日本共産党議員団の小村潤です。
冒頭、7月28日に発生した熊本県の大規模地震、また、千葉、福井、石川、富山などの水害で犠牲となられた皆さまに心よりご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆さまにお見舞いを申し上げます。一日も早く被災者救済支援が行き渡ること、そして、災害復興を願っております。
質問に入ります。
一年前の9月の一般質問で、私は高齢者に優しい交通アクセスとバス料金について、お聞きしました。市民の願いである「バス便の拡充」については、運転士の不足が深刻な課題であり困難、と答弁がありました。
だからといって、バスが市民の大切な足であることには変わりなく、その後もバスに対する市民の皆さんからの要望の声があとを絶ちません。本市や公共交通事業者とともに、どうすればこの困難を乗り越えることができるのかを考えたいと思います。
現在、本市内を走る阪神バスの尼崎市内線は、2016年から尼崎市営バス全路線を阪神バスに移譲し事業を引き継いだものです。前回の質問では、時間の関係で省きましたが改めて、本市バスの沿革についてお話したいと思います。
尼崎交通局の沿革によれば、戦後3年の1048年、市域の南北をつなぐ交通バス路線が必要となり、尼崎市営バスの運行が開始されました。ちなみに当初、本市におけるバス事業は、民間企業でと思っていたが手上げながく、やむなく市営で路線バスを始めたそうです。
高度成長時代1970年の大阪万国博覧会の3年前にあたり1967年には、一日平均乗客数12万9千人と開業以来最高を記録しました。1969年には高齢者の社会参加や生きがいづくりの促進等を目的として、65歳以上無料の「高齢者バス運賃助成制度」が発足しました。
しかし、以来、乗客数は減少の一途をたどることとなり、2001年から老人市バス無料乗車証の年齢要件の段階的引き上げ、2010年から老人の市バス利用者負担の導入がおこなわれました。結果、高齢者のバス離れに拍車をかけることともなり、とうとう2016年に阪神バスへと路線バス事業が委譲されました。
現在、本市では「尼崎市地域公共交通会議」が定期的に開かれています。
地域公共交通会議は、地域のニーズに応じた多様な形態の旅客自動車運送サービスの普及を促進し、利用者の利便を向上させるため、地域の実情に応じたバスなどの運行の態様及び運賃、料金、事業計画等について、地域公共交通の関係者による合意形成を図る場として、2006年10月の改正道路運送法に位置づけられました。
本市では、2015年度末の市営バス事業の、民間事業者への移譲の際に、市民生活に影響を与えることのないよう円滑な移譲に努めるとともに、移譲後の市域におけるバス等公共交通サービスの維持、確保さらには一層の利便向上を目的として、道路運送法の趣旨を踏まえ、地域公共交通会議を設置しています。
本市内を網羅するように走る尼崎市内線は、「住民の福祉の増進、生活の向上」を第一目的とした公営の賜物です。市民生活を支えてきた市営バスのきめ細やかさが路線に表れていますが、これを民営で引継ぎ、維持することは、確かに難しさがあるでしょう。根本的に、民間企業は「採算が取れ、黒字であり、儲けを出す」ことが求められるからです。
本市は、市内線の赤字路線に対し、市民の足を守っていくために、補助金を投入して急激な減便や路線の減少を食い止めてきたものの、「市民のバス利用を増やすには」「運転士不足を解消するには」「バスを補完する公共交通をどう展開するか」など、問題は山積していることが、地域公共交通会議の議事録からもよくわかります。
おたずねします。
Q1 市営バスから阪神バスに移譲した「尼崎市内線」の路線や便数について、市は将来的にどうあるべきだと考えていますか?
