2019.12月議会・広瀬若菜議員の反対討論です

議案第117号第123号及び、第126.127.128.129.131号について反対討論します。

尼崎市市立保育所の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例は富松保育所の民間移管に伴うものです。公立保育所の今後の基本的方向では、公立保育所の役割を①保育に欠ける子どもの受け入れを保障するもの、②市の保育水準の維持向上を目指すものと書かれてあります。共産党議員団は、公立保育所の民間移管に一貫して反対してきました。民間移管により先生が急に変わることで、子どもの噛みつきが一時的に増えるなどの現象も現れており、急激な環境の変化がいかに子どもに大きな負担を与えるが現れていると考えます。また、いま課題となっている保育士が集まらない問題も今年度の保育士募集を見れば、市は募集人数をフルに補充できましたが、認可保育園では3分の1しか確保できていません。そのため、施設規模よりも少ない定員しか認可保育園で受け入れられなくなるのは本末転倒です。公立保育所の役割が十分発揮され、安心して子育てできる環境を守っていくには、公立保育所の存在が欠かせません。よって、本議案には賛成できません。

地域総合センターの指定管理者の指定について一括して反対理由を述べます。地域総合センター指定管理者選定委員会の委員は5人ですが、この選定委員に今回指定管理者に名乗りを上げた団体の関係者がいるという理由で、5人の審査が神崎では4人、(南武庫之荘では3人)で実施されました。まず、民主主義の根幹は多様性です。立場や考え方が違っても、マジョリティからマイノリティまでできるだけ多くの意見が反映される環境を整えていくことが行政の責任だと考えます。市は、選定委員会の委員が、今回の指定管理者に応募した団体の関係者だったのは、たまたま、結果的にそうなったと言いますが、そうであれば多様性が確保できる選定委員の選考を行うべきです。この点で本当に公正な選定がされたのか、客観的に見て納得できません。

最後に、一般会計補正予算について、これには小学校の給食調理を現在の市直営から民間に調理委託する債務負担行為の限度額を3,000万嚥増額する予算が含まれています。共産党議員団は、業務委託自体に偽装請負の危険性があると反対をしてきました。子どもの安心安全な給食のため、調理現場で市の栄養士が調理員さんに指示すること自体が偽装請負となり、業務委託で、安心安全な給食がしっかりと実施できるか疑問です。また、調理師さんは食育の面でも大きな役割を発揮しますが、調理業務の委託内容に食育は含まれておらず、子どもたちが現場に触れて食育を学ぶ機会を奪ってしまいます。最後に、一般会計補正予算には、議員の期末手当増額が含まれています。実質賃金が減り続ける中での増額は、市民感情にそぐわないため賛成できません。

以上の点で、議案第117号第123号、及び第126.127.128.129.131号については賛成できません。よろしくご賛同いただけますようお願いいたします。