の活用なども選択肢とする中で、そのあり方について検討することを基本的な考え方としております。今後、見直しを進めるにあたりましては、施設を所管する部局(教育委員会)と、計画を進める市長部局(資産統括局)で所管がまたがりますことから、十分な庁内連携を図りつつ、現地にも足を運ぶなど、利用者の意見を丁寧に聞きながら、検討を進めてまいります。以上
尼崎市民が子どもから高齢者まで生き生きと活動されています。そんな姿をぜひ市長に見ていただきたい。尼崎市の市民サービスもなかなか捨てたものではないことがわかるはずです。市長にお願いがあります。地区体育館だけでなく、老人福祉センターや身体障がい者福祉会館、障がい者作業所等、公共施設の削減・適正化計画をする前に、各施設の機能を見てください。市民の生の声を恐れることなく聴いてほしいとおもいます。これで私の質疑を終わります。
2017.2辻
公共施設マネジメント計画について
次に、公共施設マネジメント推進事業費について伺います。昨年12月に「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)が発表されました。同事業費は、これを具体化していく事業ですが、来年度予算に計上されているものの、すでにパブリックコメントと市民説明会が行われています。
Q、まずお聞きします。まだ集計中かもしれませんが、パブリックコメントの応募数と、主な意見はどのようなものがあるでしょうか。お答えください。
Q、また、市民説明会の参加者数と、主な意見についてもお答えください。
答弁 稲村市長
第1次公共施設マネジメント計画素案に係るパブリックコメントは1月に、市民説明会については、2月に6地区で合計12回、開催しました。パブリックコメントにつきましては、552名の方から584件のご意見をいただき、市民説明会については、合計100名の市民・利用者の方々にご参加いただきました。主なご意見としては、千代木園・福喜園などの高齢者施設、障害福祉サービス事業所や身体障害者福祉会館といった障害者施設、立花公民館についての、現在地での建替えや機能移転にあたっての課題に関するものでした。一方で、施設規模を縮小した建替えや、移転先の具体的な提案、移転する場合に必要な機能整備の内容について、本市の状況や考え方に理解をいただいたご意見もありました。
わたしも、いくつかの説明会に参加したのですが、この計画は、「あまり市民に知られていない」「わかりにくい」というのが印象です。市報でもお知らせはあったのですが、時間帯を①②③など、わかりにくい標記です。ホームページでも、資料は見られませんし、いただいた資料でも、「機能移転」だとか、「機能の見直し」などという表現は、見ただけでは、よくわかりません。よくよく聞くと、「機能の見直し」というのは、今やっている事業は、廃止か縮小。「機能移転」というのは、別の場所にうつして、今の建物は廃止しますということ。表示方法が不親切というか、わざと「わからんようにしているのか」と言いたくなる表現です。説明会の中で、立花公民館には、大勢の方が来たと聞いています。各地の説明会は、すべて公民館で行われました。見直し対象の施設で説明会が開かれたのは、立花だけです。それだけ関心が高かったのでしょう。
Q、そこで質問です。まず、施設の利用者に、意見を聞くのであれば、対象の施設で説明会を開くべきです。いかがでしょうか?