答弁要旨
少子高齢化や人口減少、運転手不足など様々な課題があるなか、将来にわたって本市の強みである交通利便性の高さを維持していくために、利用者の実態に即したバスの路線ダイヤの見直しを行い、持続可能な交通ネットワークの構築が必要だと考えております。
こうしたことから、今年度は、尼崎市内線におけるバス停留所ごとの乗降客数を把握するため、乗降人数自動集計システムの導入を進めており、今後、得られたデータをもとに現行路線の分析を行い、阪神バスと連携しながら、ネットワークの再構築に向けた検討を進めてまいります。
また、将来におきましても、少子高齢化や人口減少の進展などに伴う交通需要の変化に併せ、阪神バスと連携しなが検討を継続していく必要があるものと考えております。以上
次に、公共交通の新たな手段として、園田地域で実証運行がおこなわれている、AIオンデマンド交通についてです。
本市のホームぺージでは「本市では、現状、鉄道・バス等による公共交通ネットワークは一定整備されていますが、将来にわたり持続可能な公共交通ネットワークを維持していくためには、人口減少や高齢化の進展などの人口動態の変化や、昨今の運転士不足等の社会情勢の変化等への対応が必要」「路線バスを補完し、持続可能な公共交通ネットワークの構築に資する新たな交通サービスの検討を進めていきます」と紹介されています。
そして、AIオンデマンド型交通が、バスを補完する新たな交通としての役割が担えるのか、という視点で、昨年末の11月から12月にかけて、あまmobi(モビ)の1回目の実証実験がおこなわれました。
あまモビは、ワンボックス車両一台の乗り合い型で、園田地域の一部エリアの中で決められたスポットで乗り降りができ、乗車料金は1回500円ということです。
そして、8月1日から二回目の実証運行が開始されています。
おたずねします。
Q2 昨年末に行われた1回目の実証運行結果から見えた課題とそれを踏まえて二回目に改良した点は何ですか?
答弁要旨
昨年度の実証運行につきましては、運行期間が2か月と短期間であったため、周知が十分にいき届かなかったことや、新たな交通サービスであるため、初めて利用する際の心理的ハードルが高いなどが課題であったと分析しております。
こうした課題を踏まえ、今年度の実証運行では、運行期間を6か月間に拡大するとともに、多くの方々が集まる地域イベントでの説明会や地域の方々が利用する店舗やクリニックなどに直接伺い、利用方法を説明するなど、認知度の向上に向けた周知・広報に取り組んでおります。
さらに、利用のきっかけをつくり、より多くの方に体験していただけるよう、無料で体験乗車できる仕組みも設けております。
今後の実証運行におきましても、地域や利用者のご意見を踏まえた改善を図りながら、新たな交通手段としての可能性を確認していきたいと考えております。以上
(第2登壇)一問一答
尼崎市の市内線は一登壇目にお話ししたように、民営ではなく市営で開始したことにより、市民ニーズに細かく答える、市域全体を網羅する充実した路線バスとして歴史を作ってきました。
これほど利便性の高いバスに慣れ親しんできた本市民にとっては、便数や路線が減退することは不便になった、と感じてしまうこのも当然のことです。
ここで、市民から寄せられた声をご紹介したいと思います。
ある大庄地域の「松内町」バス停留所を利用する方は、「一時間に1本しかバスがない」「労災病院に行きたいのに、バスだと大変な遠回りをしないといけない」という事です。いったん、電車で市外に出て他の電鉄に乗り換え、市内に戻って目的地に向かうこともあるそうです。
こうしたことを市の担当課にお話しすると「みなさんがもっとバスに乗ってくれたら」と言われます。
利用率が高ければ収入率も上がり、路線ばす事業の運営そのものが元気になる。というわけです。
「でもけっこう、みなさん自転車でどこでも行かれるので」とも言われました。
私自身もメインの交通手段は自転車なので、自転車は便利な乗り物だと思います。ただし、体調が悪い時、雨の時、猛暑の時、バスを選びたいと思います。そんな時、バスが1時間に1本だったらどうでしょうか。また、時間ごとのバスが等間隔でやってくるわけではありません。路線で見れば一日数本しかなかったり、バス停で見れば偏った感に2つの路線のバスが立て続けに来る場合ありますから、一本乗り過ごしたらもう1時間以上待つこともあります。そうなると待つ気になれないのではないでしょうか。
まして、高齢者、障害者、小さな子ども連れだったらどうでしょうか。
以前、車いす生活の方に「雨の日、渋滞して遅れてやってくるバスがどれも満員、何本も「次のバスに乗ってください」と断られて、たいへん困った」と伺ったことがあります。
公共交通であるバスは「乗客がいつもたくさん載ってなんぼ」の感覚ではダメだと思います。
Q3 バスがどんな人にも優しく、利便性が高い乗り物になっているか。市民にとって頼って安心な、期待に応えてくれる乗り物になっているか。それが問われているのではないでしょうか。市はこうした市民感覚を理解しているでしょうか?
