2018.2月議会・常任委員会付託議案に対する松沢ちづる議員の反対討論です

 日本共産党議員団の松澤千鶴です。議員団を代表して、議案第16・26・28・29号について反対討論を行います。
 まず議案第16号補正予算案ですが、債務負担行為の教育費は1ヵ所の給食センター建設を前提とした中学校給食準備事業です。しかも実施は、計画では4年3か月先、場合によっては更に先延ばしになるかもしれないというものです。小学校と同じようにおいしくて安全な給食を、一刻も早く実施してほしいという市民の長年の願いに心をくだいたものとなっていません。よって、認めることはできません。他市の取組みに学べば、自校・親子・兄弟方式などを駆使して、もっと早く中学校給食は実現できていくと私たちは考えます。
 次に、議案第26号は市税収入率の向上への対応として、職員4人増をあげていますが、徴税強化につながる危険性があります。
次に、これまでの「尼崎市税外収入金の督促及び滞納処分に関する条例」では「滞納処分に着手する」となっていますが、第28号債権管理条例では「滞納処分に着手しなければならない」と義務規定に変わります。市民が苦しい生活の中で納めきれなかった場合に、滞納処分が強行される恐れがあります。
先日も、国保料の滞納について市民から重い苦情の声をお聞きしました。40歳の彼は、失業し3月末に失業給付がおりるまで所持金はほぼ「0」。食事は1日1回にし、家賃と食費はキャッシュカードの翌月払いで何とか乗り切りたい。2月から通っている職業訓練校でスキルアップして再就職をしたいと考えている。国保課でこうした実情をちゃんと伝えたのに、数日後督促状が届き、再度電話で訴えたけれど、市は「払ってもらわなければならない」と言うばかりだったようです。彼は「払わないとは言っていない。でも、今は無理なんだ。市民が生活再建するためにもがき苦しんでいる実情を理解しようとしない市の対応に絶望した」と話しています。納付・納税は市民の義務ですが、そこには市政への信頼が前提として横たわっています。滞納処分を義務規定にするこの議案は、市民と市政の信頼関係をも壊す危険性があります。
次に、議案第29号は市職員の退職手当を引き下げるものです。2014年に約400万円、続いて今回約78万円引き下げです。市職員の生涯設計に大きな影響を及ぼす一方的な変更で、認められません。
以上の理由から、議案第16・26・28・29号に反対します。よろしくご賛同ください。