答弁 稲村市長
このたび開催いたしました市民説明会においては、本市の公共施設を取り巻く非常に厳しい状況に加え、将来世代に過度な負担を強いることなく、公共施設の量、質、運営コストの最適化を目指してい<基本的な考え方や取組について、まずは知っていただくことを、大きな目的としていました。あわせて、様々な選択肢があることも想定し、今後、いただいたご意見を踏まえ、さらなる検討を進めていくことをお伝えして、開催してまいりました。今後は、見直しの具体的な手法等について、一定、整理ができた施設については、当該施設を含め、説明会を開催してまいります。
さて、公共施設マネジメントについては、2014年(平成26年)4月に「尼崎市公共施設マネジメント基本方針(素案)」がだされ、同年11月に「尼崎市における公共施設の現況分析(1次評価)」、そして、2015年(平成27年)11月に「尼崎市公共施設等総合管理計画」がだされました。2015年の「総合管理計画」では、市有建築物、インフラ系施設を対象とし、市有建築物については、すべての市有建築物を対象とし、インフラ系施設については、① 道路、② 橋りょう、③ 水道・工業用水道、④ 下水道等施設、⑤ 公園・子ども広場、⑥ クリーンセンターと、6つの施設類型ごとの基本方針を定めています。また、将来費用推計にあたっては、水道、工業用水道、下水道の企業会計については、除いています。 これらの累計のうち、道路、橋りょうについては、すでに長寿命化の取り組みがすすめられています。水道・工業用水道、下水道等施設については、企業会計であり、それぞれの中期ビジョン等で、計画的に施設の維持管理が行われています。公園・子ども広場については、「長期未着手の都市計画公園・緑地について」の見直し作業がすすめられています。クリーンセンターについては、建て替え規模を見定めるために、ゴミの減量めざして、紙資源や収集頻度などの収集体制の見直しが行われています。さて、これらを踏まえて、今回発表された「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)」は、今後10年間で概ね10%程度の削減を目標として、全公共施設約186万8千㎡から、①先行して取組等を行っている施設、約52万1千㎡、③100㎡以下の施設、約10万1千㎡を除いた、約124万6千㎡のうち、73施設を「見直し」や「維持に必要な対応などを検討する」施設として抽出されました。「先行して取組等を行っている施設」とは、「経営再建プログラム」や「行財政構造改革推進プラン」で、廃止・削減、集約・統合、移管が行われた、市民プール、児童館、労働福祉会館、学校園の統廃合、保育所、尼崎高原ロッジなどです。こうした施設の在り方について市民的な議論となったものばかりです。それほど、ひとつ一つが、重大な問題です。ところが、こうした議論からも、議会のチェックからも、のがれている施設が1つあります。それが、競艇場です。2015年の「総合管理計画」で、水道・工業用水道、下水道のインフラ系施設の検討が行われ、企業会計の中で中期ビジョンとして管理されているのは、先ほど述べたとおりです。当時、競艇場は、企業会計ではなく、市有建築物として、その後の検討にゆだねられました。そして、今回の(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)では、「先行して取組等を行っている施設」として、見直すべき73施設から外されています。ここでもチェックの対象から外されているんです。当局は、「別途、整備計画を策定中」というかもしれません。しかし、その計画は、いまだ報告されず、公表もされていません。どれだけ削減するのか、それが妥当なのかどうか、市民も、議会も判断しようがありません。2万人収容できる競艇場に4千人しか来ていない現状で、競艇場も含めて公共施設が多いからと、千代木園、福喜園など老人福祉センターや、武庫・大庄の体育館は、機能移転だ、廃止だといっても、誰が納得できますか。
2017.2辻
公共施設マネジメント計画―老人福祉センターと総合事業