答弁要旨
市内のバス路線ネットワークは、市内全域にきめ細かく展開されており、バスが市民の皆様の通勤、通学、通院、買い物などの日常生活を支える必要不可欠な移動手段であると認識しており、ご指摘のとおり、誰にとっても優しく、利便性が高い安心な乗り物である必要があると考えております。
このため、市民の日常生活を支えるバス交通サービスの維持・確保を図るための運行支援補助金を交付するとともに、交通事業者が利用者の安全性や利便性の向上を目的にバス待ち環境を改善される際には、市独自の補助金を交付してまいりました。
一方で、路線バス事業の運営におきましては、民営、公営に関わらず、経営の観点から効果的で効率的な事業運営が求められる側面もございます。こうしたことから、バスが誰にとっても優しい利便性が高い安心な乗り物であることを念頭におきつつ、持続可能な公共交通として事業運営が図られるよう、引き続き取り組んでまいります。以上
空いていても走っている、いつでも変わらず乗れる。急に思いついてバスを選べる。贅沢かもしれませんが、そういう公共を目指すべきなのではないでしょうか。
私が恐れてうのは、公共が市民にとって「アテにならない」「頼りにならない」ものになってしまう事です。
高齢化率が上がる中で、自動車だけでなく、自転車にも乗れなくなる市民は今後増加していくと考えられます。5年後、10年後、電動アシスト付きの自転車や電動シニアカーで、すべての高齢者が町を走りまわるでしょうか。交通事故や転んでけがをすることを心配する人や家族もいますし、実際、自転車で転んで骨折したことが原因で、介護が必要になった人もいます。経済的にスマホや電動アシスト自転車を購入できない高齢者でも、安心して出かけられる足として、公共交通があるべきです。バスの需要が高くなったとき、バスが本市になくてはなりません。
ここで路線バス拡充の道を阻む、バスの運転士不足についてお尋ねします。
Q4 運転士不足は何が原因だと認識していますか?
答弁要旨
バスの運転手不足の主な要因は全産業と比べて労働時間が長く低給与であることや、土日・休日出勤という不規則な勤務形態から就業を敬遠されることが大きな要因であると考えられており、その結果、大型二種免許保有者の減少や高齢化の進展による運転士不足が全国的な課題となっています。
加えて、尼崎市内線におきましては、バス路線ネットワークが複雑で、運転士が習得すべき知識や技術が多くなることも一つの要因であると考えております。以上
バス運転士は、市民生活を支えるために欠かせない存在であり、広い意味でエッセンシャルワーカーです。エッセンシャルワーカーは全体的に長時間労働や低賃金などが原因となり、担い手が不足して全国的な課題となっています。本市もすでに、運転士不足解消のために住宅支援策を講じていますが、抜本的な対策が必要だと思います。
Q5 運転士不足を解消するために、人件費について市が補填することはできるのですか?
答弁要旨
バスの運行支援につきましては、平成27年度に市営バス路線を阪神バスへ移譲して以降、阪神バスの経営努力をもってしても、赤字が見込まれる路線を対象として、路線バスの運行を維持するために路線バス運行支援補助金を交付しております。
これは、人件費に限定した補助金ではありませんが、バス運送に係る原価は、燃料費や減価償却費、車両修繕費などの他、人件費がその大部分を占めており、本市が交付している補助金は経常経費と経常収入の差額を補助の対象としていることから、すでに人件費に対しても一定補填ができていると考えております。以上
Q6 現在、阪神バスに赤字路線の補填、運転士確保のための支援策などに、どのくらいの予算を組んでいますか?また、その補助の上限は決まっていますか?
