3月議会本会議での徳田議員の反対討論です

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 日本共産党議員団の徳田稔です。日本共産党議員団を代表して、議案第35号、37号、41号、45号、48号、74号の6議案について反対討論を行います。

 尼崎市職員定数条例の一部を改正する条例についてです。市民への対応は職員を十分配置して丁寧な対応が求められます。今回の職員定数増減について、総合センターの執行の見直し30人減、生活保護業務などへの対応15人増、空き家対策推進事業への対応3人増などは必要ですので賛成です。しかし保育所民間移菅による30人減、強圧的な徴税強化につながる恐れのある市税収入率の向上に係る対応の4人増、マイナンバー法に伴う社会保障・税番号制度等への対応の10人増は必要がないと考えます。よってこの条例改正は反対です。

 尼崎市職員の公益法人等への派遣等に関する条例の一部を改正する条例では、尼崎人権啓発協会へ職員の派遣を行うものです。人権啓発協会への職員派遣の目的は、協会の役割を高め、事業の拡大や安定的、継続的に事業を行っていくための組織、事務局基盤の確立を行うためであるとされています。そのため市が人権啓発事業の一部を委託するために、職員の派遣を行うものであるとなっています。人権啓発協会の体制基盤の強化は、職員を派遣してまで事業を委託して行うのではなく、市の指導を強め協会自らの内部努力で体制を確立していくべきで、職員を派遣して行うべきではありません。よって本条例改正には賛成できません。

 尼崎市有地等活用事業選定委員会条例については、今後、学校など市有財産を売却のための事業者選定を行う委員会です。現在、市は積極的に、公共施設の統廃合をすすめています。公共施設の統廃合は市民サービスの低下を招いていきます。この事業者選定委員会は当面、東高校の跡地活用について行うとなっています。この東高校跡地の活用については、まだ住民合意が得られていません。このような中、この委員会設置によって、市民の意見が無視されたままに、市の所有する土地建物の売り払いが行われる恐れがあります。この事業者選定委員会設置は時期尚早であると考えます。よって本条例案に反対します。

 「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理等に関する条例」ならびに「尼崎教育委員会教育長の職務に専念する義務の免除に関する条例について」です。政府は、教育委員会制度を変えるための法律を成立させ、2015年4月1日から施行するとしています。その内容は一言で言えば、今の教育委員会には問題があるからと、政治権力が教育を支配しようとするものです。教育の政治的中立はまもらなければなりません。政治が教育に果たすべき責任は、条件整備などによって教育の営みを支えることです。政治が教育内容に介入し、教育をゆがめることは絶対あってはならないことです。教育委員会が教育の自由、自主性を守る本来の役割を果たすことが大切です。この様な教育の政治的中立を侵す恐れのある法改正にともなう本条例案には賛成できません。

 一般会計補正予算(8号)には、マイナンバー法による事業費関連予算が入っています。マイナンバー法は、これまで市町村が管理していた個人情報を、番号をひとつにして一元化し、情報収集を容易にするシステム化で、国が国民の選別、排除、監視をするために使われる危険性があります。このシステムの初期投資額は3000億円とされる巨額でありますが、具体的な費用対効果やメリットも示されず、国民への新たな税負担となっています。情報漏えいや成り済まし犯罪対策として様々な対策が講じられていますが、完全に防ぐことが現状では不可能です。また多くの国民は制度を知らない中で、今国会に預金へ拡大する法案が提出されます。そして今後、民間への適用も考えられている中で、憲法が保障する基本的人権の侵害にも直結しかねない重大な問題が含まれています。よってマイナンバー法に関する歳入、歳出が入っている補正予算(8号)は反対します。

 以上で反対討論を終わります。ご賛同いただきますようよろしくお願い致します。