次に、公共施設マネジメント計画と、介護保険で始められようとしている「総合事業」の関わりについて伺います。尼崎市は2017年度から介護予防・日常生活支援総合事業をはじめます。高齢期を健やかにすごすために、基本的な考え方のひとつとして「地域とのかかわりを持ち、必要な支援を受けながら生活できる地域づくり」「地域の集いの場の充実による支え合いの地域づくりと介護予防の推進」を挙げています。そして、その場づくりの中心に「高齢者ふれあいサロン」を位置づけています。そのこと自体は推進すればいいと思いますが、市内には、昭和45年から老人福祉センターがあり、現在4カ所で2015年(平成27年)度では、年間のべ30万4660人、1日平均256人の高齢者が利用し「つどう場」となっています。4か所とも、利用者の大半は70~79歳で、受講内容や料金についても90%以上がアンケートに「満足」と答えています。日本共産党議員団は2月初め、その一つの福喜園を見学してきました。お風呂上りで気持ちよさそうにたたずむ方や、卓球を楽しむ方、体操教室に集まる方など、様々な楽しみ方をされている利用者にお会いしました。ところが、市は1月に発表した第1次公共施設マネジメント計画(素案)で、千代木園と福喜園の2カ所の老人福祉センターを老朽化に伴い「機能移転」すると発表しました。「機能移転」とは、ほかの施設に事業を移し、2か所の老人福祉センターは「廃止する」というものです。これに伴い、お風呂もなくなることから、残る鶴の巣園、和楽園の浴室も「市民の平等性確保のために入浴の中止を検討する」としています。「老人福祉センター」とは、何でしょうか。老人福祉法にもとづく老人福祉施設のひとつで、介護保険、老人健康法が優先されますが、介護保険などの適用を受けない、つまり元気な高齢者が元気なままでいられるようにする施設ともいえます。「無料又は低額な料金で、老人に関する各種の相談に応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とする施設のことである」と規定されています。この点では、「総合事業」と通じるものはありますが、老人福祉センターは「貸し館」ではなく、現在でも指定管理者が、センターの各部屋を利用して、健康やくらしの相談のほか、自主事業を中心に、体操・運動、各種の教養講座などをおこなっています。「高齢者ふれあいサロン」とは、似て非なるもので、「高齢者ふれあいサロン」が老人福祉センターの機能をカバーできるものではありません。
Q、そこでお尋ねします。「総合事業」を推進するのは、要介護状態になるのをふせぎ、元気でいられる高齢者を増やすことではないのでしょうか?老人福祉センターを廃止する公共施設マネジメント計画は、全く相反しているのではないですか? 市長の見解をお聞かせ下さい。
答弁 稲村市長
高齢者を取り巻く環境は大きく変化しており、老人福祉センターが設置された昭和40年代半ばの65歳以上の人口は約2万5千人でありましたが、現在では約12万人にまで増加しており、約5倍の人口規模となっているなど、介護を必要とする方々の急増やそれを支える人材の不足などへの対応が、大きな課題となっています。こうした状況も踏まえ、総合戦略の推進の中で平成29年度予算案では「超高齢化社会における安心な暮らしを確保する」を掲げ、介護予防・日常生活支援総合支援事業として、訪問型サービス及び適所型サービスや介護を支える人材の育成など、合計11億6千万円を計上しています。一方、老人福祉センターにつきましては、こうした高者を取り巻く環境を踏まえ、そのあり方を検討することとしており、介護予防に資する機能については維持し、他の施設への機能移転を検討することとしています。引き続き、こうした取組みにより、元気でいられる高齢者の方々を支え、より重点化して取り組みを行うこととしており、ご指摘のように、本計画が「総合事業」の取組と相反しているものではありません。
園田にある鶴の巣園の利用者のうち86.8%が園田地域からです。大物にある和楽園の利用者は、小田が51.5%、中央が33.9%です。また、大庄にある千代木園の利用者は、大庄が68.2%、立花が15.7%です。阪急武庫之荘駅の南にある福喜園の利用者は、立花が55.1%、武庫が33.7%です。当然のことですが、大方は、それぞれの地域の近くからの利用されている人が大半です。千代木園、福喜園がなくなれば、大庄、立花、武庫の住民は、どこへ行けばいいのでしょうか?
Q、そこでお聞きします。市域の西にある千代木園、福喜園をなくすことは、市民平等の観点から、問題があるのではありませんか?
答弁 稲村市長
千代木園、福喜園については、建築後40年以上が経過し、老朽化が進行し、安全性にも課題がある施設であります。また、高齢者の人口が急増する一方、高齢者を支える人口が滅少していることなど、社会情勢の大きな変化もございます。こうしたことから、老人福祉センター全体のあり方を検討することとし、今後も存続させるべき、いわゆるソフト機能については、周辺の公共施設の状況なども踏まえ、他の公共施設に機能移転することなどを検討することとしています。こうした取組については、本市の厳しい財政状況などを+分に踏まえる中で、計画素案にある基本的な考え方でお示ししておりますとおり、可能な限りサービス水準の低下をきたさないよう、市民・利用者の声を丁寧に聞きながら、着実に進めてまいります。