答弁要旨
令和8年度予算では、経営努力をもってしても経常収支が赤字となる路線を対象に路線バス運行支援補助金などとして今春開通した園田西武庫線を走るAD3路線を含めて212,772千円を計上しております。
この予算計上額につきましては、過年度の実績や直近の運行状況を踏まえた上で必要額を要求し、計上しているものであり、上限を設定しているものではありません。
一方、運転士確保の支援を目的として実施している市営住宅の空き室提供については、バス事業者において部屋の改修費を負担するものとなっており、本市における予算計上はございません。以上
Q7 大型二種免許の取得や、取得者の確保にハードルがあるのであれば、中型、小型車のバス運用も視野に入れるべきではないでしょうか。
答弁要旨
阪神バスにおきましては、現在のところ「中型小型車両は、大型車両に比べ燃料費や車両修繕費等の一部を抑えることが出来るが、バス運送の原価は人件費がその大部分を占めており、車両の小型化による費用の削減効果は高くない」と考えられております。
このため、現状では、大型車両の運行を前提に運転士の確保に努めており議員ご紹介の住宅支援策や外国人採用などに取り組んでいるところであります。
しかしながら、今後、ますます大型二種免許保有者の減少が進み、大型車両の運転士の確保が困難となる場合も想定されますことから、議員ご指摘のとおり、中型や小型車両の運行も含めて検討する必要があると考えております。以上
阪神バスの路線バス事業では市民の声を反映できないのであれば、将来的にはもっと思い切った方法で公共交通を考えるべきかもしれません。
ここで、岐阜市のコミュニティバスの例をご紹介したいと思います。人口39万人じゃくの中核市、岐阜市には、路線バスとして岐阜乗り合い自動車株式会社が運営する「岐阜バス」があります。加えてこれを補完する公共交通としてコニュニティバスが20地区、1地区でデマンド型乗り合いタクシーが運行しています。岐阜バスは元市営バス路線も移譲されたもので、運賃は大人1回250円。コミュニティバスは日本タクシーに委託しており、各路線の運行地区は殆どが単独または複数の小学校の通学区域を運行地区とし運賃は大人一回100円です。
Q8 本市でも低廉な料金で市民が利用できるコミュニティバスを導入することはできないでしょうか?
答弁要旨
議員ご紹介の岐阜市におけるコミュニティバスにつきましては、民間の路線バスを補完し、交通空白地域や不便地域の解消、高齢者などの外出促進、公共施設の利用促進を通じたまちの活性化などを目的として、岐阜市が直接運行されておられます。
一方、本市におきましては、現在のところ、バス路線ネットワークがきめ細かく市域全域を網羅しており、岐阜市の事例のような交通空白を解消する目的でのコミュニティバスの導入につきましては現在のバス路線ネットワークとの競合や共存などに課題があると考えております。以上
現在、バスを補完する公共交通になりえるのか、のAIオンデマンド交通の実証運行についてです。
Q9 全国的にもオンデマンド交通が苦戦していると聞きます。その原因は何か、課題を把握していますか?
答弁要旨
全国的にもデマンド型交通の実証運行を行っている自治体は多いものの、ご指摘のとおり、実証運行から本格運行に移行していない事例もあります。
主な要因としては、運行に係るコストを運賃収入で賄うことができず、補助金等により運営する必要があるものの、運行エリアが限定されており、利用者が低迷するなど費用対効果が発揮できていない事であると考えています。以上
利用者アンケートでも、一回の利用料の高さ、エリアの範囲、運行時間帯など、おおむね問題意識は想像通りという印象です。
Q10 今後のビジョンをどのように掲げて取り組んでいるのでしょうか?
答弁要旨
デマンド型交通については、路線バスのダイヤ・便数のすくない地域を中心に、路線バスを補完する新たな交通サービスとしての可能性について、実証運行を踏まえて検討してまいります。
具体的には昨年度から進めている実証運行の実績や、エリア内の市民へのアンケート等により、デマンド型交通のニーズ・必要性等を検討した上で、新たな交通手段としての可能性を確認してまいりたいと考えています。以上
Q11 地域公共交通会議では、この実証運行が次年度に向けて継続発展していくためには、どのような成果を条件とすると確認していますか?
答弁要旨
今年度実施しているAIオンデマンド交通実証運行につきましては、8月1日から1月末までの6か月間、運行したのち、年度末に開催を予定している地域公共交通会議において、今年度の実証運行実績と今後の方向性について報告し協議することとしています。
地域公共交通会議におきましては、次年度に継続して実証運行を行うための具体的な条件は設定しておりませんが①自転車が利用できないような交通弱者の「新たな交通手段」となるか ②バスやタクシーと競合せずに「既存の公共交通の補完となるか」 ③公費負担や利用者の満足度などの「公共交通としての継続性」といった3つの視点で検証を行い、協議していきたいと考えております。以上
地域住民のなかにどんな交通のニーズがあるのか、地道で丁寧な声集めが必要だと思います。
Q12 たとえば地域課との連携や、中学校の部活動の地域移行が進められていくタイミングで、公共交通の需要について教育機関との情報交換はしていますか?
答弁要旨
オンデマンド型交通の今年度の実証運行におきましては、準備段階から園田地域課と連携し、市民が集まるイベンドでの説明会や、各連協会長など地元の皆様と協議し、地域の移動ニーズ等についても情報交換を行っております。
また、中学校の部活動の地域移行に伴った教育委員会等との情報交換につきましては、現在のところ実施できておりませんが、今後、必要なタイミングで情報交換を行い、生徒の移動ニーズの把握に努めてまいります。以上
公共交通が地域に根付くかどうかは、私は1年や2年といった、それも数カ月間といった限定的な短期間で結論づけることは難しいと感じています
岐阜市のコミュニティバスも始まりは2006年頃からの実証運行に始まり、20年の年月をかけてブラッシュアップされ、今の姿になりました。
岐阜市のコミュニティバスの特徴は、市民協働型コミュニティバスであるところです。地域が日常生活の移動の確保のため、自らコミュニティバスを導入するシステムであり、地域が当事者意識を持ち、効率的な利便性を確保するやりかたです。運営貴陽議会を開き、運賃、ルートなどもすべて地域で決定します。(運営費については、地域で運賃や広告などの収入目標15~40%、行政は地域を支える役割として補助金で60~85%を担っている。ソフト面では会議の他、みんなでバス停を手作りしたり、市民がバスガイドを行うなどの取組も)
本市の地域公共交通会議では、市民からも2名の委員が構成員に含まれていますが、事業者との協議が主な議題となっており、市民の声が十分に反映されているとは感じられません。交通事業の関係者で議論される場が多く、儲けや再三の議論にどうしても偏らざるを得ないと感じました。
Q13 地域住民が主体的に、まちにどんな交通が必要か意見を交わし、ともに作り上げていくような市民協働の公共交通を考える仕組みや取り組みが要るのではないでしょうか?
答弁要旨
ご指摘のとおり、公共交通のあり方につきましては、交通事業者をはじめとする関係者との協議に加えまして、実際に利用される市民のご意見をお伺いし、サービスの向上や利用促進につなげていくことが重要であると考えております。
また、市としても「交通の利便性」は本市の最大の魅力であり、こうした「交通利便性」を街の強みとしていくことは大切な視点だと考えております。
先ほど答弁いたしましたとおり、今年度から、バス停留所ごとの乗降人数データを基に現行路線の分析を行うとともに、阪神バスと連携しながらバスの路線やダイヤの見直しに向けた検討を進めてまいります。
まずは、そうした機会を通じて、利用者である市民との意見交換やアンケートなどを行い、市民の声を幅広く把握するとともに、将来に向けて、公共交通のあり方について、ともに検討することができるよう努めてまいります。以上
最後に意見と要望です。
市バスから阪神バスに移譲して今年で10年になります。はじめの5年は、協定により市バスの路線や便数が維持されましたが、この10年の間にはコロナ禍の影響もあり、だんだんと減便やバス停の上屋、ベンチの減少など、サービスが低下してきていると市民は感じています。
市バスの移譲にあたって阪神バスと取り交わした協定書では、本協定書の(趣旨)として第1条2項に「阪神バス株式会社は異常を受けた路線の運行に関し、移譲時のサービス水準を下回らせることなく、公共交通機関としての責任のもとで、一層の利便性向上に取り組むとともに、安全・安心な運行の確保に向けた措置を講じるものとする。」とあります。双方の約束を年月の経過で薄れさせないようにしていただきたいと思います。
また第10条では移譲後5年経過以降の移譲路線の維持について、第一項に「阪神バス株式会社は公共交通の責任のもとで、市民、利用者の利便性を維持するために最大限の努力を行うものとする」とし、移譲時の路線変更等を行う場合について、第二項に「市民、利用者への影響について十分検討するとともに、尼崎市交響交通会議の意見等を踏まえ、本市との間で別途協議する」とあります。
私はこの協定書では「市民、利用者」は守られるべき対象者であるものの、協働する存在として位置付けられていない、つまり、路線バスのあり方について「蚊帳の外」にされているところが今の路線バスの行き詰まりを作り出している、と感じています。
ある道意線の近くの方から「モーターボートのファン送迎バスにお金を出してもいいから乗せてほしい」と要望がありました。市民のこういう柔軟な意見や発想も突破口になるんじゃないでしょうか。担当課にそのことをお話したら、常滑市では競艇場収益でコミュニティバスを運行し、のちに市が引き継いだという例を教えてくださいました。
昨日の本会議で市長は「本市の良さは『利便性と人の力』とおっしゃいました。尼崎市総合交通計画では、バスの利便性があることを前提に、まちの魅力向上の方針がかかげられ、ありたいまちのビジョンが描かれています。市民協働の公共交通の取組をぜひ作っていただきたいと思います。
以上で、私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
